ブサイク、艦娘を救う   作:駆け出しの一般人

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素人作品なので温かい目でお楽しみください。


2.強制スカウト

「疲れが全然取れてないな・・・」

 

情報収集のため普段より早めに目覚ましを掛けたことを後悔する。

時刻は朝の6時。自宅だが明らかに昨日と違う様子だ。

 

「・・・妖精がなぜここに居るんだ!?」

 

帰り道についてきたのかは不明だが、今この家に妖精が10匹以上いる。

 

「くそ、どうなってやがる。こいつらも含めて早く情報を集めないとな」

 

身支度を済ませ朝のニュース番組を片っ端から見てるとあることが確信に変わった。

 

「全員、本当にブサイクだな」

 

今話題のイケメン俳優?笑わせるな。どうみてもブサイク面でいじられるキャラじゃないか。

逆にブサイクの出演者はどうだ?俺の価値観ではとてつもなく美人だぞ。

 

「昨日の出来事といいテレビといい、やはりこの世界の容姿は俺の前世と価値観が逆転しているのか」

 

確信に変わったところで、ふと妖精が気になった。

こいつらは言葉が通じるのか?できることを片っ端から試してみるか。

 

「君たちは言葉が分かるのかい?」

 

そう言うと小さい生き物たちはテーブルの上に集まり綺麗な敬礼をしてきた。

 

「ここのお菓子を食べるかい?」

 

小さい生き物たちは、ジャンプしたり踊ったりと明らかに喜んでいる様子でお菓子をむさぼり始めた。

 

「言葉は通じるのか。しかし、まだまだ未知だな」

 

お菓子に夢中になっている隙に触ってみると癖になりそうな柔らかさとスベスベ感。

 

「ぷにぷにしてて気持ちいな。可愛くなってきた」

 

しかし、この妖精みんな軍人のような制服を着ているな。軍に関係があるか?

 

「ちょうどいい時間になったから図書館でも行くか」

 

昨日の山婆に絡まれ防止のためサングラスにマスク、タオル等で体型も少し変え完璧に変装し目的地へ向かう。

 

 

 

「数時間読み漁ったが一番知りたい情報の収穫がこれほどないとはな」

 

世界の価値観についてはあらかた把握した。容姿以外は前世と変わりないらしい。

しかし、肝心の軍の情報については、「艦娘」「深海棲艦」「妖精」という単語のみ。

あと、男が少ないのは深海棲艦との戦争でほとんど駆り出されたらしい。

 

「先が思いやれるな」

 

そういえば、昨日助けてくれた人に軍に来ないか?と言われたな。この妖精が関係しているのか?服の雰囲気も似ているし。

まぁ、田舎でスローライフをしていれば関係ない話か。

 

「お、自然あふれる移住先10選か。今後の移住先も探さないとな」

 

「やぁ、また会ったね」

 

聞き覚えのある声にゆっくり顔を上げるとそこにはガタイのいい男が立っていた。

 

「速鳥さんじゃないですか」

 

「君がここに来ると思っていたよ」

 

「え?」

 

想像もしていない言葉に間抜けな声を出す。

 

「君・・・この子達が見えるだろ?」

 

速鳥さんにバレているだと!?

笑顔とオーラの差が凄い。確実に確信に迫っている。適当なことは言えないな。

 

「えぇ、しかしなぜ分かったんでしょうか?」

 

「なに、昨日の帰りの君の目線とか様子を見れば分かるさ。私も見えているからな」

 

「バレバレでしたか・・・お恥ずかしい」

 

「知りたいか?この子達のこと」

 

「はい。正直興味はありますが・・・」

 

数時間かけ調べていた答えが目の前にあると思うとつい口が先走ってしまった。

 

「分かった。ついてこい」

「あ、そうそう君に残された道は妖精が見える以上軍に入るしかないぞ?」

 

「え、えぇ?」

 

俺の人生が強制的に決定した。圧が凄すぎて何も反論できない・・・

くそっ、俺の田舎スローライフがぁあああ!

 

「よし、行くぞ。迎えは頼んである」

 

「あ、は、はい」

 

言われるがまま上司となる男の後ろにくっついて行く。

図書館を出ると目の前に黒塗りの乗用車が止まっていた。

 

「元帥。お迎えに上がりました」

 

「ご苦労」

 

そこには、美人な女性が2名立っていた。

恐らく一人は憲兵だろう。しかし、もう一人は学校の制服のような服装に銀髪。片目が隠れている。そして、、、デカい

 

「さ、こちらへ」

 

憲兵らしき女性に案内され全員が乗車する。

 

「さて、君にこれから行ってもらうのは海軍の大本営だ。私の鎮守府でもあるがな」

「そして、君には提督になってもらおうかと考えている」

 

「私がですか!?右も左も分かりませんよ」

 

「大丈夫だ。ここにある本を読めば大丈夫。難しいことはない」

 

ずっしり重い厚さ10cm近くある本を手渡された。

読むのは得意だが、時間が掛かるぞこれ・・・

 

「正式な着任は明後日を予定している。今日明日は、軍の見学と座学をしてもらう」

 

「し、承知しました」

 

「よろしく頼むぞ」

 

「はい」

 

一応、これで大事な話は終了したか?それにしても、隣に美人が乗って緊張するな。

しかし、隣の子は目も合わせてくれない。運転手もチラチラこっちを見ているし。

まぁ、怪しむ理由は分かるさ。どこの馬の骨か分からない奴が目の前に居るんだからな・・・・

 

「あ、そうそう。言い忘れてた。巷では地獄の職場とも言われているな」

 

「どういうことです?職務内容がですか?」

 

「いや、部下の容姿だ。私はなんとも思っていないが、過去には着任したと同時に飛んだ奴もいたな」

 

「そうなんですね。私も元帥と気持ちかもしれません」

 

「そうか、それならいいのだが」

 

地獄の職場だって?容姿のことだって言っていたが、仮に隣に座っている子が部下だとしたらえらい天国だぞ!?

田舎スローライフ送ってる場合じゃないな。なんだが楽しみになってきたぞ。

勇気を出して隣の子に話しかけてみるか。

 

「自己紹介が遅れましたね。私は、相馬と言います。よろしくお願いしますね」

 

そう言い手を指し伸ばされるが、相手はびっくりした様子で固まっていた。

 

「これこれ、君、好青年なんだから照れてるじゃないか」

 

元帥は、笑いながら容姿をいじってきた。

元帥は良いよな~イケメンで。イケオジってやつか。

 

「す、すみません。私は陽炎型十三番艦の浜風です。よろしくお願いします。。。」

 

柔らかい手。スベスベ。美しすぎる。この子達が部下となるのか。やはり俺の仮説は正しかったようだ!

俺の人生は安泰かもしれません。

 

 

しばらく車を走らせたのち大本営に到着した。

 

「ここが大本営だ」

 

「すごく立派ですね」

 

「この建物の隣にあるのが私の横須賀鎮守府だ」

 

「大きいですね」

 

レンガ造りの大きな建物。遠目だが鎮守府の方には浜風と同じような服装の子が数人いた。

 

「今日は鎮守府をゆっくり見て回るといい。案内に浜風をつける。頼んだぞ」

 

「はい!わかりました!」

 

元帥はそう言うと憲兵と大本営に向かっていった。

そして俺は美しい子と二人きりになった。

 

「えっと、荷物とかは、、、」

 

「それでしたら、後ほど部屋に運びますのでご心配なく」

 

「分かりました。では、案内をお願いします」

 

浜風さんに色々と案内され施設を見て回った。

さっきは遠目だったから分からなかったが、ここに居る子。全員美女じゃないか!

艦娘恐るべし。ここに毎日いたら俺の理性が持たないかもしれないぞ・・・

ウサギの耳みたいなのつけた子も居たし、、あれはあれで大丈夫なのか?

 

「個性豊かな人が多いですね」

 

「賑やかで楽しいですよ」

 

「伝わってきますよ」

 

案内中は艦娘たちに訝しんだ目で見られてばかりだったが、浜風さんに美人が声を掛ける。

 

「やっほー、浜っちなにしてんの?」

 

「浜風です。見ての通り施設の案内をしてますよ」

 

「お、君が提督候補の人ね~」

 

「よろしくお願いします」

 

「ま、すぐに飛ばないといいね~」

 

そう言い残し、去っていった。

すぐに飛ぶか。さっき元帥が言っていた件か。

 

「今のは?」

 

「・・っ、北上さんです」

 

小さい声で話すのに無意識に顔を近づけてしまった。

浜風さんの顔が赤い。熱があるかもしれない。

 

「そうでしたか」

 

「さ、こちらが本日と明日泊まっていただく相馬さんの部屋です」

 

「え?ここに泊まるんですか?てっきり近くのホテルかと」

 

「ここですね」

 

部屋に入ると大きいベッドにテレビ、高級ホテルのスイートルームのような場所だった。

すでに自分の荷物がベッド横にまとめて置かれていた。

 

「すごいですね。私の家より何倍も豪華ですよ」

 

「客人用なのでこれくらいは当然ですよ」

「時間も時間なので今日の案内は以上です。明日は朝の8時に迎えに来ますので」

「あ、夕飯はこちらに運びますのでお待ちください」

 

「分かりました。今日はありがとうございました」

 

「では、また明日」

 

いや~美人だったな~。となり歩いていたけどいい匂いすぎる。本当に天国だぞここ。

思いふけっていると厚さ10cmの本が急に頭をよぎる。

 

「はぁ、これも読まないといけないもんな。天国のためだ。頑張るか」

 

荷解きが終わるとテーブルに本を広げ勉強を始める。

 

「分かりやすい本だな。これならいくらでも読めるぞ」

 

 

集中し本を読んでいると扉からノック音が聞こえた。

 

「相馬様。いらっしゃいますか?」

 

「はい、どうぞ」

 

「お初にお目にかかります。鳳翔と申します。夕飯をお持ちしました」

 

「わざわざありがとうございます」

 

「食べ終わりましたら廊下へ出しておいてください」

 

「分かりました」

 

出来立てのいい香りが部屋に充満する。

 

「そういえば、昼から何も食べてないな」

 

気づいた瞬間お腹が急に鳴り出す。

メニューはとんかつ定食の様だ。

 

「いただきます」

「美味すぎる・・・毎日でも食べたいな」

 

空腹だったこともありすぐに平らげてしまう。

 

「ちょっと物足りなかったけど、食いすぎたら眠くなるし丁度いいか」

 

部屋に完備されているシャワーを浴び、再び勉強に集中する。

 

 

「もうこんな時間か」

 

時刻は深夜0時ちょうど。

自分でもこんな集中力にびっくりする。

 

「明日も座学があるらしいし早く寝るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「司令が連れてきた人はどんな人だった?」

 

「そうですね・・・かっこよかったですよ」

 

「え?そうなの?でも、嫌なこととかされない?大丈夫?」

 

「それが、何もなかったんですよ。今までは顔すら見てくれなかったり、あからさまに嫌な顔する人ばかりでしたが、彼は微塵もその素振りを見せませんでしたね」

 

「へぇ~いい人だといいね~」

 

「握手求めてきましたよ。それに顔を近づけて話しかけてきました」

 

「え!?ほんと?陽炎も会ってみたいな~」

 

 

 

 

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