ヒロイン全員俺の嫁    作:平成オワリ

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第32話 魔改造中に魔力で感じさせる

 本来、派閥戦争のラストは選択肢によって変わる。

 たとえばセリカを選べばイラ先輩が最後の敵になるし、オウカを選ぶとこのロイド先輩が敵になる。

 

 もちろん逆に男性陣の派閥を最初に仲間にすると逆パターンが発生し、何度もやり直すことで各キャラの色んな顔が見れる。

 

 さて、そんなルート選択を全部無視して、というか勝手に始まった派閥戦争に関してどういう話になるかと思ったが、まさかのレオナ王女とカルラ姉さんのタッグとは恐れ入る。

 

 ゲームには一応イージー、ノーマル、ハード、ヘルと四つのモードがあったが、明らかにその上をいってる難易度だ。

 

「まあそれでも、なんとかしないといけないんだけどな」

「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ……」

 

 闘技場ではロイド先輩、セリカ、オウカがそれぞれ地面に横たわっていた。

 

「ほらロイド先輩、倒れてないでもう一本行きますよ」

「お、おぉ……」

 

 さすが武闘派の傭兵国家出身。

 何度も俺に倒されてもまだ立ち上がるとは、想像以上に根性があるな。

 

「いいですか、接近戦をするなら魔力で身体強化は必須です。そしてそれは、どれだけ多くの魔力を馴染ませられるかにかかっています」

「ぐっ! おおおおおお⁉」

 

 説明しながら、殴りかかってくるロイド先輩の剣を掴む。

 そしてそのまま軽く上に上げると、剣を手放してしまい勢いよく上空に飛んでいった。

 

 さすがに無防備に受けると大怪我をするので、キャッチする。

 

「というわけで、こんな感じで魔力を感じて下さい。ロイド先輩は元々剣術の腕とか、体力は十分なので、課題は魔力を肉体に浸透させることです」

「わ、わかったから降ろせ」

「俺だって男のお姫様抱っことか嫌だからちゃっちゃと降ろしたいですが、接触面積が多い方が伝えやすいんですよ」

 

 実際、ロイド先輩は俺の魔力を感じて、どうすればいいのかコツを掴んできたはずだ。

 そしてオウカはここ数日、ベッドの中で色々と感じさせてやったのでよく理解しているはず。

 

 問題は……。

 

「それでリカちゃん、どうします?」

「う、うぅぅ……リカちゃんって呼ぶなよぉ」

 

 恥ずかしがって俺に抱きつかない彼女は一人後れを取った状態。

 そのせいで若干負い目があるのか、ツッコミにいつものキレがない。

 

 俺としても正式に彼女になって、きちんとお付き合いをしながら色々としたいのだが……。

 

「でもこっちの戦力、俺を除くと四人しかいないしなぁ……」

「うぅぅ……」

「せめて抱っこくらいさせてくれたら、色々と教えてあげられるんですけどねぇ」

 

 涙目で見上げてくるセリカの顔が紅くなっている。

 こう、虐めたくなるんだよなぁ。

 

「だってそれ、エッチなことだろ! オウカから聞いたんだぞ! すっごいって!」

「え、いやセリカ先輩は恋人じゃないし、そんなことしないですよ」

「うぇ? そうなの?」

「当たり前じゃないですか。というか、ロイド先輩にだってしてるんだから、同じようなことするだけですよ」

 

 まあ本当は色々としたいが、それは我慢我慢。

 彼女は自分が勘違いしていたと思い込んで、顔を真っ赤にする。

 

「そ、それなら……試しにやってみても……」

「じゃあはい」

 

 俺が両手を広げると、セリカは首を傾げる。

 

「ロイド先輩にも言った通り接触面積が大きいほどわかりやすいから、抱っこするので」

「う、それは……エッチじゃないか?」

「特訓です」

 

 そう言うとセリカは視線をキョロキョロとしながら、残りの二人を見る。

 すでに俺から魔力の扱いについて学んだ二人は、集中するため瞑想中。

 

「今なら誰も見てませんよ」

「……わ、わかった」

 

 耳元で囁くと、諦めたように頷く。

 再び俺が両腕を前に出すと、彼女はそのまま抱きついてきた。

 

「よっと」

「うわ⁉ ちょ、お前この格好は!」

「ほら、しっかり両足を背中に回して、腕は首の後ろでぎゅっとして」

「わ、わかったけど……お前の手がお尻に……」

「この体勢なんだから仕方ないじゃないですか」

「し、仕方ない? えっと、本当に? ……ん」

 

 セリカのお尻をぎゅっと掴み、同時に魔力を送ると色っぽい声を上げる。

 まあ魔力を与えるとき、感度も一緒に上がってしまう場合があるというが、セリカは敏感らしい。

 

「わ、わぁぁ……」

「ほら、しっかり全身を俺にくっつけて」

「近い、顔近い……」

 

 こういう経験が始めてだからか、かなり初心な反応だ。可愛い。

 もう自分がなにをやっているのかすらわかっていないのか、言われるがままでぎゅっとしてくる。

 

「キスしたいな……」

「っ――⁉」

「冗談です。恋人になってくれるならしちゃいますけど」

 

 ブンブンと首を横に振る。

 まあ同意を得られていないならこれ以上はしないけど、ちょっとくらい悪戯をしてもいいよな。

 

「どうしたらリカちゃんは俺の恋人になってくれるんですか?」

「ぁ、ふ、ぁ……」

 

 魔力を与えながら耳元で囁くと、彼女がまた色っぽい吐息を吐く。

 

「だってお前、私のこと、みとめてないじゃないかぁ」

「え?」

「わたしはぁ、まもられるだけのおんなじゃぁ、ないんだぞぉ」

 

 トロンとした瞳。

 もう完全に意識が飛びかけながらも、そんなことを言う。

 

 つまりなんだ、俺のことはもう十分認めてるけど、自分の弱さの方がネックになってると。

 なるほど、それなら話は簡単だ。

 

「俺、認めてますよ」

「わたしがぁ、じぶんでそうおもえないんだよぉんんん⁉」

 

 急にビクンと身体を沿わせて、なにかを感じ取ったらしい。

 いやごめん、なんというかキュンと来てついやってしまった。

 

「じゃあ、俺がもっと強くしてあげます。それで今度の戦いが終わって、セリカ先輩が自分に自信を持てるようになったら」

「あ、あぁぁ……!」

「俺の恋人になって下さいね」

 

 もう一度魔力を強めに流し込むと、セリカはまたビクンと背中を沿わせて、エッチな顔をする。

 

 俄然やる気が出てきた。

 もう完全に目がハートマークになってる気がするが、本人の意思が大事だからな。

 

 合意が取れたの嬉しい。

 頑張ろう。

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