三好inアニポケ(仮)   作:フォークロア

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第三話 救出の朝とキミに決めた

朝焼けがマサラタウンを照らす。

今日は、1●歳を迎えた子どもたちが初めてのポケモンを受け取る日。

マサカズは、いつもより早く目を覚ました。

 

「……いよいよか。行くぞ、ピカチュウ」

「ピッカ!」

 

鞄を背負いピカチュウと共に外に出ると、ミュウがふわりと浮かびながら微笑む。

 

『緊張してますか?』

「いや……楽しみだよ。サトシ、リーフ、シゲル……みんなと一緒に旅立てるなんてな」

 

マサカズはまず、サトシの家を訪ねた。

玄関にはサトシの母・ハナコが出迎える。

 

「まあ、マサカズ君。早いのね」

「おはようございます。サトシは……?」

「まだ寝てるのよ。いつものことだけど」

「なら……起こしてください。フェアにいきたいんで」

 

その言葉に、ハナコは一瞬驚いたが、すぐに微笑む。

 

「……ありがとう。優しいのね」

 

数分後、サトシは寝ぼけ眼で現れた。

 

「ふわぁー、おはよう。マサカズ」

「はよ。」

「起こしてくれたのはありがたいんだけど、なんで?」

「公平にいきたいだけだ。シゲルはもうオーキド研究所に居るだろうし。リーフを連れて行くけど、いいよな」

「もちろん!」

 

二人はリーフの家へ向かう。

だが、チャイムを鳴らしても応答がない。

 

「……」

「もう出たんじゃないか?」

「……いや、なんかおかしい」

 

サトシの時のように、ふつうはリーフの母親なり家族の誰か一人ぐらい出迎えて良いはずであった。

マサカズは違和感を覚え、ミュウに指示する。

 

「ミュウ、なんだか嫌な予感がする。ちょっと家の中を覗いてきてくれないか」

『はーい』

 

ミュウが視察から戻ってきた時、表情が変わっていた。

 

『マサカズさん……リーフとお母さんが、縛られてます! 暴漢が家の中に!』

「なんだって!?」

「当たってたか! サトシ、ジュンサーさんを呼んできてくれ!」

「分かった。マサカズは……?」

「決まってんだろ。助けるんだよ!」

 

ミュウのサイコキネシスで家の鍵を解除すると、マサカズは家の中へと入る。

 

「ピカチュウ、十まんボルト!」

「ぐわあぁぁ!!?」

 

ピカチュウから放たれた雷撃が、暴漢に直撃し昏倒させることに成功する。

リーフと母親の拘束を解いた瞬間、リーフは涙ながらにマサカズに抱きついた。

 

「……ありがとう……怖かった……」

 

マサカズは頭を撫でて落ち着かせる。

 

「てめぇ!!」

 

だが、もう一人仲間がいたのを見落としてのである。

別の暴漢が現れ、モンスターボールを投げると、ゴローンが繰り出されてくる。

 

「ミュウ!」

 

ゴローンの“ころがる”が迫る。

ミュウがサイコキネシスを使い、ゴローンを弾き飛ばして怯ませると、マサカズたちはその間に外へと脱出する。

 

「ピカチュウ、構えろ!」

 

リーフと母親を下がらせたマサカズは、道路で暴漢を迎え撃つ。

外に出てきた暴漢は、ゴローンに“あなをほる”を指示する。

 

「勝ったな」

 

暴漢はほくそ笑んだ。

相性有利のピカチュウなら十中八区勝てると踏んでいたからだ。

しかし、マサカズは冷静に対処する。

 

「ピカチュウ、アイアンテールで地面を割れ!」

 

既にこの時、ミュウとの訓練に励んでいたピカチュウは様々な技を会得していた。

鋼の尻尾が地面を叩くと、地面が砕け、ゴローンが弾き飛ばされる。

 

「続けて、なみのり!」

 

続けてマサカズはピカチュウへと相性有利の技を指示――入手していた技レコで覚えさせていた水技が炸裂し、ゴローンは戦闘不能になる。

そこに駆けつけてきたジュンサーによって暴漢は逮捕され、事態は収束した。

しかし、事情聴取と共にリーフの心が落ち着くまでその場に留まっていたのである。

お昼を過ぎた頃、大分快復してきたリーフを連れて、マサカズとサトシはオーキド研究所へ向かった。

 

「事情は聞いとるよ。出発初日に災難じゃったな」

 

ジュンサーから事情を聞いていたオーキド博士は、三人を労う。

既にシゲルはゼニガメを選び、旅立っていた。

しかし“初心者用ポケモン”は二匹しか残っていなかったのである。

事情はなんとなく察していたマサカズはオーキドへ問い掛ける。

 

「博士、俺等は三人ですが、もう一体は?」

「う、うむ。すまんの……わしの手違いでもう一体はピカチュウを用意してるんじゃが」

「……せめてそこは、ピチューで用意してあげないと」

 

もう一体のピカチュウは初心者用ではないので、初心者には若干荷が重い。

マサカズはやはり、、、博士の杜撰な対応に呆れた。

何故マサカズがサトシを起こしてリーフも連れてきてからポケモン選びに来たのか。

こうも気にしているのも、お互いに関係性にわだかまりを生みたくないからである。

あるいはミュウを連れて転生してきているマサカズなりの若干の負い目と筋通しであったのかもしれない。

 

「私……選ぶのを先、譲るわ。助けてもらったお礼よ」

「いや…そういう訳にはだな」

 

リーフの言にマサカズは渋る。

 

「なあ、二人はどのポケモンを選ぶつもりだったんだ?」

 

サトシが問いかけると、マサカズとリーフは顔を見合わせる。

 

「俺は、ヒトカゲだな」

「私は、フシギダネね」

「じゃあ、良いよ。俺、ピカチュウを選ぶから」

「それは…良いのか?」

「マサカズはもうピカチュウを持ってるし、リーフは病み上がりだろ。それに……」

「それに?」

「マサカズがピカチュウを使って戦う姿、すっげぇカッコよかったからさ。俺もピカチュウが欲しくなった!」

「……っっっ」

 

マサカズは頭をかいて若干照れた。

まさか、自分がサトシがピカチュウを選ぶきっかけ影響を与えることになるとは思わなかったからである。

 

(やはりお前はピカチュウを選ぶんだな)

 

マサカズは鞄から“なみのり”の技レコードを取り出すと、サトシに渡す。

 

「最初のジムは岩タイプだ。ピカチュウじゃ厳しいだろ。受け取っとけ」

「良いのか?」

「遠慮するな。これで貸し借りなしだ」

「ありがとう。マサカズ!」

 

こうして、サトシはピカチュウを選び、マサカズはヒトカゲを受け取る。

リーフにはフシギダネが渡され、三人はそれぞれの相棒を得た。

だが、サトシのピカチュウ――通称“ピカ様”はヤンチャだった。

 

「きゃあ!?」

「うわっ!? ピカチュウ!!」

 

リーフが悲鳴をあげる。

サトシがモンスターボールから出すと、突然でんきショックを放ち、暴れるピカ様。

 

「ピカアァ!!」

「ピカアァァァ!?」

「ああ、ピカチュウ!?」

 

側で控えていた、マサカズのピカチュウがアイアンテールで応戦。

ピカ様を弾き飛ばし壁にぶつけると、おとなしくさせた。

 

『アンタ、弱いわね』

 

その言葉にピカ様は歯ぎしりするが、実力差を悟り反撃してはこなかった。

 

「やっぱり強いな、マサカズのピカチュウ……」

「これからだろ」

「ああ。次会ったらバトルしようぜ!」

「おう。楽しみにしてるぜ」

『悔しかったら、トレーナーと一緒にここまで来なさい』

『くっ……』

 

マサピカの発言にぐうの音も出ないピカ様であった。

この出来事があったからか、ピカ様は最初の段階でサトシの指示を渋々受け入れるようになる。

(※なお原作同様にこの後、オニスズメの大群には襲われる模様)

 

 

そんなこんなで各々別れた一行であったが、旅立ちの前、リーフの母がマサカズに懇願してくる。

 

「あんなことがあって……心配だから、マサカズ君。家の娘と一緒に旅してくれないかしら」

「俺は構いませんが、リーフは……?」

 

リーフはマサカズの袖を握りながら顔を伏せて呟く。

 

「……ちょっと、男の人が怖くなって。しばらく一緒にいて欲しい……」

「……わかった。これからよろしくな」

 

こうして、マサカズとリーフは共に旅をすることになった。

サトシには既にミュウのことを紹介していたので、目の前に姿を見せられた。




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