今話及び以降ジュリエットの登場時、ジュリエット語にルビが付いている時があります。
基本的にその時のルビはロダンの受け取ったニュアンスであって、発音はしていないとお考え下さい。
一部の難読漢字や余り使わない読み方の場合そのままルビを使うこともありますが…
以降作者が無理矢理気味にジュリエット語を使う為の手段です。
お許し下さい
◇王都アルテア 【魔術師】ロダン
「…あの、金属の件良かったんですか?」
「なに、命とは比べものにならないよ。謝礼代わりってことさ。それに全部は使わないでいてくれただろう?
寧ろ"もっと金属を寄越せ"なんて言われると思っていたよ」
「其処まで恥知らずじゃ無いです…。」
本当に良かったのだろうかと事の顛末を思い出す。
今から30分程前、私達は【
◇◇◇
◇王都アルテア 西門付近 【魔術師】ロダン
「やっと着きました〜」
「救援の疲労は勇気の証。誇っていい」
「ジュリエットが来なければ被害者が一人増えただけでしたけどね」
「…あのなんて?」
…?商人さん何を言って、ってジュリエットのセリフか。
ニュアンスだけ拾えばなんとなくわかると思うんですけど…
「人を助けて疲れたって凄いことだよーって意味ですよ?」
「そうなんですか…?」
「……伝わった…?」
ちょっとジュリエット!?
貴女が驚いちゃいけないでしょ!ってゆーか何で伝わらない前提のセリフ回し!?何でそんな…
ジュリエットが目を逸らす。逃げようなんて許さない
私はジュリエットの両頬に手を当て、顔をこちらに向かせる
なんか慌ててるけど知ったことじゃ無い
「な・ん・で、そんなセリフ回ししてるのかなー?」
「
「あちらとこちらを分けるのは構いませんが!せめて伝わる様に話して下さい!」
「了承した!したから離せ!商人の娘が起きる前にぃ〜!」
むむ、眠っている女の子を起こしたくは無いですね。死にかけた訳ですし休ませたい。仕方ありません。
「…分かりました。
『ーーー』
「頭を下げなくても良いんですよ?生まれて早々にモンスターと戦闘させてしまったのは私のせいですし。」
『ーーー?』
「…確かにMPはそろそろ底をつきそうですが…」
「…確かに街中で連れ歩くのは避けたほうが良い。一応分類はモンスター故」
「…仕方ありません、一度MPの供給を切ります。」
電源が落ちた様な
「私は商人さんについていくべきでしょうか?
「いやいや!命を救ってもらってそんな事言えないよ!寧ろお嬢さん達へ報酬の相談がしたい位で」
「我はクエストの報酬と
「…それなら私は
「…平行線だな。ならこうしよう。我は先程言った通り。但し宝櫃の分け前は少し多く貰う。乙女は
それだとジュリエットの+が少ないのではないでしょうか?
私が
商人さんもそうだ。
だがジュリエットはどうでしょう?冒険者ギルドのクエストだったとは言え報酬は高く無いはず、まして逸れが一体のみ、パーティーで分ける事は出来無い程度の可能性が高いです。
宝櫃だってまだ開封しておらず値段が分からない。商人曰くひどければ三万前後だそうだ。それを分割なんてどう考えても損だろう。
「言い出したのは我だ。構わんし、これ以上は譲歩しないぞ。それに時間切れだ。商人ギルドに着いたぞ」
「っあ」
「すみません。その様にお願いします。それではお嬢さん方、本日はありがとう御座いました。」
「…あの、金属の件良かったんですか?」
「なに、命とは比べものにならないよ。謝礼代わりってことさ。それに全部は使わないでいてくれただろう?
寧ろ"もっと金属を寄越せ"なんて言われると思っていたよ」
「其処まで恥知らずじゃ無いです…。」
そういって商人さんは娘さんを抱き抱えたまま商人ギルドへ入っていった。なんか流されてしまった…
「さて…では我々は冒険者ギルドへ向かおう」
◇◇◇
◇王都アルテア 冒険者ギルド 【魔術師】ロダン
「さて、我はクエストの報告をしてくる。暫し座って待っていて欲しい。」
ジュリエットはそう言って受付へ行ってしまったので大人しく入り口近くのテーブルにつく。
今のうちにアヴィー…アヴィケブロンについて確認しておこう。
【創作現像 アヴィケブロン】
TYPE:アームズ・ガードナー
到達形態:Ⅰ
ステータス補正
HP補正:ー
MP補正:E
SP補正:F
STR補正:ー
END補正:ー
DEX補正:D
AGI補正:ー
LUC補正:ー
『保有スキル』
《
素材を消費しゴーレムを作成する。ゴーレムの級は素材の質と作成時間で変化する。
別のゴーレム作成スキルと同時発動で補助が可能。
アクティブスキル
まずは名前
確かアヴィケブロンはスペインの哲学者、ソロモン・イブン・ガビーロールの事でしたっけ?
義兄が見ていたアニメに同じ名前の人がゴーレムを使っていたので調べた覚えがあります。
あのサ〇ヴァントは金色でのっぺりした仮面でしたが、史実では顔に布を巻いていたんでしたっけ?
左手がアヴィーに置き換わっているので紋章が見れません…
…ジュリエット戻って来ましたね。
「…どうした?
「はい。…そうだ、ジュリエットさん。私の紋章って何処にあると思いますか?」
「…?なるほど、
「その手がありましたか…」
早速格納してみると、どうやら左肩らしい。
袖を捲ってケープを退かせば"顔に布を巻いた胸像"の紋章があった。アヴィケブロンの由来は間違って無いでしょう。
次にTYPE
アームズなのは文字通り腕だからでしょう。ガードナーなのは…もしかして
「…ガードナーも含むのか?意外だな」
「そうなんですか?」
「あぁ。…ぁ〜…汝は"
「…?…!エンブリオがパーソナルを観察して生まれるならある程度性格も推測出来る…と?」
「まぁそうだな。とは言え性格診断は簡易的なもので細かくはエンブリオのスキル等も見る必要がある。それと、最近話題に上がり始めたのは"パーソナルを細かく知ろうとするのはプライバシーの侵害だ"という意見だ。納得する者も多い故、恐らくこれからはマナー違反になるのだろう。」
「…確かに一理ありますね…。所で、その性格診断の内容とは?」
「では基本五カテゴリーの順に行こう。
まずはアームズ。基本的には勇猛な人、傷つくのを恐れない人が多いらしい。我が翼もこれに当てはまり、汝の
私には当てはまらないと思うけど…
次にガードナー。こちらは逆に臆病な人、誰かに守られたい人が多い。文字通り守護者のエンブリオな訳だ。
続くチャリオッツだが…これはまだ分かって居ないらしい。噂では"TRPGが好きな者で組んだパーティーが全員チャリオッツだった"という話がある。故に演技派なんて説もあるがこれは分からん
そしてキャッスル。これは分かっている。内気な人または職人肌だ。どちらも生産職になる者が多いからやも知れんが、間違いにはなるまい。
最後にテリトリー。主に自分ルールを持つ人。悪く言うなら独善的な人。ただストレスをため込む人もこの場合があるらしい。テリトリーのマスター全員が悪人では無い、という事だ。」
「…成る程。アームズになった理由は腕が切断されて必要になったからだとは思いますが…。ガードナー系列を含むのも納得です」
恐らくは私が
誰も失わない様に、守護者が欲しい。納得だ。
順に行くなら次は到達形態ですが…生まれたばかりですしスキップで
続くステータス補正ですが
「MP補正:E・SP補正:F・DEX補正:Dの三つですか…」
「少ないな…補正値が高い訳でも無い」
「その分スキルと本体が有用ですしね。その分ですか」
「其処まで有用なのか?ゴーレムを創るスキルだろう?」
「レベル一桁の後衛が、インゴットとはいえ金属を軽々持ち上げたり出来ると思いますか?恐らく左腕だけSTRに補正が入っている様なものです。もしかしたらENDもかも知れません。」
「それなら確かに有用だな。スキルはどうだ?」
スキルはもっと破格でしょう。ジュリエットにも共有しますが、詳細はこの通り
《
素材を消費しゴーレムを作成する。ゴーレムの級は素材の質と作成時間で変化する。
別のゴーレム作成スキルと同時発動で補助が可能。
アクティブスキル
「…これだけか?」
「
一つは補正。考えてみて下さい。サブジョブに【戦像職人】のジョブがあるとは言え、レベル一桁の【魔術師】がミスリルをスキルに対象取れる。まして鋼と鉄の合金まで
これは破格では無いでしょうか?
二つ目は範囲。私が大盾機を創った時、アイテムボックスをひっくり返したせいで中身はごちゃごちゃに散らばってしまいました。ですが私はそれをスキルの素材に出来た。ある程度条件はあるでしょうが、魔法陣も必要なく
これも破格と言っていいでしょう。」
「…確かに、破格だな…」
「えぇ、
「…
「はい。エンブリオは第0形態の時、マスターのパーソナルを
恐らく意思もあるのでしょうね。私のセリフに呼応するように生まれた訳ですから。」
「………道理だな…私のフレースヴェルグにも…?」
ジュリエットは何処か噛み締める様に呟いたのが、とても印象的だった
◇◇◇
「さて…忘れていた本題に移ろう」
「本題ですか…?」
「あの鍬形の宝櫃よ」
「あ~…確かに忘れていました。取り敢えず開けないと配分なんて出来ませんか…」
「うむ、だが開ける前にパーティーを組もう。さもなくばテーブルに広げる必要が出てくる。
………ところで名は…?」
あれ?自己紹介…して無いなですね。ジュリエットの名前も"翼の人"っていった時に訂正してもらっただけです。
「……そういえば自己紹介がまだでしたね…。
私はロダンです。【
「ではこちらも改めて、
【
「「ーフフッ」」
ーッあ〜可笑しっ…自己紹介もまだなのに、こんな意気投合してたんだ…って本題本題
【ジュリエットからパーティ加入申請が届きました】
【パーティに加入しますか? YES/NO】
当然YESです
「…これで組めましたね?」
「…あぁ、では早速…開封!」
【【亜竜鍬形の部分鎧セット・ネイティブ】を獲得しました】
【【亜竜鍬形の血液】を獲得しました】
【【魔法鉄インゴット】を獲得しました】
【【魔法鉄インゴット】を獲得しました】
【【オパール】を獲得しました】
【【エメンテリウム】を獲得しました】
「おぉ!これは当たりだな!」
確か宝櫃の中身はドロップしたモンスターの関連アイテムが一つと、同じ等級のアイテムが一つ〜五つでしたか。
確かに個数は最大値ですね。当たりだったなら何よりです
「魔法鉄…正直欲しい…」
「なら持っていけ。ついでにオパールも持ってくか?宝石はジェムのイメージが強いが、要は魔法的素材だ。傀儡にも使えよう」
「そしたら六分の三じゃないですか!貰いすぎです!」
「だが一番価値が高いのは全身鎧だ。もっとも、ロダンも私も使わないだろうがな。」
確かにジュリエットはゴスロリですし、私も後衛でしかも気に入った服を貰った人間。ゴーレムは鎧着なくても硬いですし、使わないですね…。
「って!実質ハズレじゃないですか!」
「いや、売れば良い価格になる。それこそ他のアイテム全部の総額よりもな。恐らくは30万前後だろう、山分けすれば15万。かなり当たりだぞ。」
「ならジュリエットが全額受け取って下さい!そもそもドロップはジュリエットが多めに貰うって事で決着付いてましたよね!?それに私には大盾機がいます!使った金属は相場で25万を下回る事は無いでしょう。
どんな金属があるか覗いただけで値段は正確では無いですが」
「だが!」「ですから!」
………結局私が魔法鉄二つとオパールを貰い、ジュリエットが鎧とエメンタリウムを換金し総取りで決着しました。
大盾機の相場調べて肌感覚が正しかった事を私が証明し、鍬形鎧の値段が少し低くエメンタリウムと合わせて30万だったので、これでトントンだったんですよね。
お陰で一時ログアウトする時間ギリギリで、フレンド登録をしてからまた今度会おうとその場は解散となりました。
にしてもジュリエットに見覚えがあるのはなんででしょうか?