弊カルデアはNTR同人誌に侵食されて特異点になったんで別カルデアと共に人理修復します 作:NTRは嫌いな男
「えーっ、今回の特異点の攻略についてのブリーフィングを始めます」
たかが数日とは言え、疲れた体を休めて英気を養ったので体のだるさは大分取れたし、目元の隈もかなり薄くなった事から汚染されたカルデアの攻略に参加しても大丈夫とのお墨付きを俺と立香がそれぞれ契約しているナイチンゲールとアスクレピオスから得ているので、ロマニが主催するブリーフィングにも参加している。
「今回の特異点は並行世界の汚染されたカルデアだね。藤沢君のサーヴァントであるコヤンスカヤ達からもたらされた情報では、多数のサーヴァントが健在で遭遇すれば確実に戦闘になるとの事だ。特異点にまで変容された主犯格は不明。神霊のサーヴァントまで汚染させる事ができるからかなり強い存在だと思われるよ」
コヤンスカヤ達の情報に加え、カルデアスから送られてくる情報によってかなりの精度で特定が進んだものの相変わらず、主犯格やきっかけと言った情報がないので相手はかなりの強者だと思われる。
その為、警戒するに越した事はないのだがここで懸念点がある。
「まぁ、分からない以上はどんなに頭を捻っても分からないから特異点に行って調査してもらうけどそれとは別に1つ、懸念点があるんだ」
「どんな懸念なんですか?」
「それは 藤沢君と契約した上で汚染され、向こうに残されたサーヴァント達が病んでいる可能性だ」
「病んでいる………なんでですか?」
「それに関しちゃ、俺にも分からん。自分から裏切っておいて居なくなったら必要だったと気付いて病む。俺からすれば、快楽に溺れる姿を当て付けているとしか考えられない」
立香の疑問に対して、ロマニの代わりに俺が答えた。
個人的な意見になるのだが、ヤンデレって言われてもイマイチピンと来ずに愛が重い程度の認識だし、プライベートまで管理してくる様な輩はこちらからノーサンキューなので話を聞いても「ほーん、大変なんやなぁ」って感想になる。
なので、汚染されたサーヴァントが病んだと言われても「快楽に溺れる為に誰彼構わず、腰を振って乱交してたのに!?」っつー感想にしかならない。関わったら面倒なのは理解しているが。
「なので、私達のマスターである藤沢は兎も角として藤丸様とマシュさんに関しては、彼らに泣き付かれても断って叩き斬る覚悟を持ってください」
「叩き斬るって、そこまでなんですか?」
「精神を病んだ人は己の安定の為に他者に依存し、自分の意にそぐわない行動を取ったら、心身の両面を徹底的に糾弾して自己否定させてきます。なので彼らに引き摺られたくなければ全力で抵抗してください。私達も全力で殺しに行きますので」
「そこまで………ですか」
ロマニの言葉を聞いて、俺に疑問を投げ付けてきたマシュに対して闇コヤンがバッサリと切ったので立香とマシュは唖然とした表情になった。
(まぁ、あの環境を実際に体験しないとそうなるよなぁ。実際の戦場を体験した帰還兵が地獄の方が楽だと言うのと同じだろうか? 実際の戦場を俺は知らないけど)
そんな事を思いつつ、ロマニに続きを促すと彼は咳払いをしてから続けた。
「そう言う訳だから、藤沢君は大丈夫だろうだけど立香ちゃんの方は充分に気を付けてね」
「うーっす」
「………はい」
彼の言葉に、汚染されたサーヴァントがどうなったかをうんざりするレベルで知っている俺は軽く返事したが、立香は渋々ながら答えたもののマシュは答えに窮している様子だった。
まぁ、この世界の立香は原作に近い立香な事もあって甘い部分があるので、サーヴァント同士で殺し合うなんて状況は複雑な感情を持つのは当たり前と言って良いだろう。俺だって汚染の影響がなければ同士討ちさせなかったし。
とは言え、特異点になるレベルで汚染されている以上はあの世界の住人として処理するつもりなので、俺からとやかく言うつもりはない。
(後は原因究明をして、修正すれば良いのだが問題なのは )
「大河さん」
「ん?」
「どうする事もできないですか? 汚染されたサーヴァントとは言え、一緒に過ごした仲間じゃないですか!? やり直したりとか、汚染された部分を漂白したりする事はできないんですか!?」
「ない!」
「っ!」
俺が立香側のマシュの事を気にしていると、立香がそんな事を言ってきたので断言した。
「一度裏切った奴は、裏切る事に対するハードルが下がるから何度でも裏切る! 快楽に溺れた奴は別の快楽に必ず溺れる! ましてや、少しでも気を抜けば世界が消滅する危機が目の前にあるのに、それから目を背けて腰を振るだけの大量の獣を調教する時間はない!」
「それに、あんなコールタール並に汚染され切った輩を座に戻せば本来の大元まで汚染されて、君が契約しているサーヴァントにも影響が出るかもしれねぇぜ?」
「それは………」
サーヴァントや英霊召喚の内容を詳しく知らないので、正確な事は言えないが召喚されたサーヴァントは座に登録された本体から1つの側面を切り取って召喚された影法師的存在である以上、汚染された影法師が本体に戻れば本体まで汚染されるリスクが非常にに高い。
その為、俺と俺と契約したサーヴァントとの間で取り決めたのは現界できない状態にしたらそのまま、コールタールやヘドロ状の物体に変換して座に帰れない様に、汚染されたカルデアを循環する魔力回路を弄ったそうなので俺は心置きなく処理できる。
そう言った背景から、そう断言して立香に疑問を投げかけると彼女は押し黙ってしまったので、特異点へ転送される前の最終確認をしようと立ち上がると、それまで黙っていたこの世界のマシュが俺に聞いてきた。
「そう言えば前から気になっていた事を聞いて良いですか?」
「どうぞ」
「向こうの私ってどうなっていますか?」
「………」
その質問に、俺は押し黙るしかなかった。
何しろ、俺を人間としての先輩と言っておきながらあっさり汚染されてNTRに走った挙句、「チ○ポが1番でかい人が人間としての先輩でした♡」とか宣う姿にドン引きを通り越して呆れしかなかった。
そんなんだからリリスからも呆れられてたんだぞ、と思っているとたまたま同席していたリリスから答えが出た。
「まー薄々察していると思うけど、向こうのアイツも汚染されてるわよ? しかも第一特異点の頃から他の職員やサーヴァントと関係を持って腰を振ってたとか」
「そう………ですか」
まぁ、こっちのカルデアへ一緒に転送されなかったし、この数日間で召喚は勿論だが議題にする事すら避けていた時点で大方は察していたのだろう。
それ以上、こっちのマシュからの質問はなかったので俺の言葉でショックを受けたであろう立香のフォローに入った。
「敵であろうと優しさを見せる立香の姿勢は立派だが、今回のはイレギュラー過ぎるからそう簡単に見せない方が良い。ただ、その姿勢を否定している訳じゃないから注意してな?」
「………分かりました」
その言葉に、納得していない様子だったがこれに関しては現地に行って直に体験してみないと分からないだろうな、と思いながら転送前に行う装備の最終確認をした。
服装自体、カルデアが用意する戦闘服*1なのだが俺の場合は銃器を扱う性質上、非致死性のゴム弾を使うとしても弾倉を入れるポーチが必要になるので通常の戦闘服とは別の服を用意した。
それは、
これを使う事で、マガジンポーチなどを自分が取りやすい位置に配置する事が可能になり、今回の様な屋内などの限られた空間内でサブマシンガンを使い、弾倉交換などを円滑に進める事ができる様になった。
その為、弾倉が3本入るマガジンポーチを3つ 9本しか入らないが残りの1本は銃本体の弾倉の差し込み口に差し込む為 の他に部屋などの密室に立て篭もられた際に相手の動きを封じる為の
戦闘服は朝食後に着替えたので、後はこれを着て転送装置に入ればこっちのカルデア職員が操作して汚染されたカルデアに転送してくれる手筈になっている。
(汚染されていないだけでこの差だ。原作でもそうだったが、彼らの頑張りがなければ立香は終局特異点まで攻略できなかったし、この世界でも第六特異点まで攻略できなかっただろうな)
そう。意外にも立香は立香で第六特異点まで攻略しているのだ。
こっちが忙しかったと言うのもあるが、そもそも論としてゲームをプレイし始める人がサービス開始日だけではない様に、立香がカルデアにやって来た時期がバラバラになる可能性は充分にある。特異点Fから大統領と共に駆け抜ける場合だってある訳だしね。
その為、原作主人公とは全くの別人とは言ってもカルデアに来た時期が偶然にも近く、その上で俺の方が彼女よりも早く第七特異点まで攻略しただけだった。
周りのサポートがあったが故に、敵に対しても一定の優しさを見せる立香が今回の件を契機にNTRに目覚めた、なんて状況になったら流石の俺でも手に負えないので、こっちのカルデア職員にはアフターケアも含めたサポートをお願いしたいな。
そんな事を考えつつ、粉塵等から目を守る軍用のサングラスと破片等から頭を守る軍用ヘルメット、肘や膝を守るプロテクターを装備して転送室に向かった。
立香 side
(どうしちゃったんだろう………あんなに冷淡な態度を取る人じゃなかったのに)
「よー、嬢ちゃん。随分と悩んでるな」
「………テスカトリポカ、さん」
ブリーフィングが終わるのと同時に、準備を済ませてすぐに部屋を大河さんとは違い、普段とは全く違う姿の彼に戸惑ってすぐには動けなかった私に話しかけて来たのは彼のサーヴァントであるテスカトリポカだった。
「大方、察しはついている。うちのマスターの事だろ?」
「はい。こっちに来る前の大河さんはかなり優しく思えたんです。ですけど昨日の昼過ぎからあんな調子でして………」
「ありゃ、単純にブチギレているのを抑えているだけさ」
「ブチギレって何に対してですか?」
「そりゃあ、汚染した元凶に対してさ」
テスカトリポカが私の心情を察して、大河さんの雰囲気が変わった事を聞けたけどまさかのキレて感情の昂りを抑える為に、あんな突き放した態度になるなんて思ってもいなかった。
「アンタが戸惑うのも無理はねぇ。大方、アイツはフレンドとしてアンタに対して丁寧に接していたんだろうよ。ただまぁ、あっちのカルデアじゃあ、そんな優しさすら殺しに利用する連中がゴロゴロ居てね。ソイツらからされてきた仕打ちを思い出したんだろう」
「そんなに悲惨だったんですか」
「あぁ。ただ、だからと言って同情はすんなよ? あれはあれでアイツは前向きに捉えていたんだ。「少ない人数でRTAすんのも悪くねぇ」とか何とか言って最大限、努力したんだからよ」
「そう、ですか」
あまりの状況に、想像するだけでも辛い。
何しろ、ロマニやダ・ヴィンチちゃんが居ない上にマシュや生き残った職員が敵対した中で、命の危機に晒されながら特異点を攻略するなんていくら私でもかなり難しいと言わざるを得ない。
ましてや、契約したサーヴァントの9割近くが戦力にならないとなれば、私の場合だと10騎前後のサーヴァントで攻略しないといけなくなるから想像もしたくない。
「………決めました」
「何がだ?」
「私、彼が元の生活に戻れる様に手伝ってきます!」
「なら、すぐに転送室に行った方が良い。この数日で英気を養ったアイツはお前さんの手伝いがあろうがなかろうがそのまま、突っ走るつもりだからよ」
「はい!」
その為、私も私で覚悟を決めてテスカトリポカに伝えると彼はそんな私を肯定してくれた上、アドバイスもくれたので駆け足で転送室に向かった。
「大河さん!」
「………おう、そっちの準備は終わったかい?」
「はい! 終わらせましょう! 只々快楽を貪るだけの状況を! 自分の責任を放棄して現実逃避を続ける環境を!」
転送室に到着すると丁度良く、大河さんが入ろうとしたので声を掛けると振り向いてくれたので、私の決意を述べると少し呆気に取られた表情を浮かべた。
いくら、私が居る世界と彼が居た世界が近いとは言っても世界が違う以上、私にできる事は限定的だけどあの環境は絶対におかしいと思うからかそ、元の状態に修正できる様に手伝いたい。
そんな想いが伝わったのか、彼は笑みを浮かべながらから感銘を受けたかの様に頷きながら答えてくれた。
「 そうだな。終わらせよう」
「はい!」
その言葉を聞いた私は、彼と共に転送室に入ってそれぞれの転送装置に入って転送されていった。