弊カルデアはNTR同人誌に侵食されて特異点になったんで別カルデアと共に人理修復します 作:NTRは嫌いな男
『カルデア内にある全データの解析が完了しました。やはり、マシュさんが起点になっていますね』
「………そうか。なら、確実に今回のケジメは俺が付けないといけないな」
『はい』
BBちゃんの解析により、汚染マシュが今回の騒動の起点になっている事が確定した為、俺の手で彼女の命に終わりを告げる必要があるなと改めて覚悟をし直した。
何しろ、原因が判明するまで自分は被害者的なポジションだと思っていたのだが、自分の事ばかりで彼女に寄り添えなかった以上は被害者であるのと同時に加害者でもある、と言うポジションに移動してしまったので自分がしでかした事に対するケジメが必要になるからだ。
これが日本などの法治国家であれば、法律による司法の採決を受けて社会的な制裁を背負い続ける必要があるが、今居る場所はカルデアである以上はその範疇から外れていると思っている。
一応、国連の下で活動している様だがここまで暴れても外部からの通信は一度も入ってこない以上、来るとするなら全てが終わってからになるだろうし、彼らが来ても現状をどうにかできるとは思えない。
となれば、自分の手でケリを付けるしかないので軽く息を吐きながらデータの解析が済んで記録として保存した携帯端末を、管制室のPCとの接続を切ってから立香に渡した。
「君の身が危なくなったらこれを持って君が居た世界に戻りな」
「大河さんは?」
「今回の件は俺がしでかした事だ。だから俺の手で決着を付けに行くよ」
藤丸立香なら、もっと別の選択を模索してあればそっちを選んだのだろうけど俺には無理だし、そもそもそれだけの器量があれば今回の様な事にはならなかったので彼女の手を借りる訳にはいかない。
いくら、汚染されているとは言っても姿形が限りなく近いマシュを手に掛ける事は彼女と汚染されていないマシュの関係にヒビを入れる行為だし、そもそも立香や彼女と契約したサーヴァントを介してNTRの因子が広がる可能性だって否定できない以上、汚染マシュとの決着に関しては俺や俺と契約したサーヴァントでやる必要がある。
その為、立香に解析したデータを渡して自分の判断で帰るように促すと俺達がやろうとしている事に気付いた彼女が引き留めた。
「ダメです! そんな事をしたら戻れなくな 」
「戻れない所まで来てんの、こっちは」
「 っ!」
マシュに寄り添えた彼女であれば今回の件は発生しなかったり、根本から変わっていたのだろうが俺には無理なので彼女の言葉を遮った。
「だからまぁ、今回の件を教訓にしてくれれば多少は救われるってもんよ」
「………そうですか」
その言葉に、立香は何も言えなくなったので後は彼女を無事に送り届ければ問題はないなと思いながら、戦況の推移を確認するとサーヴァント同士の戦闘はこちらが優位に進んでいて、1時間もしないうちに粗方片が付くと思われる。
「いくら、ナーフされているとは言ってもヘラクレスが強すぎるな………メリュ子とバトって外に出てんじゃん」
『ヘラクレスさんが汚染された事を知った時には絶望しましたけど、メリュジーヌさんが味方に居てくれて幸いでしたね』
「全くだ」
ヘラクレスの様な実力があり、理性が飛んでるサーヴァントが好き勝手に暴れていたら途中で命を落としていたのだが汚染マシュの命令か、割り当てられた部屋から出てこようとしなかった為、ここまで生き延びる事ができた。
その代わり、今までに貯めていたキチゲを解放するかの様にメリュジーヌがヘラクレスをぶん投げて、いくつもの壁を貫通して外に出してから一方的にタコ殴りにしていた。
一応、カルデアがある場所って標高6,000メートルの雪山の斜面にあるから低気圧で低酸素症になりかねないよなぁと思っていると気を利かせたBBちゃんによって、隔壁が閉められて気圧は保たれたのでそうならなくて済んだ。結果、麓ではかなりのドンパチが繰り広げられているが。
「このまま行けば っ」
そんな映像を見ながら、状況の推移を確認して問題ない事をチェックすると管制室の扉が開き、立香と契約したサーヴァントが1騎で入ってきた。
彼の腕には、前もって渡されていたバンダナが巻かれていたので味方だったサーヴァントなのだが、バンダナが真紅に染まっていたので俺は持っていた銃を構えながら問いかけた。
「死ぬ覚悟はできてるかい?」
「 っ」
「………」
俺の問いに、そのサーヴァントは少し考えた後で俺に襲い掛かってきた為、やむ無く引き金を引くといとも容易く黒い液体になり、床に飛び散るのと同時に残されたバンダナは元の青色に戻りながら床に落ちた。
「やっぱ、こうして見るのは辛いものがあるな」
「そう、ですね」
こっちに来る前に、汚染され切ったサーヴァントと遭遇した際はどちらが契約していようとも問答無用で処分する、と前もって取り決めていたが汚染され切ったサーヴァントが俺に襲い掛かってきた事について、立香と俺とでは反応に違いが出た。
俺の場合、自衛と目的の為に躊躇なく引き金を引いて撃破したものの自分のサーヴァントが汚染され、襲い掛かってきた所を問答無用で消滅させた事に物申したくなったのであろう。
眉間に皺を作りながら、俺を見上げたがこれも生存目的の完遂のためだからと思いながら無視をした。
「………何とか、第二段階に行けるようになったな」
「………」
「俺らは元凶である件のサーヴァントと決着を付けに行く。立香は危なくなったら戻ったら良い」
そして、汚染されたサーヴァントの数がこちらが規定した数 汚染されていないサーヴァントの3分の1 を下回ったので第二段階に移行する事にしたのだが、立香の反応が良くない。
まぁ、こちらの方針との食い違いや実情を知ればそうなっても当然なので当初の予定である俺が俺と契約したサーヴァントのみで、元凶との決着を付けに行く事を決定した。
元々、立香側に避難したのは一時的なもので準備が整ったら俺らだけで元凶の探索と討伐をするつもりだったので、立香側の加勢がないならないでどうにかしていただろう。
(勿論、手伝ってくれるなら大歓迎だが元凶の一端が俺にあると分かった以上は無理強いはできないしね)
そんな事を思いつつ、ロマニ達に第二段階に移行する事と俺と契約したサーヴァント達だけで元凶との決着を付けに行く事を伝えてから、館内放送で第二段階に移行した事を伝えてからマイルームに向けて行動に移した。
「館内放送をして大丈夫なの?」
「どうせ、サーヴァントの動きで変化するのがバレるんだ。なら、俺らを囮にして向こうから動き易くした方が良い」
「成程のぅ。大抵の物事は相手を動き易くする方が都合が良いからな」
こうして、魔王ノッブや伊吹童子達を連れて俺なマイルームに移動を始めると、それに誘き寄せられた汚染されたサーヴァントが断続的に攻撃してきたのでそれに対処しつつ、到着すると因縁のサーヴァントが負傷した様子でマイルームのドアの側に座っていた。
「まさか、アンタが生き残っている側とはね」
「あぁ………ます、たぁ」
「生憎、今のアンタには何の感情も抱いちゃいない。だからまぁ、ゆっくり休めや」
元凶を知る前であれば、彼女に対して恨みやら何やらでサブマシンガンをフルオートでぶっ放して処理しようと思っていたが、元凶を知った今では何とも言えない複雑な感情を持つようになった為、サブマシンガンではなく、拳銃で仕留める事にした。
束の間とは言え、母を名乗る不審者の片翼である彼女が契約して一緒に戦ってくれたから特異点Fを乗り切る事ができた。
そんな彼女を、自分の手でコールタールのような液体に還元するのも一種の優しさなんじゃないか、と勝手に思いながら拳銃を取り出して彼女の頭に狙いを定めて引き金を引いた。
幸いにも、彼女はその弾丸を避けなかった為に頭にヒットして黒い液体になって床に飛び散った。
「やれやれ、あんまり良い気分じゃねぇな」
「俺が言うのも何だけど躊躇、無さすぎない?」
「躊躇した方が良かったかい?」
「いや、そうでもないけど最初のサーヴァントだったんじゃないの?」
「確かにな。だからこそ、俺の手でケジメを付ける必要があったんだが………ここまで自己嫌悪に陥ったのは初めてだなぁ」
人理焼却の危機な駆け付けたと思ったら、汚染されて腰をヘコヘコ動かすだけのクソに変質させられるとか、英霊側からすればキレて良い案件であり、その元凶の一端が俺にあるとなれば自己嫌悪の1つもするだろうよ。いくら決意を固めてもね。
その為、一ちゃんの問いに吐き捨てるかの様に心情を吐露しながら他のサーヴァントを待っていると、ゾロゾロを集まってきたのだがその中でも特徴のある角を生やした女性が混じっていた。
「BBーーッ、違法熟女が混じってんぞーーッ!!」
「いほっ」
「センパイに言われても困りますよ! いくら検査しても汚染されてないんですから!!」
「確かに彼女の精神構造から言って汚染されてねぇと思っていたけどさぁ! もっとこう! 特徴的な再会の仕方があったじゃん!!」
一応、BBちゃん達から話を聞いていたから驚きはしなかったが何を思ってヌルッと仲間ヅラして来てるんだよ。キアラさんさぁ。
「例えばどんな風に?」
「オルガマリーが来た際は「止まるんじゃないわよ………」とか言いながら再会したじゃん! あん時の様な感じだよ!!」
「そんな事言った覚えはないわよ!!」
「いやですわ、マスター。これでも他の方が下手に暴走しない様に食い止めていたのですから」
「だからってそう簡単に信用できねぇからこのバンダナ持って!」
その為、それまでの自己嫌悪やシリアスな雰囲気が吹っ飛んだので余っていた識別できるバンダナをキアラさんに渡すと、青に近い緑色を示していたので一応は味方判定にするけど、心変わりされて後ろから刺されるのは嫌なのでキリキリ働いてもらうぞ。
「ったく、状況が状況なら問答無用で攻撃してたんだから注意してくれよ?」
「勿論ですわ、マスター。それで元凶はどなたなのですか?」
「シールダーのマシュだよ。オルタ化して手が付けられない状態なんだ」
「あらあら、それは大層な事で。勿論、私も参加してもよろしいですね?」
「あぁ、キビキビ働いてもらうぞ?」
一通りの喧騒の後、ため息を吐きながらキアラさんに問い掛けると了承してくれたので、事情を説明すると彼女は納得した様子で汚染マシュの討伐に参加したい旨を言ってきたので彼女も参加させる事にした。
その際、一部のサーヴァントから反対の意見が出たものの事態収束の為に再びこのカルデアに来た事で、新たに汚染されたサーヴァントが何人が出たのでこちらのサーヴァントは50騎を下回っている。
いくら、不安定であろうともゲーティアを飲み込んでいる以上はある程度のナーフは食らっていても、どれだけの能力を保有しているかがわからないので味方は1人でも多くいた方が良い。
そう言った反論と共に、キアラさんには積極的に戦ってもらう事を言うと反対意見は収束して行ったので、マイルームのドアを開けるとそこには見慣れた部屋はなく、洞窟が続いていたので向こうのカルデアと通信を行なった。
「こちら藤沢、これより特異点化しているマイルームの探索を開始する」
『特異点の中で特異点?』
「あー、亜空間と言ったら良いのか。俺のマイルームだった部屋が洞窟になっている為、今の俺にはそれ以外の言葉が見つからなくてね。ともあれ、敵の陣地に潜入する都合で通信ができなくなるかもしれん。なので打ち合わせ通りに頼む」
『分かった。こっちの時間で60分以内に通信が行われなかったら全滅判定するよ』
「あぁ、よろしく」
向こうのロマニにそう伝えてから、俺らは洞窟内に踏み込んだ。