黒見セリカ(憑依)は原作エアプ 作:ミカン
今回小説パートマシマシです。
第17話 黒見セリカ(憑依)とプロローグ
「キヴォトスの正常化のために、暇を持て余した皆さんの力が今、切実に必要です。行きましょう」
「ちょ、ちょっと待って!?ど、どこに行くのよ!?」
連邦生徒会のレセプションルーム、そこに居た先生と生徒達は七神リンに言われシャーレに向かおうしていたが受付で誰かが話をしているのを見かけ、そちらを見る。そこに居たのは、黒い猫耳の生えた生徒だった。
「───なので、連邦生徒会長か代行のどちらかに会いたいんですけど予約って取れますか?」
どうやら彼女も連邦生徒会長に会いに来たようだ。都合がいいので手伝って貰おうと考え、リンはその生徒に声をかける。
「私がどうかしましたか?」
「あっ、あなたが代行ですか?丁度良かったです。今日じゃなくてもいいのでお話をさせて頂きたいのですがよろしいですか?」
「最近の学園都市の混乱の件ですか?」
「はい、そうで「なら話は早いですね、詳しい説明はこちらの方々からどうぞ」えっ?」
リンはその生徒を先生に押し付け、足早に立ち去る。置き去りにされたその生徒に、先生は声をかけた
"説明はするから、とりあえず行こうか"
「えっと、どこに…?」
「D.Uの外郭です。少し遠いので急ぎますよ」
チナツが後ろから補足を入れる。そしてそのまま出発しようとすると、猫耳の生徒から思わぬ提案が飛んできた。
「じゃあ私の車を使いませんか?歩くよりずっと速いですよ」
「なるほど、そんなことになってたんですね…」
俺は車を走らせながら、後部座席に乗る先生の話を聞く。どうやら知ってる範囲で原作と大きな違いはなさそうで何よりだ。
"そういえば君の名前は?"
「あっ、申し遅れました。私はアビドス高等学校一年、黒見セリカです。よろしくお願いしますね、先生」
先生に指摘され、名乗っていなかった事を思い出して挨拶をする。すると一年なのが意外だったのか、ユウカさんが話しかけてきた。
「一年生で車の免許持ってるなんて凄いわね、うちの生徒にも見習って欲しいわ」
「私の学校でも乗れる生徒は私含めて二人だけなのであんまり当てにならないと思いますけど…*1」
そんな話をしながら車を運転して暫く、今度はスズミさんが話しかけてきた。
「…あの、さっきから車から音がしませんか?」
「ああはい、撃たれてますからね」
「えっ!?撃たれてるんですか!?」
"えっ撃たれてるの!?"
「はい撃たれてますよ?」
「撃たれてますよじゃないわよ!どうするの!?」
「この車で突っ込みます」
「突っ込む!?何言ってるのよ!」
「大丈夫です。この車には防弾防爆加工がしてあります。戦車の砲撃が直撃したってびくともしません」
「そういうことを聞いてるんじゃないんだけど!?」
俺は前の不良集団に向けてアクセルを踏み込む。
「挟撃を避けるために不良を吹き飛ばしながら行きます!揺れるので掴まってください!」
「本気で言ってるの!?あーもう!」
俺は全員が何かしらを掴んだのを見て、更に加速する。車は蛇行運転で不良を吹き飛ばしながら、目的地に突っ込んでいった。
「な、なに、これ!?」
「うわ、これは酷いですね…流石にあれには車じゃ突っ込めません。道路に障害物が多すぎてスピードが出せないです」
不良をなぎ倒しながら15分ほど、ようやくシャーレの近くまでたどり着き車を降りたが、そこはひどい有り様だった。あちこちが不良で溢れ、道路は車の残骸や崩壊した建物の瓦礫があちこちに散らばっている。迫撃砲やロケットランチャーの爆発音が響いていて、まさしく地獄絵図と言った感じだ。
「もう!なんであんな運転に付き合わされた上に不良達と戦わないといけないの!」
「サ、サンクトゥムタワーの制御権を取り戻すためには、あの部室のだ、奪還が必要ですから…」
怒るユウカさんに若干青くなったチナツさんが返事をする。ちょっと運転が乱暴過ぎただろうか?明らかに車酔いをしている。
「良ければこれどうぞ…なんかすいません」
なんだか申し訳なくなって車に積んであった水と酔い止めを渡す。チナツさんはそれを受け取ると、水で酔い止めを流し込んだ。
「あ、ありがとうございます…大丈夫です。素早い部室の奪還と先生の安全の為に必要だった事は理解してます」
「本当にすいません…」
そして俺は他の生徒と先生にも酔い止めと水を持っていく。そして配り終わった頃には先生が戦術指揮をする事になっていた。俺は水筒を飲み、そのまま戦場に向かおうとした先生に声をかける。
「あ、先生、車って運転できますか?」
"できるよ"
「じゃあ私の車に乗って、そこから指示を出してください。先生は銃弾一発が命に関わるんですから。あ、これ通信機と車の鍵です」
"ありがとう。お言葉に甘えさせて貰うね"
先生が車に乗り込む。俺は通信機を全員に渡し、車から銃を取り出した。
「よし、じゃあ行ってみましょうか!」
ユウカさんのその声を合図に、戦闘が始まった。
"セリカ!右奥の遮蔽にスナイパー!ユウカは左の生徒のミサイルを防いで!チナツはユウカの援護をハスミは高台に居る子を!スズミは閃光弾を遮蔽の向こうを中心に投げて!"
「了解!」
うおお先生の指揮つえええ!この後ここにシッテムサポートも追加されるってマジ?
先生は俺が最も活かされる指揮をしてくれた。俺は対多数の時は突っ込んで中心で暴れまわる戦い方が得意だ。それを汲んでくれたのか突撃を許可してくれ、敵の位置を伝えてくれた。しかも俺が他の生徒を戦闘に巻き込んだり他の生徒の戦闘に俺が巻き込まれたりしないように動かしてくれるので暴れてるだけでバタバタ敵が倒れてく。普段は戦略など細かいことまで自分で考えていた分を全て戦闘に注ぎ込めるのですごく戦いやすい。
「なにあれ、まるでネル先輩じゃない…」
ユウカさんが何か言ったような気がしたがよく聞こえなかった。必要なら先生が伝えてくれるだろうし気にしないことにする。俺は不良を片っ端からシバきながら、シャーレに向かって進んで行った。
それから少しして、シャーレのビルが見えてきた。さっきの俺の戦闘を見ていた他の生徒に若干引かれたが誤差だ誤差。俺が感じてた先生の指揮の上手さに関しては他の生徒達も感じていたのか口々に先生の指揮を褒めている。
「もうシャーレの部室は目の前よ!」
ユウカさんがそう言うと同時に、リンさんから通信が入る。どうやら今回の事件の首謀者が判明したようだ。やはり狐坂ワカモが脱獄して今回の事件を起こしたらしい。
ワカモかぁ…前に賞金稼ぎとして戦闘してるのでバレないか心配だ。戦闘スタイルは変えてるし前よりだいぶ強くなったから繋がらないとは思うが心配だ。
そんな事を考えながら前進していると、目の前に見覚えのある狐面の生徒がいた。ワカモだ。
「フフ、連邦生徒会の子犬達が現れましたか。お可愛らしいこと」
…とりあえずバレてはいなさそうだ。
「…すいません先生、ワカモにはさっきみたいな突撃は効かなそうです。少し離れて攻撃を仕掛けます」
"うん、わかった"
俺は目立たないように少し下がり、そのまま戦闘を開始した。
「私はここまで、後は任せます」
ワカモは少し戦闘をした後、あっさりと退却した。俺に反応した様子はなかったし、どうやらバレなかったようだ。
「先生、ワカモもいなくなりましたしまた突撃しますね」
先生に声をかけ、また突撃をする。暫く戦闘を続けていると、大きな音が響いた。どうやら奴らは戦車まで出してきたようだ。ってあのロゴ…
「チッ、またカイザーのカスか…」
戦車にはカイザーのロゴがついていた。どうせ不法に手に入れた物を不良に格安で売り飛ばしたのか、連邦生徒会の権威を失墜させるために提供したのだろう。なんでロゴも消さないのかは不思議だが、あそこなら手抜きか費用をケチったとかそんなところだろう。もしかしたら宣伝として自分達のロゴを入れて、追求されれば盗品だったと言い逃れするつもりなのかもしれない。チッ、ムカついて来た。潰すか。
「俺の前でカイザーのロゴ出すんならぶっ潰されても文句言えねぇよな?」
小声で呟き、俺は足に神秘を込める。戦車に走って近寄る。不良達は戦車に慣れていないのか、狙いを付けられていない。俺は近くの死体*2からグレネードを奪い、戦車の上に乗る。そしてそのままハッチに向かって発砲した。
「オラァ出てこい!出てこねぇと砲塔にグレネードぶちこんで爆発させるぞ!」
だが不良達は出てこない。仕方がないのでしばらく銃を撃ち続けているとロックが外れたのかハッチに隙間ができた。俺はそこに指を入れ、神秘を込めてハッチを引き剥がした。中には不良が数人、怯えた顔で座っていた。ちょっと申し訳なく思いつつ俺はそいつらの首根っこを掴み、皆の方へ投げ飛ばす。そして先程奪ったグレネードを戦車内に投げ込み戦車から飛び降りる。数秒後、戦車は勢いよく爆ぜた。
「よし、制圧完了です!」
俺は吹き飛ぶカイザーのロゴを見て気分を良くしながら振り返る。そこに居た皆は、明らかにドン引きした様子だった。
「───先生、ではまた!」
ユウカが挨拶をし、自治区に帰っていく。それを見送った先生は、最後に残った生徒に声をかけた。
"セリカは帰らないの?"
「そうですね、もう少ししたら帰りますよ。先に先生にお願いがありまして…私をシャーレの部員にしてほしいんです」
"いいよ"
「ありがとうございます!そしたら私の連絡先を渡しておくので、もし必要書類があったら連絡してください!」
"うん、わかった"
「それじゃあ私は自治区に戻りますね!そうそう、アビドスには美味しいラーメン屋があるんです!ぜひ遊びに来てください!では!」
そう言い残すと、セリカは車に乗って走り去っていった。先生はそれを見送り、シャーレに入って行くのだった。
=月×日
今日、ついに原作が始まった。まだ始まらないと思っていたので朝起きた時にテレビでワカモが脱獄してD.U襲ってるのを見たときはたまげた。確かに最近不良が増えたなとは思っていたがそれが予兆だったとは…新学期が始まってしばらく、学園に馴染めなかった生徒がドロップアウトするシーズンだったのでそれだと思い込んでいたのだ。今後こんなことがまた起きれば重要なイベントに乗り遅れるかもしれないし気を付けよう。
その後は連邦生徒会の受付にて先生と合流した。最初は原作のシャーレ初期メンツと同じ理由で連邦生徒会を訪問し、先生を待とうと思っていたのだが、遅刻した事もあり受付をしている段階で先生が来た。もし後数分遅れたら間に合わなかったと考えるとだいぶ危なかった。
その後はシャーレを奪還し、シャーレの部員になった。先生とモモトークも交換できたし、良い滑り出しだった。
帰りに夕飯を買いに寄ったエンジェル24でテイルズ・サガ・クロニクルを見つけたので、とりあえず買っておいた。明日早速やってみようと思う。
疲れたので今日はここまで。
=月○日
頭痛がする。気分が悪い。テイルズ・サガ・クロニクルヤバすぎる。マジで脳が理解を拒む。
愛は感じる。これを作った人間はゲームが好きなのだろう、この作品を良いものにしようと努力したのだろうと言うのはわかる。所々に感じる飽きさせないための工夫や小ネタ、没入感を高める演出やしっかりと描き込んであるイラスト。RPGなら王道と言っても過言ではないギミックや隠し宝箱等は良いものだった。
だがその努力を嘲笑うかのような読んでいて脳に負担を強いる無茶苦茶なシナリオ、初見で最高難易度の死にゲーを縛りプレイでやってるような理不尽難易度…どちらか片方だけならまだなんとかなっただろう。だがその二つが奇跡的なハーモニーを産み出し、脳に最高効率で負担を発生させる兵器になっている。
なんとか全クリまで行ったが、2日徹夜で費やしてギリギリクリアできたレベルだ。
なんか寒気までしてきたので寝る。
この後セリカは3日寝込んだ。
セリカ(憑依)は入学してから何度もカイザーが現金受取に来てるのを見てますしその金で何をしているかまで知っててそれを誰にも話さずに溜め込んでるのでカイザーへのヘイトはカンストしてます。このまま理事と対面すると即発砲しかねません。
小説パートの量、票数も近かったのでまだ迷ってます。手探りでやってくのでもしかしたら小説パートが増えたり減ったりするかもしれません。
優柔不断で申し訳ないです。できるだけお待たせしないようにやっていくのでお付き合い頂けると幸いです。