黒見セリカ(憑依)は原作エアプ   作:ミカン

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第32話 黒見セリカ(憑依)とアビドス砂漠

「ここも…ここも…やっぱりカイザーが…」

 

先生と別れてから数時間。ホシノ先輩とシロコ先輩が勝負をしているであろう爆音をBGMに、俺とアヤネは持って帰ってきた地籍図を調べていた。やはりというべきか原作通りと言うべきか、アビドスは現在の校舎を覗いてほぼカイザー名義となっていた。この辺りはあまり詳しく覚えていないが、どうせカイザーが…カイザー…「カイザー…カイザー…カイザーカイザーカイザーカイザーカイザーカイザーカイザァァァァァァ!!」

 

「セリカちゃん!?」

 

もう我慢の限界*1だ!流石に原作ネームド企業潰したら不味いとか考えてたけどもう知らん!

 

「どうかしましたか!?」

 

「ノノミ先輩!セリカちゃんがいつもの奴です!」

 

力もある!金だってある!黒猫として襲撃すれば皆に迷惑はかからない!負ける理由は無い!完璧!

 

「これ使って止めるので押さえ込みの準備してください!」

 

「それ何ですか!?」

 

「メタルシャワーです!これを頭に刺します!」

 

よし決めた今決めた!カイザーぶっ潰「えい!」あっ。

 

「セリカちゃん止まりました!アレお願いします!」

 

「了解です~!」

 


 

あっあっあっ。

 


 

「…ハッ!?」

 

体を揺すられ目を覚ます。ここは…車の中?

 

「あ、起きた」

 

「おはようセリカちゃん。グッスリだったね~」

 

「お、おはようございます」

 

何で車の中に?いつの間に寝てたんだ?いつから寝てたのか記憶を辿ってみる。確か地籍図を調べて…調べて…どうしたんだっけ?何故だか記憶に靄がかかったように思い出せない。もしかして寝落ちしたのだろうか?最近ただでさえ慌ただしいし今日に至っては朝から神秘ぶん回して筋肉痛治したり前日遅くまで箱とカードの検証をしていたりと心当たりが結構ある。ほとんど自業自得なのに起こさずに車まで運んで貰ったようだ。申し訳ない…。

 

「すいません、なんか眠っちゃってたみたいで…」

 

「大丈夫ですよ~☆」

 

「気にしなくて大丈夫だよ~。最近いろいろあったし疲れてるんじゃな~い?」

 

「セリカちゃん、ちょっと前に襲撃も受けてるしね…今度ゆっくり休んだ方がいいと思うよ」

 

「ん、何の問題もない」

 

"私達は大丈夫だから、あんまり無理はしないでね"

 

「…ありがとうございます。そういって貰えるとありがたいです」

 

皆優しい…この借りは今後の活躍で返していこう。

 


 

しばらく車に揺られていると、外の景色が砂一色になってきた。たしか原作だと…砂漠にカイザーの基地がある?から調べに行こうみたいな話だった筈だ。…そうだよな?一応聞いとこう。

 

「そういえば、これどこに向かってるんですか?」

 

「アビドス砂漠。先生がゲヘナの風紀委員長から情報を仕入れてたらしいから、それを調べに行ってる」

 

"アビドス砂漠で…何かあるみたいだってヒナに教えてもらってね。皆でそれを調べに行こうって話になったんだ"

 

「へぇ…そうなんですね」

 

やはりカイザーの基地を探しに行ってるみたいだ。カイザー…いやダメだダメだ。冷静になれ。話題と気を逸らそう。

 

「アヤネ、ちなみになんだけど砂漠まで後どのくらい?」

 

「一応アビドス砂漠にはもう入ってるよ。本来なら普段から壊れたドローンやオートマタ等が徘徊している危険な地域なんだけど…セリカちゃんの車、基本的に戦車砲レベルじゃないと傷ひとつつかないから無視して進めちゃってるから変化を感じづらいかも…」

 

"セリカの車どんな改造してるの…?"

 

「あはは…まあ役にたってるみたいでよかったです!」

 

持っててよかった改造車!

 

「…セリカ、今度この車貸し「ダメだよシロコちゃ~ん」ん…」

 


 

それからしばらく。皆で何で風紀委員会がアビドスの事を知ってたのか議論をしたり、かつてオアシスがあった場所の解説をホシノ先輩にして貰ったりしながら車に揺られていると、アヤネがなにかを見つけたらしく声をあげた。

 

「…センサーに反応!皆さん、前方になにかあります!」

 

「了解。確認する」

 

俺は座席の下の箱から双眼鏡を取り出す。そのまま前の座席に身を乗り出し、前方を確認するため双眼鏡を覗き込んだ。

 

「…確かに何かある。多分…駐屯地?もしかしたら工場かも知れない」

 

うーん砂嵐が邪魔だ。もう少し近づけば分かると思うんだが…。

 

「こんなところに施設?私には干からびたオアシスしか見えないけど…セリカちゃんの見間違いじゃない?」

 

「多分見間違いでは無いと思うんですけど…」

 

そう言いながらホシノ先輩に双眼鏡を渡す。ホシノ先輩は半信半疑といった様子で覗き込んでいたが、数秒すると険しい表情となってしまった。

 

「こんなの、昔はなかった。いったいいつの間に…」

 

“…取り敢えずもう少し近づいてみよう。ここからじゃなにもわからない"

 


 

数分後、建物の影の前まで来ていた俺達の目の前には、明らかにここ数ヵ月でできたとは考えられないほど大きな施設があった。

 

「この張り巡らされてる有刺鉄線、優に数キロメートル先までありそう…」

 

「工場…?石油ボーリング施設…という訳でもなさそうです」

 

「まあ十中八九そういう平和的な施設じゃなさそうですね」

 

そうしてその施設を見ていると、突然横から銃声が響いた。

 

「侵入者だ!」

 

「捕らえろ!逃がすな!」

 

こんな砂漠に施設おっ建てて近寄っただけで侵入者扱い。警告なしで問答無用で発砲…やっぱりここはろくな施設じゃなさそうだ。まあカイザーの施設だし当然か。

 

「前方から正体不明の兵力が攻撃を仕掛けて来ています!」

 

「よく分からないけど、歓迎の挨拶なら返してあげた方が良さそうだね?」

 

「まあ、挨拶の返事は大事ですね。バイトでも基本です」

 

「だよね~」

 

先生がシッテムの箱を取り出し、皆が一斉に銃を構える。

 

「それじゃあ、やろっか!」

 

俺はその号令と共に意気揚々と飛び出した。ヒャッハー!カイザー狩りだぁ!

*1
数時間ぶりn回目




セリカ(憑依)
メタルシャワーで一撃で意識を刈り取られたため記憶が飛んだ。

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