黒見セリカ(憑依)は原作エアプ   作:ミカン

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第33話 敬語使えよ。俺はお客様だぞ。

襲ってくるオートマタをなぎ倒し始めてしばらく。敵の攻撃が一段落し落ち着いた辺りで、ふとホシノ先輩が疑問を口にした。

 

「うへ~、結局何なのこいつら?」

 

「ん、下手したら風紀委員会より面倒かも…」

 

「なんなのでしょう、この方たちは…それに、こんなところでいったい何をしてるんでしょうか?」

 

俺はそれに対する答えを持ってるんだが…正直話し始めた途端ブチギレる自信しかない。なぜなら今もイライラしてるし、やりすぎないように抑えるので必死だからだ。だが自制など無駄だと言わんばかりに、俺の目にはあるロゴが飛び込んできた。俺はそれに指を指す。

 

「…あぁ、あれじゃないですか?」

 

皆の視線が俺の指差した方向を向く。

 

「これって…」

 

「少々お待ちください、今確認を…」

 

「このロゴは…多分カイザーPMCだと思う」

 

「っ!?…確認取れました。セリカちゃんの言うとおり、カイザーPMCです」

 

カイザー…いや、抑えろ抑えろ…

 

「どこに行ってもカイザーカイザー…どこまで俺を苛立たせれば気が済むんだあの鉄クズ共…!!しかもPMC…PMCだと…!?」

 

"…PMCってなに?"*1

 

落ち着け…落ち着け…

 

「………失礼しました。PMCは民間軍事会社のことです。ヘルメット団やスケバンとは違う、組織化されたプロ…ぶっちゃけ個人所有の軍隊ですね」

 

「退学した生徒や不良を集めて企業が私設兵として雇ってるという噂がありましたが…まさか…」

 

ノノミ先輩がそこまで話したところで突然大きな警報音が鳴り響いた。

 

「…こりゃ~不味いかもね~」

 

「これは…ヘリの音?」

 

「それにこの地面の揺れ…恐らく戦車」

 

「大規模な兵力が接近中!装甲車に…仰る通り戦車やヘリまで出てきています!恐らく相手の狙いは包囲です!包囲が完成する前に離脱しましょう!先生、指示をお願いします!」

 

その言葉を聞き俺は銃を構える。正直今すぐ突撃したいが、今交戦したら絶対にやりすぎる。俺は怒りをなんとか押さえ込み、シンシアリティではなくマーシレスブローを取り出す。そのまま少し後ろに位置取り、戦闘を開始した…流石に抑えてるのがバレてたのか、皆はなにも言わなかった。

 


 

「どんだけいるんだこの害虫共…!!」

 

「でも確実に数は減ってきてる」

 

"皆!後もう少し頑張って!"

 

あれからしばらくして大分兵士の数は減ってきた。皆も思ったより消耗していないようだしこのまま行けば脱出できるだろう。そう考え気合いを入れ直し銃を構えた瞬間、突然施設から車が出てきてるのが見えた。その車は俺達の前に止まり、そこから一体のオートマタ…カイザー理事が降りてきた。

 

「侵入者とは聞いていたが…アビドスだったとは」

 

あっ理事だ殺そ。いや待て…抑えろ抑えろ…そこからしばらくかけてなんとか怒りを抑えた。ある程度落ち着かないと会話中に発砲しかねないからだ。その間に随分話が進んだようだが…

 

「そうだな、8億円の借金に対する補償金でも貰っておくとしよう。一週間以内に我がカイザーローンに3億円を預託して貰おうか」

 

ちょうど良いタイミングだ。話に割り込むならここがベストだろう。俺は怒りを抑え、できる限り冷静に理事に声をかけた。

 

「…おい」

 

「お前は…黒服が気にかけていたもう一人の方か。なんだ?言っておくが補償金は一円たりとも負けんぞ。この利率でも借金返済が可能だと言うことを証明して「そんなことは聞いてねぇ」…何?」

 

あーやっぱ無理。

 

「借金の残額8億985万と補償金3億。それにプラスしてお前らが持ってるアビドスの土地全部。いくらだ?」

 

「なんだ?貯金でもあるのか?まあ、足りるはずもないが一応教えてやろう。土地、借金、補償金。全部合わせて…50億といったところか。まあ、貴様らには関係ない話だがな!」

 

「…言ったな?これで言い逃れはできねぇぞ」

 

それを聞き、胸ポケットからスマホを取り出し録音を停止する。そしてアンゴスの箱から大型のケース…所謂ジュラルミンケースと呼ばれるそれを取り出し、理事の前に投げた。

 

「…なんだこれは?そもそもいったいどこから持ってきた?」

 

「50億入ってる。数えろ」

 

「は?何を言って「聞こえなかったのか?数えろって言ってんだよ」…チッ。おい、数えてみろ」

 

「「は、はい!」」

 

理事の指示を受け、近くにいた兵士が金を数え始める。ハッタリだと思っているのか、理事の顔は余裕そうだった。だがそれもケースが開いた途端崩れ去る。なぜなら…中には大量の帯封のされた札束が入っていたからだ。

 


 

「…理事!確かに50億円、しっかりと入ってます!」

 

それから数分後、数え終えた一人の兵士が理事に報告する。

 

「なんだと!?貴様、どうやってこんな大金を…!!」

 

俺は理事を無視して話し始める。

 

「…さて、これでお前の言う50億は払ったぞ。土地の権利書、出せよ」

 

「な、な…」

 

「おい、聞こえねえのか?権利書だよ権利書!持ってんだろ?」

 

「ふ、ふざけるな!こんな出所もわからん金受け取れる訳ないだろう!」

 

…ごちゃごちゃうるせえなぁ。

 

「これは俺が賞金稼ぎで稼いだ金だよ。履歴だって残ってる」

 

「だ、だが!」

 

「見苦しいぞ理事。わかんねえのか?本当はてめえら全員ぶっ殺してカイザー潰せばもっと簡単に終わるんだよ。土地は所有者がいなくなれば連邦生徒会の物になる。そうすればこんな金払わなくても二束三文で買い戻せるし、借金だってパァだ。なのに譲歩してこんな高い金を渡した上で手を引くだけで許してやるって言ってんだよ。わかるか?」

 

「ぐっ…く、黒見セリカァァァァァ!!!!」

 

「敬語使えよ。お客様だぞ」

 


 

その後、理事に無理矢理契約書を書かせた俺は、るんるんで車に乗り…

 

「さて、それじゃちょっとお話しよっか~」

 

「何でですか!?」

 

皆に詰められていた。

 

「何でってそりゃあ…」

 

「私たちが話しかけても返事しないし」

 

「勝手にお話進めちゃいますし…」

 

「勝手に突っ走らないでってあれだけ言ったのに突っ走りましたよね?」

 

"…個人的にはケースを一瞬で出したことについて聞きたいかな"

 

…なにも言い返せない!

 

この後めちゃくちゃ説教された。

*1
大人の話題逸らし




セリカ(憑依)
発砲しなかっただけ温情だと本気で思ってる。もうこれですっからかんなので明日のジュース代にも困る。

対策委員会&先生
一人で突っ走ったセリカに言いたいことがたくさんある。途中で話しかけたがセリカには聞こえていなかった。

ご覧いただきありがとうございました。
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