黒見セリカ(憑依)は原作エアプ   作:ミカン

42 / 48
ご覧いただきありがとうございます。


第35話 黒見セリカ(憑依)と襲撃

セリカがとんでもないゴリ押しでアビドスの問題を解決した次の日、対策委員会と先生は書類の処理のために教室に集合していた。だが、肝心のセリカが来ておらず、皆はそれを待つ状態になっていた。

 

「それにしてもセリカちゃん遅いね~」

 

「おかしいですね…遅刻する時は連絡してくれるのですが…」

 

「また何処かでやらかしてるかもしれないし、様子見に行く?」

 

「それもアリですね☆ついでに久しぶりの家庭訪問といきましょうか~」

 

"家庭訪問…?"

 

「セリカちゃん放っておくとすぐ生活が崩壊しちゃうんだよね~。この前なんか「究極の効率食!」なんて言って三食鍋で過ごしたんだよ~?」

 

「セリカちゃん、意外とずぼらなんですよね…」

 

そんな風に雑談しながら、ホシノが砂嵐の予報を見ようとテレビをつける。

 

『ご覧下さい!現在アビドス郊外にて大規模な抗争が発生しています!七囚人の一人でもある「栗浜アケミ」が関与しているとの情報も入ってきておりますので、お住みの方や近隣に御用のある方は十分にご注意ください!』

 

だがそこに写ったのは、アビドス廃校対策委員会一年にしてアビドス1の暴走機関車である黒見セリカが大量のオートマタやヘルメット団に囲まれ、変装した姿で戦闘を繰り広げている映像だった。

 

「…え?」

 


 

「オラァァァァァァァ!!!」

 

カードから引き出した神秘で装甲車を投げ飛ばし戦車にぶつけ、二つまとめて破壊する。あわてて飛び出してきた敵をシンシアリティで撃ち抜きながら背後の敵をサッカーパンチで処理。GLを近場の建物に撃ち込み中の敵を吹き飛ばす。足元にスモークグレネードを転がしながらサッカーパンチをホルスターにしまい左手で背中に背負っていたマーシレスブローを構えヘリコプターのローターを撃ち…違うあれクロノスだ撃ち抜いたら不味い!慌てて狙いを変えて近場のビルのスナイパーを撃ち抜く。立ち込めてきた煙に紛れ数人銃床で殴り倒して近場の建物に転がり込む。中をサッと見渡し誰も居ないことを確認。アンゴスの箱からマガジンを取り出しリロードを開始した。

 

「数が…数が多い…!しかも何でクロノスまで出てきてんだよ…!」

 

若干の余裕ができたからか、思わず独り言が出る。朝っぱらからこんな大人数で襲撃してきやがってクソが!というか…

 

「黒猫を倒せ!」「恨みを晴らせ!」

 

何で黒猫の事がバレてるんだ!?幸いバレたのは住所や一部隠れ家の位置だけで黒見セリカ=黒猫まではバレていないようだが銃のカスタムを変えれてない今、情報戦に長けた奴がいればバレる可能性も十分にあるだろう。クソッ、何で今になって…いや、むしろ今だからか?そう考えると一番あり得るのは…カイザーか。そうだなそうに決まってる*1。あのスクラップ共が汚ねぇ手段使いやがって!自分達でなんとかできないから他人任せかよゴミ共が…!

そこまで考えたところで耳につけてた通信機にアヤネから通信が入ってきた。

 

『もしもしセリカちゃん!?今どうなってるの!?』

 

状況を伝えたいが正体がバレそうな事は言えない。俺はできる限り固有名詞を避け返事をした。

 

「襲撃を受けてる!多分昨日のやつでやられた!あのスクラップ共の動きについて調べといてほしい!」

 

『調べといて欲しいって…セリカちゃんはどうするの!?』

 

「とりあえずなんとかしてコイツら撒くか殲滅する!そしたらそっち向かうから!」

 

『ちょっとま───』

 

瞬間、グレネードが建物に投げ込まれる。しまった気ぃ抜いた!慌てて回避しようとするがすぐに間に合わないと判断し、神秘を防御に回し防御姿勢をとる。次の瞬間グレネードが爆発し、俺は炎に包まれ吹き飛んだ。勢いに乗った体はそのまま建物の壁に激突し突き破る。その後も数m吹き飛んだ後、別の部屋の瓦礫の山に突っ込みようやく停止した。

 

「いってえ…」

 

起き上がり体の様子を見る。擦り傷と切り傷が数ヵ所。骨は多分折れてないし体を動かしても痛まない。どうやら大きな怪我はなさそうだ。俺は話の続きをしようと通信機に話しかける。だが通信機からアヤネの声が聞こえず、返ってきたのはノイズだけだった。どうやら壊れたみたいだ。壊れてしまったものはしょうがない。切り替えてここからの行動について思考を回す。この数を相手にするのは骨が折れるし、おそらく増援も来ている。皆や先生からの支援も受けれない今、おそらく殲滅は難しい。よし逃げよう。俺はアンゴスの箱からバイクを取り出し、それに跨がってエンジンをかける。そのまま建物の中から飛びだし、近場の敵を1人吹き飛ばす。

 

「覚悟しろキャスパリーグ!お前が黒猫だって言うのは分かってグボォ!!」

 

「悪いけど、それは人違いだ」

 

そのまま空いた片手でシンシアリティを構え、俺は撤退戦を開始した。

 


 

「あークソッ…ここどこだ…?」

 

すっかり日も暮れたアビドス砂漠。とりあえず追手を撒いた俺は何処かの廃墟で休息をとっていた。あちこち逃げ回っていたせいでかなり遠くまで来てしまったらしく、周囲に見覚えのある建物も人の気配もない。砂まみれだからアビドスではあるだろうが。位置を確認しようとスマホを開くが圏外。もう少し休憩したら電波が届く場所を探して連絡取らないと。そんなことを考えていると、一日中戦闘してあまりにも疲れたからか普段はしないような考えが頭に浮かんでくる。

 

「…一服したい。いやでもここ外だしなぁ…」

 

流石に外だし誰かに見られれば矯正局送りであることを考えると流石に自重…いやもしかしていけるか?よくよく考えれば俺が来たことがないかつアビドス自治区内なら少なくともアビドス砂漠側。一般不良が来れないような場所だ。それこそ砂漠慣れしてる皆なら来れるだろうが、俺の位置も特定できてないだろうしここに来る確率はほぼない。えっいけるじゃんこれ。

 

「…1本だけ吸うか」

 

アンゴスの箱からシガレットケースとライターを取り出し、たばこを引っ張り出す。取り出したたばこのフィルターを下に向け、トントンと叩く。葉が詰まったのを目視で確認してから咥え、吸いながら火をつけて煙を吸い込み、吐き出す。俺はそれを休み休み何度か繰り返しながら、今回の黒幕について再度思考を巡らせる。

 

「やっぱあり得るのはカイザー…次点でゲマトリアくらいか?」

 

組んでる可能性や自然に正体がバレた可能性もあり得るが…互いに利用しようとしてるだけのあいつらが組んでるとは思えないし、自然にバレたにしてはタイミングがちょうど良すぎる。どちらかがリークしたと考えるべきだ。

目的は…カイザーなら土地の書類、ゲマトリアなら俺をなりふり構わず手に入れたい理由ができたといった所だろう。つまり俺がすべき事はカイザーの場合なら強盗で手に入れた証拠を使ってカイザーに監査を入れさせる事だ。ゲマトリアは…正直知らん。大人の戦いは俺じゃどうしようもないので先生に任せる。少なくとも先生が間に入った時点でベアトリーチェ以外のゲマトリアは手を引くだろうし問題はない。

そうなると問題はカイザーだが…ここまでの行動の速さからして、おそらく情報の真偽の確認をカイザーのネームバリューで踏み倒している。ならばカイザーに監査が入ればその情報は途端に疑わしい物になる。そうすれば事実確認のために一時的に追撃は緩むだろう。その後は…どうするべきだ?結局追撃が止むのは一時的な物だし、アビドスに俺がいるのをみられた以上、攻撃はすぐに再開するだろう。そうなると…いやでも…

 

「あークソッ、よくわかんなくなってきた…」

 

「いっそのこと先生に丸投げしちゃえば~?何に悩んでるのかわかんないけど多分先生なら協力してくれると思うよ~?」

 

「まあそれもアリではあるんですけ…ど…」

 

…え?ホシノ先輩?いつの間に?

 

「やあやあセリカちゃん、私がここまで近づいても気付かないなんて、随分お疲れみたいだね~?」

 

「ど…どうしてここが…?」

 

「先生がセントラルネットワーク?って奴を使ってくれてね~、このあたりで電波が切れたから皆で手分けして探してたんだ~」

 

そういえばあったなそんなの!忘れてた!

 

「それじゃあ…それについて、ちょ~っと説明貰っても良い?」

 

ホシノ先輩が俺のたばこに指を指す。終わった…。

*1
断定




ご覧いただきありがとうございました。

3月10日追記
現在、若干スランプのような状態に陥ってしまっています。それでもなんとか進めてますのでもう少々お待ちください。

幕間募集

  • セリカについて語るスレ
  • 総力演習戦 黒見セリカ
  • 学園交流会 トリニティ
  • 学園交流会 ミレニアム
  • 学園交流会 ゲヘナ
  • 黒見セリカ(憑依)の神秘研究ノート
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。