聖火の精霊が英雄達を手助けするのは間違いだろうか   作:フェイト・

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2話 【ランクアップ】

「「「「冒険者『ベル・クラネル』【ランクアップ】おめでとう!」」」」

 

 

ベルを一通り弄り倒した後、ヘスティア様が『神会(デナトゥス)』に出席する為、廃教会(ホーム)を出ていった。

 

 

神会(デナトゥス)

3ヶ月に一度開かれる神々の会合。その中身は、暇な神々が集まる集会らしく、情報交換などをしているとのこと。ただ、称号(ふたつな)を決める時は別らしい……。

 

ベルに至っては、【漆黒の堕天使(ダークエンジェル)】なんて名前に目を輝かせていた。ベル……君には早すぎる。そして、ベルの二つ名【リトルルーキー】に決まったことを自分とベルに報告したヘスティア様は、神様同士の慰め合い(飲み会)に出席。

 

自分たちは、今朝『ギルド』に向かう途中に【豊穣の女主人】なる店で、ベルの知り合いの「シル・フローヴァ」と名乗る女性と出会った。【ランクアップ】の報告をすると言うと、『うちの店でお祝いでもどうでしょうか』と提案。そして今晩、ベルの【ランクアップ】祝いをしている。

 

 

「初めまして。今日から【ヘスティア・ファミリア】に入団した、エレン・エウロギアといいます」

 

「【ソーマ・ファミリア】のリリルカ・アーデです。ベル様の『サポーター』をしています」

 

「(『サポーター?』)」

 

「【アストレア・ファミリア】リュー・リオンです」

 

「シルさんとは今朝知り合いましたけど、あとの2人はベルの知り合い?」

 

「リリは僕とパーティを組んでる人で、『サポーター』は、戦っている人が動きやすいように魔石やドロップアイテムなどを回収してくれる人達のことです」

 

「あっ!リューは私の方で誘いました。こういう時は人が多い方が楽しいですし、ベルさんも【アストレア・ファミリア】の人達も、全く知らない間柄ではないですし……」

 

「クラネルさんは一度【アストレア・ファミリア】の入団面接を受けにきたことがあります。その時、私は巡回(パトロール)のため本拠(ホーム)にいませんでしたが……」

 

「【アストレア・ファミリア】に?」

 

「はい。冒険者になるためには【ファミリア】に入って、神様からの『恩恵』を授けてもらうのが絶対条件なんです」

 

「入団面接には主神のアストレア様と団長のアリーゼが不在だったので、副団長の輝夜が対応したと聞いています」

 

「(輝夜さんって副団長だったんだ・・・・・・)」

 

「ん?でも、ベルが今【ヘスティア・ファミリア】にいるってことは……」

 

「はい……面接には落ちてしまいました」

 

「いえ、そんなに落ち込まないで下さいクラネルさん。別にクラネルさんに問題があったとかではなく、その……クラネルさんの()()と【アストレア・ファミリア】の()()()()()()()()()()()()だけですので」

 

「動機に、派閥の方針?」

 

「私達【アストレア・ファミリア】は都市の秩序を守る事を主な活動目的としています。そしてクラネルさんは純粋に冒険者としての活動を目的にしていました。鍛錬や強制任務(ミッション)の為、ダンジョンに潜る事はありますが、他派閥に比べると、あまりダンジョン攻略などには力を入れていない派閥になります。なので、アストレア様はクラネルさんの入団は本人のためになりにくいと判断したと聞いています」

 

「なるほど……」

 

「で、でも!アストレア様の紹介のお陰でヘスティア様に出会うことができましたし、僕が【ヘスティア・ファミリア】に入った後も、リューさん達には色々と助けてもらいました。アストレア様や【アストレア・ファミリア】の皆さんにはとても感謝しています!」

 

「そう言ってもらえると、とても助かります。アストレア様も貴方の入団拒否をとても申し訳なさそうにしていたので……」

 

「うぅっ……今度お礼も兼ねて【アストレア・ファミリア】の本拠(ホーム)にお邪魔しても良いでしょうか……」

 

「えぇ、アストレア様もきっとお喜びになると思います」

 

「ふふ、じゃあお話しも済んだことですし、始めましょうか」

 

「シル様はお店の方はよろしいのですか?」

 

「私を貸してやるから存分に笑って飲めと、ミア母さんからの伝言です。後は金を使えと」

 

 

シルさんの発言を受け、カウンターの奥を覗き込んでみると、大柄の女性が不敵に笑いながらこちらに手を振った。因みにエレンは一文無しだったので、ベルに立て替えてもらっている。

 

 

「しかし、本当におめでとうございます、クラネルさん。よもやたった1人で【ランクアップ】をなしとげるとは・・・・・・どうやら、私は貴方のことを見誤っていたようだ」

 

「い、いやぁ・・・・・・」

 

「やっぱり、ベルがミノタウロスを倒したことは凄いことなんですか?」

 

「当然です!Lv.1でLv.2にカテゴライズされるモンスターの中でも、ミノタウロスを倒したことは推挙というべきです。クラネルさん、貴方はもっと自分を誇っていい」

 

 

ベルのやり遂げた『偉業』の凄さをイマイチ理解しきれていない自分は、それとなく聞いてみた結果、リューさんは真剣な眼差しで答えて、ベルのことを褒め称えていた。

 

 

「リリは心配で心配で心配で堪りませんでしたけど。何度この胸が張り裂けそうになったことか・・・・・・」

 

「ご、ごめん、リリ・・・・・・」

 

「・・・・・・でも、格好よかったですよ、ベル様?」

 

 

アーデさんがベルの肩にぐっと顔を寄せて、可愛く微笑んでいるイチャイチャ光景を見せつけられ、ステーキがとても甘く感じる・・・・・・。すみませ〜ん!エール追加で!

 

 

「クラネルさんは今後はどうするのですか?」

 

「?」

 

「貴方の動向が、私はいささか気になっています」

 

「えーと、とりあえず明日は、装備品を揃えたり、エレンさんと一緒にダンジョンの上層・・・・・・1〜3階層あたりに行こうと思います」

 

「あ!それでしたら、リリがエレン様とダンジョンに行きますので、ベル様は明日は休日も兼ねて買い物に行ってきてください」

 

「え?でも・・・・・・」

 

「ベル様は少なくとも、明日まではお休みになるべきです。それに、上層の浅い階層ならリリでも十分に活動出来ますので」

 

「わかった。それなら、明日はアーデさんに僕の監督役をしてもらうから、ベルは掘り出し物でも見つけてきてくれ」

 

「うん。それじゃあリリ。明日はエレンさんをお願い」

 

「ふふん♪任せてください♪」

 

「なるほど。明日の予定は分かりました。それで、クラネルさん、その後は?」

 

「え?」

 

「もし、ダンジョン攻略を再開する際、すぐに『中層』へ向かうつもりなら、()()()()()()()()()()()()

 

 

『中層』

ダンジョンの13階層から24階層を指す。1階層から12階層までの『上層』と比べると、階層の広さ、モンスターの強さ、遭遇回数(エンカウント)の頻度が格段に多くなる。ちなみに、ベルが倒した『ミノタウロス』は15階層から出てくるモンスターである。

 

 

「つまりリュー様は、ベル様とリリでは中層に太刀打ちできないと、そうお考えなのですか?」

 

「そこまで言うつもりはありません。ですが、上層と中層は()()

 

「「・・・・・・」」

 

「各個人の能力の問題ではなく、()()()()()()()()()()()()()。中層とはそういう場所です。エウロギアさんとアーデさんがどれほど助力できるか私は分かりませんが、クラネルさん一人では、モンスターやダンジョンの地形に対応が追いつかないでしょう」

 

「では、リュー様は……」

 

「ええ。貴方達は少なくとも後一人仲間と呼べるものを増やすべきだ」

 

 

リューさんの言い分にリリは頷き、一考するべきとベルに告げた。ダンジョンに挑んだことがない自分は、戦力に数えるのは厳しいだろうなと思いながら、エールに口をつけた。ふと、ヘスティア様に【ステータス】を刻んでもらった時に発現した魔法が何か役に立てないかと思い、リューさんに尋ねる事にした。

 

「あの、リューさん。質問があるんですけど……」

 

「はい。何でしょう?エウロギアさん」

 

「えっと、エレンでいいですよ?エウロギアってなんか呼びづらそうですし……」

 

「分かりました。エレンさん。質問と言うのは?」

 

「ヘスティア様から恩恵を頂いた時に魔法が発現しているんですけど、中層探索に役に立てないかと思って」

 

「魔法ですか……。ちなみにどの様な魔法かお聞きしても?」

 

「回復魔法です」

 

「「おぉ〜〜〜!!!」」

 

 

リューの問いにエレンが回復魔法であると答えると、リリ、シルが声を揃えて驚いた。ベルは本拠でエレンが魔法を使っている所を見ているが、2人と同じ反応だったので、エレンはこの反応に、やっぱり回復魔法って珍しいんだなぁと実感した。

 

 

「回復魔法はどのパーティでも重宝される魔法です。少なくとも足手纏いになる事はないでしょう」

 

「そうですか!それは良かったです!」

 

「それで()()()()()回復魔法ですか?」

 

「えっ」

 

「? 回復魔法にはいくつか種類があります。傷を治す魔法、体力を回復させる魔法、毒などの状態異常を治す魔法、後は呪詛(カース)といった呪いを解く魔法があります」

 

「えっと・・・・・・」

 

「これらは魔法スロットに記入されていると思うので、ある程度把握されていると思うのですが?」

 

「えっと、すみません。詳しくは()()()()()んです」

 

「分からない?」

 

「はい。発言した魔法には『回復魔法』と『速攻魔法』としか【ステータス】には書かれてなくて・・・・・・」

 

「は?」

 

「えっと、エレンさんの魔法は()()()()()()()()()()()()()()()()みたいです」

 

「は?」

 

 

エレンの発言にリューは鳩が豆鉄砲を食ったような顔になっていた。それも当然。超短文詠唱ですら、魔法を発動させるには詠唱を必要なのに、それを()()()()()?と言うかサラッとベルもとんでもない発言していた。

 

ベルからは『攻撃魔法が発現した!』としか聞いていなかってので、度重なる情報量の多さにリューの思考が止まった。

 

 

「確かにベル様の魔法は詠唱・・・・・・いわゆる『溜め』がない分威力はあまり高くはありません。エレン様の魔法も効果が低かったりするのでは……」

 

 

リリの発言を受けて、衝撃のあまり放心状態だったリューは、はっ!と意識を取り戻した。そうだ!魔法とは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

リュー本人も回復魔法を短文詠唱で使えるが、即効性はなく、効果の割には精神力(マインド)の消費が激しいので使い勝手はあまり良くない。むしろ回復薬(ポーション)の方が遥かにマシだ。なので、彼の回復魔法もあまり性能は期待できないだろうと考えた。

 

「あっ!あと、詳しい範囲までは分からないんですけど、ヘスティア様が言うには『()()()()()()』んじゃないかって」

 

「ガタンッ!!!」

 

「リュー‼︎しっかりして‼︎リュー⁉︎」

 

 

追加のエレンからの情報にリューはその場に倒れ込んだ。無理もない。目の前の青年は魔法の常識をぶち壊したからだ!超短文詠唱より早い魔法を使えて、しかも、()()()()()()?リューはシルの手を借り、何とか席に座ると頭痛そうに片手で押さえていた。

 

「エレンさん……。その魔法は使ってみたりとか?」

 

「はい。ここにくる前に、本拠で使ってみました。全身から()()()が出た時はビックリしましたけど・・・・・・」

 

「青い炎……ですか」

 

「はい」

 

 

エレンは【豊穣の女主人】にくる前に、魔法を使っている。回復魔法とは言え、いきなり他人に使うのは何だ罪悪感を感じたエレンは『自分自身を対象』に【セイクリッドフレア】と唱えると、『全身』を青い炎に包まれたエレンとベルは最初こそは焦ったが、()()()()()()()()ことに気づくと落ち着きを取り戻した……。

 

ただ、燃え続ける自分自身を鏡で見ていたエレンは『そろそろ消えて欲しいな〜』と思っていると、全身を包んでいた炎が消えた。

 

どうやら、この『魔法()』は『体を青い炎で全身を包む魔法』のようで任意で消すこともできるようだ。その後、ベルに承諾を得て少し距離を置いて状態で魔法を唱えてみたが、反応は無く。今度はベルに触れて唱えるとベルが青い炎に包まれていた。ベル本人も違和感は無く、むしろ体が軽くなり、『居心地のいい暖かさ』と言っていた。

 

 

「・・・・・・以上が使ってみた感想です」

 

「・・・・・・恐らくエレンさんの魔法の有効射程は手が触れる程度の距離かと」

 

「そうみたいです。魔法が発動している状態でベルから距離を取ってみると、ベルの体を包んでいた炎は消えました」

 

「なるほど・・・・・・戦闘中などではあまり活躍しにくいかもしれないが、それでも治療士(ヒーラー)の存在はパーティの生存率に大きく作用する。少なくともエレンさんが"中層探索に役に立たない"なんてことはないので安心してください」

 

「!ありがとうございます!」

 

「しかし、治療士(ヒーラー)のエレンさんを加えるとはいえ、出来れば前衛・・・・・・戦闘系の冒険者が欲しい所です」

 

「「「う〜ん」」」

 

「はっはっ、パーティのことでお困りかあっ、【リトル・ルーキー】!?」

 

「へっ?」

 

 

声をかけられた方を振り向くと冒険者の男が仲間2人を連れてこちらのテーブルまでやってきた。

 

 

「・・・・・・ベルの知り合い?」

 

「いえ・・・・・・」

 

「話は聞ぃーた。仲間が欲しいんだってなぁ?なんなら、俺たちのパーティにてめえを入れてやろうか?」

 

「えっ⁉︎ど、どういうことですかっ?」

 

「どうもこうも、善意だよ、善意。同業者が困っているんだ、広〜い心を持って手を差し伸べてやってるんだよ。ひひっ、こんなナリじゃあ似合わねえかぁ?」

 

「い、いえっ、別にそんな事は・・・・・・」

 

「だぁろぉう?助け合いってやつだ、助け合い〜い。それに今、話題かっさらってるだお前さんなら、俺たちのパーティに入れても構わねえし・・・・・・⁉︎」

 

「は、はぁ〜〜」

 

「それで、だ!俺たちがお前を中層に連れてってやる代わりによぉ・・・・・・」

 

「?」

 

「この嬢ちゃん達を貸してくれよ⁉︎()()()()()()()()()をよっ!」

 

「……ん?」

 

「俺も青髪の嬢ちゃんに酌を受けてぇんだよ、なぁわかるだろ?仲間なら助け合い分かち合いが基本だ!そうだろう⁉︎」

 

「……へ?」

 

 

エレンは忘れていたが、今の体は前世の体ではない。人によっては、女性に間違えてもおかしくない顔だちなのである。絡んできた冒険心の全身を舐めずり回すような視線に思わず『ゾッ⁉︎』と体が震えた。

 

「いい。結構です。貴方達の手は、彼らに必要ない」

 

「……おぉ?何でだい、【アストレア・ファミリア(正義)】の妖精さんよぉ?俺たちじゃあソイツのお守りが務まらないかい?」

 

「ええ、だから帰りなさい」

 

「おい、【疾風(しっぷう)】。俺たちはこれでもずっと前から中層にこもってるんだがよ?」

 

「そうでしたか」

 

「ああ、Lv.2さ。俺達全員、な」

 

「分かりました。では、失せなさい。貴方達では彼に相応しくない」

 

 

リューさんの言葉を聞いた男はピクリ、と豪快に笑っていた顔が揺れた。笑みを一旦消して、もう一度笑った。ただ、その場には不穏な空気が立ちこめていた・・・・・・。

 

 

「……【疾風(しっぷう)】。そんなに俺達は頼りねえかい、そこのカスみたいなクソガキよりよぉ?」

 

 

冒険者の男がそう言うと、自分の左手をリューさんの肩に置こうとした。ベルは咄嗟に立ち上がろうとしたが、気づいた時にはリューさんの肩に触れようとしていた手が大ジョッキの中に収まっており、「は?(え?)」と男とエレンは目を丸くした。

 

そして、リューさんは立ち上がる動きと並行して、ジョッキをひねった。

 

「いっ、ででででででででででででぇぇつ⁉︎」

 

「いえ、すまない。これは我儘で、独善的な感情のようだ。私はクラネルさんに、貴方達とパーティを組んでほしくない」

 

 

苦悶する男の眼前でリューさんは声を打つ。

 

 

「そして蔑むことも許せない。彼は私の友人だ」

 

 

そう言い放つと、リューさんは更にジョッキをねじり、男の叫び声が倍増する。すると、『このアマッ!』『何しやがる⁉︎』と連れの男2人がものすごい剣幕で彼女に襲いかかろうとする。

 

それに気づいたベルは急いで止めに入ろうと動こうとするが、『大丈夫です』とリューさんが言葉を発すると同時に、ガツンッ!と鈍い音が炸裂して男2人が地面に叩きつかれた。

 

 

「ニュフフ、後頭部がお留守にニャっていますよ、ニャ」

 

「男ってー本当にめんど臭いニャー」

 

「お客さん。うちで暴れるのは迷惑だから、そこまでにしといた方がいいよ?」

 

 

倒れた男2人の後ろに、1人は()()()()()()を肩に担ぎ、もう1人は使用済みのお皿やジョッキを大量に抱えた2人の猫耳の獣人の女性が、1人残った男に淡々と告げる

そして……。

 

 

「騒ぎを起こしたいなら外でやりな。ココは飯を食べて酒を飲む場所さ」

 

 

大爆発が起きたような音が店内を響かせ、音の起きた方を振り向くと、カウンターの真ん中が床に陥没しており、握り拳を振り下ろしていた大柄の女性の姿。女性の従業員はサッと各々の持ち場に戻っていくと、大柄の女性が先程まで悶絶していた男の前に立ち塞がった。

 

 

「もし今度面倒を起こしたら・・・・・・この店の下に埋めるからね」

 

 

てっきり『出禁宣言』でも出てくるのかと思っているとまさかの『埋葬宣言』思わず、『嘘〜⁉︎』と口に出てしまうエレン。周りからは『アイツら馬鹿だなぁ〜』なんて声が聞こえてくるから、ここではこれが普通なのだろうか?

 

男が仲間を抱え込んで、足をもつれさせながら出口へと急ぐが、大柄の女性に『金は払っていくんだよぉ!!』と怒号が飛び、男が大量のヴァリス金貨(お金)が詰まった袋を置いて行った。

 

 

「ふふ、さっきの冒険者様達。だいぶ酔っていらしたようですね!」

 

「Lv.2がLv.5に勝てる訳がないのに、本当に愚かな人たちです」

 

 

シルさんとリリが各々口にしているが、エレンは『Lv.5?誰が?』と思っていると、顔に出ていたのかリリに『エレン様。もしかして知らないんですか⁉』と言われた。

 

 

「リュー様は【アストレア・ファミリア】の【疾風】……。ここオラリオでも数少ない第一級冒険者ですよ!!!」

 

「……もしかしてリューさんって結構な有名人?」

 

「そうなんです!リューさんは『剣術』と『魔法』の両方を駆使して戦う『魔法剣士』なんです!同じエルフの人達からも凄く人気で、それから……」

 

 

リリからは『この人本当に知らなかったんだ……』と言いたそうな目で言われ、ベルに至ってはなぜか興奮気味にリューさんの様々な活躍を早口で紹介していく……。なお、当の本人(リューさん)は恥ずかしさのあまりかエルフ特有の長い耳が先のほうまで真っ赤になっており、うつむいた状態で無言になっていた。

 

そのあとは、リューさんが隣で座っているシルさんに助けを求め、さすがにかわいそうになったのか新しい料理や飲み物を頼むなどして、ベルの意識をずらすことに成功……。それから僕たちは、夜遅くまで美味しい料理とお酒で興じたが、酔ったベルによる『リュー・リオンの活躍発表(公開処刑)』が行われた……。




原作ではベルとヘスティアは路地裏で出会っていますが、この小説では、アストレアの紹介で出会う形にしています。

リューは、闇落ちしていないので金髪の姿ですが、ベルとの初対面は【リアリス・フレーゼ】が発現した後に出会う設定にしています。(対象はアイズ)

ベルが興奮気味になっていたのは、リューと一緒にいたアリーゼにだいぶ盛られた『疾風の活躍話』を吹き込まれていたのが原因です。『憧れの金髪妖精』の要素も原因の一つです。

エレンの魔法は、全癒魔法です。(フェルズの回復魔法と同じ)ただし、一度の魔法行使に一人のみ、対象に触れる必要がある。などのデメリットがあります。

原作のベルは祖父からの洗脳教育でダンジョンに『女の子との出会いを求めて』いる部分がありましたが、ここのベルは『義母に徹底教育』され、英雄になりたい!といった気持ちでオラリオに来ています

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