聖火の精霊が英雄達を手助けするのは間違いだろうか 作:フェイト・
「目標補足!方角な南南東、数3!うち1つは西に転進!」
「各個撃破する!ガレス!先頭を叩け!」
「おう!」
「アキ、部隊を連れてけ!西は任せた、行け!」
「はい!」
「魔導士部隊は詠唱を開始!砲撃はガレスの接敵に合わせる!」
「3,2,1ーーーてぇぇぇっ!!」
場所はオラリオ郊外。今回の『元凶』を討伐するべく、オラリオの総力を出して、今回の討伐作戦に参加している。そして、いま行っているのは【デダインの村】に向けての行進。そして、2つの『大型竜巻』の排除。無論、道中全ての【黒い竜巻】の各個撃破も含まれている。
「後続はクルスの小隊に続け!突撃ぃぃぃぃ!」
『うおおおおおおおおおおおおおおお!!』
フィンはアキからの報告を受け、すぐに対応を指示。ガレスに先頭を走らせ、後続部隊の詠唱で【黒い竜巻】の暴風の鎧の大部分を剥がし、ガレスの大斧で中にいる黒いモンスターごと叩き斬り、もう1つの竜巻はクルスと呼ばれるLv.4の冒険者の小隊で撃破。西の方角に向かった竜巻はアキが敏捷の高い冒険者のパーティを連れ、撃破に成功していた。
「す、すごい……もう竜巻を3つも……」
「都市最大派閥の名は伊達じゃないということですね……。個々の力もそうですが、指揮系統、連携も桁違いです」
「
「それならそれで、リリは望むところですが?……まぁ、1名。馬車馬の如く働いている
「それは……そうだけど……」
ベルとリリの視線の先には青い炎で包まれながら、大地を全力疾走しながら先ほど【黒い竜巻】と戦闘を行っていた冒険者達を癒している者がいた。無論、ここには【黒い竜巻】以外にも野生のモンスターが多くいる。そのモンスターの撃退しながら、かつ部隊の進行を遅らせないためにも、1人の
「なぁ、【ロキ・ファミリア】にあんな
「さぁ?てか、なんか燃えてないか?あの
「おい、見ろよあの目!完全に死んでやがるぞ!?【
「ホントだぜ!!あの目……間違いねぇ!!【
「……」
「ん?なんだ、アスフィ?」
「いえ、どこかの
「むぅ?そいつは聞捨てならないなぁ。大事な子どもをそんな風に扱うなんて、
遠くの方では何やら哀れみの視線や会話が聞こえてくるが、そんな事を気にする余裕はこの
そう。多くの冒険者達が話している人物はエレンである。今回の進軍が開始される前に【ロキ・ファミリア】の
多くの冒険者達をエレンの回復魔法で
リヴェリアも回復魔法は使えるが、リヴェリアには回復以外の攻撃や防御、さらに後方指揮をしたりと忙しいそうだ。だからと言って回復を自分1人で回そうと考える思考はどうかしてるんじゃね?と思いながらこの事態を引き起こした『元凶』を一発ぶん殴ってやると誓ったエレンであった。
「……フィン、本当に良かったのか?」
「ン?どうしたんだい?リヴェリア」
「アレじゃアレ、流石にLv.1の
「とは言っても、広範囲に散った【黒い竜巻】を対処する為に部隊を3つに分ける必要があったんだ。リーネ達を含めた
「……前に少しでも好印象を持ってもらって、【
「はっはっはっ!まぁ、後でお礼はするさ」
なお、気づいたらベルとリリが居なくなっている状況にエレンが気づいたのはベルがヘルメスからの指名で別動隊として離れた後であり、エレンは取り残される結果になった。
***
「……風」
「あれが報告にあった【大型竜巻】か。ようやく視認できるところまできた」
「この距離であの大きさ……よっぽどのもんじゃのぅ」
「アレが人里に直撃したらと考えると、ぞっとするな」
「ああ、だが想定していたよりエレン・エウロギアの活躍で部隊の進行速度は速い。これなら被害が出る前に【大型竜巻】に到達できる」
遠くに見えるのは今回の第一目標の【大型竜巻】。ここに来るまでに倒してきたどの【黒い竜巻】よりも大きく、街の1つ、2つは簡単に破壊できそうな規模のものだった。
「しかし、近くで見ると予想以上に巨大ですね……。どう対応しますか、団長?」
「……」
「団長?」
「……ん?ああ、すまない。【大型竜巻】の規模は想定の範囲内だ。まずは魔導士をーー『みんな!伏せて!』」
フィンがアキに指示を出そうとした瞬間。最前列にいたアイズが突然大声を上げた。多くの者ははアイズの声に反応して地面に伏せることができたが、最後列の部隊の者にはアイズの声が届かず、そこにはエレンも含まれており、前方の【大型竜巻】から吹き荒れる黒い風を浴びていた。
「……今のは」
「【毒の風】……だな。後続の部隊がy、……」
「ン?どうした、リヴェリア。何かあったのかい?」
リヴェリアが話を途中でやめたことに疑問を思ったフィンが尋ねるがリヴェリアの視線の先にいる後続部隊。多くの者が先程の【毒の風】を浴びた影響で倒れて身動きが取れない状況だが、
「……アキはエレン・エウロギアに倒れた者の治療をお願いしてきてくれ。彼の回復魔法なら解毒もできる」
「わ、わかりました」
「……あいつは回復魔法で凌いだのか?」
「どうじゃか?見た感じからして回復魔法を使っている様子はなかったぞ?」
「【スキル】……かな?」
「「……」」
『オラリオ』出発前……。
「はい、エレン君。【ステイタス】の更新は終わったよ!」
「ありがとうございいます。ヘスティア様。ベルは?」
「ベル君は先に終わってるよ」
「分かりました。どうでした?【ステイタス】の伸びは?」
「……見ればわかるよ」
「……うわぁ」
エレン
レベル1
力 :H 130→140
耐久 :E 300→400
器用 :I 75 →85
敏捷 :H 110→125
魔力 :SS 800→1050
魔導 :I
◾️魔法
【
・回復魔法
・速攻魔法
【】
【】
《スキル》
【
・盾の装備時、発展アビリティ『盾士』の一時発現。補正効果はLv.に依存
・盾の装備時、発展アビリティ『堅守』の一時発現。補正効果はLv.に依存
・盾の装備時、発展アビリティ『魔防』の一時発現。補正効果はLv.に依存
・盾の装備時、全アビリティ能力超高補正
【
・【発展アビリティ】【魔導】の習得
・精霊の血の発現
・【
【
・状態異常、精神汚染、及び
・弓の装備時、発展アビリティ『射手』の一時発現。補正効果はLv.に依存
・月光を浴びている間、全アビリティ能力超高補正
「「ナニコレ?」」
ヘスティアから受け取った【ステイタス】の写しを見た反応が『ナニコレ?』である。まぁ、無理もないだろう。『魔力』は上限の999を超え、SSの表示に。さらには内容が分からなかった【
「……エレン君?この『耐久』の上昇は何だい?100も上がっているんだけど?」
「……成長期、ですかね?」
「んなわけあるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
「それよりヘスティア様!?SSって何ですか?上限はSの999だと聞いているんですけど……」
「……エレン君は精霊でもあるんだ。『魔力』の伸びがいいのは納得できたけど、上限を突破しちゃったかぁ」
「……突破しちゃったって、そんな事あるんですか?」
「あるみたいだよ。ボクもとても驚いたけど……」
「……マジですか?誰なんですか?そんな化け物染みた人物は、一度でもいいから会ってm『ベル君だよ』……はぁ!?」
「エレン君も知っているベル君だよ。あの子はちょっとした【スキル】で【ステイタス】の伸びがいいんだ」
「……」
「……ここだけの話。ベル君も同じでLv.1の最終【ステイタス】が『敏捷』が上限を超えていたんだ」
「……はぁぁ!?」
この時、エレンがベルが【
***
「【セイクリッドフレア】!」
「あ、温かい……」
「これで全員ですかね?」
「えぇ、助かったわ。所で貴方は大丈夫なの?あの【毒の風】を浴びて何ともないの?」
「【スキル】で毒が効かないんです」
「どんな【スキル】よ!?」
嘘ではない。【
しかし、エレンのこの【スキル】は『耐異常』の
「毒にやられた者達の容体は?」
「あっ、リヴェリア!ねぇ聞いてよ!この自称
「自称
「……そ、そうか(エレンから距離を取った)」
「リヴェリアさん!?何で距離を取るんですか!!結構傷つくんですけど!?」
「す、すまない。わ、悪気はないんだ……。悪気は……」
「私、レフィーヤが貴方のことを『変態』呼びしていた理由……やっとわかったわ」
「変態!!??」
何かドン引きされ距離を取られたり、変態呼ばわりされたりとかされるエレン。周囲の【ロキ・ファミリア】の冒険者達も同様の反応だった。まぁ無理もない。只でさえ出鱈目な回復魔法を使えるのに毒(状態異常)が効かないんだ。
そんな会話をしている途中に部隊の後方から凄まじい突風が吹き荒れてきた。後方に見えるのは【超大型竜巻】先程アイズ達が倒した【大型竜巻】の数倍以上の大きさ。何よりあの大きさの竜巻を見落とすハズがない。まるで
「馬鹿な……。あれほどの存在をなぜ見落としていた!」
「……もしかして、あの竜巻って自由に
「そんなのモンスターの範疇を超えているわよ!?」
「アキ。あの【超大型竜巻】の進路は!?」
「えっと、方角は北西……予測進路は……ま、まだ避難していない村々が!」
「!」
「総員!あの【超大型竜巻】に向かって進め!足の速い者はアイズとガレスに続け!」
フィンはすぐにあの【超大型竜巻】を目標に部隊を動かし、足の速い者を先に向かわせた。この部隊の唯一のLv.1のエレンは自身に回復魔法を行使しながら後を追った。【
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ……!?」
「なんだ、こりゃあ……!?」
「ぎゃああああああ……!!」
「団長!?部隊の中で倒れる者が続出!被害……止まりません!?」
「エレンは!?」
「エレン・エウロギアは毒の症状は出ていないようです。現在、負傷者に回復魔法を施していますが、回復魔法をやめた瞬間にまた毒状態になってしまい……」
「準備していた解毒剤は!?」
「駄目です!?効果ありません!!現状、エレン・エウロギアの回復魔法でしか解毒できません!!」
「リヴェリア、詠唱を始めろ!防御魔法、第二階位!できる限りの者に付与しろ!急げ!!」
先程の【毒の風】とは異なる漆黒の風……もはや【猛毒の風】と言うべき風が部隊を蹂躙していた。倒れた者の中には『耐異常』のアビリティを持つ上級冒険者もいるが、この【猛毒の風】を浴び、行動不能状態に陥っていた。
エレンは【
これではエレンが回復魔法をやめた瞬間に猛毒を受けてしまい、また倒れてしまう悪循環に陥っていた。フィンはリヴェリアに防御魔法で【猛毒の風】から部隊の者を守るように指示を出し、アイズには【エアリエル】を最大展開で先行させた。
「エレン、負傷者の容体は!?」
「リヴェリアさん……。『耐異常』を持っていない人達が重症ですが、もう大丈夫です」
「『耐異常』持ちでもアビリティI評価の者はこの【猛毒の風】の中では無理だな」
現在、リヴェリアの防御魔法、第二階位。【ヴェール・ブレス】で部隊の全員に施され【猛毒の風】の被害から守られている状況である。本来の『耐異常』のアビリティI評価は多少の毒なら行動不能にはならないが、この【猛毒の風】の威力は
「……出鱈目ですね、この【猛毒の風】は」
「……そうだな(エレンから距離を取った)」
「だから何で距離を取るんですか!?【スキル】で毒(状態異常)が
「何が
エレンは『【
***
「これは……」
「
「ああ、響いている。そしてーー」
「ーー歌っている!」
「……ベルの、【スキル】……」
リヴェリアの防護魔法とエレンの回復魔法のおかげで、何とか態勢を立て直した部隊は再び【超大型竜巻】に向けて走り出していた。ただし、約1名あの【猛毒の風】の中でピンピンしていただけで、周りから変態呼ばわりされ、心に傷を負っている者が存在するが気にしてはいけない。
現在、目標の【超大型竜巻】は
すると、僅かに残っていた竜巻の
「動ける人はここに!自分の回復魔法なら解毒ができます!!」
「おい、誰か手を貸してくれ!」
「負傷者の搬送急げ!!」
エレンは【猛毒の風】の被害を受けた冒険者達の治療をしまくった。しかし、治療した者の中にどっかの飲食店の店員の姿があったのだが気のせいだろうか?無論、運び込まれた者の中にはベルも含まれており、ひどい負傷だった。
エレンの回復魔法で解毒と怪我の治療は出来たが、ベルの【
エレンの回復魔法のお陰で意識が戻ってこなかった者以外は全員全快状態になり、そのまま『デダインの村』を目指した。『デダインの村』に到着するまでの間も絶えず、【黒い竜巻】が発生していたが【大型竜巻】や【超大型竜巻】のような大物はおらず、全て【ロキ・ファミリア】の第一級冒険者達の手によって倒され、エレンはベート達が全力で戦えるように常に回復作業に明け暮れていた。
***
『デダインの村』
そこはかつて、
本来ならちょっとは休みたいもんだが、エレンは優秀な
他の
「えっ?もうしばらく1人で頑張ってほしい……」
「はい。私はこの後、リヴェリア様から教えてもらった『猛毒』専用の特効薬の製作をすることになり……」
「……」
「……そういう訳ですので……その……もうしばらく頑張ってください」
「……」
何でも今回の『元凶』は、かつて倒されたハズののモンスター『陸の王者』……【ベヒーモス】の
他の
「……眠い」
2徹目に突入し睡魔が襲ってくる。流石に睡眠を取らないとヤバいなと思ったエレンは用意してもらった寝袋に入り、夢の世界に入ろうとした瞬間……。
「おーい!エレンはおるかー?」
「主神様がお主を呼んでおるのだ。一緒にこい」
夢の世界がどんどん離れていく感覚を感じたエレンは大粒の涙を流した。エレンの意識がどんなにダッシュで追いつこうとしても、夢の世界に辿り着くことはなく、気が付くと神ヘファイストスと老神のいる部屋に連れてこられた。
「主神様、エレンを連れてきたぞ」
「「……」」
寝袋に包まった芋虫状態で椿に担がれているエレンを見た2柱は何とも言えない表情をしていた。エレンの表情は明らかに『さっき寝たばかりの状態をたたき起こされた不機嫌状態』であり、呼び出したヘファイストスからは『ごめんなさいね……本当に』と謝罪された。
「……それで、自分に何か御用ですか?」
「ええ、貴方にやってほしい事があるの」
「回復ですか?」
「う~ん、確かに回復もやってほしいけど、それとはちょっと違うかな」
「?」
「ヘファイストス、その者は?」
「あぁ、紹介がまだだったわね。紹介するわ。この子はエレン。ヘスティアの眷属よ、ゴブニュ」
「ゴブニュ……【ゴブニュ・ファミリア】の主神ですか?」
「お主も名は聞いたことはあろう?手前らと同じ同列の【ファミリア】の主神様だ」
「……先に言っておきますけど、鍛冶はできませんよ?」
「分かっているわ。貴方にはこの素材に絶えず魔力を流しほしいの」
「?」
ヘファイストスから渡されたのは『壊れた腕輪』と『ボロボロのケープ』だった。さらに椿から降ろされたエレンを椿とゴブニュに聞こえないように離れた場所に移動し、ヘファイストスが事情を説明した。
「実はこの2つの素材を使って、『対ベヒーモス装備』を作る事になってね。この素材に貴方の魔力……『精霊の魔力』を付与させたいの」
「……ヘファイストス様。自分にそんな加護のような力は無いんですけど……」
「大丈夫。この2つには元々『精霊の加護』が付いている物なの。今は壊れて殆ど残っていないけど、貴方が魔力を注いでもらったら、ある程度は復活できると思うの……お願いできないかしら?」
ヘファイストスの目的はこの2つの素材を使って『対ベヒーモス装備』の制作。そして、エレンはその装備の性能を上げるための『精霊の加護』の復活。精霊の力を持つエレンの魔力を注ぐ込み、可能な限り加護の力を取り戻す事。
「魔力を注ぎ込むのはいいですけど……その……大丈夫なんですか……バレたりとか」
「まぁ、ゴブニュは何かしら気づくとは思うけど……そこは私が何とかするわ」
「分かりました。やれるだけの事はやってみます」
「お願いね、あとで
「……(あれ?)」
何か気づいたら追加労働を引き受けてしまったエレン。とは言え、『対ベヒーモス装備』は必須装備。話だとこの装備は【剣姫】が装備する予定で【猛毒の風】を突破。ベヒーモスの角を破壊してもらい、猛毒と暴風の発生を阻止する予定らしい。
そんな重要装備の制作の為に必死に2つの素材に魔力を注ぎまくった。途中でアスフィが
***
翌朝、決戦当日となった今日、シャクティの声掛けで多くの冒険者が集結していた。その後フィンと【対ベヒーモス装備』を身に纏った鎧姿のアイズが登場。この装備にはエレンも一枚嚙んでいるせいで魔力を帯びており、
その後はシャクティに代わりフィンが軽い演説をした後、連合軍は『元凶』がいる【黒雲】を目指して進行した。道中も多くのモンスターや【黒い竜巻】が襲ってくるが【ロキ】、【アストレア】、【ガネーシャ】、【
「ーーーようやく、ここまで辿り着いた」
部隊の先頭にいたフィンが呟いた。目の前に広がるのは夜を連想させるような漆黒の世界の入り口。この異質な光景を目の前にして怯み始める冒険者が多々出始めたが、ここでフィンが最後の演説を始めた。多くの冒険者を奮い立たせ、その闘志に火を付けた。
その後は
「敵、接近!方角は……
『グオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』
気が付くと連合軍を取り囲むように【黒い竜巻】の中にいたモンスターが大量に迫っていた。このモンスターは【竜巻】纏っておらず、『黒の砂漠』と同じ漆黒の体がカモフラージュの役割を果たしてしまい、索敵が遅れてしまった。さらにはどの個体も今までの個体より一回り大きく、強さも段違い。強さは推定Lv.4クラスだった。
それでも……。
「蹴散らすだけだァ!」
「腕が鳴るね!」
「そうそう、こーいうのでいいのよ、こーいうので!」
「フフーン!【竜巻】を纏っていない分こっちの方が楽でいいわ!」
「……アリーゼ、アレはアレで厄介なのですが」
「何です?細腕の妖精様には荷が重すぎますか?でしたら後ろに下がってもらっても構いませんよ?」
「……!!、いいでしょう!!私の方が貴方より剣の腕が上だと証明して差し上げましょう!!」
「ぶわああああああああああああかめ!!糞雑魚妖精の貴様が剣の腕で勝とうなんざ出来んわぁ!!」
「く、くそざこ!?」
「まーた始まったぜ……って、おい!?てめーら2人で突っ走るんじゃねー!!!」
「リオーン、輝夜ー!待ってよー!」
『……』
ベートとティオネ、ティオナが真っ先に飛び出し、それに続いてアリーゼも飛び出していった。リューと輝夜は何方があの黒いモンスターを多く討ち取れるかの勝負をすることになり、ライラとアーディが2人の後を追いかけていった。
第一級冒険者達は臆することなく、黒いモンスターの大軍を蹂躙していった。最もあの黒いモンスターの最大の武器はあの【黒い竜巻】であり、それを纏っていない状態はただのデカいモンスターである。それでも、黒いモンスターは大軍。第一級冒険者達が多くの数を相手にしているが、それでも相当な数だった。
「斬っても斬っても切りがないっす!?」
「それも今だけだ。ここはダンジョンでない。無限ではない以上、限りはある!」
「じゃあ、そろそろこっちも1枚目の
「……いいだろう」
フィンが使った
それでも黒いモンスターの大群は押し押せてくるがここで連合軍の
連合軍が順調に進軍を進めていたが、
ジュウウウゥゥゥゥッッ!!」
「ぐううっ!?がっ、あああぁぁっ!」
「ベル!?」
「全員止まれ!!ーーー『毒』だ!」
部隊の先頭付近にいたベルを含めた数人が『毒』を受けた。『毒』を受けた部分は、
さらには付近には
実際に、【
だが、掘り起こされたのは『ベヒーモスの
「(ん?)」
フィン達の説明を受けてエレンは疑問に思った。『心臓』ではないが『ベヒーモス』と根源を同じとする『アンタレスの甲殻』をヘファイストスや椿に渡してあるが大丈夫なのか?と思ったエレンは椿の方を見ると、椿は『全く、お主はトンデモナイ物を渡してくれたなぁ!』と背中をバシバシと叩かれた。
「お主が渡した甲殻は固すぎて悪戦苦闘しておるわ!」
「……無理そうですか?」
「何を言っておる。手前は鍛冶師だ。必ず物にしてみせる。とは言え、時間は掛かる。もうしばらく待て」
「分かりました、よろしくお願いします」
「ふむ、任された!」
椿とそんな会話が行われている間にフィンがアイズがこの【毒の霧】の向こうにいる『元凶』の猛毒の風を発生させる器官。『角』の破壊を行い、猛毒と風の発生を停止させる事を説明した。フィン達はこの場に留まり、他の黒いモンスターの討伐を行いながら、アイズが『角』の破壊を完了させるまで持久戦を行いとの事。
そして、今回の角の破壊作戦は
「じゃあ……行ってくるね」
そう言うとアイズは風の
***
「風が全然消えねぇ……まさか【
「縁起でもねぇこというんじゃねぇっ!もし【
アイズが【毒の霧】の中に入ってから
「アイズさぁんっ!」
「アイズさぁ~~~~~~~~~~~んっ!!」
黒いモンスターと戦いながらベルとレフィーヤがアイズに声援を飛ばしていた。それでも【毒の霧】の中から返事が返ってくることはない。何とか展開を動かさないといけない状況。エレンは『やっぱり、行くしかないか~』と深く息を吐きながら、
「リリ、ヴェルフ。ちょっと行ってくる」
「エレン様!?行くって何処に……まさか!?」
「【
「……おいおい、大丈夫何か?」
「毒は【スキル】で無効にできるし、装備も回復魔法を全開にしていたら、溶解は防げると思う」
「……なら【
「サンキュー!ヴェルフ!!」
エレンはヴェルフから【
それでも回復魔法のごり押しで『中心』を目指した。僅かではあるが戦闘が行われている音がする方に進んだ。音のする方に進んだエレンは暴風の中ではっきりと確認することはできないがとてつもなく巨大なモンスターの姿を確認。そして、そのモンスターに絶えず攻撃を続けている風を纏った剣の姫の姿も確認できた。
「アイズさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
「……えっ?エレン!?」
エレンは出来うる限りの大声でアイズに声をかけた。アイズもこの暴風の中でもLv.6の【ステイタス】で強化された五感でエレンの声を拾うことができた。アイズもここにほかの人がいることにとても驚いてはいたが、一旦エレンの所に下がったアイズ。エレンは回復魔法の炎を纏わせた大盾で猛毒の風を可能な限り防ぎ、アイズに専用の解毒剤と
エレンは回復魔法【
さらに大盾を失えば、【
「アイズさん、そっちはどんな感じですか?」
「……ダメ、あと少し、届かない」
「この猛毒の風が無くなれば、『角』の破壊はできそうですか?」
「……うん、できるよ。でも、どうするの?」
「これを使います」
「……魔剣?」
「はい、この魔剣であの『ベヒーモス』亜種を攻撃します。この魔剣なら完全ではなくても、この猛毒の風を弱めることができるかと……」
「……分かった。お願い、エレン」
エレンの提案はヴェルフから預かった魔剣【
アイズには魔剣の攻撃に巻き込まれないように距離を取ってもらっている。エレンは背中に背負っていた魔剣【
だが、誤算があった。エレンは【
「は?」
エレンが放った魔剣【
実際、エレンの【
「……すごい!!」
アイズは素直にそう思った。エレンの放った魔剣の一撃で猛毒の風は
「【リル・ラファーガ!!!】」
アイズの一撃が【ベヒーモス】亜種の『角』を破壊した。『角』を破壊された【ベヒーモス】亜種は大きな咆哮を上げ、もの凄い衝撃波が発生した。エレンは装備している大盾で咄嗟に防ごうとするが、もの凄い威力の衝撃波に椿に応急処置してもらった大盾が耐え切れず、砕け散ってしまった。
大盾を失えば、【
無論、エレンはすぐに意識を取り戻したが、
さらに、【猛毒の風】が吹き荒れる状況に
だが、
『
「ーーーァァァァアアアアアアアアァッ!!」
「!?」
エレンは突然後ろから女の叫び声のような声が聞こえ、後ろを振り向くが、視界に映ったのは不気味な眼球を持った緑色の物体だった。前回の『
結論……
「うおっ!!!」
『
ここまで読んでいただきありがとうございました。
エレンは『精霊』の側面を持っているもで『魔力』の伸びが良く、『魔力』のみですが上限を突破できます。
【
『クロッゾの魔剣』は【
エレン
2徹目に入ったが、アスフィから、もらった眠気覚ましの
椿
エレンが渡した『アンタレスの甲殻』に悪戦苦闘中。それが逆に彼女の職人魂に火をつけてしまった。
ヘファイストス
『対ベヒーモス装備』の制作にエレンの協力を要請。装備に備わっていた『精霊の加護』が完全復活したのは予想外だった。
ゴブニュ
エレンが魔力を注ぎ込んだ影響で、正体に薄々感づいているが、黙っている。
アイズ
エレンがこの来たことにとても驚いた。そして、エレンにあの『宝玉の胎児』が取り付いたのをLv.6で強化された視力で確認。とても焦っていた。