聖火の精霊が英雄達を手助けするのは間違いだろうか 作:フェイト・
「あの、訓練っていうのは……?」
「先日の『
「えっ? えぇ、まぁ、持っていますけど……」
「そうか、なら、その『魔剣』を
「はい?」
「ヴァン達との戦闘はだけは鍛錬として足りん。あの『魔剣』の威力なら鍛錬には申し分ないと判断した。他に理由は必要か?」
「……」
どうやら、あの『魔剣』の威力なら鍛錬の相手には申し分ないと、この
エレンの持っている『魔剣』はただの『魔剣』ではなく、『クロッゾの魔剣』と呼ばれる
そんな『クロッゾの魔剣』をピッチングマシーンのような感覚で『さっさと撃ってこい』と言ってくるオッタルの姿に『こいつマジか?』とドン引きし、どうしようかと悩んでいたその時……。
「ん?」
ついさっきまでオッタルがいた場所で、大勢の『
「(いいですか、加減なんてしては駄目ですよ!! 猪の丸焼きが出来るぐらいの勢いで
「……」
『
エレンは『はぁ~』と溜息を吐きながら、注文通りに【
「【
エレンが放った【
「フンッ!!」
オッタルの大剣の一太刀が、【
オッタルの装備している【
その強度は『アダマンタイト』を凌駕するほどであり、そこにオッタルの『技』を乗せることで、
「(でも、ここまでは想定通り……)」
先程の光景を見せられた『
何しろ、このような光景を目にするのは
1度目の時は、修行の時にザルドに向かって『魔剣』を放ったことがあったが、オッタルと同様に大剣で叩き切られ、『
「(やっぱり、この人もあの人達と同じ規格外だ……)」
大勢の『
クイクイッ
「はいはい、『お代わり』ですよね───ならッ!」
大剣を肩に乗せたオッタルが、『さっさと撃ってこい』と催促の手招きをしているの確認したエレンは、その注文に答えるため【
「───あれは、【アポロン・ファミリア】との戦いで使った大弓か……」
離れた場所にいるオッタルは、大弓を弾いているエレンの姿を確認し、肩に乗せていた大剣を構え、飛来してくる『魔剣』の『
「ぬぅ!?」
【
【
その威力は
エレンは、間髪入れずに次々とオッタルに向けて『
オッタルは直撃を回避するために、『
「───やっぱり、もう対応してきましたね……」
エレンがそう呟くと、オッタルを包んでいた大爆炎は次第に勢いをなくし、最終的には鎮火に至っていた。
オッタルは、この短時間で『
ザルドも同様の方法で無力化していたのでエレンはあまり驚きはしなかったが、『何でそんなことが平然とできるんですか?』とドン引きしていた。
「……ん?」
クイクイッ
「……マジかよ」
オッタルが再び『撃ってこい』と催促の手招きをしてくる姿を確認したエレンは、『マジかよ、あの人!?』と唖然としていた。
しかし、先程からエレンが放っていた『魔剣』は全部
一応、【
「───なら」
エレンは、【
「───今度は『魔剣』2振りの同時攻撃か……面白い!」
遠くからエレンが先程のとは別の『魔剣』2振りを装備する姿を目視で捉えたオッタルは、エレンが次に起こす行動を即時に理解した。
エレンは、それぞれの手に握った【
「───ん?」
エレンは持っている【
何とか、『魔法』の発射を寸での所で止まることができたエレンは、両手に持っている【
「……ナニコレ?」
エレンの炎を纏っている【
「……これって、もしかして……」
***
「あ、あの~。ヘスティア様、ちょっといいですか?」
「ん?何だい、ベル君?」
「えっと、エレンさんって、【ランクアップ】した時に新しい『発展アビリティ』が発現しているのかな~と思って……」
「あ~、そう言えばベル君には言っていなかったねぇ~」
ベルが引越しの為に、『廃教会』で荷物の整理をしている時だった。
ベルが引越しの為に『廃教会』で荷物を整理しながら、Lv.3に【ランクアップ】した際に書いてもらった羊用紙に目を通していた時だった。
ベルには、新たに『耐異常』の『発展アビリティ』が追加されており、同じく【ランクアップ】した
「エレン君にも新たな『発展アビリティ』は発現しているよ。『潜水』『治療』『治癒』とか、ベル君と同じ『耐異常』も候補にあったね~」
「よ、4つもですか……」
「うん……まぁ、エレン選んだのは
「5つ目?」
ヘスティアが『まさか、あれが発現するとは……』と明後日の方向を見ながら、エレンが獲得した『発展アビリティ』を、ベルに教えた。
「エレンが新たに獲得した『発展アビリティ』は───『神秘』なんだ」
「神秘───あの『神秘』ですかっ!!?」
ヘスティアの言葉を聞いたベルは、まさかの『神秘』だった事に驚きが隠せず、慌てた様子であたふたしていた。
『神秘』の所持者は、アビリティはここ【
さらに、『神秘』持ちは、神が使う『奇跡』の力を秘めた
「確かに、『神秘』持ちの子が神が使う『奇跡』の力を秘めた
「ちょっと違う……?」
「これはボクの勘だけど、エレン君には
「……もしかして、エレンさんが半分『精霊』としての性質を持っているからですか?」
「うん、元々、『精霊』には
力ある『大精霊』には、神々が眷属に与えている『
この『加護』を受けた『古代』の英雄たちは、様々な逆境を乗り越えてきたが、【天界】に住んでいた『神々』が【下界】へと降り立ち、『
現在では『
ヘスティアは、エレンが『神秘』を獲得したことで何か変化が起きるんじゃないか?と予想していたが、その予想は
エレンは、手に持っている【
エレンの青い炎に溶かされるように1つの『
「……ナニコレ?」
エレンは、2つの『魔剣』が混ざって出来た『
そして、この光景を見ていた『
このエレンの身に起きた現象は、エレンが『神秘』を獲得して起きた変化の1つ。
その名も『融合』。
本来、英雄1人に対して1体の『精霊』が契約を交わすのが殆どだが、稀に複数の『精霊』と契約を交わす英雄も存在し、その際に用いられる『奇跡』の1つである。
複数の『加護』の力を『融合』しあうことで、通常以上の力を与えることができる『
なお、『穢れた精霊』が用いる『寄生』の能力は、この『融合の奇跡』に分類される力であり、エレンがアルテミスの精霊と混ざったのも、アルテミスの精霊がこの『融合』の奇跡を行使したのが影響している。
エレンも、『神秘』のアビリティを獲得したことで、『融合』の奇跡の一端が発現───それが、『魔剣融合』の奇跡。
2振りの『クロッゾの魔剣』を、エレンの回復魔法の炎を用いることで、
その『剣』は『魔剣』の域を超える『剣』───『精霊の剣』……『精剣』と呼ばれる『精霊』本人がその身を『剣』に変化させたものと
「───オッタルさん、ちょっといいですか?」
「なんだ?」
「この『剣』は、さっきの『魔剣』以上の威力があると思います───それでも、まだ続けますか?」
「愚問だなぁ。俺は強くならなくてはならない。俺は……ザルドに負けたことで奪われた『最強』の称号を取り戻さなければならない!
どうやらあの人には『覚悟』があるらしい……なら、それに応えてやらねば不作法というもの。
そう思ったエレンは、手に持った新たな『剣』を強く握りしめ、オッタルに向けて振り下ろそうとした瞬間……。
「(そう言えば、この『剣』に名前がなかったなぁ……)」
この『剣』は【
「──────エクス」
その名も……。
「カリバーーーーーーーーーーーッッ!!!」
エレンによって名を与えられた『精剣』エクスカリバーは、振り下ろされたことで、巨大な
「【
オッタルは、自身に迫りくる
「【この身は戦の
さらに、オッタルは持っている2つの【スキル】───【
これによって、今のオッタルは
「【駆け抜けよ、女神の神意を乗せて】!」
オッタルの【
「【ヒルディス・ヴィーニ】!!」
その『魔法』は、威力を高めるだけの単純極まる『魔法』だが、【
迫る来る巨大な
2つの極大な一撃が衝突し、大きな衝撃が『
***
「わーん! 行かないでくだざーい! 明日も手伝ってくだざーい!!」
「ヘイズ様、何をやっているんですかッ!?」
「これから第2の
エレンの足にしがみ付いていたヘイズは、部下である『
日がすっかり沈んだことで、『
結果は、オッタルが『精剣』エクスカリバーの
エレンは、『精剣』エクスカリバーの一撃に予想以上に
「つ、疲れた……」
ヘロヘロになりながらも
***
「フフフ、今日はありがとうね♪ あの子の相手をしてもらって」
「本当ですよ、
「ごめんなさいね。でも、あの戦闘はあの子達の
「……? どういう意味です?」
本来なら『
「今日貴方に戦いを挑んだ子達は、ずっと『
「は、はぁ~」
「『
「……【ランクアップ】……ですか?」
「えぇ、正解よ♪」
部屋に用意されていたテーブルに、向かい合う形で座ったフレイヤは葡萄酒を飲みながら今回エレンが戦った『
「でも、【ランクアップ】は簡単にはできない。私の
「……『ダンジョン』で足りない『偉業』を稼ぐ……ですか?」
「フフフ、正解♪───でも、ここで
『ダンジョン』で生まれるモンスターは、階層によっては自身より強いモンスターが生れ落ちるエリアが存在し、『階層主』などがいい例である。
『階層主』の討伐は、大きな『
「この間、あの子達がほかの
「何やってるんですか……その人達」
エレンはフレイヤからもらった葡萄酒に口につけながら、サラッと死人が出かけた話を耳にし、どのような顔をしたらいいか分からない状況になっていた。
『階層主』の討伐は、大規模な冒険者の協力が必須……その分獲得する『
しかし、『ゴライアス』の討伐に行った『
「一応、そこには『
フレイヤが葡萄酒が入っているグラスをテーブルに置き、エレンの方を指さす。
エレンは、フレイヤの言っている意味が分からず、グラスに口をつけたままで固まっていると、『実はね……』とフレイヤが事情を説明しだした。
「貴方が『
「……マジですか?」
「本当よ? 現に今日も1人、貴方に戦いを挑んだ私の眷属の1人がLv.3になったわ」
「……」
フレイヤの話だと、ハンマーを装備していた大男が、Lv.3に【ランクアップ】を果たしたとこと。
エレンは半分が『大精霊』の側面を持っている影響で、得られる『経験値』が『
その影響で、前回と今回戦ったLv.2の冒険者達には格上と戦った『
その話を聞いたエレンは『マジか、やば~』と自分自身のことながらドン引きしてると、1人の侍女が大量のヴァリスの入った袋を持ってきた。
「だから、元々の報酬の300万ヴァリスに加えて、追加で300万ヴァリスを入れているわ。偶にでいいから私の
エレンは侍女から袋を受け取ると、予想以上の重さに思わず袋を落としようになった。
確かに、600万ヴァリスはありそう袋を受け取ったエレンは、『確かに……』と言って、『
「貴方、薬も効かないのね?」
「……何のことでしょうか? 薬───まさかッ!?」
エレンは、自身が飲んだ葡萄酒が注がれたグラスの視線を向けると、フレイヤは『大丈夫、ただの精力剤よ、最上級だけど♪』と爆弾発言を投下。
【
それを聞いたエレンは身の危険を感じ、『今日はありがとうございましたー!!』と言い残すと、爆速で『
ここまで読んでいただきありがとうございました。
この『融合』の設定は、この作品のオリジナルで、『穢れた精霊』が使う『寄生』を独自解釈させたものです。
この『魔剣融合』で作られる『精剣』は、クロッゾの魔剣2振りをエレンの回復魔法を用い、属性関係なく 融合させることで誕生します。因みに回復魔法の炎を常に纏わせておかないと『融合』が解除され、元の魔剣に戻ります。
その威力は、これまでの『魔剣』の威力を超えていますが、今までの『魔剣』とは異なり、
因みに、この『精剣』を【
エレン
『神秘』を獲得したことで、『
オッタル
エレンの『精剣』を真正面から受け止めた怪物。なお、その衝撃で『
フレイヤ
【ランクアップ】に悩んでいる眷属達の『
ヘイズ
わーん! 行かないでくだざーい!