大槌と太鼓を背負った樹装一鬼と名乗った。いや、その姿に生まれ変わった彼の背中に飛び乗り、彼の纏う妖気は水行と木行の二つに混ざり合っている。
相生召喚。確かに、どちらの強い。
流石はしとりお婆様だわ。こんなことも出来るなんて本当に凄くて頼りになる。だからこそ、ここからは私達が頑張ってあの白面の者を止めないといけない。
「勝負しましょう、白面!!」
驕るな。糟どもがあ…!
「カスカスってねえ、いい加減怒るわよ!」
まだ獣の槍が完成していない。
蒼月君の目の前に集まり始めている獣の槍の欠片の気配が強まっている。おそらく、元の形に戻るために力を結集させているんだろう。
「蒼月君、とらは下に居るわ」
「……分かった。ありがとう!」
「うつけが、絶対に呼び起こせ!」
私達の言葉に応えるように飛び下りた蒼月君を追い、獣の槍の欠片達はとらの身体に集まっていく。それに、いよいよ終わりが見えてきたわね。
我は白面、貴様等に負けるものか…!
「あら、それなら私も糸色妙よ!」
白面の者の咆哮に言い返しながら蛮竜の纏う妖気を金剛石の槍に作り替えて放つ。金剛槍破。幾度となく私の窮地を救ってくれた業も白面の者にとって微々たる衝撃でしかないのか。無遠慮に攻撃を仕掛けてくる。
喧々囂々。怒号と悲鳴、荒々しく弾ける暴風を私の代わりに受け止める妖怪達に感謝の言葉を言いつつ、二度目の金剛槍破を撃つために構える。
知っているぞ、糸色
お前の金剛槍破には
「それを補うのが、オイラ達だ!」
「よくぞ吼えたイズナ。食らえ、大砲水ゥ…!!」
私の頭に登ったイズナ君が雷を放った瞬間、その雷撃と混ざるように一鬼は海水を操り、凄まじいウォータージェットのごとき放水を繰り出し、食らわせた。
電気分解するのかしら?とも考えながら金剛石の刀身に妖気が集まり、いつでも金剛槍破を撃てる状態に力を蓄えて溜め込み得る。
「ありがとう。おかげで、溜まったわよ!!」
大上段に蛮竜を構える。
その業、二度は食らわぬ!
「いいや、食らって貰うぜ」
「ああ、儂に穴なんか開けやがったんだからなあ!」
るぉんっ、と。
私の真横を抜けるように獣の槍が鳴いた。ありがとうって言ってたような気もするけど。喋る
「さっきのお返しだァ!!」
またしてもお前達がぁ!!
私を狙う白面の者の尾を切り裂き、殴り飛ばした蒼月君ととらによって白面の者をしっかりと見据える事が出来る。ここなら絶対に外れないわよ。
「金剛槍破あっ!!」
その裂帛の気合いとともに弾き出された金剛石の槍が白面の者の身体を更に奥へと追いやり、僅かに白面の者がぐらつき、私達を睨み付けたその時、とらと一鬼の二人が拳を握り固めて白面の者の顔面をぶん殴った。
……やっぱり、本気で戦ってみたいわね。