PokéDun LEGENDS Realization 作:ゲーマーN
――???*1
何も無い混沌に金色の光が差し込む。時間も空間も超えた一つの宇宙。一歩、また一歩と足音が近づいてくる。歩みに応じて黄金の輝きは広がり、やがて一人の少女の姿を形作った。
穢れなき白を基調とする、青と金で装飾されたドレス。緩やかに波打つ金糸のような髪に、深紅の瞳。ふわりと舞う薄布が幾重にも重なり、その美しさをより一層際立たせる。背に後光の如く浮かぶ金輪からは四方へ柱が伸び、楕円形の翡翠と思しき宝石同士を三日月状の柱が繋いでいる。
「お久しぶりです、ハルト。⋯⋯私のことを憶えていますか?」
「もちろん。⋯⋯久しぶりだね、アース。こうして顔を合わせるのは前世ぶりかな」
「はい」
再会の挨拶を交わす両者。アース――今は人の姿をしている彼女だが、その本性は人が『アルセウス』と呼ぶもの。もはやポケモンですらない、時空の概念を超越した高次元に座す全なる神。本来は畏まるのが当然の反応なのだろうが、長い付き合いのハルトはあくまで自然体のまま。それが嬉しいのか、アースは見た目通り少女めいた朗らかで柔らかい笑みを浮かべる。
「君が会いに来たということは⋯⋯」
「――ええ、刻が来ました。暗黒の未来で闇のディアルガが遺した残滓と時空の歪み。触れ合った炎と氷のように二つの世界が混じり合い――その結果、貴方の世界に在るはずのないポケモンという概念が生まれようとしています」
今まで幾度となく転生を繰り返してきたハルト。今回彼が生まれ落ちたのは、最初の世界と極めて酷似した――しかし、ポケモンというゲームすら存在しない世界だった。そんな世界に、ポケモンという概念と存在そのものが持ち込まれようとしているのだと、アースは告げる。
「ハルト⋯⋯いえ、青井春斗。全てのポケモンに出会うのです。その時また、貴方たちの前に姿を見せましょう。私はいつでも貴方の旅を見守っています。それでは――いずれそちらで」
その言葉を最後に、アースの姿は光の中へと溶け込むように消えていく。残された光は二つに分かれ、一つはアルセウス本来の姿を模したスマートフォンに、もう一つは翡翠色をした3つのボール――ストレンジボールへと形を変える。それを受け取った刹那、周囲の景色が崩れ落ち、中心に残った光群は星々の軌道を描くかのように宙を巡り――
「――っ!?」
気付けば、そこは見慣れた自分の部屋だった。まだ寝ぼけ眼のまま体を起こせば、枕元に見覚えのあるスマートフォンが置かれている。もう少し実用性のある形にしても良いだろうに、などと思いながら画面を見れば、幾つかのアプリと、今しがた届いたばかりの新着通知が光っていた。
「アルセウスフォンと使命を託す。『全てのポケモンと出会え』⋯⋯か」
ふぅ、と深く息を吐く。アルセウスフォンがあったすぐ傍には、3つのストレンジボールが整然と並んでいる。まずはこの中にいるポケモンたちの様子を確かめるところからだろう。微かに温もりを帯びたそれらは、これから始まる冒険の幕開けを告げているかのようだった。
名前 :アース
性別 :不明(ニンゲンフォルムの外見は女性)
種族 :アルセウス
タイプ:すべて(ダークタイプを除く)
特性 :マルチタイプ
持ち物:レジェンドプレート
元ネタ:【Fate/Grand Order】より『アーキタイプ・アース(第三再臨)』