PokéDun LEGENDS Realization 作:ゲーマーN
【推奨BGM:審念熟慮】あやかしランブル!より
●ジン
最初のコメント――正確にはその口調を目にしたハルトは、反射的に返信を打ち込んでいた。傍らで一緒に画面を覗き込んでいたチコリータのローリエも、まるで黒光りするあの虫を見つけたかのように嫌そうな表情を浮かべている。
●ジン
●ジン
ジン――最も古い付き合いにある友人の一人だ。初めて会った頃の彼は悪の救助隊・ゲマトリアのリーダーであり、「ハルトがもとは人間だった」という事情を偶然耳にした彼は、それをポケモン広場の住民に言いふらし、「来れば災いを招くキュウコン伝説の人間」として仕立て上げた。これが原因で、ハルトとローリエはしばらくのあいだ逃亡の旅を余儀なくされることになる。
数多の紆余曲折を経た今でこそ戦友と呼べる関係に落ち着いているが、当時の苦悩と葛藤は未だにトラウマとして、ハルトたちの記憶に色濃く刻まれている。
●ジン
とにかく、まずは一人。他にも見知った名前があるのを期待しつつ、他のトレーナーの書き込みを待つことにした。ジンと取り留めのない昔話を交わしていたが――そこへ、いきなりモンスターボールのスタンプが連打される。その数、五回。
●ジン
●ブルー
続いて貼られたのは1枚の自撮り写真。黒い瞳と長い茶髪を持つ美少女で、長めのサイドの髪に耳は隠され、前髪はゆるく切り揃えられており、頭頂部には3本のアホ毛が立っている。
彼女と一緒に映り込んでいるのはゼニガメ、ピッピ、ロコンの3匹。いずれも幸せそうに笑っており、見るだけで強い絆が伝わってくる――のだが、それを優に上回る威力の開幕爆弾発言に、思わずハルトは頭を抱えた。
●ジン
●ブルー
これで前世の彼女が、一部の伝説を除くポケモン図鑑をほぼ全て埋め尽くすほどに優秀なトレーナーだったのが、また性質が悪い。彼女の言葉に宿る狂気が、冗談に留まらぬ重みを帯びてしまうのだ。とりわけハルトたちは過去生でポケモンとして生を受けた経験があるため、なおさら洒落にならない。もっとも、本人は至って素直で優しく可愛らしい女の子なだけに、何事もなく接している人々のなんと多いことか。だからこそ、余計に恐ろしいのだが⋯⋯。
●アカリ
●ジン
●アカリ
自己紹介と共に送信された画像――そこに映っていたのは、肩にかかるか、かからないほどの長さの栗色の髪と、後頭の左右に結んだ赤いリボンが印象的な女の子。その姿を目にするや否や、ハルトは大きく目を見開いた。同じくローリエとリップルも驚きに顔を見合わせている。
初めて聞く名前だと思っていたが、とんでもない。彼女もまた、過去生で数々の事件を共に乗り越えた仲間の一人。その正体は――
●アカリ
●アカリ
●ブルー
調査団として共に世界を駆け巡ったサードパートナー。ローリエとリップルと3人で水の大陸に迷い込んだ際、満面の笑顔で迎え入れてくれたリオルの女の子――アステラ。困っている人を見過ごせず、人助けのためなら躊躇うことなく真っ先に飛び出していくようなお人好し。
彼女とは幾度となく肩を並べ、助け合い、かけがえのない思い出を積み重ねてきた。まさか人に生まれ変わっていたなんて――思わぬ再会に、嬉しさと同時に懐かしさが胸に込み上げてくる。
●ショウ
●アカリ
●ジン
●ブルー
●ショウ
何やらショウは、ポケモン図鑑にまつわるトラウマを抱えているらしい。短い文字からでも、彼女の苦労がひしひしと伝わってくる。⋯⋯とはいえ、今生でも図鑑完成のために奔走することになるのだが――『全てのポケモンと出会え』と使命を託された以上は。
●レオ
●ジン
●レオ
余計な説明を省き、必要最小限で済ませた一言。シンプルすぎる自己紹介ではあったが――それでこそ彼らしい。非常に頭がよく、クールに見えるがポケモン思いで、内には熱いものを秘めている――レオがそういう男であることを、前世で共闘したハルトはよく知っていた。
●レオ
●ジン
●ショウ
そう、これで日本に転生した全員がコミュニティに揃った。
顔合わせを終えた今、ようやく本題へと歩みを進めることができる――。
アルセウスフォンをいじりながら自分の部屋へ戻ったハルトは、ベッドに腰を下ろすと、手近のリモコンを取ってテレビの電源を入れた。切り替わる映像は、どのチャンネルも一様に町の様子を映し出している。
そこには、正体不明の生物――この世界にとって未知の存在であるポケモンたちの姿があった。
●アカリ
●ショウ
●ジン
ハルトの語った内容は、転生前にアルセウスから告げられたものであり、当然ながら転生者であれば誰もが把握している事柄であった。今更言及するまでもない話ではあるが――それでも一度共有することで記憶の齟齬を避け、改めて自分たちの置かれた状況を認識し直す意義があった。
●ジン
●アカリ
●ジン
通常のディアルガよりも皮膚の青は一層濃く、黒みを帯びた色へと変わり、胸の宝石や体を走るラインも暗い橙色に染まった――本来の慈悲深さを完全に失い、「時間を守護する」という本能のみに従う、時の流れを変えようとする存在へ見境無く制裁を下す禍津神。
闇のディアルガ――その脅威は、あの戦いから幾度もの転生を経た今もなお、鮮烈に脳裏へと焼き付いている。
●ブルー
●ショウ
●レオ
ダークポケモン――心を閉ざし、戦闘マシーンと化したポケモンのこと。レオが知るのは、シャドーという組織によって人工的に心を閉ざされた個体だったが、何もそれだけがダークポケモンとなる理由ではない。強い悪意や怨念などの負の感情に心身が蝕まれたり、或いは何らかの外的要因によってダークポケモンへと変異する例も確認されている。
●ブルー
●レオ
●ジン
●レオ
もっとも、あくまで前者と比べれば、という但し書きが付く。時間干渉耐性を得る手段など、レオには時を渡る力を持つセレビィ以外に思いつかない。対して後者の方法は、エスパータイプのポケモンを徹底的に鍛え上げればいいだけだ。問題は、求められる能力が伝説のポケモンに迫るほど高く――極めて優れた才能を持つポケモンでなければ実現不可能であるという点だが。
●ジン
●アカリ
●ジン
●アカリ
ハルトは机の上に置いた3つのストレンジボールに目を遣る。その中には、パートナーであるポケモンたちが入っている。――そう、人間とポケモンの共存を目指す上で、無くてはならないものがある。それは――
登場人物紹介
名前 :ハルト
本名 :青井春斗 《アオイ・ハルト》
元ネタ :【救助隊DX】より『主人公』/
【ポケ娘 不思議のダンジョン】及び【ポケモン牧場物語】より『ハルト』
担当地区:関東地方
出身地 :千葉県石竹市(千葉県館山市/セキチクシティ)
名前 :ジン
本名 :黒埼 仁 《クロキ・ジン》
元ネタ :【救助隊DX】より『ゲンガー』/【空の探検隊】より『盗賊ジュプトル』/
【ブルーアーカイブ】より『黒服』及び『先生』
担当地区:近畿地方
出身地 :京都府円朱町(京都府京都市/エンジュシティ)
名前 :ブルー
本名 :北上 葵 《キタカミ・アオイ》
元ネタ :【Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ】より『ブルー』
担当地区:東北地方
出身地 :岩手県北上市(キタカミの里)
名前 :アカリ
本名 :園崎 朱里 《ソノザキ・アカリ》
元ネタ :【超不思議のダンジョン】より『パートナー』/
【超昂大戦 エスカレーション・ヒロインズ】より『園崎アカリ』
担当地区:四国・中国地方
出身 :兵庫県閂市(兵庫県神戸市/閂市)
名前 :ショウ
本名 :翠川 照 《ミドリガワ・ショウ》
元ネタ :【LEGENDS アルセウス】より『ショウ』
担当地区:北海道
出身 :北海道神薙村(北海道遠軽町+湧別町/カンナギタウン)
名前 :レオ
本名 :獅白 玲音 《シシロ・レオ》
元ネタ :【ポケモンコロシアム】より『レオ』
担当地区:九州地方
出身 :鹿児島県桜島(送り火山)
ポケモン紹介
名前 :闇のディアルガ
性別 :不明
種族 :ディアルガ
タイプ:ダーク
特性 :???
持ち物:だいこんごうだま
【タキオンジェイル】
使用者:ディアルガ
タイプ:ドラゴン
分類 :変化
威力 :――
命中率:――
効果 :敵全体は移動・攻撃・道具の使用・作戦の変更ができなくなる。
【ダークストップ】
使用者:闇のディアルガ
タイプ:ダーク
分類 :変化/ダーク
威力 :――
命中率:――
効果 :敵全体は移動・攻撃・道具の使用・作戦の変更ができなくなる。