インフィニット・アマゾンズ   作:らんくらニキ

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ネオアルファ戦闘とこの物語の確信にまつわる話です

IS 復讐の弾丸も読んでねー


第九十七話 VS新型原点(ネオアルファ)

 

ベルトは同じと言えど変身システムすら違うが向かい合う二人のアマゾン。

 

「この名前は【ネオアルファ】……鷹山さんを越えるために付けた名前だ」

「その変身方法。来栖藍來さんのガンマと一緒ですね」

「当然だ。ネオアルファはガンマのデータを軍事転用する事で完成された橘局長のシグマプロジェクトの最高到達点だ」

 

確かに頭から下は藍來さんのガンマと一緒だ

ネオアルファの見た目は黒と緑にオレンジのライン。顔のフェイスガードが特徴的だ。

 

僕は即座にネオアルファに襲いかかり手始めに殴る。

 

「何!?」

「ふっ!」

 

ネオアルファは体格差がありながらも僕の拳を受け止めそのまま投げ飛ばした

 

「なんで投げ飛ばした!?」

「それを言う暇があったら防御に専念する事だね」

 

そう言いネオアルファはドライバーのインジェクターを倒し右腕にガトリングとチェーンソーが一体化したネオアルファスイーパーが現れた

 

(狭間田栞が仁さんに使ってたやつか!?)

 

考える暇もなくスイープガンから約6600発のアマゾン細胞で出来た実弾が僕に襲いかかる。

 

即座にシールドを模倣生成。ニューオメガソードを生成する前にシールドで庇いながらもそのままネオアルファに突撃

 

斬り合いと殴り合いに発展し、僕が拳で殴ろうとするとスイープソーでマニピュレーターがゴリゴリ削れる

 

「ぐあああっ!!」

「ハァッ!!」

 

そのまま上空に投げ出さられ腹部にスイープソーで抉られる瞬間ウィングのブースターで瞬時加速と同じように胴体を回転し、スイープソーに完全抵抗。

当たる瞬間ネオアルファに無数の弾丸が襲いかかり一度距離を取る

 

「………驚いた。やっている事大泥棒ボ◯タすぎないか?」

「それわかる人居るの!?」

「いや……消力(シャオリー)って訳か。」

「……まぁそれでいいや。」

 

ネオアルファはニューオメガとアクセラオメガの性能に驚きを隠せなかった。

 

「そうだ。君の模倣生成はどこまでいける?」

「うーん……僕が見たものですね。けど模倣生成した分体力が減りますね」

(成程……橘局長が聞き出したアマゾン型IS試作初号機であるアクセラオメガ。ISのシールドバリアーと体力が一体化した事により体力次第でSEも変わると言う水澤悠君の利点を全て活かせる代物。

あの篠ノ之束博士がブラックボックスと化していた部分を解析し判明した新たなる単一仕様能力(ワンオフ・アビリティー)【模倣生成】!!

SE(体力)を代償に創り出すことが万物創造に値する………なら私は体力切れを狙うとしよう)

 

自分自身がアマゾンアルファよりスペックが勝るネオアルファこと御堂英之助。彼はニューオメガに模倣生成を見せて欲しいと頼み、模倣生成によるせこいやり方で勝とうとしてるのだ

 

「御堂局長。」

「何でしょうか」

「もしかして模倣生成による体力切れで僕を倒そうとしてません?」

「っ…!!(バレてしまった!)」

 

しかし心理戦において相手の気配で何を考えているかドンピシャで当てるニューオメガが勝っていた

 

「模擬戦闘とはいえ僕が負けてしまったら意味ないですよ」

「…………それもそうだな。済まない悠君」

「ならこっちも本気で行きます!!」

 

シールドを消してTKI-3を呼び出し二刀流の構えを取る

 

TKI-3に電磁波が纏われ始め高速振動し、両者とも武器の殺意がマックスになっていた

 

「ハァァッ!!」

「……クッ!!」

 

スイープガンの弾幕に襲われるかAICで受け止めAICをTKI-3にくるりと巻き取った後ネオアルファに斬りつけられる

 

「グハァッ!」

「フンッ!!」

 

両者近接戦のうちに鍔迫り合いとなり、僕は二刀流ながらもよりパワフルで、よりアグレッシブで攻める

 

(この動き……元中国代表の、いや、悠君が参考にしたのは中国の代表候補生のやつか!)

 

高速振動の剣と電磁波の剣。殺傷力はこっちが勝っているが、技術は明らかに相手(ニューオメガ)

 

しかしここで僕はやらかしてしまう

 

「スィープソーに目線が行き過ぎ」

「……しまっ、グハァッ!!」

 

 

 

ーー♢ーー

 

 

 

御剣は二人の模擬戦闘を待っていた。

途中で弾丸が発射音やチェンソーの音が鳴り響いたりと二人は何してるのかと疑問に思ったが、御剣はまぁ大丈夫だろうと別の場所へ向かって行った

その場所には重要施設ではなく休憩スペース。

閉鎖的な場所で唯一巨大な窓がある開放的な場所。だが窓は最新式の耐衝撃ガラスで外の芝生の下には対侵入者用の対人タレットが潜んでいる。

 

休憩スペースには人っ子1人いなかった。

従業員は皆IS学園からの来客にかかりっきりだ。

 

「そこにいるんでしょ?篠ノ之さん」

「…………」

「出てこないなら織斑さんのように包帯ぐるぐるか、バレンタインデーのチョコレート全部爆弾に改造して返品したバレンタインの惨劇を…」

「どぅわあああああ!!タンマタンマ!!」

 

なにもない虚空に普段の彼女からは考えられない慌てまくった顔をした篠ノ之束が文字通りパッと現出した。

 

「はる先生それお口FRUITS ZIPPERって約束したでしょ!!」

「ええ、話さないわよ。」

「へ?」

「約束したものね?」

「………はめられたぁ………」

「それにお口チャックのアレンジだなんてほんと現代っ子ね」

「……褒められても嬉しくなーい……」

 

いつもの1人不思議の国のアリスの格好をした束がへたり込んだ。

 

「もー、なんでバレたかなぁ。束さんの最高峰光学ステルス。浮遊してて足音はおろか空気の塵にも細工したのに」

「気配よ気配。歴戦の勘というか何というか」

「うっそだぁ!?……って思ったけどはる先生昔荒れてたの思い出した」

「それに使ったかどうかはあなたがわかるはずだけど?」

「んあーーー」

 

束はビターンと地面に仰向けに寝っ転がった。全面降伏状態である。

なんか超かぐのか◯やみたいなことしてる

 

「因みにいつから」

「織斑さんと一緒に入ってきた時から」

「うそーん。ちーちゃんは気づいてたのかなぁ」

「どうかしらね。どちらもあり得るわよ」

「ワクワクする台詞じゃん」

 

二人は手近な椅子に座った。

 

「んでさぁ。なんではるくんに話したの」

「何を?」

「私とちーちゃんのこと」

 

姿を消して聞いてる最中何回飛び出そうと思ったことか。

 

「話しちゃ駄目だった?」

「駄目って訳じゃないけどさぁ。別に仮面なんかつけてないし」

「今のあなたはつけてないわね」

「そうじゃなくて日頃から!」

「私は今みたいな篠ノ之さんが好きよ」

「またそういうこと言う」

「嘘じゃないわよ」

「だからタチ悪いんだってば」

 

束はでかいタメ息をたてながら俯いた。

 

「それで? わざわざお忍びで来た目的は?」

「勿論箒ちゃんと紅椿だよ! 私を差し置いてあのスク水妖怪に箒ちゃんと紅椿を任せられる訳ないでしょ!」

「篝火さんいい人よ?」

「それでも心配なの!」

「へぇーあの篠ノ之さんの口から『心配』が出るなんてね…………異常気象起きそう」

「今日のはる先生意地悪〜!!」

 

ばんばん机を叩く束に対して御剣は済ました顔をしていた

 

「それはそうと。今紅椿の実戦データを取ってるのにこんなところに居ていいの?篝火さんが直にデータ採取してるよ?」

「チラッと見たけど変なことしてないからもういいかなって」

「データを取られること自体はいいのね」

「ISのコア10年も調べられまくってるから今さらだよ。なに考えてるか知らないけど箒ちゃんに変なことしてないし」

「そこは重要なのね」

「ステルスドローンも置いてるし」

「後でちゃんと回収してね」

 

束にとって色々前科があるヒカルノは別の意味で特別な奴だった。別の意味で。

そんな奴が妹の付添人と知った後は後ろから意識飛ばしてやろうと考えたがそれだと自分が此処に来たことが公になってしまう恐れがあったのだ。

現に自分の存在を隠すためにこの休憩スペースの監視カメラにはダミー映像を流し続けている。

 

IS学園以上のセキュリティを有するこの場所でさえ束にとって介入する事は別段難しいことではなかった。

 

それでもノーリスクとはいかない。

そんな中で彼女がここに来た理由は妹が心配、というだけではなかった。

 

「ねぇはる先生。」

「?」

「二つ聞きたい事があるの」

「いいわよ聞いて上げる」

「はるくん、水澤(みずさわ)(はるか)がISを動かせるようになった理由」

「それを調べる為にここに呼んだのよ」

「本当は知ってるんじゃないの?」

 

口許に笑顔を浮かべながら束は鋭い眼光を御剣に向けた。

御剣はそれに臆することなく言葉を返した。

 

「何を言ってるのよ。彼とは赤の他人だし水澤令華さんとも知り合いなだけでそこまで行く?」

「えぇー……あのサイコおばさんと知り合い〜??はるくんのアクセラオメガの胴体アーマー問題解決したの私なのに後は野座間がやるとか言って私を追放したんだよー?ひどくなーい?もはやカク◯ムの追放系だよ!」

「辛かったわねー(棒)」

「でもはるくんとはる先生って名前も雰囲気も似てるからお願い!!先生の血を採血させて〜!!」

「なに先生を困らせてるんだ馬鹿者!!」

「ブギャァッ!!」

 

その時千冬が後ろから束の頭を捕まえてテーブルに叩きつけた。

本気で叩きつけたせいかテーブルにヒビが入っている。

 

「ひ、酷いよちーちゃん。束さんの端正な美女フェイスが歪むじゃないか」

「内面と比例するようになるから安心しろ。それより先生すいません。テーブルを傷つけてしまいました」

「束さんの心配もして?」

「それで、このろくでなしに何かされませんでしたか」

「ちーちゃん無視しないで」

「私は大丈夫よ織斑さん。だから篠ノ之さんの頭を離してあげて」

「はい」

 

千冬の手が束の頭から剥がれた。

ムクッと起き上がる束の顔、とくにデコが少し赤くなっていた。

 

「いったいなぁ。ほんとちーちゃんは先生のことになると容赦ないよね」

「恩人なのだから当たり前だ。先生がいなかったら今頃私とお前は畜生の道に行ったと言っても過言ではない。(突き飛ばして頭打った先生に半殺しにされかけたって聞いたら即倒だろうな)」

「いや流石に過言だよ」

 

フンっと鼻を鳴らした。

いつもと同じふてぶてしい顔をする千冬だったが。

 

「織斑さん」

「はい」

「確かに言い過ぎよ」

「せ、先生まで」

 

御剣にバッサリと切られて千冬がたじろいだ。

人類最高の天才科学者も。人類最強のIS乗りも。目の前の研究所所長を前にすれば見る影もない形無しだった。

 

過言だと切られはしたが。二人が彼女に世話になったのは事実なのでいつもと同じように強く出られなくなっている。

 

ただの例外としては。

 

「いたーーー!!」

「げっ!」

 

篝火ヒカルノだった。ねぇなんなのこの人マジで

 

「見つけたぞ篠ノ之ぉ!!ここで会うのが百年目ぇぇぇぇーー!!」

「フンっ!」

「あらーーー!?」

 

束めがけてカンフー・キックをかますヒカルノ。束はその突きつけられた足を掴んでそのまま進行方向に投げ飛ばした。

 

「なんのぉっ!」

「チッ!!」

 

空中で身を捻って軽やかに着地をしたヒカルノ。

そしてそれに対してあからさまな舌打ちを噛ます束。

 

「何しに来たのさ。あんたはお呼びじゃない邪魔なんだよとっとと消えろ篝火」

「ひどいご挨拶だなぁ篠ノ之。そんな嫌わなくて良いじゃないか」

「嫌いなんだよ。初っぱなから人の頭めがけて蹴りをぶちこもうとする人と仲良くなれるわけないじゃん」

((それはそう。))

 

初っぱなから人の頭をテーブルに叩きつけるちーちゃんは良いのかとツッコんではいけない。

 

「ちーちゃんは仕方ないとしてなんでお前がここに来てるんだよ。凡人のお前が束さんを見つけれるなんてありえないし」

「フッ。こんなこともあろうかと篠ノ之の声が本の少しでも聞こえたらいつでも直行出きるように特製の集音器とレーダーを常備してんのさ!」

「うわっキモ」

 

本気でドン引く束。

 

「罵倒がどストレート過ぎる。まあいいさ、そんなこと言われてもへこたれない私。なんだかんだ言って篠ノ之は私のこと気に入ってるしね」

「は?」

 

心のそこから理解できないというような声を上げる束を前にヒカルノは意気揚々と話しだした。

 

「だって篠ノ之は昔から私の名前は覚えていてくれてるしねー。興味ない人の名前ならたとえ親族でも覚えてねえ篠ノ之がだよ。てことは私のことは認識してるってことよ」

「違う!!あんなしつこく自分の名前を連呼しながら纏わりつかれたら嫌でも覚えちゃうに決まってるじゃん。嫌われてる自覚無しなわけ!?」

「それこそあんたなら私に関する記憶をピンポイントで削除するとかしかねないじゃん」

「あんたのためにそんな労力や頭を動かすこと事態が屈辱なんだよ分かれよ篝火!」

「ほらまた名前呼んだ。素直じゃない奴め」

「ちーちゃん助けて!こいつ人の話聞かない!!」

「良かったな。同類がいて」

「んああぁぁーー!!!」

 

本気で頭を抱えてイナバウアーばりに身体を反らす束

果たしてこの短時間でどれだけ普段見れない篠ノ之束を見れたことだろう。

一夏と箒がこれを見たらどう思うか。

 

「てかあんた(認めたくないけど)箒ちゃんの付添人でしょ?まさかそれをほったらかして此処に来たわけ?」

「まさか。ちゃんと終わってから来たよ。私は一度任せられた仕事はよっぽどのことがない限りは放り投げない主義さ」

「日本代表候補生の専用機を放り出した挙げ句いっくんのIS製作に着手して失敗した奴がよく言えたもんだね」

「………だからよっぽどのことがない限りって言ったでしょうが。私だって好きで放り投げた訳じゃねえっての」

 

ヒカルノの朗らかな表情が苦虫を噛み潰したみたいに歪んだ。

手のひらは爪が食い込むぐらい握られ。ガリっと奥歯を鳴らした。

 

「つかあんただってその失敗作を無許可で弄くって勝手に作り替えたじゃん」

「知らなーい」

「………まあそれは今は置いとくとして。あんたに言いたいことがあんのよ」

「なに」

「今度うちが立ち上げる新プロジェクトだけど。今日手に入れた紅椿のデータを使うから」

「は?お前勝手にデータ抜き出したの?」

「ちげーよ。ちゃんとうちが受け取れるように正式な手続きな上だっての。ね?御剣先生」

 

御剣の方を見る束に対して彼女は首を縦にふった。

 

「はっ。凡人風情が紅椿使って何する気よ」

「それは出来たからのお楽しみだ。気になるからって勝手に覗き見すんじゃねえぞ?」

「だれがするか。さっきも言ったけどあんたに割く時間なんてコンマ秒もないっての。せいぜい無駄骨を拾うことだね」

 

束は椅子を蹴り上げるように立ち上がって休憩スペースの入り口に歩を進める。

 

「そうだ。私は帰るけどはる先生やちーちゃん。篝火に一つ言っておく事がある」

「?」

「この世界について何か考えといた方がいいよ。」

「おいまて篠ノ之。それってどういう」

 

普段ふざけてるヒカルノでさえ、あの人類最高(レニユニオン)の発言に疑問を持った。

 

「アマゾン細胞の出現と、テクノロジーとバイオロジーの思考と反発。

異様な速度で進化する技術革新。

今この世界は避けられない厄災が迫っている事をね。」

 

束は紅椿視点のカメラログにて映った白と黒のアマゾンを目撃した。

そいつがいずれISによって作り替えられた社会……いや、世界を滅ぼす存在になる事を。

 

「じゃあねはる先生、ちーちゃん。この世界が並行世界(パラレルワールド)である事を忘れないでね」

 

そう言い束はあるDVDパッケージを地面に落とし、御剣はそれを拾った

 

「…………これって!!」

「ちょっと待て束!どういう事だ…」

 

顔を上げたが、篠ノ之束本人は霧となり消えていたのだった。

続く

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