悠が簪と映画を観ていた頃、篠ノ之箒は楯無に呼び出されて待っていた時だった
場所はIS学園のアリーナの廊下であり、外は誰もいない。
(悠と組む事になったのに初手からペア練習させてくれないのはどういう事だ……?)
そう考えていると後ろから誰かが迫る!
「……箒ちゃんゲットだぜ!」
「えっ……ひゃぁっ!!?」
背後から両腕が伸びてきたかと思うと、ISスーツに包み込まれた上半身の膨らみをガシッと握られた。音に例えるのであればぐにゃり、が正しいのだろう、大きな箒のたわわは両手からこぼれんばかりに形を大きく変える。
箒からすればまさか、という気持ちに違いない。
困惑とともに口からこぼれたのは普段の凛とした彼女からは想像出来ない艶っぽい声色だった。
自分にこんなことをする人間がいるとしたら一人しか思い浮かばない、妙な感覚をぐっとこらえつつその人物の名前を呼ぶ。
「た、楯無先輩、急に何ですか!は、離してください!」
「んふふ、ごめんごめん。目の前においしそうな果実があったからつい」
「なっ、何言ってるんですか!」
呼び出しといて乳を揉むとかイカれてんのかと抗議しそうになったと聞いて楯無は即座に謝った
「楯無様一人で行かないで……って箒さん!?」
「綾音!随分と久しぶりに見たぞ」
「やっぱり悠さんの言ってた事は正しかったんだ……」
すると綾音が落ち込んだような顔をする
「………まだ謝ってないんだな」
「はい………私が勝手に楯無様と組んだのが原因ですし……」
思わせぶりは一番ダメだと理解していた綾音。それを見て綾音もそうだけど悠も可哀想に思えてきた頃だった
「もうっ!二人ともそんな悲しい顔………して当然か」
「「え…?」」
いつも笑みを浮かべてる楯無だが今日だけはおかしかった。
「悠さんに何かされたのですか?」
「いや違うのよ。また私……悠くんを困らせちゃったなって」
「楯無先輩…やっぱり疲れてるのでは?」
流石にペアの綾音も困っている事は見てて分かっていたが楯無はから元気を見せる
「まぁまぁ私の心配はそこらへんにしてと。まずはフィジカルデータを調べるから測定室に行きましょ?」
「え、今からですか?」
「まぁとにかく行きましょうよ」
有無を言わさずに箒は測定室へと連行されるのだった。
ーー♢ーー
「はい、じゃあ箒ちゃん早速測定を始めていくわね」
「まぁその……構いませんが」
測定室へと訪れた箒は専用のISスーツに着替えて専用の測定機の中へと入り、測定の準備を始めた。
箒自身はいささか納得が行かない表情を浮かべるが、それは自身のIS適性に対して劣等感があるからだ。以前測定した時の自身の適性は『C』ランク。
男性の一夏が『B』ランクのため、遠回しに自身の値が低いことを表していた。過去、セシリアとも誰が一夏を教えるかで揉めた時に、適性値の話を出されて何も言えなくなってしまった苦い思い出もあり、彼女自身調べられることに対して多少の抵抗感があった。
「因みに綾音の適正値は?」
「A−ですね」
綾音にも負けていて第四世代ISの専用機をもらってる身としてまた肩身が狭くなった
少なくとも国家代表を務める楯無は、自分よりも上のランクになるだろう。楯無の性格上ランクが低かったとしてもバカにすることは無いにしても、人に自分のランクを知られて良い気分にはなるはずも無かった。
ただし、知識面、経験面の双方で上を行く存在である楯無なら、自身のランクを知った上で様々なレクチャーをしてくれるかもしれない。
「よし、準備完了〜。それじゃ、行くわよ」
自身の目の前に複数のモニターコンソールを展開し、キーボードを叩きながら処理を進めていく。楯無が開始ボタンを押すと、測定機の足元から円形の機械が上昇し始め、箒の身体を通過していった。
限界まで上昇が終わるとガチャンと音がして、取得したデータを楯無の閲覧しているメインコンピュータのデータベースへと転送する。
そして反映されたデータを元に、楯無の視界に結果値が表示されていく。
「こ、これは……」
表示された結果値を見て驚きの声を漏らす楯無に連動するように、箒が不安げに見つめる。もしかして何か異常が見つかったのかと。
「た、楯無様…?」
「ど、どうかしましたか?」
自身では測定結果が直接見えるわけではないため、楯無の反応から何が起きているかを推察することしか出来なかった。その反応から見るに、少なくともあまり良くないデータが出ているのかもしれない。
実際に楯無の表情はかなり強張ったものになっている。
少しの間を空けて、楯無は言葉を続けた。
「箒ちゃんって胸が大きいのね」
「ズコーーッ!」
と、まさかのISの適性値に全く関係ないスタイルの話が出てきて、思わず箒はズッコケそうになり、綾音はずっこけた。
自分の不安は何だったのかと思う気持ちと、緊張しながらやったのに測定後の第一声が胸の話とは見当外れな内容にもほどがある。
顔を赤らめながら、ちゃんとやってくれと楯無に注意する。
「ど、何処を見てるんですか! 真面目にやってください!」
「なはは……ごめんごめん」
うがー!と注意をする箒に対してただひたすらに苦笑いを浮かべるしかない楯無。
「悠さんも大きいのがすきなのでしょうか……」
「綾音自信持て!悠はそんな胸は見ないぞ!」
「ですよね!」
だが楯無が本当に着目したのは箒の胸の大きさではない。彼女の目に飛び込んできた特定の項目に驚きを隠せなかったからだった。
とっさに箒の胸の成長が著しく、自身が負けそうだなんて突拍子も無いことを言わなければ自身の驚きが箒にも伝わってしまったことだろう。
(どういうこと……この短期間にそんなことあり得るのかしら。これまで適性値を見てきたことはあるけれど、こんな事象初めてだわ)
楯無の見つめる先のモニターには箒の姿の横に、今回の測定で算出された適性レベルが表示されている。
そこにはハッキリと『S』と表示されていた。
測定ミスでも起こったのかと思うほど、過去の結果と現在の結果に乖離がある。
過去とはいっても入学時の適性検査から半年弱しか経過していない。一般的には訓練や操縦経験の蓄積などで変化する項目ではあるため絶対値というわけではないが箒の場合は一段階どころか三段階も上がっている。
そもそも『S』ランクは『ヴァルキリー』『ブリュンヒルデ』級の織斑千冬含む数名しか存在しないわけで、本来ISを稼働して一年も経過していない操縦者が叩き出すレベルではない。
一般常識では考えられないことが現実として起きている。
見たことのない結果に対して、楯無は何も言えなくなってしまった。
(Sランクは世界でもたった数人……それも元々Cランクの箒ちゃんが? 専用機を与えられてから約二ヶ月でこの上昇。これもまさか篠ノ之束が影響しているのかしら)
あくまで想定であって確証はない。
それでもこの異常なまでの適性値の上昇は本来あり得ないこと。あり得るとすると第三者の介入、そしてISに介入が出来る箒に関連している人物といえばただ一人。
篠ノ之束だけだった。
以前のIS国際研究所の時に一部機器がショートしたのと、その研究所に篠ノ之束がいたと聞いたので更に拍車がかかる
「せ、先輩?」
「楯無様?」
「ん?あぁごめんごめん。ちょっと考え事しちゃってた」
まぁ彼女の思惑が何なのかはさておき、楯無は切り替える事にした
ーー♢ーー
「よし!なら今からISを出してみよっか!」
「はい!」
「分かりました。」
箒は手首に巻いてる紅椿の待機形態の紐に念じた
「行くぞ!紅椿!」
光に包まれて紅椿を纏った箒が出てきた。次に綾音の番だが……
「随分と豪華になったな………杖。」
「はい。それでは来てください、
引き抜かれた仕込み杖から綾音は光に包み込まれた後、ISを纏った姿になったのだが………
「そ……それは!!」
「陸宗グループとIS特殊開発局の技術が融合したIS……天鉄です!!」
天鉄。そう呼ばれるISは今まで黒と紫だった天ノ座間を原型を留めたままスタイリッシュになっており、シールドウイングには金の剣と銀の剣が左右に装着されていた。
特に
「す……凄いことになってるぞ!!」
「私も見た時びっくりしたわよ。随分とゴツくなったと言うか」
さらに驚いたこともある。
「この二つの剣、変形して高速機動モードになるんですけど………」
「え」
すると次の瞬間二つの剣はブルー・ティアーズのようにビットとして浮いた。
「だいぶ凄いことになってるぞ!」
「えへへ……悠さんの為に準備したんですけどね……」
自分の勝手で悠を悲しませてしまった事をまた思い出して綾音はまた暗くなる
「まぁまぁ二人共! とにかく専用機タッグトーナメントに向けて頑張るわよ!」
「「はい!」」
ーー♢ーー
3時間経った頃…………
「楯無先輩!悠の代わりにご指導いただきありがとうございました!」
夕暮れ時のアリーナに元気のよい声が響き渡る。
紅椿を纏う箒は機体を解除し、まるで剣道の試合後のように深々とお礼をする。凛とした一つの芸術のような一礼ではあるものの、アリーナの雰囲気には合うものでは無かった。
上空からひらひらと旋回しながら機体を着陸させようとする操縦者が一人、それは。
「やーねぇ、そんなに堅苦しい雰囲気じゃなくてもいいのに。まぁでも、箒ちゃんらしいわね」
楯無だった。
地面に着陸するとIS武装を解除して箒の下へと歩み寄ってくる。メディカルチェックのついでに箒にIS稼働の基礎を放課後の時間を使って指導していた。
これまでは胴着を纏い剣道場で修練を重ねていた箒は一夏達とでしかペアを組んで練習することになった
普段の授業では千冬から教えを受けていることがほとんどで、雰囲気も厳格かつピリついている。一方楯無の教えも優しいわけでは無いが、授業の時のようなヒリヒリした雰囲気は無いため失敗を恐れずに取り組むことが出来ていた。
今日に至っては二、三時間ほど、ほぼ休息する間もなくあっという間に時間は過ぎ去っていった。時間が短く感じるのはより集中して取り組めているからだろう。
「それに綾音も教えてくれてありがとうな」
「はい!キャノンボール・ファストの時より強くなってびっくりしちゃいました! 特に穿千による射撃は対応しづらかったです!」
綾音の天鉄の臨機応変の戦闘スタイルに箒は流石に押され始めそうになるけど何とか勝ち,綾音とペアになり楯無と戦うという学園祭最終日の一夏と悠みたいな構図だが流石に勝てなかった
「あ、そうだ!二人共暇かしら。」
「まぁ……はい。」
一応悠の様子を聞こうと思っていたけどまぁあいつなら何とかしてるかと思いちょっとやめた
「二人共お腹空いてるでしょ。 なら今から二年生の寮へ案内してあげる」
「えぇ!?」
「そ、そんなの良いですよ楯無先輩!」
「まぁまぁ取り敢えずシャワー室へレッツゴー!」
ある意味人を巻き込むことに関しては天賦の才があるのだろう。箒としても楯無に言われると断れない独特な雰囲気を感じ取っていた。
「………なぁ綾音。楯無先輩ってこんな感じなのか?」
「はい!たしか悠さんと一緒に住んでた時は面白い人だって聞きました」
「あぁそっか綾音は楯無先輩と顔見知りか」
「入院時時々来てくれたんですよ」
「なるほどなぁ……………」
それでも楯無の言動に対して箒が不快感を覚えたことは一度もない。今回のやり取りももし楯無でなければどうだっただろう、きっとハッキリと拒絶、断っていたに違いない。人の懐に潜り込むのが上手いように見える。楯無を尊敬する後輩が多いだけではなく、友達も多いともっぱらの噂だ。
今も何故か綾音と一緒に引っ張られてシャワー室に向かっているが、ふと昔のことを思い出してしまう。
自身の姉、篠ノ之束が本格的なIS開発者として活動する前の幼き日の思い出。姉のことをしたい、少しでも一緒にいたいと後ろを付いて歩いていたあの日々。
少なくともかつては姉のことが大好きだった。
だが頼もしかった背中が年齢を重ねていく内に自分とのスペックの違いに驚き、自分とは全く違う生き物として認識するまでは。
生まれ持った才能の違い、自分はどうあがいても姉にはなれない。
そう考えながらもシャワー室へ向かったのだった…………
ーー♢ーー
「……」
シャワーがノズルから溢れ出る音と共に水滴が全身を伝って、床へと流れ落ちていく。伝う水滴が全身の汚れと一日の疲労をすべて洗い流してくれるようだった。
普段は大勢の女生徒たちで賑わうシャワー室だが、時間が時間故に利用者は楯無と箒と綾音の3人しかいない。いつもなら水滴の音よりも生徒たちの話し声の方が響いているのだが、この時は全くの逆の状態だった。
だが箒にとっては人数が少ないのは好都合であり、共用のシャワー室を嫌がった一つの理由でもある。
自室のシャワーと違い、シャワー室はボックスタイプの部屋で囲われており、隣の部屋は身長の半分くらいしかない仕切り板が挟んであるだけだ。
つまり隠れているのは首下から足元までであり、かつその仕切り板も半透明の曇りガラスになっているため、完全に肉体は見えずともシルエットでスタイルが丸わかりの状態だった。
箒のバストサイズはクラスの中。否,学年の中でも一位、二位を争うほどの大きさを誇るために周囲からの視線は常に釘付けになる。
折角気持ちよくシャワーを浴びたい中で、周りからジロジロと自分のバストを見られていては落ち着いて入れやしない。だからシャワールームを使うことに抵抗があった。
手で四肢を洗い、顔をゴシゴシと擦り汚れを落とすと顔を上げ、同時に長い髪がふぁさっと靡く。
スタイルはもちろんのこと日本美人を連想させる黒髪。端から見れば大和撫子そのものだ。
なんか同じ長い黒髪の綾音はまた自分の胸を見て凹んでた。
「…………大丈夫か?」
「大丈夫に見えるんですか……左右に胸が大きい人がいると落ち込んでしまいますよ……」
「綾音も随分と大きいんだな……」
「さらに大きい人には言われたくないです!!」
「ええっ……」
「はぁ、気持ちいいわね」
箒の隣にいる楯無が声を上げる。
ある意味スタイルでは引けを取らない楯無が隣にいるのもそこまで抵抗なくシャワー室に入れた理由だったりする。ちらりと視線を向けるが間違いなく大きい、それはハッキリと断言出来る。自分と違う部分があるとすると楯無は無駄な肉が付いておらず、スラっとした身体つきに出るところは出ていた。
((負けたっ…………!!!!!!))
流石に二人もこんなもん見せられたら自信を無くすに決まってる。
「箒ちゃんてさ、正直お姉さんのことどう思ってる?」
「……」
思いもよらぬ楯無からの質問に口籠り、考え込む。
自分の姉について尋ねられたのは久しぶりだった。言われてみると無意識に敬遠しているつもりはある。先日までは嫌悪感しかなかったが、最近になってようやくその感じは薄れてきつつあった。
それでもまだ相対すると、過去のことを思い出してしまう。思い出したくもない忌々しい記憶を。
ただし、今どうかと言われたらこれはハッキリ言える。
「過去は色々とあって敬遠してましたが……今は、決して嫌いなわけではないです」
「そう。良かった。家族だから仲良くしないとね……私が言えた試しでは無いんだけど」
「え?何ですか?」
最後の言葉が聞き取れずに箒は聞き返す。
「まぁそのまま続けて。ね?」
「あぁはい。分からないんです。姉が何を考えているのか……」
過去は理想の姉妹と言われるほど共に居た二人は年月を経て離れ離れになった。
自身が無力なことに嘆いて、姉と連絡を取り専用機を用意してもらったわけだがどうしてすぐに用意できたのか。開発者からすれば専用機を用意するのはさほど難しくないのかもしれないがそう簡単に用意が出来るものなのだろうか。
むしろこうなる事を予測した上で専用機が用意されていたようにも見える。
それでも用意をしてくれたというのは自分を想ってのことだったのか、彼女の真意は妹の箒にさえ分からなかった。
「分からない、かぁ……」
シャワーを止めて仕切り板に楯無は凭れ掛かる。
すうっと目を閉じて箒の言葉を噛みしめるように受け止めると、何とも言えない表情を浮かべながら天井を見つめた。
自分に似ているかもしれない、と。
「わからないのは、怖い?」
「……はい」
短くもハッキリとした返事に対して、すうっと目を細める。
「綾音ちゃんも従姉妹の光流とはどうなの?」
「ええっ私ですか!?」
いきなり話題を振られた綾音は少し戸惑いながらも話してくれた
「………余命宣告されていたのにアマゾンの細胞を移植されて全快したのに普段と変わらずに接してくれたことですか……ね」
「あら仲良しね。」
「でも光流ちゃんのお父様やお母様は隆顕お祖父様………野座間製薬会長の考えてる事がわからないって。自分の孫娘に値の知れないアマゾン細胞を移植させて蘇らせようだなんて普通は倫理に反しています……」
そう言いながら綾音は自身の左上腕に着けている黒の完全抑制型アマゾンレジスターを抑える
アマゾン細胞は医療に使えるかもしれない……だねどその根底の食人衝動は覆せない。もし死人にアマゾン細胞を移植したのなら……前原淳みたいになっていたのだろう………
「……そう……なのね」
箒と綾音の話を聞いて楯無は一つの極論に辿り着いた。
怖くないわけがない。
身内なのに考えていることが分からないのだから。
何処にいて、今何をして、何を考えているのか全てが分からないこの現状を怖い以外の言葉で表すことが出来ない。
そして箒と同様に、楯無も姉妹関係で悩んみ苦しんでいた。
箒と違い妹は同じIS学園に通っており、所在が分かっている分箒よりもまだマシかもしれない。だが二人の関係は完全に冷え切った状態であり、今の状況の単純比較だけで言えば箒と束の関係よりも闇が深い状態だった。
楯無は妹を、簪のことを決して嫌っているわけではない。むしろ誰よりも彼女のことを大切に思っている。
だからきっと束も箒のことを。
「私もそうよ」
「え?」
シャワーを終え、ポツポツと自分の話をし始める。
「自分の妹のことなのに分からないの。それに私がどうしていきたいのかも、自分にとってかけがえのない存在なのにね」
この状況がもどかしい。
自分の身内だというのに自身に向ける気持ちが分からないだけでなく、これから楯無自身がどうしていきたいのかも分からなくなっていた。
「楯無様の妹………簪ちゃんのことですか??」
「そうよ……一夏くんと悠くんに頼んだのよ。」
箒はそこで納得した。綾音と組んだのも、悠と一夏を強制的に簪と組ませるようにしたのだと。
「それで悠が悲しんだのがわからないんですか!」
悠のことを最初から知ってた箒は楯無に怒った。
「そりゃそうよね………悠くんの事を考えていながらもこんな事して私も心が痛んだわ。」
「………」
「綾音ちゃんも悠くんにボロッカスに言われて大泣きで走って行ったし、悠くんを落ち込ませたのは事実よ。」
「………悠は私と組みました。」
「えっ……珍しいわね」
「力を手に入れたばかりの私を立ち直らせたのは悠です。周りを助けてくれたのも悠です。悠がこんな目にあっていい筈がありません!」
「箒ちゃん………」
身体を拭き終えた箒は楯無にキツめに言った
「専用機トーナメント、今回は絶対に勝ちますから……覚悟しといてください!!」
ビシッと決めた箒の圧に、楯無はちょっと冷や汗を垂らし、挑発な笑みを少し浮かべ,綾音はその圧に圧巻した……
「………よし、なら尚更夜ご飯は強制参加ね」
「えぇそこまでとは……」
「二人共、今日は沢山食べていいわよ!」
「ええっ!?良いんですか!?」
流石にさっきまでの空気と違いすぎて流石に引いた箒だった………
ーー♢ーー
「はぁーーー…………美味しかったな……」
二年生寮の学食はどんなものかと思ったらあまり変わらないバリエーションだったが,雰囲気が全然違くてびっくりした。
(二年生に珍しがられたな………一夏はこんな気持ちだったのか……)
一夏………本来なら組みたがっていた相手なのだが簪と組んだ事でなし崩しに悠に叱咤激励を送りペアを組んだ。
けど今楯無の事を知った途端悠の配慮が悲しすぎた
わざわざ配慮してくれたのかそれとも素なのかは彼のみぞ知るのだった……
「………悠?」
「…………箒?」
するとここで悠と出会した。一応楯無の思惑を知ったのは伏せるとして……
「は、悠。今日は練習出来なくてすまん。だから明日からは……」
「なぁ箒。」
「?」
「僕って……ヒーローになれるかな。」
「………は?」
突拍子もない発言に箒は唖然とした
「いきなりどうしたのだ。」
「いや……そのー…簪さんと映画館で出会して……」
「それで?」
「一夏とは組みたがらないと言うか躊躇ってると言うか……それと僕にいちゃもんみたいなもんつけてきて……」
「また落ち込んでるのか?」
「うん…………」
箒はため息をついた後,思いっきり蹴りを入れた
「痛っ!! な、何すんだ!」
「いつまでもウジウジして悠らしくない。再び言うことになるが私を立ち直させたお前はどこいった! 少し言われたぐらいで凹むな!分かったか!」
流石にやり過ぎたと思った箒だったが、悠は数秒ぐらい悶えた後,立ち上がった
「………ありがとう箒、おかげで目が覚めた。」
「えっ……こっちもやり過ぎた。」
すると悠が身体を伸ばした。
「おかげさまでなんか錘が外れたかも。よし!明日から頑張ろう箒!」
「切り替えが早いな…………よし、それでこそ悠だ!」
こうして二人の友情が深まったのだった………
久しぶりだね。
最後が浅すぎる。
好きなアマゾンライダーは??
-
アマゾンオメガ /ニューオメガ
-
アマゾンアルファ
-
アマゾンガンマ
-
アマゾンゼータ
-
アマゾンベータ
-
アマゾンミューズ