インフィニット・アマゾンズ   作:らんくらニキ

17 / 92
第十五話 天使撃墜作戦、再開

 

真耶と千冬は宿部屋兼司令室にて、問題が発生していた。

それは織斑一夏が負傷し、意識不明に陥っているのにも関わらず作戦が続行されているのだ。

 

「停止……してますね本部はまだ作戦を実行するつもりでしょうか……」

「そうだな………まだ解除命令が出てない以上継続だ。」

「しかし……まだ手はあるのでしょうか…………」

「まぁな、こんな事が起きるなら鷹山を連れてくればよかったな。」

 

 

「おいそこの読んでるお前、悠か一夏にお土産買っておけと伝えとけよ」

 

 

「流石にあの人では無理でしょ」

「それな。」

 

すると襖からノック音が鳴った。

 

「誰だ。」

「水澤です。」

「待機と言ったはずだ戻れ」

 

威圧のある声で皆がちびったが、悠だけは変わらず話を続けた。

 

「お願いします!!まだ作戦は実行中な筈です!!

もう一度チャンスをください!!!今居る人達で組める作戦があります!!」

「………………いいだろう。」

 

悠の熱意に負けたのか千冬が許可した。

 

「ええっ!!そ、そんなの良いんですか!?」

「落ち着け真耶、あの水澤が此処まで必死なんだ。やるしかないだろ。」

「………分かりました。」

「一応皆さん連れて来ました。」

 

専用機持ちの中に箒が決意を決めた表情をしてるのを見て、千冬はほっとした。

 

(束、どうやらお前の言う通りには行かないらしいな。)

 

「まず、作戦を考えました。

攻撃役は僕と箒さんがします。先制役はラウラさん。撹乱及びサポートのセシリアさんと鈴さん。そして防御面をシャルロットさんに任せます。」

「でも待ってください!織斑君の白式の零落白夜が無ければ……」

「零落白夜以上の物理凶器を身体に生やしている僕がなんとかします。」

「成程な。」

「作戦は以上です。」

「分かりました。責任は学園側が取りますので……………絶対帰って来てください!!!」

 

「「「「「「はい!!!!!!!!」」」」」」

 

 

 

そして浜辺にて決起集会が行われた。まだ夜であり、静かさが残っていた。

 

「皆んな協力してくれてありがとう。僕はこう言うのを一回経験したことあるんだ。」

 

それは駆除班時代の時、人肉食をしていないのにも関わらず、実験体アマゾンが駆除された事。その時に班長の志藤さんと揉めてしまい決裂寸前になっていたが、マモル君が引き合わせてくれた事。それを話した。

 

「雨降って地固まるみたいね。」

「あら?鈴さん結構博識ですこと。」

「何よセシリア!あたしがアホって言いたい訳!?」

「まぁまぁ落ち着いて二人共」

 

セシリアと鈴を宥めていたらシャルロットが話した。

 

「悠って一夏と似たような感じだよね。」

「それってどう言うこと?」

「強さの中に優しさと思いやりがあることだ。まぁ私の嫁のほうが一つ上だがな」

「上げて叩き落とさないでよラウラさん。」

「冗談だ。」

 

しかし箒が話した。

 

「悠、皆んな……済まなかった。」

「何よ急に」

「私は道を踏み外しかけた。だが、悠が怒ってくれたお陰で私は此処にいる。一夏や悠、シャルロットにまで当たってしまった。」

「大丈夫だよ箒」

「気にするな。私達は学生だ。一夏の判断もそう間違えじゃない。」

「あの時の悠は今までにない怒り方しててビビったぞ。」

「確かに鈴さんも怒ってくれそうだったけど鈴さん後ろで泣いてたもん」

 

それを聞いた鈴は顔を赤くした

 

「あ、あれは別に、悠が苗字呼びしてたのにいつの間にか名前呼びに変わっててちょ、ちょっと驚いて感動しただけよ!べべべ別にガチギレした悠にびびビビっていないから!!!」

 

それにより皆に笑いが起こる

 

「なんだか懐かしいですわね。悠さんが初めて会った時、一夏さんに嫌味を言っていた時に殺意をぶつけられた事を。その頃から一夏さんと仲良くなっていましたわね。」

「えー悠が?セシリアがそれほど言うなんてよっぽどだよ。」

「無論同じくだ。私も悠と初めて会った時殺意をぶつけられた。その時は私は内面ビビっていたぞ」

「今の悠とは信じられないわね」

 

今までの思い出が溢れて来た。そこには一夏との思い出もあって楽しかった。

時間はあっという間に過ぎ、皆ISを展開する

 

「行くぞ!紅椿!!!」

「舞いなさい!ブルー・ティアーズ !!!」

「行くわよ!甲龍(シェンロン)!!!」

「行くよ!リヴァイヴ!!!!」

「出撃するぞ、レーゲン!!!」

 

悠はアマゾンズドライバーを装着し、シャウトが混じった声を上げる

 

「ヴォォォ!!!!」

 

『O•ME•GA!!』

 

「アマゾンッ!!!!」

 

『EVOLU - E - EVOLUTION!』

 

「来いっ!!アクセラオメガァッ!!!」

 

ヒロインズは光に包まれ、悠は緑の爆風と共に変身と同時にISの展開が完了する。

 

「皆んな…行くよっ!!!!」

一同「あぁ!!」

 

そう言いオメガを先頭に皆が飛翔した。あの福音を倒す為に……

 

その様子を束が遠く見ていた。

 

「はるくんはどうするのかな?いっくんが居ないのに。」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

(………あれ?ここは……何処だ?)

 

一夏は目が覚めるとなんだかウユニ塩湖みたいな場所で目が覚めた。

 

(って……俺はなんで此処に居るんだ?)

 

一夏は今記憶が無くなっていた。なぜ此処にいるのか、そもそも此処が何処なのかすら知らない

 

「………歩いてみるか」

 

一夏は澄み渡ったこの場所を歩き始めた。

湖かと思っていたそれは水溜まりのような深さで、歩く度に波紋を広げていた。

 

「ーー♪、ーー♪」

 

歌だ。歌が聞こえた。

歌っているのは顔は白い帽子で隠されワンピースを着た白髪の少女。

後ろ姿しか見えないがその歌声は元気さと明るさを伴った美しい声。

 

「…………」

 

一夏は何も言わずに流木に座り、その子の歌声をただ聴いた。何も話しかけずに。

 

何時間聴いただろうか、ある時少女は歌うのを辞めて一夏に駆け寄って来た。

 

「こんにちわ、織斑一夏。」

「ど、どうも。」

 

少女は一夏の元へと駆け出し、一夏の隣に座った。

 

 

「………………」

「………………」

 

暫しの沈黙、聞こえるのは風の音だけだったが、それが妙に心地よく感じた。

その沈黙を打ち破るかの様に少女が話しかけた。

 

「ねぇ、織斑一夏」

「ん?」

「貴方は何故ここにいるの?」

「何故って。わかんね、気づいたらここに居たし」

「ふーん、それは。何故だと思う?」

「それは……その。夢……とか」

「夢、そう。君がそう思うなら。そうなんじゃないかな」

 

そういう物なのだろうか。

わからない。何故ここにいるのか。

何か、大事な事を、忘れている気がする。

 

(……なんだっけ?)

 

少女は流木から下り、元の場所に戻っていき。また歌を歌いだした。

その歌は明るくて、透き通っていて、そして。

 

何処か寂しく、悲しくも感じた。

 

_______

 

 

 

自己修復の中で、胎児のような格好でうずくまっていた福音が突如横殴りに吹き飛ばされた。

 

『!!???』

 

SEが削れると共に福音が自己修復行動から警戒行動、戦闘行動に移行する。

 

「初弾命中! 続けて砲撃を行う!!」

 

ラウラの両翼のレールガン《ブリッツ》はまた射撃体制に入る

 

(3000…4000思っていたより速いな……)

 

このまま当たらないと察したラウラはシュヴァルツェア・レーゲンの砲撃戦特化型パッケージである《パンツァー・カノーニア》を展開、レーゲンから固定用のバンカーが展開して固定する

 

「我がドイツの凄さを見せてやる!!はぁっ!!!!!」

 

凄まじい音と共に射出された弾丸、しかしそれを福音は回避動作をし始める

 

「馬鹿が。これが通常弾だと思うな。」

 

しかし福音の目の前で散弾し、銀の肌へと着弾した。

続けて散弾するも福音は蛇行のように回避しながらも銀の鐘の弾幕を発射した。

 

「此処がドイツの耐え所!!」

 

 対光学兵器処理が施されたシールドで銀の鐘を受け止めながらレーゲンの砲戦パッケージは三種の弾頭を巧みに使い分けながら福音を翻弄する。

 

「私だけが相手だと思ったか………セシリア!!!」

「宜しくてよ!!」

 

福音の真上から青い光が直撃するが正体はステルスモード時のセシリアのビームライフルの強襲狙撃であった。

セシリアは続けて高速スピードで攪乱し、福音はセシリアに標準を合わせた。

 

「悠さん!箒さん!鈴さん!」

「任せろ!!」

「あぁ!」

「よくも一夏をやってくれたわね!!!」

 

福音は三人の声を聞き、銀の鐘を展開する

 

「弾幕ならこっちも!!はぁぁっ!!!」

 

オメガはアマゾンレイドを生成して苦無の様に左右の指の間に三本ずつ挟んで投擲する

それを数回繰り返した後、鈴に指示を飛ばす

 

「鈴さんっ!!」

「はいはい、分かってるよ!!」

 

二門の衝撃砲と砲撃パッケージ【崩山】により増設された二門、計四門の衝撃砲が一斉に火を吹いた。

 

「爆ぜなぁ!!!」

 

 放たれた弾丸は、過剰な空間摩擦により不可侵の透明ではなく紅蓮の如く赤く染まり、まるで炎を纏っているようだった。

 

『……!!!』

 

 福音も迎撃するが、攻撃力と拡散能力に特化されたその砲弾の雨と殺傷力と切れ味に特化した短剣は福音の銀の鐘にも勝るとも劣らず、それは正に竜の伊吹。

 

「そしてこれも!!シャルロットさん準備を!!」

「おっけー!!!」

 

オメガは《FK−3》からスモッグ弾を速射して煙幕を張る

 

『…………』

 

『VIOLENT BREAK』

 

するとアマゾンスピアが何処からか飛んできてそれが右翼に突き刺さる

 

それと同時にシャルロットが煙幕から奇襲を仕掛けた。

 

「一夏の仇……だよ!!」

 

福音はシャルロットを迎撃するが攻撃は防御パッケージ《ガーデン・カーテン》のの緑色のエネルギーシールドで防ぎ、左手のシールドの前面が開閉し一本の杭が飛び出し、スピアが刺さった同様右翼に突き刺した。

 

それはフランスの大手ISメーカー、デュノア社が誇る操作性と威力を両立した盾殺し(シールド・ピアース)名称を【灰色の鱗殻(グレー・スケール)

 

「悠ぁっ!!」

「ヴォォォォ!!!!!!」

 

オメガは右腕にパイルバンカーを同様に生成し、同箇所を突き刺して貫通し、右翼を破壊した。

 

「箒さん!!」

「はぁぁっ!!!!」

 

箒は雨月と空裂でバランス感覚を失った福音を斬ろうとするも両手で二本受け止めた。

 

(くっ………強い!!!)

 

負けそうになったが箒の頭によぎったのは海に落ちる前の一夏の笑顔。

あれを見せつけられたら失敗は許させないし顔を見せることも出来ない。

 

「よくも………よくも一夏を!!はぁぁぁ!!!!」

 

両手を払いのけ、脚部装甲を展開してブレードを生やし、脚を高く上げ、踵落としの様に左翼を切断した。

 

「悠!!!今だ!!」

「ヴォォォォ!!!!!!」

 

アクセラーグリップを捻った後、右脚を白式の零落白夜を発動させる

 

『VIOLENT STRIKE』

「うぉりゃああああ!!!」

 

翼を失い、脚部ブースターしかなくなった福音はオメガに目線を向けた。

しかし防御の体制に入るタイミングが間に合わずオメガのフットカッターによる回し蹴りにて腹を一文字に引き裂き、綺入れずに蹴り込んだ。

 

「はぁ……はぁ………」

 

福音はそれがトドメとなり、海へと墜落した。

 

「やったな悠、お前のおかげだ。」

「箒さん………」

 

二人は海面に目線を向け、墜落した事を確認した。

 

「凄いよ二人とも!!」

「やるじゃん箒!悠!」

「鈴……」

「いや……皆んなが僕について来てくれたお陰だよ。」

「流石ですわ箒さん!悠さん!!これを一夏さんが見たらどう思うか…」

 

しかしラウラはある気配を感じていた。そう………

 

 

 

 

 

福音が墜落した海面からだ!!!!!

 

「いや………何かがおかしい………」

「皆ちょっと待て!!あいつは……福音は…………」

 

 

 

 

 

 

 

「「まだ生きている!!!!!!」」

 

ラウラとオメガが同時に叫んだ。それと同時に海面が水色に輝き出した!!

 

それは嵐か、雷か。

 球状に蒸発した海は光の球体にえぐりとられ、水蒸気となって回る。

 

「みんな離れろっ!!今すぐ!!」

 

オメガの声に皆はっとし、同時に福音から離れた。

 

その中心には翼を手折られた【銀の福音】が直立していた。

そして背中に装着されていたマルチプル・スラスターの接続プラットホームが福音から切り離され、光となって消えた。

 

その時、信じられないことが目の前で起こる。切断された羽の付け根から、蛹から浮かした蝶のように、エネルギーの翼が生えてきた。

 

「何よ……あれ……」

「これは………まさか二次移行(セカンド・シフト)!!!!」

「そんなはず………今までありませんわ!!!!」

 

 

 

まるでそれが元々の姿、今までの鉄の羽は拘束具だったかのように。福音はその6対12翼の光翼を広げて顕現する。

 

 

 

 

 

 

福音は翼を広げる、そいつらを狩る為に。

 

 

 

 

 

『キュアアアアアア!!!!!!!!!!!』

 

 

 

 

「…………悠?」

「…………ヴォォォォォォァァァァァッ!!!!!」

 

 

 

 

 

そしてオメガは叫んだ。皆を守る為に…………




ガチで戦闘シーンに力を入れました。
いやーアマゾンズとISって共通点ある気がするんですよ
主人公の出自とかね。
おっと話しすぎちまったぜ。じゃ、次回もよろしくー 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。