インフィニット・アマゾンズ   作:らんくらニキ

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第十九話 忘れられなさそうな思い出

 

福音を倒した後、束は福音の状態を確認していた

 

「あちゃー……福音これだいぶやばい方向でぶち壊れてるよーはるくんやりすぎ…………っておろ?いっくんと箒ちゃんだ!!あれ!?これってもしかしてそれって…………キスするわけか!?」

 

束は一夏と箒のアオハルをウィンドウで確認。それを見た瞬間束は鼻血をだらだら流した

これがISを作った人ですよ?おかしいよね。

 

「うぉぉぉぉぉ!!!いけぇっ!!いけぇっ!!キスしろキス!!特にディープ…………………」

 

しかしこの世は無常、ヒロインズこと他の専用機持ちが邪魔をした事により束の鼻血はずるずると啜りながら戻り逆に目が流血した。

 

「はあああああ!?!?パクリ中国女に金髪ドリル女ああああ!!!いっくんと箒ちゃんを邪魔した罪は生きる事が背負いし罰なんだよごらああああああああああああ!!!!!!!!!」

 

その姿は(オーガ)そのものであり,

 

「随伴してる二機の国も破滅させてやろうかぁ!!あぁ!?

爆弾の雨で

踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レ踊レぇぇぇ!!!」

「やめろ某拳銃極道の真似はよせ。本当に笑えんぞ」

「あ、ちーちゃんだ」

 

無数のホロウィンドウをばらまき、特製炸裂跳弾頭を発動する寸前の束を止めたのは何時もの黒スーツ姿の織斑千冬だった。

コロリと表情を変えてホロウィンドウを消した天才は柵の上で器用にクルリと回って見せた。

 

「何しに来たんだい?てかこれ教師として止めなきゃいけないでしょ?」

「それは問題ない、水澤が何とかしてくれる」

「あぁ……はるくんね。」

 

悠は何とかシャルロットの説得へ成功し,残りのヒロインズを止めようとシャルロットは間に入ろうとしたが悠は力尽きてしまった

 

「……………はるくん倒れて動かなくなっちゃった」

「………後で回収する」

「んで? 珍しくちーちゃんから連絡を寄越して束さんに何のよう?」

「何故あんなことをした」

「ほえ?」

「銀の福音だ」

 

険しい顔で直球を投げつける千冬に対して束は変わらず張り付けたような笑顔で受け止めた。

 

「私がやったという根拠は?」

「妹の晴れ舞台のデビューを華々しく飾り立てるため。作戦会議の最中に必要以上に紅椿の有用性を示したのが何よりの証拠だ。ましてや、目にいれても痛くない可愛い妹の為とあればなおさらだ」

「成る程、筋は通ってるね。まあその通りなんどけど」

 

あっさりと認めたことに驚きもせず千冬は続ける。

 

「だがお前は馬鹿ではない。今の篠ノ之箒にあんなものを与えれば慢心するのは目に見えてたはずだ」

「そうだね、箒ちゃんは力に飢えてた。こんなろくでなしに懇願するまでにね」

「結果。一夏は死にかけ、お前の妹も死ぬ一歩手前という結果だ。お前、あの二人が死んだりしたらどうするつもりだったんだ?」

「心配性だなぁーそりゃあはるくんのISの力で何とかするつもりだったよ。箒ちゃんが不貞腐れたらはるくんはおそらくISの力で紅椿の能力を模倣して何とかするって考えそうだもん」

 

束の見抜く力に千冬は内心驚いていた。

 

「お前は人を見抜きすぎているな」

「ちーちゃんこそ。でも1回目ははるくんが駆けつけ,2回目はいっくんだし大丈夫だもん」

「その結果論で全ていけると思うな束。自分の大切な妹と一夏にこんな目を合わせた。何故だか理解できない」

 

千冬の知る束は気に入らない人間などどうだって良いが、逆に気に入った人間に対してはある意味過剰すぎるぐらい愛でる。

そんな彼女が軍用ISを暴走して二人を殺しにかかるとは到底思えなかったのだ。

だが束は柵の上で三本指を立てた。

 

「私には目的が三つある」

「三つ?」

「一つ目は箒ちゃんに現実を見せる。」

「現実……」

「結構荒治療だったけどはるくんが奮い立たせたお陰で解決したでしょ?」

「二つ目はなんだ?」

「IS学園を守る事」

 

それを聞いた途端千冬は目を見開いた

 

「ちょっと待て、何故お前如きがIS学園を守ろうとするのか?」

「だってそこにちーちゃんの大切なものが眠っているからね。」

「…………」

「そして最後の目的はね……………はるくんの事さ。」

「水澤が?」

 

束は両腕を柵の上に置いて足をぶらぶらさせながら空を見た

 

「ISの相反する存在アマゾン細胞…………私が開発したISは人工機械だけどアマゾン細胞は人工生命体………それとはるくんが何故ISを動かせるのかだよ。」

「水澤のアマゾン細胞がISに触れた事で適応進化した結果こうなった…………か?」

「一つ正解。でも福音が暴走したのと関係ないじゃんと思うじゃん。」

「束が福音をハッキングして暴走事件を工作したのか?」

「惜しい。正確にはハッキングされていたけど私が上書きした。それでいっくんとはるくん達が止めるのを成功させた。

それとはるくんやその野座間製薬のデータを取るために福音には動いてもらったってわけ。」

「なるほどな。で、ハッキングの指導者は一体誰なんだ?」

「亡国機業かもよ?」

「笑えないな」

 

ため息を溢す千冬とケラケラ笑う束。

対称的ながらも対等な二人、

人類最強(ブリュンヒルデ)人類最高(レニユリオン)の話し合いという国家が気になりそうなやつだが,そんなものだった

 

「あ、はるくんが頑張って立ち上がって変身してまた倒れた」

「回収に行く。」

「それとさ、はるくんってさあの人に少し似てるんだ。」

「あの人……か。」

 

二人が指すあの人というのは高校生時代の時に世話になった先輩の事である。

 

「あの人は私達のお姉ちゃんみたいだった。強かったちーちゃんを軽くあしらうぐらいの強さを持つ……いわば羨ましかった。あーあ、私もお姉ちゃんほーしーいー」

「ふっ……まぁ私たちは姉だけどな。」

「それ笑える」

 

行こうとした千冬は足を止め,質問した

 

「そうだ束、もう一個質問あるのだが」

「今日のちーちゃん饒舌だね。」

「嫌か?」

 

束は相変わらず柵の上で足をぶらぶらしてる

 

「まっさかー……………で、質問って何?」

「まぁクイズみたいなもんだ。白騎士事件の後,例のIS白騎士はどうなったかだ。」

「あぁあれね。あの後あるISに組み込ませましたーさて!一体何のISかな?」

「一夏のIS、白式だろ。 白式→しろしき→しろきし→白騎士

そうだろう?」

「正解!!お礼に束さんのキスを…………」

「するなよ、気持ち悪い」

 

会話から立ち退き,これから何とか止めようとしたシャルロットと負傷した悠を回収し,残った5人に説教をしようと考えながら束を背にして旅館に向かう。

 

「ねえ、ちーちゃん」

「ん?」

「今の世界、楽しい?」

 

 束の問いかけに、千冬は振り替えることなく普通に答えた。

 

「そこそこな。お前はどうなんだ?」

 

 風が一際強く吹き上がる。

 波の音をかき消すほど強い風。

 

「私?そうだなぁ──

 

 

 

 

 

 

 ──あんまり楽しくないかなぁ」

 

 

 

吹き荒れる風のなかでも、確かに聞こえた。

篠ノ之束に似合わないような悲壮感に満ちた呟きに思わず千冬は振り返ったが。束の姿は忽然と消えていた。

 

「束………お前はまだ………」

 

千冬は最後に何か高速で動いてるものを見つけたがそれを気にせず旅館へと戻っていった。

 

束は実は柵から飛び降りた後背負ってあるリュック型ブースターを展開し去ったのだが束にはある感情があった。

 

 

 

「はるくんはやっぱりあれかもね」

 

それが何を意味するかは今は言わないでおこう………

 

 

 

________________________

 

 

ISの運搬作業ののち、10時に帰りのバスに乗り込んだ僕達。

 

「痛っ………………」

 

あの後治療を受けてもらったものの各部に包帯や絆創膏などを貼る事になった。

皆さん、あの時肉離れとかしないとか言ってごめんね。無理だよこれは

 

「み、水澤君大丈夫なの?」

「あぁ気にしないでいいよ」

「お腹が貫通した時は治ったのに珍しいね」

「やめてそれトラウマだから」

「まぁ朝食があっさりしてたからね」

 

ラウラさんにより死にかけていた一部トラウマの人がいるのはまじでごめんね、

 

「と言うかそれより…………」

 

 昨日の騒動で皆の怒りをかい、無断外出をした一夏(と箒)は罰則を受け、運搬作業の大半を行ったせいで一夏君が死にかけの人みたいになっていた。

 

「おい……誰か水をくれ………」

「嫌ですわ。」

「あるけどあげない。」

「唾でも飲んでろ。」

「箒ぃ…」

「な、何を見てるのだ!」

「あだっ!!?」

 

あぁ、可哀想、四人は昨日の件でご立腹で頼みの綱の箒さんに至っては照れ隠しでチョップされてしまうという

あと鈴さんは別のバスだけど《地獄に堕ちろ》のハンドサインしてて焦った。

 

「こんなの見てられないな………」

「うぅ………」

 

仕方なく一夏君に駆け寄り、ミネラルウォーターをあげようとする

 

「悠…………何かくれるのか?」

「はいこれをあげ…………!!!!」

「どうした?」

 

僕は見てしまった。セシリアさん達があげるなと目線で伝えてきた。

 

「………ごめん無理っす。」

「ええっちょっと!?」

 

即座に蓋を開けて全部飲み干した。

 

「あぁ………」

 

その後彼女達を見るとなんだかホッとした様子である。何でかなー何でかなーと思っていた。

 

「……皆動かないし、よし」

「……さりげなく隣に座って渡そう、うん」

「……今こそ優しさをもって」

 

あ、これおそらくだけどさ,上げて落とす作戦かもしれないね。うん。

 

「あぁもう自販機に行くぞ!!!」

「ごめんなさいトイレ行かせてください!!!!」

 

同時に立ち上がった僕と一夏君は全速力でバスから降りた。

 

「「「「一夏っ!!!」」」」

「はい!?」

 

同時に言ったせいで睨み合ったがその隙に行こうとした。

戦わなければ生き残れない!!(絶対違う)

 

「失礼するわ。織斑一夏くんっているかしら?」

「え? あ、はい俺ですけど」

 

火蓋が落とされる寸前にバスに見知らぬ美人さんが。

鮮やかに波打つ金髪に、胸元のあいたサマースーツ。彼女がサングラスを外すと柑橘系のフレグランスが鼻に吸い込まれる。外したサングラスを何気なく胸元に引っかける様子は否が応にも女を意識せざるえない色気を放っていた。

 

「君がそうなんだ、へぇ……」

「あ、あの。貴女は?」

「私はナターシャ・ファイルス。銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)の操縦者よ」

「え?」

「なにっ!?」

 

僕達と死闘を繰り広げ、無人行動化した福音の中に居た人?そのひとが目の前に、というより何が目的で……

 

 チュッ。

 

「へ?」

「あ?」

「あら?」

『なぁっ、あっ!?』

 

困惑した一夏の不意を突くようにナターシャの唇が一夏の頬に触れた。

俗にいうキスである。

 

「これはお礼。ありがとう、白いナイトさん」

「えっ、あ、う?」

 

ナターシャさんの熱烈なお礼に思わず赤くなる一夏君。

そして一夏の満更でもないその表情に、勿論黙ってる人はいないわけで。

 

「天誅」

「薄情者」

「浮気者」

「あ、アハハハハハ」

「飲み物どうぞっ!!」

 

「ごほぉ!?」

 

ペットボトルが一夏君へシューーート!

 

「一夏君!!!!」

 

あたふたしていたらナターシャさんが話しかけてきた。

 

「君が水澤悠君?」

「は、はい!!!」

 

即座に立ち上がり目線を合わせる。ヒロインズはペットボトルでバトルドームしてるのはさておき。

 

「あ、あの!!」

「何?」

「大丈夫ですか?」

「えぇ大丈夫よ。私が落ちた後キャッチしてくれたらしいわね。」

「いやぁそれほど」

「貴方、アマゾンって聞いて警戒していたけど結構可愛らしいわね。でも凄い強いって聞いたわ。また会いましょ。」

 

それと頭を撫でてくれた。

 

「あっ……あぁ………」

 

一夏君とは不意打ちとは逆にストレートに来たため照れてしまった。

 

「……………トイレ行きたくなくなった。」

 

優しさが伝わってきた。因みに漏れたわけじゃないからね。

 

パシャリ

 

「ん?」

 

スマホのシャッター音が聞こえた為見てみると

 

「水澤君の満面の笑み…………撮ってもらったよ!!」

「相川さああああああん!?!?!!」

 

即座に飛びかかりスマホを取り上げる

 

「あっ!!返してよ!」

 

写真を削除し、スマホを返した。

 

「ふっふっふっ………」

「はぁ……はぁ……何がおかしいの!!」

 

すると皆がスマホを見だした。

 

「水澤君のレア表情ゲット!!!」

「待ち受けにしよーっ!!」

「ヴワアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!」

 

するとのほほんさんがとんでもないことを言い出した!

 

「たかちんにも送っちゃおー!」

「それだけはやめてくれええええええ!!!!!」

 

あの後学園でいじられ、見方が変わったらしい

仁さんや新聞部副部長の黛さんに質問責めをされちゃったとさ

 

________________

 

ナターシャは千冬を見つけた途端手を振った

 

「ハロー千冬元気?」

「お前なぁ問題を増やすなとあんなに」

「アアアアアアアア!!アマゾンッ!!」

 

バス内で読モ特有のシャウトが響き、何だかとんでもない事になり,主犯格は笑っている様子

 

「とんでもない事になっているぞおい。」

「はっはっはっはwwwwごぼっごほっごへっ!!!それよりうちのアメリカが日本代表の妹と二人のアマゾンが恐喝したらしいわね」

「あいつにはきつく言っておくよ」

「サンキュー」

 

曄は尻拭いをする事になるのだが、それはさておき

 

「それより怪我は大丈夫なのか?」

「心配ないわ」

 

そう言い服を捲りお腹に巻かれた包帯を見せつける

ここでいうあの子というのは暴走を引き起こした銀の福音に他ならない。

 

「やはり、そうなのか?」

「ええ、あの子は暴走しながらも私を守ることを第一にしていた。強引なフォームシフトにコアネットワークの切断。あの子は侵略なんて一つも考えてなかった。周りを敵と認識され、それから私を守ったに過ぎなかったの。それとあの子達がボッコボコにまで破壊するまで暴走してしまったあの子が可哀想だわ」

 

話を進めるナターシャは胸に手をおいて握りしめる。

先程の陽気な風貌とはうって変わって明確な怒りと悲しみが宿っていた。

 

銀の福音のコアは無事だったが、再度暴走する危険性を考慮して凍結処分が下ったらしい。

 

「だからこそ許さない。あの子の判断力を奪い、翼をもぎ取った元凶を。私の命にかけても、報いを受けさせて見せる」

「あまり無茶をするなよ。この後査問委員会があるんだ。おとなしくしていろ」

「それは忠告? ブリュンヒルデ」

「そうとってもいい」

「わかった、今は大人しくするわ……今は、ね」

 

口には笑みを、眼には鋭さをかわしながら、二人の女傑は背中を向けた。

 

この騒動が序章に過ぎないのではと、何処か確信を持ちながら……

 

その頃鷹山仁は…………

 

 

 

 

 

「へっへっへ………」

「鷹山、スマホを見て何ニヤニヤしてんだ」

「轡木さん見てみろよ悠が女性に頭撫でられてニヤニヤしちゃってるってwwwwwwww」

 

 

それ以前にニヤニヤしてたとさ




臨海合宿編はこれにて終わりっ!!
次回からは夏休み編だぜぇ〜〜〜〜
でもねぇ季節は冬!
夏の暑さであったまろう!!
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