夏休みの夏期講習で昼飯を学校近くのラーメンで済ましてたらいつのまにか常連になってた件
第二十話 デートになるはずでした……
福音暴走事件から二週間後に夏休みが始まった。
鈴は日本にいるとこう思う………なんで中国と違いこんな暑いのであろう。
「あっつー!何でこんなに暑いのよ!クーラーの意味あるかしら!」
鈴は部屋一人でベットに横になっていた。ルームメイトのティナは他の友達と外出してていない、つまり暇なのである。
「鈴さーん!いるー?」
「はぁ……こんな時に誰よ!」
ドアを開けると夏仕様の制服を着た悠が来た
「どうしたのよこんな時に」
「一夏君がセシリアさんのところに行ったからさ、僕も誰かと話さないとと思って」
「悲しすぎるでしょ!!!」
「とまぁそんなの関係ないんですけど」
そんな関係ないで済ました悠は座って話題転換した。
「そうだ、鈴さんって宿題終わったの?」
「流石にまだよ。そう言う悠は?」
「半分くらい終わった」
「嘘まだもらって1日目だよ!?」
IS学園は世界最大のIS専門育成期間。当然ISに関する熱意は凄まじく、それは夏休みの宿題が通常一項目の2倍の量。
夏休み前の復習だけでなく、夏休み後の予習も入っている圧巻のボリューム。
「その後半分の所で寝落ちしちゃった。」
「一夏どんな反応してた?」
「結構ドン引き」
「でしょうね」
しかし悠にはある疑問が残っていた。
「鈴さんって何か予定あるの?」
「ふっふっふっ…………よく聞いてくれたわね」
「もしかして…………一夏君と何かあったの?」
「
母国語が出てくるくらい興奮していた鈴を宥めた。
「これがあるのだよあたしには!!」
そう言いチケットを見せびらかした
「今話題のアミューズメントパークのチケットよ!!当然一夏に渡してあるし実質デートよ!!」
「おお、一夏君に許可取ってるの?」
「とったわよ! ていうかペアチケットだからどうあがいても二人っきりよっ!」
「勝ち確じゃん」
「水着も服も新しいの出して、あと下着も出したのよ、結構気合い入ったやつでね。臨海学校で肌見せるってわかってから食生活とか生活習慣とかも気をつけて体型も完璧にしたのよ! ………ほ、ほら。二人っきりで過ごすうちになんやかんやそんな感じやそんな雰囲気になるかもしれないじゃない!? って何言わせてんのよもー!」
「何も言ってないよ鈴さん。」
「あー!明日が楽しみだわ!!悠は?」
「うーん………あんまり予定がないと言うか僕もそれ持ってるよ」
そう言い胸ポケットからチケットを2枚取り出した。
「ふーん悠も誰かと行くのね!!でも一夏との邪魔だけはしないでよね!!」
「分かってる分かってるよ。じゃあ帰るね」
「じゃあねー!えへへへへへ!!」
悠と入れ替わりでティナが帰宅してきた
「水澤君から聞いたけどあんた何かあった?」
「えっへへへへへへへ」
「ダメだこりゃ」
その頃IS学園内領地にて黒い高級車が入ってきた。ドアが開くとセシリアが出てきた。
「セシリアお嬢様。祖国イギリスへの帰省お疲れ様です。」
「ご苦労ですわチェルシー。」
セシリアは夏休みの間にイギリスに帰省していたのであった。
「いろいろな事をされてお疲れじゃないですか?バイオリンの演奏会、BT兵器のデータ提出。それと………………あなたの両親の墓参り。」
セシリアの両親のオルコット夫妻は数年前の列車の脱線事故で死んだのだ。
「ええ…………色々と大変でしたわ。それに……いつ思っても仲良くなかった両親が何故一緒に事故死していたのか……まだ分かりませんわ…………」
「それも……私にも分かりません……」
二人して気まずくなった時、ある声が聞こえてきた
「セシリアー!!」
セシリアの思い人、織斑一夏が駆け寄ってきた!!
「一夏さん!!」
駆け寄ってくる前にセシリアにはある妄想が浮かんできた。
『きゃっ!一夏さん///こんな所でそんな破廉恥な……!』
『俺寂しかったんだぜ……』
『でもっ……あっ//首元にキスなんてくすぐったいですわ……//』
『逃さねーぜマイハニー。』
「…………リア……セシリア?」
一夏はセシリアの頬を指で突いた
「ひゃっ!!!???」
「お前ぼーっとしてたけど大丈夫か?イギリスと日本の夏は二十度差あるから寒暖差で脱水症状になるかもしれないぞ?」
「その…………車の中のクーラーが良くて立ちくらみしてしまいましたわ…………」
「気をつけろよー」
車の奥から荷物を運び終えたであろうチェルシーが出てきた。
「セシリアお嬢様、荷物を運び終えましたので数個は持っていきますね………………あら?あちらの男性は?」
「彼は織斑一夏、男性で初めてのIS操縦者ですわ。」
「へぇーそうでいらしましたか!私はセシリアお嬢様の幼馴染兼メイドのチェルシー•ブランケットと申します。」
一夏は何故かノリノリです。まじで何で?
「あっ!初めましてー!失礼を承知なんですけどおいくつですか?」
「十八です」
「じゃあ年上ですね!」
「年上ですが敬語にしなくてもいいですよ。使用人と思っていただいて」
「いやーそのなんか遠慮するんですよ年上にタメ口なんて」
「ふふっ、織斑さんって話し上手ですね。」
チェルシーの雰囲気は一夏どころか同性のセシリアすら惚れさせる。
二人とも中が良くて羨ましいですわ……!
「ところでチェルシーさんはセシリアから俺はどんな人って聞かれてます?」
「確か…………かっこ…」
「わーーー!チェルシーそこまで言わないでくださいましー!!!」
「ふふっ……そこまでにしときますね。」
改めるがチェルシーが浮かべた笑みは男性は勿論同姓すら惚れさせた。
「…………チェルシーさんって魔性の魅力があるなぁ」
「悔しいですけど理解しますわ……」
あの後一夏はセシリアと学園内のカフェで時間を潰したとさ
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「ふーっ…………なんだか勿体無いですけど番茶は美味しいですね……」
職員室にて山田真耶は沢山のことが起きて忙しかった。
「それにしても今年はイレギュラーが多すぎる……」
男子二人が入学してきたり、一人は人工生命体アマゾン。
それと異様な数の専用機持ち、織斑君と水澤君と篠ノ之さんは代表候補生じゃないにも関わらず専用機持ちな為だけに各国が
白式、紅椿、アクセラオメガの所有権を狙っていますが、アクセラオメガは野座間製薬が日本所属のISとして登録されていて、あと2機が問題ですね…………
「さて、書類の続きを…………あっ」
山田先生は二枚飛ばしてました…………
「………………これはまた大変ですね」
翌⭐︎日⭐︎
「さーて!今日はとことん楽しむわよ!!!!!!!!」
すーごい快晴。絶好のデート日和。
今月出来たばかりのアミューズメントプール施設【ウォーターワールド】
そのオープンイベントのチケットを偶然手に入れた鈴は当然のことながら一夏をデートに誘った。
前売り券は完売し、当日券は二時間待ちという超人気施設。
他のヒロインズを出し抜いた鈴の浮かれようはもう記した通り。今回のデートで今度こそ進展を!という意気込みで望んだ。
望んだのだが。
「おぉぉぉっそい!!」
ウォーターワールドのゲート前で地団駄を踏むの必死に堪える鈴は変わりに大きい声を出した。
声を出すのも無理はない。肝心のお相手である一夏が待ち合わせ時間になっても来ないのだ。
プッツン切れた鈴が一夏に向かって電話をかけようとした瞬間、スマホが鳴った。
画面には愛しい
「もしもしぃ! あんた今どこ!?」
「学校だ」
「はいぃっ!? なんで出発すらしてないのよ!」
「あー、いやその。昨日な、山田先生から突然連絡がきて。ほら、夏休み前に白式が
「………はっ?」
「本当にごめん。今日は行けそうにない」
「なぁぁぁああにぃぃぃぃ!!?」
沸点が一気に突破した。
耳元でキーンと大声を出された一夏が慌てて理由を話した。
「いや、俺も昨日言われた時に電話しようと思ったんだよ。でもお前電話出なかったし」
「部屋に来なさいよ!!」
「行ったよ。でもお前が寝てるってルームメイトの子に言われたから、なぁ?」
「あ……………」
鈴はそれを聞いた瞬間絶望した。
今日に備えて早く寝て、スマホの電源を切ったせいでこうなったのだ。
ティナには緊急時以外には起こさないようにと念入りに言っておいた。
(馬鹿ぁぁ!馬鹿!大馬鹿!馬鹿ティナ!これこそ緊急時でしょうが!!)
帰ったら覚えてなさいとスマホを砕かんばかりに握りしめる鈴。
補足しておくが。ティナ・ハミルトンに非はないとも言える。一夏に鈴が寝ていると言った時に一夏は用を言わずに立ち去ったし。なら一夏が来たと寝ている鈴に伝えようとも思ったが。
のちの独占取材でティナは。
「四六時中ウザったらしいぐらい気味悪い笑い声で浮かれまくってる鈴に正直イラつきました」
というコメントを残したそう。
「り、鈴? 聞こえてるか?」
「はい?」
「チケットの期限が今日までだし、俺はこの通りいけなくなってしまったし。かといって無駄にするのも勿体ないから」
思わず魂が抜け落ちたような返事を気にすることなく一夏は続けた。
「セシリアに渡しといた。だからセシリアと楽しんどいて」
「え????????」
キョロキョロと辺りを見回す。
居ました。鈴がいるゲートの反対側に。なにやらソワソワと誰かを待ちながらも、青筋をたてて誰かを待っている風に見えた。
その時の姿が白い帽子にワンピースを着ていて儚い雰囲気をしていた。例えるなら
ぽこあポ◯モンのう◯チュウみたいだ。
「舐めんじゃねェ織斑ァァッッッ!!!!!」
「びっくりしたぁっ!!!」
鈴は堪忍袋が切れて刃◯の渋◯剛気のようにキレた。
「あまり舐めた態度とってるとぶち殺すぞこの野郎!!!!」
「ごめん!!ほんっっとうにごめん!!え? 今すぐですか? すいませんもう少し、駄目? あー分かりましたすいません」
「もしもし?」
「わりぃ、鈴。今すぐ行かなきゃならなくなった。本当に悪いけど、プールはセシリアと楽しんでくれ。それじゃ」
電話が、切れた。
沸点を越えた怒りは水蒸気となって霧散とし、鈴のメンタルは真っ白になった。
しばらく立ち尽くした後。鈴はフラフラとおぼつかない足取りで反対側のセシリアの方に歩いていく。
「あら?鈴さん何故ここに?」
「あんた、一夏とデートするつもりでしょ………」
「な!何故それを知っていますの!?」
「残念だけど…………一夏は来ないわ」
「え?」
「でも残念!!これが現実!!!」
「そ………そんな!」
絶望の中、セシリアは切り替えた。
「………状況を整理しましょう。とりあえず中に入って色々聞きたいことがありますわ」
「………ドゥン!!(アマゾンズドライバーの音)」
フラフラとモノクロな雰囲気を漂わせながら館内に入っていく美少女二人。
中に入っていく二人の姿が揺らいで見えたのは。きっと夏の陽炎の仕業に違いないかも。
「つまり、一夏は自分の代わりに鈴と遊びに行ってくれ。ということを言いましたのね。」
「そーねー」
ズゴゴゴと中身の入っていないジュースグラスを啜る鈴。
セシリアは頭を抱えてため息を吐いた。
「はぁ、正直おかしいと思いましたわ。一夏さんと偶然出会って突然チケットを渡されましたわ。まさかと思ったわたくしが恥ずかしいですわ」
「嘘つけ。私服、めっちゃ気合い入ってる癖に」
「鈴さんこそ!!あなたも気合い入れてたではありませんか!!
このチケットは鈴さんが用意したって一夏さんが言っていましたわ!!」
「ぐうっ…………!!!!」
嫌みを正論で返された鈴は押し黙るしかなかった。結果的にこの会話は自動的に終了を迎えた。
チラッと横目に他の客を見る。
家族連れ、カップル、陽キャ集団やシグマボーイを持って歩いている女もいた
「あ、持ち運び式スピーカーを持った女の人連れて行かれた」
「自業自得ですわ。」
中国人とイギリス人が日本のネットミームを知っているのはさておき、
二人はある人物に目に入った。
「あれって…………」
「まさか………!!」
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夏、夏、夏!!
………夏といえば友達と遊ぶのが醍醐味!!
「それはないよなぁ……………」
水澤悠です。お元気ですか?僕は元気じゃないですよ
朝起きたら一夏君が白式・雪羅のデータ取りでいなかったから一人ぼっちになったけど
「よし!じゃあ今日はシャルロットさんと遊ぶぞー!!!」
しかぁぁし!!!
「済まないな悠、私はシャルロットと遊びに行くのだ」
「えええ!!?」
ラウラさんとシャルロットさんが二人でレゾナンスで遊ぶらしくてその寸前に
「実は…………ほら、ラウラってさそのーーー寝る時裸じゃん?」
「うん。」
「だから服を買いに行くの。」
「上官命令だ。シャルロットに用があったらしいが今回は貸してくれ。」
みずさわはるかくんののうがはかいされました
「そ……そっか。」
「ごめん!悠にお土産買ってくるから!それと時間があったらそのウォーターワールドに寄るかも。」
「じゃあ楽しんできてね。」
「それじゃあクラスメイト誘うかー!!」
相川清香の場合
「ごめん!!ハンドボールの夏季試合が控えてて……」
「そっか!じゃあ頑張ってね。」
谷本癒子の場合
「おじいちゃん家に帰省するの。うちのおじいちゃん家族繋がりが大切だとかうるさくてね。でも嫌じゃないのごめんね!!」
「僕の友達みたい、また今度!」
鏡ナギの場合
「実家の寿司屋の手伝いがあって……」
「ほぇー初耳だよ。いつか行くかも」
「来たらサービスするよ」
「うぇい⭐︎卍⭐︎」
みんなの予定が埋まってましたあああああああああああ!!!!!!!!
でもこのチケット今日までなんだよなぁ…………結果
「悠、大丈夫?水を買ってきたから飲む?」
「あぁ美月、ありがとう。」
選ばれたのは
因みに駆除班は駆除活動中で誰も出てくれませんでした。
美月は僕の隣に座りながら会話を再開した
「遊ぶ人居なかったって聞いて駆けつけたけど悠ちゃんと友達いる?」
「いるよ!!そう言う美月だって暇だったってことで僕と一緒にウォーターワールドに来たってわけでしょ!!」
悠の言い返しが美月にとっては的確だった。悠がISを動かす前までは友達がいなかったからだ。
「うぅ………まぁいいや今日は二人でたの…………」
「ん?どうした美月……………あ」
二人の女性がもの凄い剣幕で近づいて来た。
「は〜〜〜〜〜る〜〜〜〜〜か〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
「貴方だけデートとはどう言うことですの〜〜〜?」
彼女達から壮絶な殺気が立ち込めており空間が歪んで見えた。
「ちょっと待って!!これ僕の義妹だから!!」
「ぎ……」
「まい……?」
「はい初めまして、水澤悠の義妹の水澤美月と言います」
それを聞いた瞬間二人から殺気が消えた。
「なーんだ義妹か。あたしは凰鈴音、中国代表候補生よ。」
「わたくしはセシリア・オルコット。イギリス代表候補生ですわ。」
「ええっ!!私とは大違い………」
「美月も高校生?じゃあ連絡先交換しない?」
「よろしければわたくしも」
「あっ、良いですよ」
女子の適応力の凄さに驚いたが、本題に切り替える
悠は鈴から一夏君が来なかった訳を沢山聞かされた。
「と言うか鈴さん………災難だったね」
「えぇ……帰ったらぎったんぎったんのボッコボコ確定よ!!」
一夏君死亡確定演出な発言が聞こえたのはさておき
「どうするの?このまま泳がないわけにもいかないし……」
「帰ります?」
「帰るか、じゃあ二人は楽しんでと言う事で………」
二人が立ち上がろうとした瞬間、館内アナウンスが響き渡った。
「本日のメインイベント! 水上ペアタッグ障害物レースは午後一時に開始致します! 参加希望の方は………」
一瞬動きを止めた二人だが、特に興味がないのでそのまま帰ろうとする。が、その後の言葉にケモ耳のごとく耳を立てた。
「優勝賞品はなんと! 沖縄五泊六日の旅をペアでご招待ー!!」
((これだ!!))
セシリアと鈴の脳内は一夏と二人っきりのアバンチュールが瞬時加速の勢いで構築されていく。
「セシリア!」
「はい!」
「目指せ優勝!!」
ガシッと腕を合わせる二人。
その信念は何者にも砕ける物ではなかった。
(セシリアにはなんか考えて奪いましょ)
(鈴さんには少しお高いものを与えて譲って貰いましょうか)
「ねぇ美月、なんか感じたの僕だけ?」
「分かんない」
続く!!