インフィニット・アマゾンズ   作:らんくらニキ

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新キャラでます!!
というかいつもより長くなってしまいました。


第四十話 新たなる初めまして

 

ノザマペストンサービスこと通称駆除班

 

表向きは野座間製薬傘下の害虫駆除サービス小会社なのだが

実際は逃げ出した4000体の実験体アマゾンを駆除すると言う目的の民事組織なのである

 

 

一ヶ月前………

 

「悪りぃ悠、流石に俺達にも仕事が舞い込んでるんだ。行けるとしても実験体の反応によるがな」

『そうだよね……一夏君は友達の招待したらしいし、来てくれませんか?』

「無理なもんは無理だ。済まないが諦めろ」

『……わかりました』

「えー!僕行きたかったのに!」

「マモル、俺達は時期が時期で忙しいんだ。お前の気持ちも分かるけどな」

「でもねマモちゃん、学園祭二日目は保護者枠で行けるかもしれないよ?」

「なら大丈夫か」

「急に大人になるなよ」

 

志藤は悠からの電話に答えたけど、生憎忙しいのだ。

どうやら野座間製薬がアマゾン駆除における最新式電撃装備の実践テストで駆除活動が活発化したからである。4Cからも動きがある為、大規模な駆除作戦なのである。

 

「でもIS学園の学園祭って周りの学校と比べたら凄い力を入れてるらしいよ」

「三崎さんやけに詳しいな」

「だって見てよほら」

 

三崎が四人に見せたのは悠の義妹の美月から送られてきた悠の写真なのである

 

「あ!水澤君がかっこいい服着てたり女の子と一緒に写真撮ってる!良いなぁー」

「マモちゃんそれはげどー(激しく同意)」

「三崎さん」

「はいすみませんでした」

 

マモルは三崎が見せたスマホを見ながらも悠のさっきの会話を聞いて居たが可哀想だと感じて居た

 

「でも……水澤君、チームの仲間と織斑君しかいないから可哀想だよ………」

「マモル……」

 

すると高井がハッとしたかのように思い出した

 

「まって志藤さん。私に一人心当たりがあるぞ」

「でかした望。繋げろ」

 

 

 

 

ーー♢ーー

 

『大和のおかげで助かった!!』

『また勉強教えてくれよ!』

『今度会ったらゲーム代奢るよ!』

「テストの範囲を教えただけで俺を崇めんなよ、それじゃあな。」

 

電話を切って一人の男子が歩き始める

 

児童養護施設《みどりの丘》

それにて一人の高校生が帰宅しようとして居た 

 

「あ!大ちゃんだ!!」

「大ちゃん大ちゃーん!!」

「ったく大ちゃん呼びやめろっての。さとし、なつみ。ただいま」

「なによ反抗期だからってツンツンしないの!」

「年下に諭されて恥ずかしい〜〜」

「うるせっ!」

 

年下の二人の女子に言われて拗ねながら玄関へ入って行った

 

彼の名前は三浦大和(みうらやまと)。高校一年生である

 

性格はローでありながらも勉強、趣味,休養のエリートである。

幼少期に育児放棄され、みどりの丘に保護されて居たが、引き取り手が見つかったと思った矢先に

事故を偽装して保険金をゲットする為に義父が大和を車道に突き放しそうになっていたところを高井望がフルボッコにして証拠映像を掴んで逮捕させた後、みどりの丘に高校卒業まで住むことになった。

 

高井とは姉として慕って居ながらも時々ライバル視している。

 

「おばさんただいま。」

「あっ、大和。あんたに電話よ電話!」

「電話?誰からだよ」

「望ちゃんからよ!」

「のぞ姉が?」

 

電話に出る事にした大和。それが彼の人生に彩りが加わった

 

「もしもしのぞ姉。」

『やっと繋がった。お前今まで何してたんだ?』

「何って……やっと学校終わったとこだけど。用がないなら切るよ」

『ちゃんと話聞けよ。お前最近中間テスト終わっただろう?記念にいいものをご褒美してやろう』

「んだよ気持ち悪りぃないつもののぞ姉なら格闘術の免許皆伝してくれるのにご褒美って何だよ」

『IS学園って知っているか?』

「あぁあの女しか使えないパワードスーツの操縦者を育成する学校?」

『そうだ。そこで水澤悠って人の友達としてIS学園の学園祭に入場する事が出来るらしい』

「水澤悠って俺も知らないし共通点ないぞ」

『中学の時の知り合いとか居ないのかお前』

 

今までの記憶に誰か知り合いがいないかを思い出そうとする

 

「あぁ!そういえば他クラスに織斑一夏って言う人居たわ」

『残念だけど一夏は一人友人を招待するのが決まっているらしいぞ』

「つまりその悠って人の招待をもらったらいいのか」

『そう。』

 

IS学園はいわば女子校……そこに行くとなるとまるで聖域に踏み入る事になる

 

『で、お前行くのか行かないのかはっきりしろよ』

「絶対行く。のぞ姉の贈り物の中でトップクラスのものだよ!ありがとう絶対楽しんでくる」

『決まりだな』

 

大和の頭の中にて緊張と興奮が全身を駆け巡る。のぞ姉以外の異性がどんなものか気になるのだ

 

「テンション上がって来たぁぁぁ!!!」

「大和五月蝿い!赤ちゃん起きたらどうすんのよ!」

「ごめんっ!!」

 

 

 

ーー♢ーー

 

 

そして当日!!

 

「ハー、ハー」

「結構走ったと言うかよくついて来れたね」

「いつ見ても悠足速いよな。陸上部とか行けたんじゃねーの?」

「世界記録変えちゃうね」

「強すぎるなぁ」

 

一夏君と全力ダッシュしたせいでかなり目立ちながら校舎を出る。

途中織斑先生に捕まらなくてよかったなと思いながら例の待ち人を迎えに行く

 

「初めまして!水澤悠です。」

「三浦大和です。のぞ姉の知り合いと聞きました。」

「そんな改めなくて良いよ。」

「ならお願いしますね悠」

「宜しくね大和君」

 

高井さんの知り合いの三浦大和君は大人しめの雰囲気だが、礼儀正しそうである。

 

「と言うか執事服のレベル高っ!!写真撮っても良い?」

「良いよー」

 

写真を撮りながらも会話を続けていく

 

「それにしても学園祭でここまで出来るの凄いなぁ」

「大和君のはどういうのをするの?」

「うちはカラーボールすくいとかレースゲーム。しかも全部自作。さすがIS学園。羨ましいなぁ。あ、もう写真撮ったのでポーズやめて良いですよ」

 

撮った写真を見るとセンスの高さが垣間見える

 

「これお金になったらどうなるんだ……?」

「もうSNSに晒されちゃってるから無価値」

「著作権とかないかよ」

 

IS学園の女子達に著作権などないのだ

 

「チケット輸送したけど届いたかな?」

「バッチリ持って来ています!」

「それを受付の方に見せてもらったら良いから。」

「わかりましたー」

 

受付の人に見せてもらいようやく中に入れることに

 

「って虚さん?受付の仕事お疲れ様です」

「水澤君もね。」

「知り合いですか?」

「僕と同じ生徒会の布仏虚さん。訳あって同居人」

「そうなのか…………なら楽しんできますので!」

「はいいってらっしゃい」

 

軽く挨拶を済ましたところで改めて大和君を歓迎する

 

「ようこそIS学園へ」

「ここがIS学園……!と言うか悠も生徒会なら役職は何だ?」

「生物環境保護委員と事務作業担当」

「ガチか」

 

さて一夏君と合流しようかな。

と思ったら一夏君の連れっぽい赤茶毛の男が分かりやすいぐらい落ち込んでるんだけど。

何があった。

 

「………俺にはセンスがない」

「なんだそんなことか」

「そんなことはってお前っ!」

「こんなところでどうしたの」

「あ、悠」

 

一夏に釣られて赤茶毛の男もこちらを向くと目を丸くした。

 

「お前が例のアマゾンってやつかぁ。」

「水澤悠です。好きに呼んでください」

「礼儀正しいなぁ、一夏も見習えよ。俺は五反田弾だ。よろしくな悠。呼び方は弾で良いぜ」

 

うわぁこの人めっちゃフレンドリーなのに苦労性が見えたんだけどー

さすが一夏君の友達というか

 

「あぁこの人は僕の知り合いの知り合いの三浦大和君。」

「お二人方初めまして………と言った方がいいんじゃないでしょうか。七都ノ中学校ですよね?」

「「………………!!!」」

 

一夏と弾は他クラスにくっそ頭が良い奴がいたことを思い出した。

 

「例の奴お前だったのかよ!今度勉強教えてくれね?」

「もちろんですよ。三人で帰ってましたよね?僕はそれを横目に勉強……………」

 

何だか凹み始めたが一夏君が何とか慰めようとする

 

「まぁまぁそれは水に流して学園祭行こうぜ。悠が招待してくれたんだから遊ぼうな?」

「…………そうっすね!!」

 

僕は少し誇らしくなったが切り替えることにする

 

「なあ、せっかくだから四人で回らないか?」

「いいなそれ、最初は二組にする?」

「悠のことが好きな子もいるんですよね?」

「いるよ。あと中国の代表候補生もいる」

「えなんで大和君そんなこと知ってんの」

「悠の事が好きな人→悠ママ(令華)→のぞ姉の順で聞きました」

「母さん!?」

「鈴のとこか、でもすぐじゃなくても良いだろ。せっかくのIS学園だ。色々見ていきたいし」

「じゃあ二組を目標に道中よってく感じで」

 

ルートが決まったので男子四人組は揃って歩き出す。

私服二人、というより燕尾服二人というのがやはり目立つらしく道中声をかけられまくった。

 

「あ、織斑君だ。やっほー!」

「水澤君、後で絶対お店行くからねー」

「やった、執事姿の織斑君と水澤君を激写!超エキサイティン!」

「夜の始まりさ、バトルドォ゛ム!」

「「「水澤君それ絶対違う」」」

 

周りの黄色い声に思わず半眼になるお客組。

 

「結構人気あるんですね」

「今回は執事補正あるからね。」

「おい一夏何がモテねえだよ、爆発四散しろコラァ」

「珍獣扱いされてるだけだって」

 

それは間違ってないけど一夏君だけ扱いが格段に違う。時期が逆だったらどうなっていたか

 

「珍獣扱いでも羨ましいぞ。なぁ、入れ替わろうぜ」

「変えたら彼女できるかも」

「入れ替われたら替わってやるぜ」

「百人の女性が一人の男子を勝ち取るやつみたいになっちゃうよ」

 

一夏君と僕は笑って冗談で返すしかなかったけど、僕はここにいて楽しいから変わるなんて出来ないなぁ

 

 

そうこうしているうちに美術室のなんとも個性的で弾けている看板が目に入った。

 

【芸術は爆発だ!!】

 

「何時からIS学園に岩隠れの抜け忍が忍び込んだんだろうな」

「だとしたら写輪眼と千鳥を取得して来た方が良かった?」

「大和やけに詳しいな」

「最近見返してた。」

「一夏君これ大丈夫なの?」

「分からないけど楽しいそうだ」

 

入室。すると電子音で表現された爆発音が響いた。

 

「あ、織斑君と水澤君だ!どう?我が美術部の爆弾解体ゲームの餌食になるかい?」

 

フフンと眼鏡を上げながら迫ってきたのは部長という腕章をつけた女子だった。

何故美術で爆弾解体ゲームなのか。どんな関連性があるんだ? でもなんか面白そう。

結構自信ありな可能性が出て来たので本気で取り組みます

 

用意された椅子に座った一夏君の前にはトンと箱状の爆弾(偽)が。

 

「水澤君には織斑君と一緒だけど一際難しいやつをどん!!」

 

出されたのは金の折り紙を貼られた箱状の爆弾が出て来た

 

「この部長が自ら作り出した最高傑作!!果たして水澤君には解けるかな!?」

 

なんか自信満々に決め込んできたこの美術部部長。

というより大丈夫かこの学園。爆弾(偽物)にガチで本気になってんだけど

 

「最高傑作……-ならやるしかないなぁ!!」

 

喝が入り、大和君と弾君は目を見張る

 

「一夏、絶対悠に負けんなよ?人間>アマゾンになってしまうぞ」

「そんな大事にならねぇっての。とにかく勝負だな悠!」

「はい、これ設計図ね。制限時間は15分!よぉーーーい………スタート!!」

 

ピピッと爆弾(偽物)のタイマーが15:00から14:59に変わり、ゲームがスタート。

なかなかシビアな時間。

 

言うやいなや、爆弾につけられたボルトを素早く外し、カバーを上げると『Here's Johnny!』と言わんばかりの色とりどりの配線が姿を現す。

 

一夏は設計図を見ながら解体作業に取り掛かるが、悠はバッサバッサと切っていく

 

「悠!?ちゃんと設計図見なきゃダメですよ!」

「設計図で全把握した!それと感覚でやってる!」

「死ぬぞ!?」

 

当てずっぽうで切ってるのかと思いきやまさかの把握済みという頭がおかしい事態に陥っている

周りも当然悠の方だけヒヤヒヤで見ている

 

「と言うかIS学園は爆弾の解体も学ぶのか?」

「一夏君の知り合いが軍経験者で一緒に教えてくれた」

「一夏の顔広すぎない?」

 

しかしここで二人は止まってしまう。

 

「ちょっと待てよ!なんで最後のやつ設計図書いてないんだよ!」

「あとは二人の運任せって訳よ!」

 

二人共タイマーの終了が刻々と迫っている中、止まってしまう。

 

「一夏早くしないと爆発するぞ!」

「悠もあの時のように感覚で切れよ!」

 

すると二人は覚悟を決めたのか同時に質問して来た

 

 

 

 

「「黒髪か金髪どっちが好き(だ)?」」

 

 

「そりゃあ……金髪?」

「黒髪ですね、好きなキャラが清楚で強い方だから」

 

そう言った瞬間一夏は青を、悠は赤のコードを切ると一夏の爆弾にけたたましいアラーム音が鳴り響き、悠の爆弾はパチンコの確定演出みたいな音楽が鳴り響いた

 

「か…解除できた………!!」

「すげぇぇぇぇ!!」

 

すると部長は満足な笑顔をして倒れた。

 

「私の……作品を……超えた…………(心肺停止)」

「部長ぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「とにかく景品あげますので!」

 

部長の代わりに一夏と弾の二人には飴玉を、僕と大和君にはポケモンのぬいぐるみを貰った

因みに僕はバン◯ラス、大和君はジガルデパーフェクトフォルム。なんでなん?

 

「それにしても二人とも同じ質問をして俺達の答えの真逆を言って片方だけ成功したの凄いな」

「一夏、何で金髪と聞いて青を切ったんですか?」

「金髪といえばブルー・ティアーズを思い出したからな」

 

二人が??ってなっているので、説明すると、

金髪のセシリアがブルー・ティアーズと呼ばれる青いIS

黒髪の箒が紅椿と呼ばれる赤いISに乗っているからという

 

「そんなもんわかんねーよ一夏」

「悪りぃ弾。」

「無茶振りはほどほどにだね」

 

 

 

ーー♢ーー

 

 

 

 

満足げに死んでいった(仮)部長のいる美術室をあとにした僕達は寄り道をしながら二組を目指した

 

「一夏、あそこは何やってんだ?」

 

と弾が指を指したのは二組、ではなく。一組の【ご奉仕喫茶】に並んでいる行列だった。

 

「ご奉仕喫茶、俺達のクラスの催し物」

「マジかよ、半端ねえな」

「あれでも少ない方だぞ。ほら、最後尾の看板が見える。さっきは見えなかった」

「「はーー」」

 

大和と弾は何度目かとわからない呆気に取られながら二組の中華喫茶に入った。

 

「いらっしゃいませ~」

「生のチャイナドレス!!」

「ぶはっ!?り、鈴、おま、お前っ………なにしてんの」

 

生チャイナドレスに感激に隠しきれない大和とは対照的に吹き出す弾。

 

「なぁっ!?どうして弾が此処にいんのよ!?」

「チャ、チャイナドレス。似合わねー! 大体なんでふごっ!?」

 

弾の言葉が強制的に遮られる。それも鈴さんの投げたお盆がクリティカルヒット

 

「おいおい、客に暴力は生徒会としては見過ごせないなぁ」

「うっ。今のは見逃してくんない?」

「いいよ、今回は弾君に非があるから。腐れ縁とも言えど馬鹿にしたりするのは良くない。」

 

謝る声が聞こえたが、ここは空気を読むとしよう。

弾君ごめん。秩序とは時に理不尽なんだ。

 

「鈴さん、この人は僕の知り合いの知り合いの三浦大和君。どうやら一夏君と弾君と同じ中学校出身らしいよ」

「三浦大和です。チャイナドレス似合ってますよ。」

「あぁ!あの他クラスで好成績を納めたあの謎の同級生本人??あたしは凰鈴音。大和って弾とは違ってお世辞は言えるのね、弾とは違って」

 

いつも思うんだけど大和君って頭の良さで有名になってるの凄くない?

 

「強調すんなよ! あーさっき会った可愛くて美人な人と大違いだ」

「はぁ? 誰それ?」

「ふっ、ふっ、ふっ………教えてやらん」

「一夏、アホが壊れたわよ」

「元からだろ」

「否定してくれよ一夏!」

 

親友二人にバッサリ切られた弾君は涙を流しながら崩れた。

とりあえず入り口で固まるのは迷惑だから移動。

 

「あれ綾音は?」

「働いていると悠から聞いたんですけど」

「あれ?さっきまで接客してたと思うけど」

 

辺りを見回す鈴さんが何かに気づいたのか、簡易バックヤードの裏に走っていく。

 

「ちょっとあんた!なに隠れてんのよ!」

「無理無理!!やっぱり無理です!」

「悠の為に張り切って着たのにそこで泊まるのはどうかと思うわ!」

「でもっ!!悠さんに嫌われたら………私ぃぃ!!」

「良いから行けっ!さもなくば飛び蹴り(VIOLENT STRIKE)よ!」

 

鈴さんそれ僕の技に変な名前をつけないでください。それとバックヤードが騒がしい。

 

「保証してくれるんですよね?」

「さぁ行った行った!」

「ちょっ!!鈴さん!!?」

 

鈴さんが誰かを強引にバックヤードからフロントに引っ張り出した。

そこから出てきたのは。

 

「おぉ!!」

「なっ!?」

「わぁ……!!!」

「( °o°)」

「ひゃああああ!!やっぱり無理でしたぁぁぁ!!」

 

そこに現れたのはチャイナドレスをちゃんと着てくれた綾音であった。

 

「綾音さん似合ってるよそれ!!」

「可愛いすぎないか!?」

「自信持ってくださいよ。ねぇ悠……え?悠?」

 

大和だけは悠の変化に気づいており、その瞬間おもいっきりぶっ倒れた

何故か満足な笑顔で吐血しながらである

 

「悠ぁぁぁぁ!!!」

「おいしっかりしろ悠!おい……おぃぃぃ!!!」

 

大和は即座にのぞ姉に連絡したあと対処法を聞き,往復ビンタをしまくる

 

「目を覚ませ!目を覚ませ!目を覚ませ!」

「オー◯シマサヨシじゃねーんだよ」

「はっ!僕は何を……」

「それで目が覚めるのかよ」

 

僕は何故かグ◯ッドマンのOPが聞こえたタイミングで目が覚めた。あかん意識が天国ゾーンに入ってたあぶねぇ

 

「その、悠さん」

「な……何?」

「ええっと……その……あうぅ」

 

僕と綾音がたじろいでいると鈴さんからプライベートチャットで通信して来た。

 

『目が覚めたばっかで悪いけどなんとか言ってあげなさい!』

『褒めれば良いんでしょ。』

『言い方!!とにかく任せたわよ!』

『まかせて』

 

褒めると言われてもこっちも恥ずかしくなる

 

特徴的な黒髪についている赤いリボンが外された代わりに鈴さんと同じお団子ヘアー、色合いがメタリックグリーンに紫のラインが入ったチャイナドレスを着ている

鈴と同じく露出の激しいチャイナドレス、鈴とは違って恥じらいがあるせいか、それがかえって魅力的に見える。せめてもの抵抗で手で所々を隠そうとするもそれもまたエクセント……

 

「綾音!」

「はいぃ……」

「自信を持って。誇れ お前は可愛い。」

「かっ……かわ………」

 

すると綾音の脳が大爆発を起こしそのままぶっ倒れた

 

「はぅぅぅ………」

「綾音ぇぇぇぇぇ!!!!」

「何してんのよこの馬鹿!」

「ちゃんと褒めたのになんで!!」

「悠お前まだ残ってんのかよ?!?」

 

残っているというのは二話前にてメイド服を着せられた悠はぶっ壊れたことで人に向かって可愛いって言うと脳爆発を起こしまくる現象が多発したからである。

 

「……………運ぶから手伝いなさい」

「わかりました…………」

 

悠と鈴が綾音を運んでいく様子に俺と弾は唖然とするしかなかった………

因みに運んでどうだったと聞いたら相変わらず滅茶苦茶軽かった。ご飯食ってるのかよと思ったらしい

 

「悠これに関してはマジでどんまいだぞ」

「なんでそうなるのかなぁ!!」

「可愛いは誰にでも言って良いって訳じゃないんだぞ?」

「口八丁の薄っぺらい褒め言葉は時に人の心に残るからね?」

 

弾君と大和君から良いことを教わりました。

 

「はい、胡麻団子でーす」

「結構早いね」

「席スッキスキだからねー、誰かさんらのせいで。最後に来た客が鷹山さん以降誰も来ないのよ」

「え、あの人来てたんだ」

「言うなよ、そのかわり地獄の忙しさだぞ」

「ド暇よりましでしょうが」

 

とりあえずごゆっくりー、と鈴はきびすを返す。

 

「しかしよぉ。さっきの天条さんや凰さんといいさ、ここの女子は美人揃いだな!羨ましいよ悠!」

「まてまて、鈴を美人に位置づけすんのか?あのちんちくりんを?流石に冗談キツ………あだぁ!?」

 

トレイが弾の後頭部にヒットする。投げたのは勿論鈴だ。

さっきから鈴さんものを投げてるね。ガンダムバ◯パトスかな?

 

「誰が貧乳じゃゴラァ!」

「言ってねえよ!ちんちくりんっつったんだよ!」

「おんなじじゃボケェ!」

「ギャン!!」

 

客が俺らだけで良かった、じゃなければ閉店沙汰だ。

とりあえずスルーしよう。飛び火したらいけない。

 

「いてて。ところでよ一夏、お前鈴とはどうなった?教えろよ?」

「はぁ?なんの話だよ。それよりお前、さっき誰かとあったのか?」

「ああ、すっげえ可愛くて美人な人がいた」

「ここの女子は軒並みルックス高いよな。顔審査でもあんのかってレベル」

 

大和君も頷いた。どうやらそうらしいな

 

 

「その人を見たら胸にぐっときた。多分年上だと思う。一夏お前、あの人のこと知らない?」

「誰だよ」

「だから………俺も分かんねえよ。初対面だぜ?」

「なんか特徴は?」

「んー、眼鏡かけてた」

 

情報量が少ない。

眼鏡かけた美人………………あ。

 

「どうかしたか悠」

「弾君……その人知ってる!!」

「マジか是非教えてくれよ!」

 

しかし最悪なタイミングで電話が来ました。

 

「なんだろう……」

「どうした?」

「出たくねぇ」

「セシリアさんからだ。」

 

電話に出るとまず最初に怒号が飛んできた

 

『悠さん今すぐて下さる?!!』

「な…何があったの?」

『悠さんか一夏さんを呼んでこいと暴動が起きまして……』

 

『どけぇ!!私は幼馴染だぞ!!』

 

『それで箒さんが暴走していますわぁぁぁ!!』

「なんでだよ!!と言うか楯無さんは?」

『いつのまにか消えていましたわ!!』

 

職務放棄しないで

 

「とにかくすぐ行きます!」

 

電話を切ったけどなんで箒さん脹相になっていたんだろう……

 

「一夏君、誰から?」

「シャルから、戻ってくれだって」

「おっけ、ごめん大和君、弾君。」

「いいっていいって、さっさと行けって」

「俺は大和と学祭回るから」

「行くよ一夏君。鈴さん会計お願い」

「はいはい、しっかり働きなさいよ執事」

 

わかってますよ

 

 

ーー♢ーー

 

 

「一夏と悠来たよ!!」

「悪りぃ!遅くなった!」

「すぐ取り掛かります!」

 

二組からバックヤードまで蜻蛉返りし、マルチタスクをこなしていく。

悠は人一倍仕事しており、両手に七皿抱えて駆けていく。

流石にこの数を持つとなるとミスって四人に袋叩きされそうなので俺はスピードを上げる

 

「悠、三番テーブルからオーダー来たぞ」

「すぐ行く!!」

 

えーと、三番テーブルは………

 

「じゃじゃん!楯無おねーさんの登場です」

「………」

 

思わず目からハイライトが消えた。

そこには侮蔑と呆れが含まれ、口はへの字に歪んだ。

一足先に覚めた一夏は直ぐに行動に移った。

 

 職場放棄人間 が あらわれた! 

 

 コマンド(一夏)

 ・逃げる

 ・逃げる

 ・逃げる⬅

 

「だが、逃げられない!」

「だあっ!進路妨害するのやめてくださいよ!」

「まあまあ、そう言わずに。むっ?」

 

 妖怪職場放棄 が あらわれた! 

 

 コマンド(悠)

 ・逃げる

 ・戦う

 ・理由を聞く

 ・VIOLENT BREAK⬅︎

 

「ヴェアアアアア!!」

「わーっ!!悠君タンマストップストップ!!」

 

楯無さんは僕のアマゾンサイズを扇子で受け止めた。

 

「あと少しだったのに。」

「あと少しだったのに!?とにかくいきなりサボってすみませんね」

 

すると箒さんから呼び出しをもらう。また何かあるんか

 

「悠、二番テーブルにお客さんいるの忘れてた」

「あ、はい行きます」

 

近くだったのだが、まさかの仁さんだった。

 

「なんでここにいるんですか!!」

「お前の勇姿を見に来ただろうが。それ似合ってるぞ」

 

少し照れたけど一夏君と一夏ヒロインズは視線が一気に集まる

 

(いつの間に!?)

(どこにいましたの!?)

(用務員さんが何してるんだ……)

(恐ろしい……)

 

「初めましてね鷹山仁。私は生徒会会長の更織楯無よ。」

「あぁ……悠が最近生徒会入りしたと聞きましたよ。お世話になってます。」

「まぁそれはともかく、悠君の接客すごいわよー」

「じゃあもてなせ」

 

いつも通りに接客をするが執事がおっさんを接客する異様な光景に皆が笑いを堪えていた。

 

「と言うか悠聞いてくれよ」

「何ですか?」

「さっき二組の中華喫茶に行ったらさ、何だか一人だけ俺に殺意向けながら接客して来たやつがいたんだ」

「特徴は?」

「黒髪。」

 

黒髪………情報が少ないな………

 

「あ、待ってチャイナドレスの色は何?」

「お前と同じ」

 

綾音ぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!何しちゃってんだか

 

「後で言い聞かせておきます」

「頼んだ。じゃあ俺帰るわ。これ代金な」

 

ちゃんと会計してこの場から去っていった。

 

「綾音ちゃんって意外と怖いのね」

「「意外と怖いじゃないんですよ!!」」

 

今まで忘れていた疑問を二人は思いっきりぶつける

 

「何しに来たんですか。いや何してたんですか!!」

「ひどいですよ楯無さん!!僕達信じていたのに!」

「やん、そんな怒っちゃやーよ。どうしても外せない用事が出たの」

「なら誰かに一報入れてください」

「神出鬼没が座右の銘なの」

「キモすぎるて」

 

この人やっぱり無茶苦茶だと再認識したのはさておき。

案の定ニコニコと会長は笑いながら戯れ言を吐いた。

 

「ところでお二人さん。君達の教室手伝ってあげたんだから、生徒会の出し物にも協力しなさい」

「この人。無断で途中放棄しといて、よくもいけしゃあしゃあとっ!」

「てか疑問系じゃない!普通協力してくれる?がセオリーじゃないんですか!」

「うん、決定だもの」

「なんの権限があって」

「生徒会長権限」

「ドブカスがぁ!!」

 

ブチギレて禪◯直哉みたいになってしまったが、周りのお客さんを配慮して切り替える事にした。

 

「それで俺達は何をしたら良いんですか?」

「あら?無抵抗?」

「勿論僕らは抵抗するで?拳で」

「悠よせ負けるぞ」

「あはっ。これ以上ふざけると怖い目に合いそうなので、単刀直入に言いましょう。二人とも。生徒会の出し物、観客型参加演劇に協力しなさい!」

「は?」

「うん?」

「とにかく行くわよ!ゴーゴー!!」

「ちょ、まっ!」

 

引っ張られる。この人やっぱ力強い!

有無を言わさないも座右の銘に入れたらいいんじゃないかなこの人は。

 

「あのー、先輩?一夏と悠を連れていかれると、ちょっと困るんですけど」

「シャルロットちゃん貴女も来なさい、ていうか、代表候補生!全員カモン!」

「はっ?」

「全員、綺麗なドレスを着せて上げるから。隣の鈴ちゃんと綾音ちゃん含めて」

「はっ!?」

 

僕と一夏君、というより一夏君と楯無さんの話を盗み聞きしていた4人は同時に驚きの声を上げる。

 

「ちょ、ちょっと待ってください楯無さん」

「何よ、あの娘達のドレス姿を想像しなさい。見てみたくない?」

「それは………」

「見たい?見たくない?」

 

後ろを見やると凄い期待してる目が。

 

「勿論見たいです!行きます楯無さん!」

「高貴な私にピッタリですわね!!」

「ちょ、ちょっとだけ興味あります!」

「嫁が言うのだ、仕方なくだぞ!」

「あれ!?皆なんで行きなりやる気に!?」

「楯無さん凄いなぁ」

 

こうして一組のご奉仕喫茶は楯無さんの手に堕ちた。

 

「それで楯無さん。なんの劇やるんですか?」

「んっふっふ、それはね」

 

バッと扇子を開く会長。そこには『迫撃』の二文字。

 

「シンデレラよ!」

「待ってください、迫撃との関連性は!?」

「僕も分かんないですよ」

 

一夏君のツッコミと共に僕とその場に居た全員は確信した。

 

絶対ろくなことではないと………





演劇の思い出が無さすぎて死んだ。
唯一思い出すことは修学旅行の出し物で一発ギャグしたくらいかな
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