楯無さんは仮面ライダーオタクの可能性がありそうでなさそう
「ねぇ一夏君。」
「なんだ悠?」
「演劇でなんか印象のあった役とかない?」
ここはIS学園第四アリーナの更衣室。楯無さんに強制連行されて出し物に参加することになった僕と一夏君。と言うのも僕は二年前まで病気が元で昏睡状態が続いていたらしく、故にそれ以前の記憶がない。と嘘をつかれていたとしても二歳児判定。
そう言う学芸会みたいな事をしたことがない
「確かに悠そういうのはしたことなさそうだしな。役者さんの演技だとなんかあるか?」
「うーん………地◯少女の魔鬼っていうのをやったらしい」
「他には?」
「仮面ラ◯イダーアマゾンズ」
「あれお前だったんだ。名前も顔も変身時もそっくりだからモノマネしてるかと思ってた」
「世界観崩壊しそうだからこの辺にして、一夏君はなんか無いの?」
「俺か?俺は小学六年の頃に王子様の役やった。なんか凄い女子に推薦されてさ」
「うん。」
「次にお姫様の役を決めるときにさ、女子全員が立候補して、お姫様の役決めるだけで一時間目終わったんだよ。最終的には鈴がお姫様役に決まってさ」
「鈴さんすげぇな。
お姫様役をもぎ取った鈴さん。君がナンバーワンだ。
「ああ、やっぱり女子ってお姫様の役に憧れるもんなんだな。でもそのあと男子の顔がちょっと怖くてよ。なんか怒ってるのかと聞いても『何でもない』の一点ばりで。弾なんか溜め息ついてたぜ。なんでだろうな?」
「そ……そうだね。」
一夏君の女子攻略術と唐変木・オブ・唐変木は小学生の時から顕在だったというのか。
恐ろしいなマジで
「どうした悠?顔が引き攣ってるぞ?」
「別になんとも無い」
「そうか?」
鈴さんよく考えたらあと一歩だったんだな………
「ところで、この衣装なんだろうな?」
僕と一夏君の服は青い上着に白のズボンという典型的な王子様スタイルだった。
「なにって王子様でしょ?もしかして久しぶり?」
「実は中学でも王子様役やったんだ」
へー。姫役誰だったんでしょうねー
「シンデレラって二人も王子居たっけ?」
「分かんない。」
「悠はなにも聞いてないのか?」
「知らん」
なんかするとは言ってたし、第四アリーナも少し前から使えなくなったからそこでなんかやるのかなとは思ってはいたけど。
「一夏君、悠君、ちゃんと着たー?開けるわよ」
「「開けてから言わないで下さいよ!」」
言い終わってから一秒も立たずに開けてきたミス非常識人更識楯無。
「なんだ、ちゃんと着てるじゃない。お姉さんがっかり」
「楯無さんって常識ないよな」
「腹部貫通した手術の後のかっこよくアドバイスしてくれた楯無さんはどこに行ったんだ」
「ま、まぁとにかくこれをつけなさい(汗)」
失望する僕と一夏君に蛙化する前に楯無さんは僕達に金色に光る王冠を被せた。
「はい王冠。大事なものだからなくさないでね?」
「あの、楯無さん。俺達脚本とか台本とか一度も見てないんですけど」
「もしかしてアドリブですか?」
「そうよ。基本的にこちらからアナウンスするから好き勝手動いて頂戴」
成立するのかそんな劇。
「因みに一夏君が第一王子、悠君が第二王子ね」
「俺が第一王子?」
「で、僕が第二王子か。まあ一夏君の方が王子役は映えるからね」
「ふふん、じゃあ二人とも、頑張ってねー」
ひしひしと感じる不安の中、第4アリーナに入っていく。
「おおっ!すげぇぞ悠!」
「マジか……」
目の前は正に壮観の一言だった。
アリーナの限界まで高くそびえ立った西洋風のお城、地面には芝が生え揃い、赤絨毯がそれぞれの色彩を際立たせた。
IS学園の中でも小さい部類に入る第四アリーナとはいえ、これ程のスケールとは。つくづくIS学園のクオリティの高さに驚かされる。
『さあ!幕開けよ!!』
高らかに響いた楯無さんの声と共にアリーナのドームが閉じ、辺り一面が闇に変わった。
ステージの中央らしき場所にライトが集中した、まるで僕達を誘うように。
誘われるがままライトの中心に立つと客席から歓声が巻き起こった。
「一夏君、これは笑顔で手を振ろう。」
「お、おう」
一夏君が手を降ると、客席からの更に歓声が沸き上がった。
「一夏ぁぁぁ!!ヘマすんなよぉぉぉ!!」
「悠ぁぁぁ!!読モ特有のシャウトをかませぇぇぇ!!」
見慣れた声が二人聞こえたんだけど見にきてくれたんだ。というか大和君なんでそれを知っているんだい?
と思っていると。俺達を照らしていたライトが落ち、代わりに巨大なホログラフィック・スクリーンが現れた。
『むかしむかし、あるところに。シンデレラという少女がいました』
「普通だな」
「うんうん。」
『否、それはもはや名前ではない』
ですよね。
楯無さんのモノローグと共にスクリーンの泣いていた少女が剣や重火器を持つドレスのお姫様に変わった
「は?」
「その時水澤悠の頭の中に流れた
「本当に存在しねぇよ!!」
『幾多の舞踏会を潜り抜け、群がる兵士を薙ぎ倒し、灰塵を纏うことさえ厭わぬ地上最強の兵士達』
「!?!?!??、??、」
「気持ちはわかるぞ悠。」
『彼女らを呼ぶに相応しい称号………それが
カッとステージ全体がライトアップされ、舞踏会エリアに立たされる俺達が浮かび上がった。
「あれ?」
「僕達?」
『今宵もまた、血に飢えたシンデレラたちの夜が始まる。王冠に隠された軍事機密を狙い、舞踏会という名の死地に少女達が舞い踊る!!』
「はあ!?」
「えー?」
シンデレラってそんなむせるストーリーだっけ。
何がなんだかわからんと頭を抱える一夏の上から。
「貰ったぁぁぁ!!!」
雄叫びと共に何かが舞い降りてきた。
「危ねえ!!」
「一夏君!!」
先程まで一夏君が居た場所に刃が降り下ろされる。そこには白地のシンデレラ・ドレスに銀のティアラを被り。中国の刀、青竜刀を手に持つ。
「「り、鈴!?」」
鈴の姿があった。焦りすぎてさん付けするの忘れた
「王冠、寄越しなさいよ!」
柱を背に立つ一夏君をキッと睨んでから、すぐさま中国の手裏剣である飛刀を投げてくる。
投げられた飛刀は真横の柱に見事突き刺さった。
「ヒィっ!?ば、馬鹿!死んだらどうするんだよ!?うおおっ!?」
即座に投げられる飛刀を避けるなか、楯無さんの呑気なアナウンスが鳴った。
『大丈夫よー。ちゃんと安全な素材で出来てるから』
「ほんとかよ!?」
とりあえず当たっても死なないらしい。にしては柱に刺さった飛刀が微動だにしていないんだが。
慌てながらも一夏はその場にあった蝋燭台で飛刀を防ぐ。だが鈴は直ぐ様それを蹴り上げ、そのまま踵落としを決めてきた。
「わあ、馬鹿!パンツがっ」
「パンツの心配しないの!」
「はあっ!」
ドゴォと床が陥没する様にドン引きしていると一夏君はあることに気付いた。
「って、おい!ガラスの靴履いてんのかよ!?」
『大丈夫。強化ガラスらしいから!』
それに蹴り上げられる一夏君の安否はどうなるんだ。
一夏君はアマゾンなんかじゃないんだぞ。まぁバイクで轢き殺したり、高電圧炸裂弾を撃ち込まれても平気だとしてもだ。
「死なない程度に殺すわよ!!」
「意味が分からん!」
「一夏君!とぉっ!?」
助けにいこうとしたら足元が破裂した。
何かが撃ち込まれたような弾痕がそこにあった。
「ナイスセシリア!」
「セシリアさん!?てことは狙撃か。くそっ!」
ビスッビスッと立て続けに空いた弾痕から逃げ出すべくとりあえず射線をきった。
ーー♢ーー
「今回、一夏君と悠君の王冠を手に入れたシンデレラには人との同室同居権を与えるわ」
専用機持ち達は更衣室にいた更識楯無の現実場馴れした言葉にきょとんとした。
「た、楯無様?そんなことが可能なのですか?」
「大丈夫、生徒会長権限で可能にするわ」
という更識会長の言葉に全員が奮い立った。
「ただし、手にいれる王冠は間違えないこと、じゃないとお目当てじゃない人と同居しちゃうことになるから、気を付けてね♪」
にっこりと笑う会長の言葉に専用機持ちの目の色が燃え盛る火の色に変わった。
「この戦い!誰か取るかで文句なしよ!」
「一夏と悠………迷っちゃうな」
「二つ取ったら両手に男でーすができるな!」
「おひなさまネタ懐かしいですわね」
ただし一人だけ情熱が違う人がいた
「一夏は第一、悠は第二ターゲットだな。」
「あの…………箒さん達!!」
「どうした綾音」
「なにかありましての?」
綾音は何か言いたそうにしていたが、シャルロットは何か気づいていた
「悠さんだけは私に譲らせてください!!!」
恥ずかしがりながらも堂々して芯が通った言葉に皆が驚きを隠せなかった。
「いきなりどうしたの綾音。一夏も狙わないの?」
「一夏さんは……皆で取り合ってください」
「独り占めはダメだぞ」
ラウラのセリフにどの方が言ってんだがと頭の中で思った
「あんた大丈夫なの?一夏も狙わないと」
「鈴さん…………そうですよね!皆頑張りましょ!」
そこで会話が終わったが皆が疑問に残った………
ーー♢ーー
ふう、ここまでくれば安心
隠れていた木製の大扉がバラバラに砕けた。
「じゃねえか!」
「シンデレラのくせにめちゃくちゃ武闘派でしぬ」
主役なのにも関わらず隠れてばっかの一夏なので時折観衆の前に躍り出ると歓声がなったが、当の一夏はいつ飛んでくる狙撃にそれどころではなく宛もなく走り続けた。
「なっ、行き止まり!?」
目の前と右は壁、左は高低差があるものの飛び降りれない高さではない。だが、それでも躊躇はする高さに一夏の足は動かなかった。
「もしかして誘われた!?」
「一夏何処よーー!!」
「げっ!」
このままでは鈴に追い付かれる。だが不用意に飛び出せばセシリアの狙撃にさらされる。
一夏は万事休すと諦めたその時。
「一夏!悠!!こっちこっち!」
「シャルっ!?」
「あ、いたんだ」
「早く来て!」
「お、おう!」
形振り構ってられない一夏と悠は対弾シールドを持ったシャルロットの元に飛び降りた。
転がるようにシャルロットのシールドに隠れた一夏はシャルロットに連れられてその場を離脱した
「はぁ、はぁ………ふぅ」
セシリアの狙撃から逃れた三人は一先ず物陰に隠れた。
「シャル、助かったぜ」
「直ぐに追っ手がくると思う。さっきチラッと鈴の姿があったから。僕が食い止めるから、一夏は早く逃げて」
「助かるぜシャル!」
ここぞという時に頼りになるシャルロットに感謝を述べながら一夏は踵を返した。
「あ、ちょ。ちょっと待って!」
「どうした?」
「その、出来れば王冠を置いていってくれると嬉しいなぁって」
「別にいいけど」
一夏は王冠に手を伸ばした。
しかし、これこそシャルロットの策略!
今回のシンデレラのことを何も知らされていないと察したシャルロットは咄嗟に一芝居をうった。
それは力付くで奪うのではなく、一夏の信用を得てから譲渡してもらうこと!
後々一夏との確執を最小限に抑える為の、シャルロットの最善の策。
シャルロットに誘導されていることに気付かない一夏は王冠を外そうとした。
内心ガッツポーズのシャルロット。しかし悠はそれを見逃さなかった
「一夏君ダメだっ……」
そんな時、楯無のアナウンスが流れた
『王子様にとって国とは全て。国の未来を左右する重要機密が隠された王冠を失うと』
「「失うと?」」
『自責の念によって、電流が流れまぁーす!』
「はい?」
一夏は一瞬ポカンとしたが、いかんせん腕は無意識に動き王冠が外される。すると。
バリバリバリバリバリ!!
「ぎゃあああああっ!?」
「一夏くぅぅぅぅん!!!」
退っ引きならない音を立てて一夏の全身に電流が流れた。痛いレベルじゃなく熱いレベルで。
「な、な、なんじゃこりゃあ!!?」
見ると王子衣装が所々焦げて煙が出てる。
『ああ!なんということでしょう!王子様の国の思う心は、そうまでも重いのか。しかし、私達には見守ることしかできません。あぁ!なんということでしょう!!』
「二回も言わなくて良いですよ!」
『因みに野座間の駆除班から電極装置を貰いましたのでそれが王冠に組み込まれてます!!』
「え、それ僕が外すと死ぬよね?」
すると悠は何か血迷ったのか上へ飛びさっきのところへ向かおうとした
「ここは僕に任せて先に行け!」
「大丈夫かよ悠!!」
「とにかく任せろ!」
「待って悠!!」
そう言い向かおうとした時シャルロットに呼び止められる
「そのー……王冠置いといてくれる?」
「死ぬってマジで!!」
シャルロットは以前美月誘拐事件の際にアマゾンってなんだろうとウィキで調べたら電撃が弱点だと思い出しショックを受けた
「今のうちに逃げて!」
「悠も死ぬなよ!」
落ち込むシャルロットを置いといて二人は別々な方向へと逃げた
ーー♢ーー
鈴は逃げる一夏に飛刀を投げまくっていた
「あぁもう一夏のやつどこ行ったのよ!!」
「そんな慌てなさんな……ってあれは!!」
セシリアはスコープ越しに王子様服の下半身を目撃
「あちらに一夏さんが!わざわざ戻ってきましたのね!」
「しゃおらぁ!!ここでもらっ……」
残念!そこに居たのは悠君でした!
「セシリアぁぁぁ!!間違えてんじゃないわよ!」
「だってややこしいですわ!」
しかし二人は悠がわざわざ王冠を取られにきた態度じゃないとつくづく感じていた
「二人とも一夏君狙いでしょ?」
「そうよ?」
「でも一夏君は渡さない!一夏君は僕が守る!!」
王子様の迫真の演技に観客は歓声を上げる
「BLよーー!!!」
「いちはるの同人誌を描くゾォォォ!!!」
「バクアゲだなぁ!!」
「へぇ………なら邪魔をするなら倒すのみよ!」
鈴は悠目掛けて飛刀を二本投げるが悠はそれをギリギリで回避し、青龍刀すら神回避
それと同時にセシリアの狙撃も合わさるが悠はそれをローリングで回避し,ネオアマゾンズドライバーを装着し、鈴に襲いかかる
「結構やる気っ!!」
体術で青龍刀を捌きながらも悠はネオアマゾンズインジェクターをドライバーにセット。一回転して距離を置くとそれをおもいっきり押す
『NEW・OMEGA』
「ヴォォォアマゾンッッ!!!!」
最初にオメガに変身した後、オメガは鈴との戦闘を続行するが、戦っていくうちに右腕、右肩、左肩、胸部の順番に装甲が出現し、頭の変化も完了してニューオメガに変身した
「悠のそれかっけぇぇぇ!!」
「見にきてよかったあああ!!」
あの後女子に気持ち悪がられた二人だった……
「はぁぁぁぁ!!」
「ヴォォォォ!!」
鈴の青龍刀とニューオメガのアームカッターで鍔迫り合いが続き,ニューオメガは即座にニューオメガソードを生成し、青龍刀を三段階に分けて切り落とした
「やるじゃないの!!」
「ぐはっ!!」
蹴られた事でニューオメガはセシリアの射線上に立ってしまうも、ニューオメガはセシリアにむかって走り出し,再びインジェクターを押す
『CLOW LOADING』
右腕をフック状のクローに変形させ,それをセシリアのところの柵に引っ掛けて上へ上がる
「やぁ⭐︎」
「うわぁぁぁ来ないでですわ!!」
そのまま担いで鈴に目掛けて投げ飛ばした。
「鈴さん避けてぇぇぇ!!」
「うわぁぁぁぁセシリア何やってんのよ当たるわよ…………ってへぐぅぅぅ!!!」
見事にぶつかり,二人は気絶する
「ごめん二人とも……」
そのまま飛び降りてニューオメガは一夏の元へと駆けていった
「早く一夏君と合流しなきゃ……!!」
再び屋外の渡り通路に躍り出る。
不意に"カチッ"と何かを踏んだ。
トラップ!?
透かさずその場から飛ぶがなにも起こらず、代わりに先程出てきた出口にシャッターが降りた。
「しまった!」
退路を塞がれた、そしてそれに合わせるかのように。
「ほ、箒さん!?」
「悠っ!?」
渡り通路の向こうに、鈴さんと同じ肩出しのシンデレラドレスに身を包んだ箒さんの姿が。
その手にはドレスに見合わない刃引きされた模擬刀が握られていた。
まずいぞこの状況は。箒さんの剣の腕前は日本剣道のトップを誇る腕前。それに対してこちらは武器はあれど少し分が悪い。以前のように踏み込んだら勝ちそうだがそれでも勝てる自信がない。
「………僕が相手だ」
相討ち覚悟で突っ切るニューオメガに対し、箒は口を開いた。
「悠、一夏は見たか?」
「え?さっき見たけど、何処行ったかは知らない。」
「そうか」
と、箒は踵を返して走り去った………え?
「ちょ、ちょっと待て!?」
「なんだ、私は急いでるんだ!」
「一夏君狙いなら僕が相手にしてやる!王冠を狙うなら僕を狙え!」
再びニューオメガソードを生成する。
少なくとも僕なら即座に襲いに行く。危機回避のチャンスだが、聞かずにはいられなかった。
「お前の王冠などいらん!!」
「はいっ?」
用無しとばかりに箒は去っていった。
「ちょ……ちょっと待って!」
そのまま追いかけた。まじで一夏君を守るんだって話
ーー♢ーー
「………一夏のやつどこに居るやら」
ラウラはヴォーダン・オージェで探していたが走りながらもなんだか剣戟の音がする箒を見つけた
「うわぁぁ!!くるなぁ!」
刀が斬り落とされそのまま全速力で逃げた箒だったがニューオメガはラウラを目撃してストップする
「あ、ラウラさん。」
「む、悠か。一夏は見たか」
「あっちで見たけど」
「感謝する」
「まって」
「なんだ?」
「僕の王冠は狙わないんですか?」
「お前の王冠に戦略的価値はない」
速答で言い残して銀髪シンデレラは横をすり抜いて走り去っていった………
「隊長ごめんなさい。」
「だから価値はない……っ!!!」
ニューオメガソードが赤熱化しており、それを見せつけながらニューオメガは歩いてきた
「下剋上って知ってます?」
「…………済まない!後にしてくれぇぇぇ!!」
そのまま箒と同じ方向へ走り去っていった。なんだか一夏君の悲鳴が聞こえてきた。
そこからがまぁまぁ酷かった
再び表舞台に戻ってセシリアと鈴が目が覚めるのを待っていたら再び目を覚まし、問い詰められる
「悠ねぇ!あんたやりすぎよ!」
「危うく怪我するところでしたわ!!」
仮面ライダーに変身した王子様がシンデレラ二人に詰め寄られている地獄絵図を観客は見せつけられるところでしたがニューオメガはこう提案した
「1秒で笑ったら許して」
「そんなんで許せるかぁ!」
「笑わせるなら笑わしてみる事ですわ!」
「それじゃあ行きまーす。
コトコトじっくり!
「ぶふぉ!!」
「ふぁっ!!」
セシリア、鈴 OUT
「はいこれでおあいこ。」
「くそっ!ってセシリアがいない!それじゃあたし一夏狙ってくるから!」
「ちょっと待って!なんで目前のやつを取ろうとしないの!」
「知らない!綾音なら取るかもね!それじゃっ!!」
そのまま走り去っていった。
そこでぼーっとしていたらシャルロットさんが走ってきた
「あ!シャルロットさんだ!!」
「悠!なんとか逃げ切れてるみたいだね」
「逃げ切れてる………ていうか」
避けられてるというか。
「一夏は見た?」
「見てない」
「そっか、じゃあ僕行くね」
「ねぇ」
「どうしたの?」
「これを手に入れると、シンデレラにはどんな特典がついてくるの?」
王冠をトントンつつきながらシャルロットさんに問う、その声色は何処か暗めだった。
「そ、それは……」
「教えてよー」
シャルロットさんがばつの悪そうな顔で目線を反らすも、悠の虚ろな視線に耐えきれず言葉を絞り出す。
「ごめん、それを言うと特典が貰えないんだ」
「シンデレラが手に入れると、取られた王子様と取ったシンデレラで何かあるの?」
「ご、ごめんね悠!僕急ぐから!」
文字通り逃げたシャルロットに死んだ魚のような視線を送り続けた。
この時のシャルロットさんは冷や汗が止まらなかったという。
「あぁ………シャルロットさんだけは信じていたのに!」
その後足音が聞こえたので茂みに隠れているとセシリアさんが現れた!
「あぁもう一夏さんは何処へ行きましたの!」
「セシリアさぁぁん!!」
「って悠さん!?」
目が合うもののセシリアは去って行こうとするためアマゾンウィップで巻きつける
「ひゃぁぁっ!」
「何で僕だけ狙われないんだぁぁぁ!!」
「そんなの知りませんわぁぁ!!」
スナイパーライフルで打ち壊されまた逃げられた
「だぁぁぁぁもういやだぁぁぁ!!!!!」
うんざりした僕は剣でセットを切り付けるが切れ味が良すぎてえげつないほどデカい傷跡が出来ちゃった
「………」
悲壮感に暮れていると陽気な声が流れてきた。
『はいはーい、王子様の諸君?生徒会主催の【灰塵被りし戦姫】楽しんでくれてるかな?』
「楽しくありませんっ!!!」
そう文句を言うが此方の声が届いてないのか、楯無さんは構わず進めた。
『それでね? お姉さんはこのままでも充分楽しめてるんだけど、なんかまだ刺激が足りないなぁと思ってね?』
こちとら刺激感じなさすぎてテンションメルトダウンなのですが。
僕は消沈しながらも楯無会長の声に耳を傾ける。
『そこで、王子様側からも何かしてもらおうと思うの。で、その内容と言うのが────と、言うことなの。実行するのは本人の自由よ?じゃ、頑張ってねえ~』
それを聞いた途端僕の頭の中のリミッターが外れ、僕の中の僕が閉じ込められている檻が破壊された
「あっ……がっ………あぁ…………」
今まで理性的に生きていたが,流石に我慢の限界だ。
僕は
僕は
僕は…………っ!!!
僕自身の声に従う!!!
「ゔぇぇぇぇぇゔぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁぁぁぁ
ぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
化け物のような咆哮が会場全体に響き渡り、一夏王子やそれを追っているシンデレラ達にも聞こえており,最初期から知っている箒、セシリアは青ざめ,鈴、シャルロット、ラウラは冷や汗が止まらず,綾音は何故か胸元を押さえ込み,狼狽始めた
「………ちょっとやりすぎたかも」
裏で心配する楯無だったが、そのままニューオメガは裏舞台へと向かうが右手にニューオメガソードを左手にアマゾンスピアを装備し表舞台から消えていった
続く…………
セシリアと鈴が悠のネタで笑ってしまったのは
アイマスの声優ネタです
セシリアはアイドルマスターゼノグラシアのリファ
鈴はTHE IDOLM@STERの双海亜美と真美姉妹