インフィニット・アマゾンズ   作:らんくらニキ

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ぬぉぉぉ!!!一夏君のマッサージ受けてぇよ!!
腰が痛いよぉ!!


第五十八話 テニスで無双は非現実

放課後。

 

俺と悠はテニスコートのベンチに座っていた。

 

「はぁぁぁ~………」

「ため息デカいなぁ。」

 

今日は『生徒会執行部・織斑一夏貸し出しキャンペーン』With水澤悠貸し出しバージョンなのだ。

 

全部活動参加ビンゴ大会という余興のあと。当選者がクジを引き、当たりを引いた部には+αとして俺がついてくるのだ。

 

因みに生徒会執行部という名前は生徒会を部活として成立させる為の名称らしい。

 

今日はテニス部に出張。

目の前のコートではテニス部員が鬼気迫る表情でラケットを振るっていた。

 

「ちょれぇぇい!!」

「やられはせぬぅぅ!!」

「マッサァジィィィ!!」

「織斑くんとマンツーマンッッ!!」

「………はぁぁーー」

 

コート場の熱狂と対照的に深いタメ息を吐く一夏君の表情は暗い。

その理由と言うのが現在開催されている『織斑一夏のマッサージ権獲得イベント』。

 

誰が言い出したのか知らないが「せっかく男子がいるんだから優勝した人に何かしてもらおう」という話になり。様々な議論が飛び交ったのち。

 

「確か一夏さんはマッサージがとても得意でしたわね」

 

セシリアが言ってしまってさあ大変。

テニス部員の目が燃え上がり狂喜に満ちたテニストーナメントが開始されたのだった。

 

「デェェェトロォォォォイト!」

「させませんわぁぁぁ!!!」

 

セシリアのスマッシュが決まりマッチポイントで終了した。

 

 

「勝利!ですわ!!」

 

勝利のVサインの変わりにニコッと笑うセシリア。

汗をかきながらもその美貌は陰りはせず、爽やかささえ感じさせられていた。

 

まあ、元気ないよりはいい。これを気に心機一転してくれればなお良し。

 

それから試合は続き、セシリアはほとんどストレートで決勝までコマを進め。見事ストレート勝ちを決めた。

 

「はいー一夏君はセシリアさんのマッサージ確て……」

「いいえまだ終わっていない!!」

 

するとテニス部員の一人が悠の手を引っ張ってテニスコートに連れ出した

 

「え?え?????え???はぁ?」

「水澤君を倒したらセシリアの勝ちにしてあげる。但し負けたら織斑君と水澤君をセシリア以外のテニス部員が使う事よ!!!」

 

それを聞いた途端俺はまずいと言う雰囲気を感じ取った

 

「セシリアぁぁ!!絶対勝てぇぇ!!!!」

「お任せくださいまし!」

「ちょっと一夏君!何セシリアさん応援してんの!?

「悠もこの何されるかわからないか知らないし知りたくないだろ!!」

 

それはそうなのでセシリアさんとマッチをする事に

 

「さて、悠さんとのリベンジ戦!!蒼の王女の前にひれ伏す事ですわ!」

 

そう言いテニスラケットを僕に差し向けたセシリアさんに挑発され僕は本気になる

 

「いいだろう!!今一度この手で!!骨の髄まで焼き尽くしてくれる!!」

(あ、)

 

いきなりサーブをかまし、セシリアが応戦するもギリギリ打ち返すばかりである

 

(悠さん初心者なのに無茶苦茶強いですわ!!)

 

5-5となり最終マッチポイントを取る瞬間である

セシリアが打ち返し、悠は焦眉◯赳の構えを取る

 

「こぉぉい!!出来損な……」

 

打ち返した瞬間、まさかのネットに当たってしまいセシリアの勝ちが確信した

 

「わたくし!!やりましたわぁぁ!!!」

「あぁーー!二人を独り占めできると思ったのに!」

「水澤君も凄かったからねー!!」

 

悠は思いっきり倒れておりなんか蠅が集っていたので目を覚まさせる

 

「起きろよ。お前頑張ったんだからそんな自信無くすなって」

「大口叩いてすみませんでした。」

「いえいえお気になさらず……けほっけほっ」

 

あんなに動いたらむせるにきまってる。

切り替えて僕と一夏君は臨時マネージャーの仕事を切り替えて

試合が終わった女子にタオルとスポーツドリンクを配っていった。

 

「おつかれセシリア。ナイスプレイ」

「はぁ、ふぅ。………当然………ですわ……。けほっ」

「スポドリ飲めるか?」

「どうも………うぅ、重いですわ………」

 

腕に力が入ってないのかスポドリを持つ手が覚束ない

悠はと言うと女子たちに色々ともてなされていた

 

「それにセシリア、顔汗まみれだから拭いてやるよ」

「ええっ、い、一夏さん!?」 

 

タオルでセシリアの汗を拭いていると周囲から一斉に音響爆弾が投げられた。

 

「セシリアなにしてんのよ!」

「織斑君の独占ご奉仕だなんて!」

「優勝したからってそれはズルいでしょ!」

「え、え。わたくしそんなつもりは!一夏さん!!」

「何でだよ!」

 

みんなから一斉に指摘されて火照っていたセシリアの顔に更に赤が差す。

 

「織斑君私たちの汗も拭いて!」

「いやいや。自分で拭いてくださいよ!」

「だってセシリアだけズルいじゃん!」

「セシリアだけ特別扱いするのー!?」

「「ズルいー!!」」

 

すると悠は挙手し出した。何か策があるのか悠!!

 

「あのぉ僕がしてあげるから許してくださいな」

「「「水澤君でかしたぁ!!」」」

「おわあああああ!!」

 

悠、これお前が言ったからな?

 

 

ーー♢ーー

 

 

セシリアさんが一夏君の部屋へ行った後僕は部屋に戻り

なぜだか野座間のレポート提出と駆除班の皆んなに近況報告をしていた。

 

「『最近僕の事が好きと言う女の子と同棲する事になりました。僕は何だか楽しいです。キャノンボールファストに一般席から見ていてください』っと…………あとは母さんの分か……」

「何をしてるんですか?」

「野座間製薬のレポートと近況報告。綾音はそう言うのしないの?」

「まぁ忘れてました!悠さんが終わったら私もしますので」

「そっか。」

 

しかし彼女を見てるとある悩みが浮上してくる。

 

何故こんなにも良い子なのだろうか。

今まで僕にとって彼女の存在はイレギュラー中のイレギュラー。

血生臭く、ただ狩るか狩られるかの世界に咲いた一輪の花。

それを踏まえると僕は自分が何が何だか迷ってしまう。

 

唐突だが。僕は色んなジャンルの本を読む。

と言うのも最近鷹月さんや谷本さんから本を読ませてくれる時があり、そこで僕は色んなネタを仕入れたりアドバイスにしてたりする。

だけど難しい物は読めないから基本ラノベやら漫画だけどね。

 

で、その漫画の中には今の自分に似たようなヒロインと同じ屋根の下みたいなシチュエーションもあった。

モヤモヤしていた主人公は最終的にそれが恋であると自覚し、紆余曲折あってヒロインと恋人になりハッピーエンド。

 

だけど違う。ハッピーエンドを望む事もあるが、僕は類い稀なる闘争本能を持ち、脅威の再生能力をアマゾン。

 

果たして僕はどうしたら良いのやら。けどそのままの生活のほうが好きだしまぁいっか

 

「よし、綾音使って良いよ」

「はーい。」

 

ピンポーン。

 

「誰でしょうか?」

「僕が出るよ。はーい」

「ハロー悠君!」

 

画面には見知った生徒会長の笑顔が。

 

何でいるんですかって聞くのはもう慣れたよ。

 

「開けないと斬り刻むわよ。」

「怖い怖い怖い」

 

玄関の鍵を開けた。

 

「はーい楯無お姉さんでーす」

「楯無様!?」

「た、楯無さん、何でそこに?」

「まあとりあえず入れなさいな」

「え、ちょ」

 

脇をすり抜けて入ってきた楯無さん

扉を閉めて鍵をかけてから。リビングにいく楯無さんに声をかけた。

 

「あの、楯無さんなんで一夏君の部屋にいないんです?」

「んー?別にマッサージ受ける側じゃないし。それに私が居たら気が散るかなぁって」

「ちゃんとした配慮!」

「それとぉ二人で遊ぼうかなと」

 

暇なんですかあなたは。

 

「でも綾音は近況レポートを書いてますし僕が相手しますよ?」

「悠君から言うなんて珍しいわね。男子って()()()()の前でカッコつけたがるのかしら」

 

好きな子…確かに同居してるからか二人は恋人同士なんかと言われるのもなくは無い。それに綾音とはまだ友達の段階だし誤解されるのもわからなくも無い。

 

「それと悠君に少し耳を貸して欲しいんだけど」

「え?何ですか?」

(綾音ちゃんが何故生きてるか考えた事ない?)

(は?)

 

何を言っているんだ楯無さん。綾音は綾音でしょ。

 

(綾音ちゃんは昔は入院してたのよ。それは分かってる?)

(手術で入院してた事は聞いてました。でもそれが何か……)

(心臓病の手術からあんなに回復するかしら?野座間製薬だから何するか分からないわよ?例えば…………シグマタイプの完成系とか?)

(洒落にならないんでやめてください。綾音は人間です。)

 

あの時の千翼もこう考えてたんだろうな………

 

(ふぅん……なら良いわ。)

(…………)

「レポート終わりました!!」

「「早っ!?」」

 

 

ーー♢ーー

 

 

「おうセシリア。来るのまってたぞ」

「お待たせしましたわ」

「シャワー入ってきたのか?」

「ええ、レディーとして最低限の身だしなみですわ」

 

セシリアは部屋の状況を確認した。

一夏の他にルームメイトの更識楯無。

一夏のことは信頼しているが、一応の安心は確立できた。

 

「一夏君。お姉さん出掛けてくるわね」

(えっ!?)

「はい、行ってらっしゃい」

 

セシリアの脳内にプチアラートがなった。

 

(お、落ち着きなさいセシリア・オルコット。相手は一夏さんなのです。大丈夫ですわよ。男は狼ですけど彼は大丈夫ですわよ。それにしてもあの人絶対面白がってやってますわね!)

 

既に居ない楯無に怨み節を投げるセシリア。だが状況は変わらず。

 

「じゃあ早速始めるか」

「えっ、もう!?」

「なんか都合悪かった?」

「えと、その………気持ちを落ち着かせるために何か飲み物を」

「了解」

 

一夏はマッサージの準備が施されたベッドにセシリアを促し、キッチンに向かった。

 

「リクエストとかある?」

「こ、紅茶を」

「紅茶………ティーバックしかないな。それでもいい?」

「お構い無く」

 

お湯を沸かし、ティーバックを準備する一夏の後ろ姿を眺めるセシリア。

Tシャツ姿の彼は間違いなく男の骨格だった。

 

(随分と鍛えていますわね……悠は身体が少し細いですけどあのパワーはどこからきてるやら)

 

一般女性にはない男らしさを眺めながらセシリアは何をすることなく待ち続けた。

 

「ほい」

「どうも。いただきます」

 

手に持ったティーカップを口に持っていくと。程よく温度が下げられたぬるめの紅茶を下で味わった。

すぐに飲めるようにぬるめにしてくれた。

そのさりげない気遣いにセシリアは胸のあたりが暖かくなった。

 

しかしセシリアはティーカップを見つめながらテニス部の時のことを思い出した。

 

 

『こぉぉい!!出来損ない!!』

 

 

悠のあの時の発言。あれは悠に悪意がなく呪◯廻戦にハマっている悠のちょっとしたボケなのだが、妙に心に引っかかっていた。

 

(あの時のわたくしは何も出来ませんでしたわ……)

 

自らと同じBT兵器搭載型ISにも関わらずフレキシブルを会得していたサイレント・ゼフィルスのパイロット。

 

わたくしは………強くなれるのでしょうか。

 

「どうしたんだよセシリア浮かれないような顔をして」

「あぁいえ何でも……」

「もしかしてまだフレキシブル出来てないのか?」

「はい……」

 

普段鈍感な一夏でもセシリアが落ち込んでいる事は容易に分かっていた。

一夏の家に遊びに行った時に悠のオセロ発言がすぐ分かったと同じように察しが良い。それが彼の愛おしい所

 

「一夏さん、始めましょう」

「いいのか?」

「ええ、余計なことを考えそうになったので」

「え?」

「なんでもありませんわ」

 

セシリアはベッドにうつ伏せに横たわった。

 

「じゃあ始めるぞ。まずは足からな」

「ええ、お願い致しますわ」

「おう」

 

ゆっくりと始まったマッサージ。

シルク地のパジャマがすれる音が静まった部屋に広がった。

 

「んっ」

「あ、痛かった?」

「いえ。あの、捲った方が宜しいかしら?」

「いや、服の上で大丈夫だけど。あ、パジャマ痛んじゃうか?」

「その心配は不要ですわ、このままお願いします」

 

グッ、グッと手のひらを使ったマッサージは乳酸や疲労のたまった足を解し、血流の流れを良くして熱を持った。

 

(二回目だけど気持ち良い……)

 

テニス大会で頑張ったかいがあったとセシリアは早くも実感していた。

 

「ふぅ………一夏さんお上手ですわね。本当にご経験がないのですか?」

「あぁ、元は疲れた千冬姉を労うために独学で始めたんだけどな」

 

本当にマッサージ店を開けば大層儲かるだろう。

その時は投資をしてみようかとセシリアは冗談交じりに思った。

 

「大分疲れがたまってるな。見た目じゃ分かんないけどかなりこってる」

「はい………」

「やっぱりセシリアは努力家だな。けど身体を壊したら元も子もないぞ」

「けど………」

「悠もセシリアがフレキシブル会得できるように自分もブルー・ティアーズのビットを模倣生成して試してるらしいぞ?」

「悠さん………もぅ二人ったら気遣いが良すぎますわぁ〜〜〜〜」

 

自分を変えてくれた男子二人の気遣いににセシリアの体温が一気に上がった。

マッサージのせい、と言い訳出来ないぐらいに。

 

セシリアが悶々としながらもマッサージはメインに入っていく。

 

一夏の手が腰へと移り変わり、一つ一つ丁寧にコリが解されていく。

その絶妙な気持ちよさにセシリアは考え続けることが出来ずに微睡んでいく。

 

(疲れが吹き飛ぶとはこのことを言うのですね。気持ちいいですわ………)

 

うとうとし始め、寝落ちかけながらもセシリアは意識を保とうと努力した。

人様の部屋で寝惚けるなどそんなことは出来ないと思いながら。

だがその絶妙な気持ちよさにセシリアの意識がゆっくりと落ちていき………

 

いきなり一夏が話しかけた。それと同時に何だかボディタッチが危ない

 

「セシリア……」

「はい………」

「体、直接触ってもいいか?」

「ど、どうぞ…・・・・」

 

おちおすとセシリアが答えると、すぐさまパジャマの隙間から一夏の手が入り込む。

 

(きゃあっ!)

 

いきなりのことに驚きつつも、セシリアは感激にも似た情動を覚えた。

 

(い、一夏さん…………。ああ、まるで夢のよう…………)

「夢じゃないさ」

(ああっ、現実ですのね!)

 

何か気づきましたか?

 

(今のやりとり、おかしくありません?)

「おかしくないさ」

(ほら、また!声に出していないのに!) 

 

違和感を覚えたセシリアは、がばっと身を起こす。

すると、そこにいたのはイギリスにいるはずのチェルシー

 

「お嬢様、あんなにもブラには気をつけろと申しましたのに」

 

つまりこれは………

 

「はい。夢です」

 

パチン。

 

チェルシーがもう一度手を叩くと世界が一瞬で白塗りになり。たちまち真っ黒に消灯し、セシリアの意識は再び消えた。

 

 

「ひどいぃ……ひどい夢でしたわ!!」

 

目を覚ましたセシリアだが、そこは真っ暗なベッドの上で、時計の針は午前二時を指している。

 

「こ、ここは……?」

 

いつもと違う寝心地のベッドに困惑して、セシリアは右に左に視線をさまよわせる。

 

そうすると、すぐ横のベッドで寝ている人物を発見した。

 

「い、一夏さん………?」

 

ということは、マッサージをしてもらったところまでは現実。しかし問題は……

 

(ど、どこからが夢でしたの………?)

 

テニス部の織斑一夏を賭けたトーナメントで裏ボス枠の悠を倒して優勝した、ご褒美のマッサージを受けることになり、心地よさのあまりに途中で眠ってしまい、今現在一夏の部屋である。

 

「………ふぅっ」

 

なんだか気疲れしてしまい、セシリアはその身をベッドに再度沈める。

酸では、そんなセシリアの様子を知らない一夏が静かに寝息を立てていた。

 

(まったく……とんだ失態ですわ………)

 

そう思いつつも、セシリアはどこか楽しそうに笑みを掃らす。

そして、どこか蒸しみのある眼差しで一夏を見つめた。

 

(いつか………わたくしの魅力で墜としてみせますわ)

 

頑張ってね。セシリアさん

 

(今悠さんの声が!?)

 

 

 

ーー♢ーー

 

翌日結構大荒れに!!

 

「何ぃぃぃぃぃぃぃ!!?織斑君の部屋からセシリアが出てきたってrarely!?」

「セシリア!昨日織斑君のマッサージ受けたって本当!!?」

「えぇ!もちろんですわ!!」

 

そう高々と誇るセシリアにクラスメイトは嫉妬していた。何やらテニス部員達にご奉仕したらしい悠に目をやると黙々とカツ丼を食べていた。と言うか今日の悠は何かがおかしい

 

そして女子の一言に先程一夏と談笑していた一夏ヒロインズのスイッチが押された。

 

「ええーー!?」

「い、一夏!あんたセシリアと二人っきりでマッサージ!?」

「せ、生徒会長は?」

「よ、用があるって出てった」

「一夏!お前セシリアに何をした!?」

「マッサージだよ!」

 

思わぬとばっちりに一夏はギャーと悲鳴をあげた。

 

「で、その後どうなったのセシリア」

「え、どうなったとは」

「とばけるでねぇ!男女二人っきりのマッサージ。なにも起きない訳がないでしょう!」

「ふっふっふっ………最高の夜でしたわ!!」

 

なにも起きないはずもなく。

実際なにも起きなかったがセシリアは昨日の夢を思い出し、ウキウキなセシリアの態度のそれがまた誤解を生んだ。

 

「一夏ぁ!!」

「誤解だよ!濡れ衣過ぎるだろ!」

「うっさい!あたしが気に入らないのは生徒会長以外で女子と二人っきりになったことよ!」

「そっちかよ!」

 

あながち見当外れではないが一夏は突っ込まずにいられなかった。

相川を筆頭とするデバガメ女子は更にセシリアに追求する。

 

「くぁー、一足先に大人の階段登ったかぁ………」

「ちょっと谷本さん!」

「セシリア、大胆」

「夜竹さんまで!?」

「いやぁ織斑君のマッサージは五つ星旅館のスパよりも極上とも言える!間違いない!」

「相川さんそれなですわ!」

「てか天条さんそれ受けた事ないよね?」

「えっ、まぁ」

「一回受けてみたらどう?水澤君も織斑君のマッサージ受けた事あるし」

「うーん……悩みますね」

 

しかし綾音の隣の悠は相変わらず黙々とカツ丼を食べている。

一夏のマッサージだけで戦争になるのはもはや弾薬庫そのもの

一個が爆発すればそれが伝達するのである

 

「綾音さんが良いって言ったらやろうかな」

「「「「一夏ァッ!!!」」」」

 

セシリア以外のヒロインズがブチギレだと同時だった。

 

ベキンッ!! 

 

「ん?」

「え?」

 

その時、何かが折れる音が聞こえた。

 

一同は何事かと辺りを見回した。

 

「は、悠さん。」

「何?」

「お箸がへし折れてますよ!」

 

悠の手を見ると割り箸が見事にへし折れていた。

 

「………あぁガチか!?いやぁ力入れすぎたら時々割れちゃうんだよ」

「怪我はありませんか?」

「いや、大丈夫だよ。いつもありがとうね綾音」

 

立ち上がって割り箸を変えてこようとしたが周りの目線が悠に集中して突き刺さっていた

 

「あぁみんな怖がらせてごめん。ちょっと昨日嫌な事があってそれで不機嫌になってただけだから。気にしないでね」

「え、良いよ謝らなくて」

「だよね!水澤君の良さはみんなが分かっているからさ」

 

甚壱さんの良さは俺が1番分かってるみたいな言い方やな

 

「それとさ、カツ丼って美味しいよね。キャノンボールファストに()()ぞー ………………やっべ滑ってしまった

 

そう言い残して割り箸を変えに行ったのだか雰囲気は変わらずにいた

 

「私達何かしちゃったのかな……」

「織斑君が綾音にマッサージしようかと提案してから水澤君怒ってたよね?」

「絶対何かあるよ。僕達が何とかしないと!」

 

シャルロットの提案によりまずは綾音から話を聞く事に

 

「それで何があって悠不機嫌なのよ」

「一夏さんがセシリアさんのマッサージを受けてる時に楯無様が遊びにきて…」

 

 

ーー♢ーー

 

 

「いやぁそれにしても二人とも仲良しねぇ」

「はい!」

「いきなりどうしたんですか?」

 

ゲームを一通り遊び終えると楯無様がいきなり言ってきたんですよ

 

「二人とももう付き合ってるんでしょ?羨ましいわぁ〜」

「いや、まずは友達からの付き合いとしてスタートしました。」

 

すると楯無様が和かな表情が切り替わってがっかりしたような表情をしてきたんです

 

「はぁ……ぁ、こんなんじゃいつか一夏君に取られても知らないよ」

「何でそうなるんですか?」

「そりゃあ『悠さんが構ってくれなくてぇ。無茶苦茶にしてくだ……』 へぐぅ!?あっ……がっ!?」

「悠さんだめぇぇ!!」

「…………!!(無言の殺意)」

 

それにブチギレだ悠さんが楯無様を絞殺仕掛けたんです

 

 

 

ーー♢ーー

 

 

「………と言うわけでして」

「そう言う事か………」

「純粋な悠にとんでもないことを教えてるぞ」

「取られるの嫌なのわかる」

「なぁ箒、シャルロットねとられって何だ?」

「「知らなくて良い」」

 

するとラウラはねとられがどんなもんかクラリッサに電話で聞くとそれに怒り、すぐ実行した

 

「なら綾音、私の言った通りのセリフと動きを悠にやってこい、」

「どんなのですか?」

「それは………ゴニョゴニョ」

「なるほどやってみます!!」

 

割り箸を変えてきた悠が席に着くと綾音は実行した。

 

「あのぉ…悠さん。」

「どうしたの?」

「マッサージの件なんですけどぉ……」

 

いきなり悠の左腕を絡ませる。風俗嬢かよ

 

「そのぉ私はぁ…悠さんのマッサージが受けたいなぁ。むしろして欲しいなぁ」

「ブフォォ!!」

 

綾音の上目遣いによるお願いは悠は吹き出してしまった。ちょっと待てよ誤解されるぞおい。

 

「よく言ったぞ綾音!」

「ラウラなんて事言わしてんのよ!?」

「と言うわけだ一夏。残念だったな」

「何で俺ががっかりしてる前提なんだよ!!」

 

しかし明るかった雰囲気をぶち壊すかの如く織斑千冬が現れた。

 

「ほぉ、男子二人が仲良くやらかすなんてな」

「「織斑先生!?」」

「水澤、お前が一番やらかさなそうだったのに()()()()()なんて天条に言わせるなんてな」

「いやいや違います誤解です!!あの、天条さん最近身体が凝ってるらしくて同じ姿勢を長時間できる人なのでマッサージをしてあげようと思いまして!ね?」

「あぁはい!そうです!!」

 

必死の弁明が功を成したのか千冬は納得した。

と言うのも千冬が今までの綾音の姿勢を観察すると何となく理解した。

 

「だから誤解ですので!」

「おぉ、そうか悪かった。だが織斑貴様は別だ。」

「え゛?」

「更織は別だが本来部屋に別の部屋の生徒を入れるのは禁止な筈だ。」

「あぁ……」

「だからオルコットは反省文4000文字、織斑は反省部屋にぶち込むからな」

「はい………」

「分かりました……」

 

一夏はギリ泣きそうな顔をしながら味噌汁を啜っていた。何だしょっぱそうである。これが本当の涙の味って訳か。

 

「水澤、お前何か変なこと考えたか?」

「別に考えてません。」

 

続く⭐︎




初めて感想もらったけど
同じ話を投稿してるミスを指摘してくれました。
ありがとうございます!!
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