「みんなクラッカー持った? 行くよ!せーーのっ!!」
「「一夏っ!お誕生日おめでとうっ!!!」」
僕の気合いの入った声を合図に無数のクラッカーと誕生日常套句が部屋に響き渡った。
「うわぷ。あ、ありがとうみんな」
ツンとする火薬の匂いとともに色とりどりの紙吹雪とテープが一斉に一夏君に襲いかかった。
だがテープまみれになった一夏君も満更でもない顔だ。
「ほら一夏!ケーキの蝋燭消しなさいよ!」
「おう。フーーー」
一夏がホールケーキの蝋燭が消すと口笛や歓声でまた織斑家が揺れた。
そして待ってましたとばかりに各々が料理やらケーキやらを取り分けていく。
「しかし、この人数よく入ったねまじで」
「ハハッ、賑やかだなオイ」
時刻は夕方五時。場所は一夏の家のリビング。
そこそこ広いリビングには無数の人。
いつもの専用機メンバー6人。
生徒会メンバーの3人、そして何故か来てくれた新聞部エースの黛薫子さん
一夏君の友達の弾君とその妹である五反田蘭ちゃん。そして初対面の
更に駆除班から高井さんと三崎さんに大和君。それと………
「悠!」
「水澤君!」
「ちょマモル君危ないって!」
義理の妹の美月と同じアマゾンでチームメイトのマモル君
そこに僕と一夏君を加えた総勢18名という大所帯。
広いはずのリビングは一気にギチギチになった。
「悠のIS生で見たけどすごくかっこよかった!」
「凄く速かった!」
「二人ともありがとう」
「あ、そうだ。蘭ちゃんいるー?」
僕から離れて弾君の妹の蘭ちゃんを呼びに行った
「んだよ仲良しじゃん」
「まぁね」
あ、連れてきた
「さ、蘭ちゃんも渡したらどう?」
「ええっ……」
「安心して。ね?悠。」
「え?」
うわ急に振らないで
「あぁそうだね。ほら行ってこい」
「うわわっ」
二人に押し出されて蘭ちゃんが一夏君の前に出てきた。
「おお、蘭。今日はどうだった? といっても色々大変だったけど」
「い、いえ!とても楽しかったです!それに、カッコよかったです!」
「そうか、良かった」
一夏君が笑いかけると蘭ちゃんは赤い頬を更に赤くした。
弾君の言った通りすぎる
「あの!ケーキを焼いてきました!食べていただけますか?」
「食べてもいいか?」
「是非っ!!」
蘭ちゃんが差し出したケーキに一夏はフォークで切り取る。
ココアスポンジに生クリームとチョコ。リップトリックのケーキと比べたら見劣りすると蘭ちゃんが言ってたが。込められた想いは確実に勝っている。
「うん!ちょうど良い甘さで美味しい」
「本当ですか!?」
「俺はこのケーキ好きだな」
「す、好き!?」
「ああ。蘭って料理上手だよな。きっと良いお嫁さんになるぞ」
「お、お嫁さん!?」
二段階攻めの口説き落とし
蘭ちゃんも赤かった頬が紅に変わり、キャパシティオーバーを引き起こしていた。
(やったね。)
(できたね!)
(はい!)
三人でグータッチしてると快く思わない人が一人現れた
「一夏!あたしの作った誕生日飯を食べなさい!!」
「おうっ!?ら、ラーメンか?てか、お前ほんといきなりだな」
「なに言ってんの。料理は出来立てが一番!冷めたら台無しよ!ほら食べなさい!」
蘭ちゃんのケーキを一度テーブルに置き、ズイッと渡されたラーメンに箸を通す一夏君
黄金色の油が浮かぶスープに浮かぶ縮れ麺。そこにネギやメンマ、チャーシューと言った引き立て役にして主役陣が一夏君の目から食欲を誘った。
「いただきます」
ずずーと勢いよくすすられたラーメン。
その味は見事に一夏の舌を唸らせた。
「どう?」
「美味い。海鮮系の醤油スープに麺がしっかり絡んでる。さっぱりしてるけど薄いわけじゃない。それに麺にコシが会って歯応えがいい」
「麺もスープもチャーシューも私の手作りだからね」
「チャーシューも?あむ、んー、柔らかくて美味い!脂身も甘いな!」
「そうでしょうそうでしょう!」
ダメだ見てるこっちもお腹が減ってきた
「勿論悠の分もあるわよ!ミニだけど」
「何で用意されてる前提?」
「食べないの?」
「いただきまーす」
即落ち2コマの如く受け取りラーメンを啜った
ラーメン美味すぎやろ
「味が本格的で良いねこれ」
「だな。鈴、また料理の腕上げたか?」
「まぁね。目指せ一夏以上の料理スキルよ。それで一夏………私も良いお嫁さんになれそう?」
「ああ、きっとなれるさ」
「そっかそっか………よっしゃ」
一夏から最大限の評価を頂いた鈴は思わず後ろを向いてガッツポーズ。
照れを抑えた良いアプローチだ。そっちも成長してる凰鈴音。
「………鈴さん」
「あれぇ?蘭居たの?てっきり夢の国にトリップして帰ってこないと思ったわ。まだいていいのよ。一夏は私のラーメンに夢中だから」
「相変わらず失礼な物言いですね鈴さん。少しは胸育ちました?私に勝てるぐらいに」
「そういうあんたも背伸びた?アタシに勝てるぐらいにぃ」
お互い譲れないものがある二人は竜呼相打つかのように火花をぶつけ合う
一瞬にして険悪ムードとなった二人に一夏は困惑する。
「いつもああなの?」
「ああ、会えば必ずああなる。なんであの二人は仲良くできないんだ?」
「多分君のせい」
「そうか?ケーキもラーメンも食べるけど」
「消え失せな?」
「こえーよ!元の悠に戻れ戻れ!お前ただでさえ原作の悠じゃ無いって言われてるしさ!」
「頼む。やめて」
こう言うことは真逆な事を僕達は見てしまいました
「あのー……悠さんの妹さんの水澤美月さんですよね?」
「あぁ初めまして」
「私天条綾音と言います、よろしくお願いします!」
「へ……へぇ(悠いつの間にモテてない?)」
すると疑問に思ったのか美月が話しかけてきた
「ねぇ悠あの子誰?」
「天条綾音さん。野座間製薬の孫娘」
「えぇ!?(母さんより役職が上の人の孫娘!?)」
驚くのも無理はないよね。日本大手の製薬会社の孫娘となればね
「これからも悠さんと仲良くしていただきます。美月お姉様!」
「お、お姉様?」
「だって必然的に結婚するんじゃ無いですか?」
すると飲んでいたオレンジジュースを吹き出してしまった。
「うわぁ悠拭いて拭いて!」
「ごほっ…ごへっ…ごめん」
「すすすすいません少し興が乗っちゃいまして……」
むせているとシャルロットさんが皿配りしていた
「あ、一夏。お誕生日おめでとう」
「ありがとうシャル。皿出してくれるのか?」
「料理の種類多いからね。あとケーキ用とかも」
今回の料理は箒とシャルロットを先頭に綾音っちと楯無さん。そして三崎さんや高井さんまでもが補佐に入った。
ホールケーキのみならず多種多様なスイーツを買ってきてくれたセシリアさんや美月にも忘れてはならない。(美月は母さんに金を借りてきてくれました)
とにかく大人数なので皿が必要になるし、追加で学生寮から皿を追加で持ってきても足りないぐらいにだ。
「はい一夏。誕生日プレゼント」
「おっ。この前言って時計……ってあれ?なんか色違う確かホワイトシルバーだった気がするけど」
「あの時は蘭ちゃんと一緒に選んだけど別の日にもう一個買っちゃったんだ」
蘭ちゃんと一緒にって聞いた瞬間鈴さんは蘭ちゃんに襲いかかる
「蘭貴様ァァァ!!!」
「鈴さんよせ!!」
僕は必死に押さえ込ませた。この人行けなかったからの八つ当たりがえぐい
「じゃあちょっと待ってて。貰ったやつも着けるから」
「良いよ」
シャルロットは肩をつんつんされて振り返ると綾音が怯えていた
「どうしたの綾音!」
「それ……滅茶苦茶高いやつじゃないですか…!」
「代表候補生は公務員と同じだからお金がたくさんあるし大丈夫だよ、綾音も代表候補生でしょ?」
「あぁそうでしたね。うっかりしてました」
一夏君が貰ったホワイトゴールドの腕時計。
気温、湿度、天気、最新ニュースまで見れる超高性能腕時計で。横のボタンを押すと小型空中投影ディスプレイが表示される。
電池は最新式の太陽光電池・体温発電機能電池。更に驚くことに、最新型の小型空気電池ときた。
「シャルロットさんそれ凄く高かったんじゃ……」
「悠も心配しないでよー」
するとホワイトシルバーの時計とホワイトゴールドの時計を付けた一夏君が戻ってきた。白式の待機形態とは別の所に着けてるせいで左腕に着けたのだが,その姿は妖怪ウ◯◯チで妖怪ウォッチと零式を同時につけた時のケ◯タみたいになってた。
誰かが口に入れる度に入れ替わるのかな
「つけてみたけど、どうだ?」
「うん!やっぱり似合ってるよ一夏!」
「ありがとう」
「そういえばラウラが後で庭に来てくれって言ってたよ」
「ラウラが?ちょっと行ってみるか」
「行ってらっしゃい」
流石にご指名となればついていく訳には行くまい。
そこら辺の料理をいただくとしよっかな
ーーー◇ーーー
「ふぅ」
「お疲れ様です織斑先生」
「ああ」
「終わったんですか?」
「重要な書類はな。まだまだ片付けなければならないものは山積みだが」
セシリア・オルコット、水澤悠、織斑一夏が行った市街地飛行の書類を筆頭に様々な事後処理タスクが山のように積まれている。
警備責任者も楽ではない。
「あのアマゾン装着パワードスーツ【デュラハン】について何か分かったか?」
「サンプルが多かったのですぐわかりましたね」
千冬は渡された電子端末に目を通す。
最後の項目を閲覧し、険しい目付きが更に鋭くなった。
「やはり
「かつてISが普及したと同時に廃れたパワードスーツシステム」
パワードスーツ【デュラハン】にはBT兵器と同じドローンとして使役するのが可能であり
サイレント・ゼフィルスがBT兵器を
「そうだな……更織が聞き出したあのアマゾンの情報も脅威となりゆる可能性もある」
「水澤の立場もどうなるんだろうな……」
野座間の隠蔽が世界中にバラされた事で不信感が高まるのも無理はない。
だとすると野座間に裏切り者の居る可能性があると言う訳だ
「…………私としても責任者としての責任があるしな。水澤を令華本部長の言う通りに特別強化特待生として編入させたのは間違いだったのだろうか」
「そんな自分を責めないで下さい。」
野座間は記者会見を行った後アマゾン駆除に本格的に力を入れるらしくプランに入れていたISを使った駆除も視野に入れるだとか……
それにしてもあのアマゾンMといい誰が居るのやら…………
「織斑先生、織斑君の誕生日パーティーに行かなくて良いんですか? もう始まってる頃ですよね?」
書類を物色していた真耶に千冬は現実に引き戻された。
「いや、まだ片付けなければならない書類が」
「残りは織斑先生の許可がなくても出来る書類ばかりです。後は残った人員で対処します。弟さんのプレゼントも買っているようですし」
「なっ」
何故それを知っているのか、ということを千冬は既で飲み込んだ。
周りを見てみると、他の先生がなんとも生暖かい視線を千冬に向けている。
側にいる山田真耶に至っては満面の笑みを浮かべている。
「行ってみてはいかがですか?」
「………」
ーーー◇ーーー
「おかえり一夏君。ラウラさんはなにくれたの?」
「ナイフだ」
「ナイフ?」
見てみるとそれは刃渡り20cmを越える。バタフライナイフみたいなチャチな代物とはまったく違う、明らかに軍用なナイフだった。
「ラウラが言うには。切断力に長け、耐久性も高く。自分が実戦で使っていた物だって」
「通販番組かな?」
なんか羨ましく感じた、僕もアマゾンブレイドあげようかな
「おーい一夏!誕生日プレゼントだ受けとれ!」
「俺と弾で選んだんだ」
「ありがとう弾!数馬!」
弾と数馬から貰った袋を開ける一夏。
するとラウラが僕の横によってきた。
「それで一夏君にナイフを送った意味は?」
「刃物を贈る。それは悪運を断ち切り、未来を切り開くという意味がある」
「一夏君らしいっちゃらしい」
「後は………戦士が己の武器を渡すという意味はだな………」
顔を赤くして黙り込むラウラを見て僕はあのナイフに込められた真の意味を理解した。
「ちゃんと伝えないとわかんないよ?」
「伝えようとしたのだ。ただ………」
「ただ?」
「照れが先に来て。私が話を断ち切った」
「何してんだか」
フラグも断ち切っちゃう物だった。鈴さんかよ
「おおっ、駄菓子詰め合わせだ!」
「へへっ。実は老舗の駄菓子屋を数馬が見つけてな」
「金をかき集めて買いまくったんだ」
「おおっ。見たことないお菓子まである」
あっちはあっちで楽しそうだ。
うん?弾君がこっちに近づいてきた
「なぁ悠、虚さん知らね?一夏知らなくてさ」
「虚さん……あ!居た!」
「うおっ、虚さん………どうしよう」
「行けっ」
「だ、だけど」
お目当ての人物を見て足がすくむ弾君
虚さんも弾君に気づいて顔を赤らめた。
双方の事情を知っていると焦れったい現状。だが当人からしたらそれどころではないのだろう。
ならばやることは一つ。
「弾君、僕は今虚さんの連絡先のメアドを持っている!」
「マジか!……お前まさか!!」
弾君が言うと同時に後ろから無数の視線が僕に刺さった。やべぇなんか綾音が包丁持ってるし、シャルロットさんは皿を持ってるし
「いや普通に業務連絡の為に連絡取っただけだから」
「よかったー……」
後ろの人達もほっとした、こえーよみんな
「でもどうする?今受け取るかそれとも本人から貰うか!」
「うっ……!」
「なら中庭に行きなさい、さぁ!」
「お、おう!」
弾君を無理やり中庭に放り込んだ。
さて次は。
「虚さん中庭に行ってください。そしてメアドゲットしてください。弾君からより虚さんから聞き出せば弾の方も自分に気があるのではと思うはずです、そしてそこからステップアップしましょう!」
「ちょ、ちょっと待って。私別に彼に気があるわけでは」
「早く行かないとあの人がスタンドアップしますよ」
サッと僕と虚さんが楯無さんのほうを向くと。楯無さんは『恋慕』と書かれた扇子を広げて目を細めた。
「………」
「………」
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
虚さんも中庭に行かせた。
やったぜ(土方)
「なぁ悠、弾のやつどうしたんだ?」
「やっと春が来たんだよ」
「今は秋だぞ?」
「うん、死ね(蛇の目と牙)」
「当たり前のように呪言使うなって!」
知らない。
「あの、水澤君」
「悠でいいよどうしたの御手洗君」
「数馬で良いよ。それにしても弾に春って本当か?」
「まじまじ大マジ」
「マジか、弾もやるなぁ」
「結構激アツ展開だと聞いたぞ?」
「三崎君が見て来てって言われて来たよ」
すると大和君もマモル君も来てくれました。
「見届けるのが友達の宿命」
「でも邪魔したらダメじゃない?」
「弾にも春が来たかぁ………」
男子の友情は固い。
三人は友の恋路を見守りに行った。
ついでにのほほんさんもついていった。
「楽しんでますか一夏さん!」
「綾音さん、お陰様でね。」
「それは良かったです!プレゼントを用意しました!」
制服姿とは違い私服なのだが,普段のリボンは小さめらしいが何故か悠は指摘しなかったが、二つの箱を持って来てくれた
「こ……これは!」
「一夏さんは料理が得意と聞いたのでルクーゼのカリビアン20ピース混合素材調理器具セットです!」
「それって……」
「高級調理器具一式です!包丁には私が研ぎました!」
「マジか!最近包丁を変えようかと思ったからありがとうございます。使わせて頂きます」
「それはよかったです!今度料理を教えて貰っても宜しいですか?花嫁修行の一環ですので……」
そう言い微笑んだ綾音は僕を一夏君の前に連れ出し、ぴたりとくっつく
「うん?」
「まだまだ頑張れると思うので!」
「あ、綾音さん?」
「へぇーーー………一夏君ちょうど良いや,
「うわぁしまえよそんなもん!!」
僕は何故か一夏君の前にアマゾンブレイドを突き出していたがなんか美月が大きい声を出して引き剥がした
「綾音さんっ!!」
「美月!?」
「あ、美月さんどうしました?」
「どうしました?じゃないよ!何しれっと悠狙ってるの!」
「狙ってると言うか………運命だからですよ?それに未来で美月さんとも仲良くしたいですし」
「運命がどうか未来とか関係ないよ!悠はそこのところどうなの!?」
「え?」
いきなり振らないでよ
「……………別に嫌じゃないし」
「ね?」
「それでもなんか嫌だよ!」
僕を揺さぶってる美月を見ると綾音は少ししょぼんとした
「ど、どうしたの?」
「このパーティに参加できてよかったなって思ったんです…」
「なんで?」
「実は私………再度入院することになっちゃいまして……」
「「に、入院!?」」
パーティーなので皆が綾音に目線を集めてしまう
「ど、どう言う事!?もしかして悠……」
「誤解すぎるって美月!綾音は昔病弱で入院してたからだよ!」
「それもそうなんですが…………野座間の指示で検査する為に数日間ですけど入院する事になりました。」
それを聞いた瞬間美月はなんだか申し訳なさそうになった。
「入院時に悠さんと同じ境遇だと知って私は悠さんが生きる希望みたいになってたんですよ」
「やっぱり運命だった、ごめんね綾音さん」
「こちらもなんか調子乗ってすいませんでした。」
美月と綾音が仲直りの証明でハグし合ってた。まぜろ(?)
「それでは私はここら辺で」
「私も別のところ行くね」
そう言い残して二人は三崎さんのところへ行った。
「なぁ悠、もしかして美月さんって」
「言わないで」
なんか一夏君ヒロインズの感じみたいになってた。
そう言うの辞めてくれまじで
「何がありましたの?」
「別になんでもないよ」
入れ替わりでセシリアさんがやって来た。
「一夏さんお誕生日おめでとうですわ!!こちらをどうぞ!」
「ありがとうセシリア。おおティーセットだ。しかもなんか高そうだ」
「お目が高いですわね。これはイギリス王室御用達のメーカー『エインズレイ』の高級セットです。わたくしが普段愛飲してる一等級茶葉もお付けしておりますわ」
「お、おう。これはまた凄いものを。虚さんに教わりながら淹れさせてもらうよ」
生徒会の茶が増えました。
相当な値打ちものだぞこれ
「セシリア。怪我してるのに来てくれてありがとうな」
「いえ。一夏さんはわたくしの恩人なのですから。出ないわけにはいきませんわ」
あの後織斑先生と医師に頼みに頼んだセシリアさんは特別に外出許可を取らせてもらった。
包帯で固定されてる腕があまりにも痛々しく見えてかなわない。
「本当に大丈夫なのかセシリア」
「もう、そんな辛気臭い顔をなさらないで下さいな」
「うん。まあ、また痛くなったらちゃんと言うんだぞ?」
「ええ」
セシリアさんの腕が無事とは言えないが活性化再生治療の痛みは痛み止めでなんとか対応している。
本人は大丈夫と笑ってるが、やはり心配になるわけだしなんだか辛気臭い
「それにしてもセシリアさんフレキシブルやっとできるようになったんだおめでとう!」
「あぁそうだったな。俺も見せてもらったよよく頑張ったな」
「二人ともありがとうですわ!」
二人からの感謝を貰い歓喜するセシリアであったが、楯無さんが割入ってきた
「でも悠君も使ってたよね…………フレキシブル」
「あ……」
「え……?」
そう、楯無さんは見てしまったのだ。悠の戦闘を全て
「セシリアちゃんと同じように指鉄砲してたよね?」
「……」
「バーンって口で言ってたよね?」
「やめてください」
「しかもそれする前に出し切ろうぜとか言ってたね?」
「うわああああああああ言わないで楯無さあああああああん!!!!!」
僕は顔を地面に埋めた。マジで恥ずかしすぎる
「悠さんもフレキシブルを使えるようになりましたのね!」
「えっ…まぁね」
「すげぇ進歩じゃん二人共!」
ま、まぁ褒められたしいいか
「あ、プレゼント渡すね」
バススロットから取り出したのは大きめの箱と小さめの黒い箱
「開けてもいいか?」
「いいよ」
「えーと………おおっ! こ、これはっ!?」
開けた瞬間一夏君は思わず大きな声を出してしまった。
その声に皆が振り返るなか。箱の中にあったのは。
「す……すげぇ!プラモデルにフィギュア!しかもこれら全て高い奴じゃねーか!」
「ふっふっふっ…………駿◯屋で全て取り揃えた!」
自信満々で誇るがもう一つの箱に目がいってしまう
「で、もう一つのは………これって!」
出てきたのはブラックメタルとエメラルドグリーンで出来たネックレス。
しかも魚の形を模ったやつがついてるやつ
「オーダーメイドで作ってもらったんだ。お互い強くなろうって約束したし」
「悠……お前ってやつは!!」
一夏君が男泣きし僕の背中をバシバシ叩いてくる。そんなに嬉しかったんだね
「悠君やるじゃないの〜私のも作ってもらおうかしら」
「自分で作りに行ってください」
「無慈悲ッ!!」
シャルロットは驚いていた。以前プレゼントを買いに行く際にあんなセンスないプレゼントを渡すのかと思いきやまさかのオーダーメイドという上の上を行くやつをプレゼントし,女子達とは違う注目を浴びる
「………悠って時折センス力光るわよね」
「キャ◯◯◯ップ渡してたら面白かったかも」
そして想定外過ぎるプレゼントに回りの女子も思わず嫉妬を通り越して感心してしまった。
「オホン」
そんななか割って入ったのは箒だった。
咳払いをして頬を赤くしながらも、真っ直ぐ一夏の目を見た。
「一夏、受けとれ!」
「箒、これは?」
手には大きめの袋。中には包み紙に包まれた何かが覗いていた。
「開けてみろ」
「わかった。おっ、着物だ!」
「実家に良い布があって仕立てて貰った。その、この前夏祭りに行ったときに着物を持ってないと聞いてな」
「あー確かにそうだったな」
「触った感触は、どうだ?」
「触ったらわかるけど本当に良いものじゃないか?サンキュー箒!」
「う、うむ」
渡された着物は落ち着いた色合いで部屋着にも使えそうだった。
一夏は着物の着方の心得があるので、帰ったら早速着替えてみようと思った。
「実はその………その柄は私が持ってるものと対になっていてだな………」
「ん?なんか言ったか?」
「いやなんでも!………ええい!着ろ!」
「え、ここで?」
「違う!正月の初詣にだ!その着物を来て篠ノ之神社の初詣に来い!いいな!?」
「お、おうわかった。約束する」
箒さん照れ隠しを勢いで乗り切った。
さっきの鈴さんといい、幼馴染み組は間違いなくいろんな意味で成長している。
だが流石に限界が来たのか、箒はそっぽを向いた真っ赤な顔でポニーテールのリボンをいじった。
「そのリボン、俺があげた奴だよな?ずっとつけてくれていて嬉しいぞ」
「べ、別に毎日同じものをつけている訳ではないぞ!?」
「わかってるって。週二日ぐらいだろ?」
「よ、よく見ているな」
「箒のことだからな」
「ぬっ!?そ、そうか………私のことだからか」
「お、おう」
自分を見てくれていることが嬉しかったのか。箒さんは恥ずかしいやら嬉しいやらで更に顔を真っ赤に染めた。
そんな普段とは違うしおらしさで恥ずかしがる箒を前に調子を崩される一夏も不思議とドキドキするのだった。
が、そんな二人の様子を快く思わない人物が四人。
「「「「ジーー」」」」
「はっ!?」
「わっ。どうしたみんな?」
「なんか良い雰囲気じゃない?あたしの時より」
「これが幼馴染ですの?」
「みんながいる場でそういうの良くないと思う」
「浮気者め。お前と同じナイフで裂いてやろうか」
鋭き眼光が八つ、そしてそれを囲むギャラリーに「修羅場キタコレ」とカメラを押す黛新聞部エース。
最近周りの空気にある程度察知出来るようになった一夏君は回れ90度し、僕の腕を掴む
「そ、そう言えば飲み物足りないんじゃないか!?俺買ってくるよ!行くぞ悠!」
「えっ、ちょ、一夏!?」
ーー♢ーー
「わりぃな悠、巻き込んじまって」
「いやまぁ。良いけどさ」
あの場で一人で抜け出すことは至難の技だっただろう。
たまたま近くにいた僕を盾にしたって感じだ。
「一人で外に出ていくなんて無鉄砲なこと考えなかったから許す」
「連れ出した後にそういえばって感じで気づいたからな」
「85点」
「意外に高い」
玄関で靴を履いてる時、一夏に「まだ
あの一言がなかったら着いていこうなんて思わなかったかも。
なので。
『楯無さん』
『大丈夫よ、二人の周りに不振人物はいないわ』
後方から楯無さんが予備対策として周辺警戒をしてくれている。
ISを持っているとはいえ二人だけで大丈夫かと思ったところに会長から言ってくれたのだ。
ついでにみんなが飲みたい物をリストアップしてくれた。感謝。
「てかお前さっき一夏って……」
「あぁちょっとラウラさんにさもう呼び捨てにしたらどうだ?って言われたから」
「あぁ確かにキャノンボールの時も呼び捨てだったなぁ」
「やっぱり慣れないや」
「いつか呼び捨てにできると良いな」
とまぁこんな感じだが少し気になることがあった
「てかよく考えたら箒さんのこと良く見てるよね。リボンの柄なんて分からないよ普通」
「え、普通にわかるだろ?」
「いやわからんよ」
なに当たり前のことを的なことを言ってるのかと言う顔をする一夏君
なんだろう。この人やっぱり男女の友情として設立させる気だ
「箒さんに気があるの?」
「なにそれ」
「恋愛的な意味で好きなのかって話」
「そんなんじゃねえよ」
「逆に好きな奴とか、この子と将来的に恋愛的なお付き合いしたいなとかいないの?」
「いない」
間髪入れずに答える一夏君。嘘ではなく本心なのだろう。一夏ヒロインズの努力もまだまだ一夏に届いてないと見える。
「そっか」
「いきなりどうしたんだよ?」
「……なんでもないや」
しかしもう一つ心残りがあった。それはゼフィルスのパイロットのこと……
「ねぇ一夏君。」
「うん?」
「君や織斑先生以外に親族は居ないかな……?」
「いきなりなんだよ。千冬姉以外に家族は居ないぞ?」
「あぁそう?急に聞いてごめんね」
不思議そうな顔をしていたが,楯無さんが緊急でプライベート・チャットを繋いで来た
『二人共離れて!誰かが近づいてきてる!』
「なんだって!?」
「……!一夏君あれ!!」
僕が指した方向を見ると謎の人影が音を立てて歩いてくる
「こいつ……!!」
「ち…千冬姉?」
「やっぱり……!」
黒い外套を身に纏った、千冬。但し、身長は低く、まるで少女のような…。
小さい、千冬姉?…少なくとも、顔は全く同じ。
だが、
「………いや。私の名前は、織斑マドカだ」
そう一夏君の言葉を否定して、少女はニヤリと微笑んだ。
「…えっ?」
「一夏君と……同じ?」
織斑…?その苗字、俺と千冬姉と同じ…!
しかし脳が疑問を浮かべるより早く、少女は動いた。
「私が私たるために、お前の命を貰う!」
外套の下から拳銃を取り出し、俺に向けて火を放った。
「アマゾンッ!!」
水澤悠の試練はここからが始まりかもしれません
次はおまけだと思ってください