インフィニット・アマゾンズ   作:らんくらニキ

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第八十話 白真皇帝(シンエンペラー・アルビオン)

 

天井をぶち抜いて現れた曄はEOSに目を向ける

 

「大丈夫?」

「………このくらい平気……っ!」

 

高井は立ち上がったと同時に狼狽える。と言うのも先ほどのゴールデン・ドーンに振り回されて身体をあちこちぶつけて一部骨折してるのである

 

「よく耐えたね。後は任せてちょうだい」

「あぁ、ありがとう………」

 

曄は奥にいる藍來にも目を向けた

 

「姉さん……」

「よく頑張ったわ藍來、久しぶりのISはどう?」

「まだ慣れないよ姉さん。それとあまり追い詰める事は出来なかった」

「そんな事ないわよ。あ、黒崎さん後の指示お願いね」

 

ただの姉妹の会話なのだが、現に今スコールは絶好の攻撃チャンスであるにも関わらず動かなかった。

 

(今下手に動けば、斬られる)

 

曄は織斑千冬と同等のインファイターでもあるが、何よりエンペラー・アルビオンの形が変わっているのもあって警戒して居た

 

(右手のプロミネンス・コートは修復した。リムーバーはあるけど、取り付けれる隙はあるの?)

 

新型IS用に持ってきたリムーバーだったが、今このISを無力化させるとはいえこれを使うのも視野に入れた。

 

黒崎は曄からの指示を受けて皆を誘導する

 

「(日本代表がこんなのに指示出すなよな……)分かった。全員野座間製薬本社の正面玄関および周辺の作業を行う。裏口から行くぞ」

「「「「「了解!!!」」」」」

「俺達も行くぞ、フク。」

「あぁ」

 

三崎か高井を運んで白塗りのバンに向かい、アマゾンチームは黒崎達と一緒に向かった

 

皆がこの場から消えた事により、曄は白剣をスコールに向ける

それと同時に曄はスコールに瞬時加速で近づく

 

「キャノンボール・ファスト以来ね。亡国機業(ファントム・タスク)!」

「会いたくなかったわ、日本代表!」

 

スコールは多数のソリッド・フレアを発射するが右肩からバリアが展開され、着弾と同時に吸収して放出。

咄嗟にプロミネンス・コートでガードするも左右の斬撃をモロに喰らってしまう

 

右肩の新兵装【シン・ユニット】

これはISのSEとは別の後付け式のエネルギーシールド発生装置であり、対象の攻撃をバリアで受け止め増幅させ放出する能力を持つ

 

「今の何……!」

「よそ見してんじゃない!」

 

ハイキックを叩き込もうとするがスコールは即座にガードするも、テイル・クロウで掴まれそうになるが、光線兵装のブルーブラスターからエネルギーソードが発生し、切断されてしまう

 

「離れなさいっ!」

「グハァッ!!」

 

実弾兵装のホワイトブラスターで吹き飛ばし、互いに距離が離れる

 

「やってくれるじゃないの……!日本代表がこんな会社を助けてるの意味が分からないわ」

「…………そうね。確かに野座間製薬はあんな人喰いを作り出したヤバい会社よ、でもそこに妹が責任を持ってアマゾンを駆除してるのよ。」

「何が言いたいのよ」

「妹は今さっきISに乗ってたけど、ISの起動テストで死ぬぐらい使わされて居たところを私が変わっただけよ…………

妹が頑張って命賭けてるのに、責任を取ろうとする会社を曲がりなりにも守る理由があるのよ!」

(え、この人まさかのシスコン?)

「それに貴方が襲撃したところは死者が居ないって聞いてるしどっちでもなかったわ。」

 

確かにスコール率いるモノクローム・アバターは可能限り死者を出さないように行動している。

 不用意に死者増やせば襲撃国からの飛び火を僅差でありながら抑えれる。それに無作為に殺戮を広げることはスコールの美徳に反していた。

 

「さぁ、始めるわよ!」

 

曄の啖呵を切ったと同時に翼の装甲から緑色のオーラが展開、目にも止まらぬ速さで斬りつけまくる

 

(速い……!ブリュンヒルデの再来とも言われた現日本代表!プロミネンス・コートがゴリゴリ削れていく!)

 

シンエンペラー・アルビオンの白剣【エンペラーソード】はサイドスカートに付けられている武器だがその特徴は切断力を高める為刀身が赤熱化するのである。

これによりプロミネンス・コートの熱を遮るに至る

 

「舐めてもらっちゃ困るわね!」

 

スコールも負けずと鞭であり蛇腹剣として使用できるプロミネンスで適応し、白兵戦を見せる

 

「ならこちらも奥手を見せる時!」

 

両腕、両太腿、胸部装甲の計6基の《ハンドアンカー》の同時射出

ハンドアンカーに備え付けられたブースターにより即座に相手を捉える

 

だけど今回は違った、ハンドアンカーにホワイトブラスターとブルーブラスターを持たせる事で擬似的な遠隔有線攻撃が可能となる

 

「それでも!」

「何!?」

 

スコールはハンドアンカー1基を自らの腕に掴ませたと同時に太腿から同時に巻き取られる

 

「しまった……!!」

 

近づけたと同時に高圧縮されたソリッド・フレアが発射体制となる、

目と鼻の先になるも曄は右肩のシン・ユニットからバリアを発生させたが、キャパオーバーを超えてしまい両者至近距離からの大爆発に巻き込まれる

 

特殊開発局のIS中は真っ黒になりそこに黄金のIS、ゴールデン・ドーンとスコールは跪いて居た

 

「ハァ……ハァ……どこ行ったのよ!」

 

スコールは辺り一面を見渡すも曄の存在が見られなかった。

逃げたかと思って居たが、その考えは数秒後に否定される

 

「………………嘘でしょ」

 

そこに居たのはシン・ユニットが破壊され、全身ボロボロの来栖曄の姿だった

 

「よくもまぁ……やってくれたわね!」

 

目に殺意を輝かせ、ツインブラスターをスコールに向ける

しかしスコールは曄がぶち抜いてきた天井から外に飛び出した。

 

「待ちなさい!!」

 

曄は撃ち続けて追いかけるも、オーバーヒートして収納したと同時にエンペラーソードを呼び出す

 

「なんでそれを受けて生きてんのよ!」

「日本代表は人の思いと鋼鉄で出来てんのよ!」

 

スコールが放った火球も叩き斬る

着々と距離を詰められるスコールは全方位視界で後方から迫る剣鬼を映しながら舌を打った。

 

(このままじゃ振りきれないわね。再び最大火力のソリッド・フレアを当てれば行けるだろうけど。撃つには溜めがいるし溜めてる間に追い付かれるし撃つエネルギーが無いわ)

 

そう考えている間にも刻一刻と距離が縮まっていく。

 

(アレを使うか。でも、アレはリスクがでかすぎるし。まだ調整も終わってない、また賭けね)

 

悩んでる暇など無い。

スコールは覚悟を決めて曄に振り返り、ゴールデン・ドーンの奥底にしまい込んでいる機能を呼び起こそうとした。

 

『スコール今どこだ!!いや言わなくて良い!追われてるんだな!?』

「ごめんなさいオータム、今話してる時間は」

『そっちにアイツを呼んだ!それで逃げろ!』

「アイツ?」

 

ゴールデン・ドーンから聞こえるオータムの声に疑問符を浮かべていると、背後から藍色のレーザーがエンペラー・アルビオンに縦横無尽に襲い掛かった。 

 

「レーザーが曲がっ……くっ!!」

 

咄嗟にトライ・ルミナスを全体に囲い身を守った

 

「情けないな、スコール」

 

呆れと哀れみを含みながらスコールの隣に降り立ったのは、同じモノクローム・アバターのメンバーで、現在マグナリオと同じ謹慎中のエムのサイレント・ゼフィルスだった

 

「エム!?どうして貴女が」

「オータムが五月蝿いから来てやったんだ。それにしても散々な有り様だな」

「予想外に予想外が重なりすぎてね」

「フンッ、こんなことなら私がこっちに来るべきだった」

「それはやめた方がいいわ本当に。貴女死ぬわよ、色んな意味で」

 

ガチトーンで止めるスコールによく分からんという顔をするエム。

 

「あれが日本代表?やけにボロボロだな」

「いや、高圧縮したソリッド・フレアを受けても現在進行形でピンピンしてるし侮ってはいけないわよ」

「…………ガチか」

 

曄も正直限界がきており、仕留めると言う考えとボロボロの身体とISが反比例となって居た

 

「ならこれでも喰らいなさい」

 

特大の火球が曄めがけて放たれた。

避けるという考えは無く、後ろのIS特殊開発局に当たるのを懸念として居たからだ

 

「………それでも私は避けないわ。そうよね…………藍來!!」

「「!?」」

 

地上で、藍來ことアマゾンガンマがアマゾンガンマブラスターを使ってミサイルとカノン砲で吹き飛ばした

 

煙が晴れると遥か遠くに飛んでいく亡国機業の二機の姿が見えた

 

「…………取り逃したか」

 

地上にいるアマゾンガンマにグッドサインを贈るとガンマは安堵した

 

「来栖さーん!」

 

二人の来栖が声の方を向くと打鉄二機と、それに酷似した白いISが来た

白いISって言っても白式ではなく、暮桜タイプの先行量産仕様の白鉄(しろがね)である。

 

「二人とも来栖ですけど姉の方です!」

「あぁすいません……」   

「あらきてくれたのね心葉ちゃん」

 

彼女は部下である楠咲(くすさき)心葉(このは)。主に事務作業をしており、曄の頼もしい部下でもあり友達である

 

「終わってしまいました?」

「勿論よ」

「ガーン……」

 

落ち込んだ後心葉は随伴した二機の打鉄に周辺警戒を命じた。

 

「藍來さんが危ないからってISを展開して即座に行く癖止めてください!事務作業大変でしたからね!」

「ごめんなさいね…………テロリストも捉えられなかったし災難だったわ」

「てかボロボロじゃ無いですか!早く修理に出しま、ってシン・ユニットどうしたんですか!」

「ぶっ壊されたわ」

「えぇっ……」

「ここら辺の後始末は妹がしてくれるし私は行くわ」

「………ですね」

 

二人は藍來達を見届けて日本代表事務所に戻って行った

 

 

 

 

ーー♢ーー

 

 

 

橘と令華は藍來達の前に立ち集合して居た

 

「3人ともよくやってくれた、だが後片付けはやってもらうぞ」

「隠れて居た局長が言えた事じゃねーよ」

「言うな渋谷。兎に角わかりました。」

「藍來に関しては後でボーナスをあげるわ」

「本部長ありがとうございます!!」

 

3人はそれぞれ後始末に取り掛かり、対アマゾン駆除用ISに目をやると2人はほっとしたのであった

 

「奪われずに済みましたね。」

「えぇ、実験施設が壊されたけど……」

 

悔し涙を流す橘であったが、後にニュースにのり、評価が変わる野座間製薬だった………




マモル君が出なかったのは食ったハンバーガーによる食あたりです
日本代表の強さどうでしたか?

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