PERSONA5 THE ROYAL PARADISE 作:ぎんすた
カツパラももう1年以上経ってる…あっという間ですな…。
ちなみに、アンコールまだ遊べてません。
アンコールにもカツパラコラボ来てくれ…!
今回はレヴォルテと心の怪盗団が同盟を組んでから初のマダラメパレス探索!
原作の斑目編お馴染みのあのイベントもちゃんとやります。(至るまでの流れは原作と若干変わってます。)
&ひびき様、初めての地下鉄。
あと、今回若干らぁらちゃんが黒いのでご注意ください。(ちゃんと理由あります。)
のんちゃんの姉だし、似る所は似るだろうということで…。
苦手な方はブラウザバックお願いします。
ではなんでも許せる方のみどうぞ!!
らぁらside
5/21日 土 晴れ 放課後
ー地下鉄・パラ宿駅ー
放課後、学生の帰りで賑わうパラ宿駅…。
ここに、場違いな雰囲気(?)を放つ者が約2名いた。「本当に…乗らなければならないんだな。これに…」
「あたしもアレでの移動は快適だったけど…
仲間になった以上、あっちの言う事も呑まないと、こっちの筋も通せないと思うよ」
「そうだな…」
普段地下鉄には縁もないひびきと、普段は徒歩通学故に、地下鉄を滅多に利用しないあたし、真中らぁらである。
実は…。
ーーーーーーーーー
ー回想ー
ー昨日ー
5/20日 金 曇り 放課後
ー渋谷駅前広場ー
あたし達レヴォルテと心の怪盗団が同盟を組むことになって、話し合いの結果、一旦連絡通路に集合してそこから機密性の高い場所に移動しようってことになったんだけど…。
「そういえば、前に連絡通路から見たことあるんだけど…
ひびきたち普段、バカでかいリムジンで移動してないか?」
「ああ、そうだが?
ちゃんと目立たない所に停めてるし、何か問題でも?」
「意外と快適なんだ、リムジン移動。
安藤さん、しっかり安全運転してくれてるし、帰りにあたしの家までちゃんと送ってくれるもん!
後…ひびき、課題やる時もちゃんと見てくれてるし…」
「マジかよ!?
ひびき、テメェ俺らには散々目立つ行為は控えろって散々いってる癖に、そっちが一番目立つ行為やってんじゃねぇか!!
考えてみろ!あんなバカでかいリムジンで毎回現場へ行くとか、俺らの行為よりもめっちゃ目立つわ!!
特大ブーメランかましてんじゃねえか!!」
「そういえば、クラスでも噂になってたよ。
渋谷周辺をバカでかいリムジンが彷徨いてるって。
あれ、ひびきとらぁらと安藤さんだったんだ!
納得!!」
「かしこまぁっ!?噂になってたの!?」
「バカ!らぁら、いつもの癖で声デカいって!!
確かに、お金持ちの人だとセキュリティ面からしたら車移動は普通だけど…
怪盗活動ってなると話変わってくるよね…」
「何だと!?」
「あ…」
そういえば…ここ最近すっかり、リムジン移動に慣れすぎてて忘れてたけど…学生の車移動って普通じゃない…!
しかも、リムジン移動となると余計に…!
竜司と杏の真っ当な指摘に、ひびきは開いた口が塞がらない状態だったけど…あたしも、それにすっかり慣れててちょっとだけ…セレブの生活に足突っ込んでしまっていたようなものなので、ぐうの音も出なかった…。
「金持ちのひびきはともかく、元々私達と同じ側のらぁらまで、セレブの感覚に毒されかけるのはダメでしょ!!
みれぃ達にも、怪盗活動のことは内緒にしてるんでしょ!!
みれぃの目は鋭いし、目立つ行為してたら尚更目つけられると思うよ。
私も、みれぃにアイドル違反チケット何回か貰ってるから、その恐ろしさわかるし…」
「…!流石にそれは不味いよ…!!」
「南くんに見つかるのは勘弁だな…」
杏にみれぃの名前を出されたあたしとひびきは戦慄した。
みれぃ達に怪盗活動してるのが見つかるのは絶対に不味い…!!
「という訳で、ヒビキ、ラァラ、オマエラは明日から電車移動だ!!
アンドウっていったな、そいつに頼らず自分達でやり遂げるんだ。
怪盗たるもの、一般人に溶け込むこともワガハイは重要だと思うぜ。
ヒビキ、これはオマエにとっても一般人の生活を学ぶチャンスになる。
あんだけワガハイ達に言ったんだ。
仲間になった以上、ワガハイ達からも少しは色々言わせろ」
「…うう…かしこまぁ…」
「仕方ない…呑み込んでやろう…」
ーーーーーーーーーーー
ということで…あたし達、今日から電車移動になりました。
あたしは何回か乗ってるんだけど…ひびきは初めてなんだよね…。
で、安藤さんはモルガナの指示で遠くから見守ってる状態です…。
「ひびき、地下鉄初めてだよね?
あたしもあまり慣れてないし、一緒に乗れば大丈夫だよ!」
「君のその自信がかえって不安なんだが…」
ひびき…珍しくめっちゃ緊張してる…。
本当に地下鉄初めてなんだな…。
あたしも久々で緊張するけど…。
「大丈夫のかしこまっ!
パラ宿から渋谷は1回乗ってるから大丈夫!行こう!」
「まず、切符はどうやって買うんだ…?」
「あ…そっからか…」
そうだった…ひびき、ずっと車移動オンリーだったから券売機の使い方も素人なんだっけ…。
あ、でも今って…。
「でも、今は切符よりもICカード買ったほうが便利だよ!
2000くらいで買えるから、記名なしだったらすぐ作れると思う!」
「価格が安すぎないか?」
「…」
2000円が安すぎる。
その言葉に、セレブの金銭感覚のヤバさを感じた…。
セレブにとってどこからが高いんだろ…。
「それ言えるの、ひびきだけだからね!?
あたしたち中学生からすると、2000円は決して安くないんだよ!」
「そうなのか?
日本の中学生にとって、2000円は大金なんだな。
この国の将来が心配だ…」
あたしは思わず戦慄しながらも、セレブの金銭感覚を平然と披露するひびきにツッコむ。
ひびきはそれを諸共せず、券売機と対峙する。
「…取り敢えず、ICカード作って地下鉄に乗ろうよ
あたしはこの通りあるし…交通費チャージできてるかな…」
あたしは取り敢えず、ひびきにICカードを買うように促し、あたしは鞄の中に入れたパスケースに入った自分のICカードを取り出す。
後でチャージできてるか確認しなきゃ…。
ぐぬぬ…貴重な小遣いが交通費に飛ぶのは痛いけど…必要経費だから仕方ないのかしこまっ…。
「購入はチャージはこれでできるのか?」
と思ったら、ひびきが懐から平気で金持ちしか持てないブラックカードを出してきた。
それ人前で平気で出しちゃダメなやつ!!
最近はクレカで交通費払えるみたいだけど!!
学生がそれを平気で出すのは不味いって!!!
「できないから!!現金じゃないと無理だよ!!
キャッシュカードってやつ持ってるよね!?
まず近くのATMでお金下ろすとこからだ…」
「む…庶民のシステムは不便だな…」
一般人には当たり前のシステムに不満を漏らすひびきをあたしはATMに連れて行く。
この後、券売機で取り敢えず記名なしでICカード作って、交通費をチャージして地下鉄に乗ったけど…。
ひびきがATMでとんでもない額のお金を下ろそうとして慌てて止めて、なんとか1万に抑えさせたのは言うまでもない…。
「ひびき様…初めての地下鉄…。慣れない庶民のシステムに悪戦苦闘しながら奮闘するお姿…素敵です…!!」
OP『けっかおーらい』
ーーーーーーーーーー
結託!レヴォルテと怪盗団!
開かずの襖を突破せよ!!
ーーーーーーーーーー
らぁらside
5/21日 土 晴れ 放課後
ー渋谷駅・連絡通路ー
「お待たせのかしこまぁ…」
「くっ…この僕がたかが庶民の電車に乗るだけで、あんなに苦労するなんて…!!
おまけになんだ!?あの混雑は!?
庶民には帰りなんだから、少しは時間をずらして乗るという意識はないのか…!」
「おう、すげぇ疲れてんな」
「慣れてないから当たり前だよのかしこまぁ…うう…貴重な小遣いが…!!」
あたし達は改札を通った後、無事地下鉄に乗ったんだけど…。
学生の帰宅ラッシュにぶち当たったせいで、座れず揉まれに揉まれ状態だった…。
満員電車って…こういう感じなんだ…。
電車通学の人…よく耐えれるね…。
で、へろへろの状態になって連絡通路に到着したのだった…。
(しかもあたしは久々のあかべこ…)
「まぁ…回数重ねれば慣れてくと思うよ…」
「それよりもラァラ、さっき小遣いがなんだかんだで嘆いていたが…たかが交通費で嘆くもなのか?
必要経費だし、自分で出すのは当たり前だろ?」
「バカだろアホ猫!!らぁらはまだ中学生なんだぞ!!
中学生は基本俺ら高校生みたいにバイトできねぇし、毎月貰う小遣いが貴重な収入源なんだよ!
それを毎回交通費に飛ばしてみろ、下手したら全部消し飛ぶどころの話じゃねーぞ!!
まぁ、ひびきに出してもらうって手もあったけもしれねーけどよ?
ひびきは今日が電車デビューで、どうせ典型的な金持ちなら、普段現金持ち歩く習慣ねーだろ?
あと、その様子だとそこまでいく発想なかったんじゃね?」
「バカの癖にそういうところは鋭いな…竜司」
「バカは余計だ、高飛車王子!
わりぃ、俺らもそこまで頭回ってなくてすまねぇ…
らぁら、お前の交通費後で俺らで返すわ。
パラ宿から渋谷だろ?そんなにかかんねーだろ。
ひびきは勿論出さねーけど」
「うう…竜司が優しい…。いいの?」
「いいんだよ、お前が一番年下なんだから。
こういう時は、年下は年上の奴に思いっきり甘えとけ!!」
「ありがとうのかしこま…」
「へーへー、そのあかべこ状態も直しとけよー。
見ててこっちもいたたまれねーからな」
「かしこまぁ…」
竜司に心の底から感謝しつつ、あかべこ状態を直す。
すると、それを見ていた蓮から「あ、そうだ」とある提案をされる。
「ならこれからの交通費、パレスやメメントスで稼いだ金で出していくか?
必要経費だし、らぁらの小遣い事情も守れる筈だ」
「ほんと!?」
蓮の提案に、あたしは先行きが明るくなる未来が見えた。
この案はあたしにとっては非常にありがたい話だ!!
「賛成!それなら交通費を心配する必要なくなるね!
メメントスとかなら沢山稼げるし!」
「必要経費を稼いだ資金で相殺か…。
いい案だな。僕も賛成だ」
「俺も賛成だぜ!
必要経費でらぁらの財布を殺したくねぇし」
「オマエらがそこまで言うなら…いいだろう、これから交通費は怪盗団の資金から出すこととする!」
「みんな…!ありがとうのかしこまっ!!」
蓮のおかげで交通費事情は解決し、あたし達は作戦会議をする為にカラオケへ移動した。
ーーーーーーーー
ーカラオケー
カラオケに来て早速…作戦会議と言いたいことだけど…。
「なんで俺らまでお前らの習慣に付き合わなきゃいけねぇんだよ!!
ていうか、カラオケに来て勉強とかシュールすぎね!?」
「まぁ、ヒビキの言うことにも一理あるな。
パレス探索で疲れた状態で勉強するより、探索するよりやったほうがいいもんな」
「あはは…あたしも最初は悲鳴あげた方だけど…今の方が家帰って宿題やるよりよっぽど楽だなって感じるよ。
それに、たまに抜き打ちでひびきお手製の小テスト入るから、一個前のと比べて点数が落ちてたら、雷落とされて追加で補講入るから油断できないもん…」
「当たり前だ。
僕と組む以上、怪盗活動で成績低下したりしたら、本末転倒な上に僕にとっても恥だ。
それに、命懸けの活動に付き合わせるのと引き換えに、勉強をはじめとしての面倒を見たりなどの優遇は必要なほうだ。
というか、秀尽組の君達にも課題は出てるだろう。探索で疲れる前に終わらせてた方が効率がいい。
君達もわからないところがあったら僕に聞くといい。
だが、先ずは自分で解くんだ。
らぁらにもいつも言っているが、ヒントは教科書に大抵隠れている。
よく探して、問題に繋がる手掛かりを見つけ出すんだ。
テストも教科書に書いてる基礎さえ押さえておけば、赤点は大体回避できる仕組みだ。
寧ろ基礎を放っておくと却って赤点まっしぐらだと思っておいたほうがいい」
あたしにとっては、組んだ頃から最早恒例行事なんだけど…。
ひびきによる、作戦会議前の勉強タイムが始まった。
ちなみにあたし、パレス探索前のリムジン移動の時にも学校の課題とかひびきオリジナルの課題とかもやらされてたんだよね…。
そのおかげで、知識も色々身についたんだけど…。
♪♪♪♪
RANK UP!
知識:1 平均的→2 物知り
知識が平均的から物知りに上がった!
(というかもう上がってるんだよね)
「うげ…教科書にヒントって言われても全然わかんない…」
「どこを参考にしろっつーんだよ…」
「杏…竜司…君達は先ず、教科書の読み方から見直す必要があるな…。
対して蓮は…」
ひびきが蓮の方を見やると、蓮のワークは問題を解くのが進んでいた。
「ほう…少しはやるみたいだな」
「これでも合間合間にやってるからな」
「いい心がけだ。
あと、らぁら。そこの解き方違うぞ。
もう一度、一からその問題を解き直すんだ」
「うえっ!?かしこまっ!?」
で…数十分後、それぞれの課題を終えようやく作戦会議に入ったのだった。
ーーーーーーーーーー
「で…今日からマダラメパレスの探索再開だが…。
取り敢えず、俺達はお互い第二展示室まで進んだところで間違いないな?」
「僕らも一緒だ。あの語尾を持ったシャドウさえいなければもっと奥へ進めた…。
今日はその分を取り返す!」
「皆もそれでいいか?」
「かしこまっ!」
「いいぜっ!ついでにオタカラ確保しちまうか?」「1日でできるわけないでしょ!
私も賛成!いこ!」
「情報支援はワガハイとジーニアスの2人態勢でいく!
ジーニアスは語尾のつくシャドウがいたら、アミのことはワガハイ達にまかせて耳塞いですぐ下がれ!
この前みたいに相方のピンチを招くのは不味いだろ?」
「わかっている。
この前のような失態は二度と晒すものか!」
「全会一致だな。行こう!皆!」
「「「「「おう!!」」」」」
あたし達はカラオケを抜けた後、あばら家の近くでイセカイナビを起動し、マダラメパレスへと久々に潜入した。
ーーーーーーーーーーー
ーマダラメパレス・第二展示室ー
ショートカットを活用して、セーフルームに瞬間移動しそのまま第二展示室へ再びやってきた。
で…早速…。
「うえぇっ!?なんか下穴空いてる!?」
「…アミ、警備の奴をよく見ろ」
「あ、トリックアートだ…」
「勘違いするにも早計だぞ、アミはもう少し観察眼を鍛えるべきだな…」
「それ俺も思った」
「ジーニアス…ジョーカー…精進するよのかしこま…」
トリックアートに驚くっていうハプニングもありつつ…。
「ジョーカー、アミは奇襲が得意なんだ。
ここは彼女に先制を取らせてみるんだ」
「それは本当か?」
「マジで!?」
「あ、私に喰らわせた奇襲でしょ!
見てみたいかも!」
「というわけだ。アミ、いつも通り頼むぞ」
「かしこまっ!」
みんなに奇襲を任されたので、シャドウの目がそれてるうちに素早くソファに隠れて…。
「こんにちは(考える人風)。
からのー!ちよっとその仮面の下、見せてよ!!」
あたしは考える人風のポーズとモノマネでばっと出てきてシャドウを驚かせてそのまま飛びつき、仮面を引き剥がして引き下がる。
仮面を引き剥がすと、シャドウが正体である戦闘形態へと変貌する。
《推奨BGM:『Take Over』》
「いや、なんでモノマネなんだよ!!
そこいるか!?」
「しかも地味に物真似上手っ!!」
「いやぁ〜つい癖で〜」
「いちいちギャグ挟まないと、いけない病か君は!
まぁ、神出鬼没さが身に付いて物真似からすぐ奇襲へ移れる君だからこそ成せる技だが…」
「ワガハイ的にはスマートではないな…」
「俺もやってみていいか?」
「君はやんなくていい!!ある意味アミだけに許される特権だ!!
無理に取り入れたら、必ず綻びが出る!!
天狗が祝福弱点、鵺のような奴が火炎と氷結の2つ弱点持ち、シーサーみたいなのが念動と呪怨弱点だ。
疾風耐性がいるからモナは情報支援や回復に集中してくれ」
物真似に対してツッコミが入る中、ジーニアスがシャドウの弱点を分析してみんなに伝える。
「疾風耐性か…しゃーないな、ワガハイは支援に徹する!呪怨弱点はジョーカー、頼んだぞ!」
「わかった!」
みんなでシャドウの情報を共有し、先ずはスカルが前へ躍り出る。
「弱点突く前に、敵の動き止めとかねーとな!!
奪え!『キャプテン・キッド』!『マハジオ』だ!!」
スカルの仮面から現れた骸骨の海賊が、フィールド全体に雷鳴を轟かせ、シャドウ達に電撃ショックをお見舞いする。
スカルの目論見通り、シャドウ全員に電気ショックが炸裂し、シャドウ達が感電状態になる。
「サンキュ!スカル!」
パンサーがスカルにお礼を言うとすかさず、パンサーが仮面を燃やす。
ブチッ!!
「踊れ!『カルメン』!
『アギ』!!」
WEAK!
灼熱の踊り子が放つ情熱の炎が、呪いを焼き払うように鵺のシャドウを打ち跪かせる。
1more!
鵺のシャドウを跪かせたことにより、1moreを獲得したパンサーはそれをバトンタッチでジーニアスに譲渡する。
「ジーニアス!お願い!」
BATON TOUCH!!
「フン、言われなくてもな!」
ブチッ!!
「進め!『ナポレオン』!!
『ブフ』!!」
WEAK!
ジーニアスの仮面から這い出た、青い軍服に身を包んだ男装麗人が、剣から冷気を放つ。
剣から放たれる冷気が、もう一体の鵺を凍らせる。
「ジョーカー、君の力を見せてくれ!」
BATON TOUCH!!
「ああ、期待に応えてみせる!」
更にバトンタッチでジョーカーへとバトンが渡され、ジョーカーの仮面が燃える。
ブチッ!!
「奪え!『アルセーヌ』!!
『エイハ』!!」
ジョーカーの仮面が変化した、赤いスーツに黒い大翼を携えた怪盗紳士がジョーカーの想いを込めた呪怨の焔をシーサーに向かって放ち、シーサーが呪いの焔で苦しめられる。
そして…。
「頼んだぞ!アミ、決めてこい!」
BATON TOUCH!!
「かしこまっ!」
ラストはあたしがジョーカーからバトンを受け取り、天狗へ向かって駆け出す。
「行くよ!!」
あたしは心の中にいるもう一人の自分に合図を送り、仮面を燃やす。
ブチッ!!
「御旗を掲げて!『ジャンヌ』!
『コウハ』!!」
WEAK!
仮面が変化した白いドレスと薄紫の鎧を身に纏ったあたしに似た女性が、御旗を振りかざして光を放つ。
光は天狗を眩ませた。
HOLD UP!
「敵全員ダウン!!決めるなら今だ!!」
「よし!行くぞ!」
「かしこまっ!」
モナのアナライズで敵全員がダウンしたことを確認すると、直ぐ様ジョーカーの号令で、みんなで総攻撃に入る。
ドカ!バキ!ドカ!バキ!
ーVictory is in the air!ー
「かしこまフィニッシュ!!」
『ときめき!プレゼントfor you』モチーフの背景と消滅寸前の黒いシルエットのシャドウを背に、あたしはいつものかしこまのポーズを決めて、バトルはフィニッシュした。
ーーーーーーーーーーーー
「ちゃんと決まったからいいけどよ…。
お前さ、ジョーカーみたいにバシッとかっこよく先制取れねーのか?
毎回それやられたら俺らの胃が持たねーよ」
「え?できるよ?」
「アミはちゃんと言えば普通に先制取れるが、さっきみたいに驚かしてからの先制といったギャグ混じりの奇襲や戦法をやるのがどうしても癖みたいでね…。
僕も驚かさなくていいんだぞとは言ってるが…。先制がちゃんと成立してるからそれ以上文句は言えん…。
ちゃんと言えば普通の先制も決めるからな…」
「だったら、それ早く言えや!」
「アミ…決めれるならちゃんとスマートに先制決めろ!
さっきみたいなギャグ混じりの奇襲はワガハイの美学に反する!!
ジーニアスがギリ許しても、ワガハイが許さん!!」「えー…かしこま…」
敵を倒した後、さっき取った先制のやり方で主にモナに文句を言われたので…。
「その仮面の下、見せて!」
『何っ!?』
今度はちゃんと普通の先制を決めました。
「いや、ちゃんとできるじゃん!!」
「モナはああ言ったけど…。
俺はあの物真似からの奇襲…悪くないと思った。
ちなみに誰仕込みなんだ?あの戦法は」
「…黄木あじみだ*1。よりにもよってな」
「よりにもよってあの大量語尾デザイナーかよ!!*2
そりゃ、あの戦法とるのも納得だわ!!」
「つまりあじみ先生に教われば俺もあの神出鬼没さを…」
「だからアミだけに許された特権だからやめとけと言っただろうジョーカー!!
君まで黄木あじみの犠牲になるつもりか!!」
「おーい、男子共。さっさとツッコミ合戦やってないでさっさと片付けよー。
モナによればイシ近いんでしょー」
「イシ?」
「後でわかるよ!
ほらアミ、男子共があれなら、うちら女性陣でバフでさっさとやっちゃお!
『ドルミナー』!」
「あ!敵眠った!!かしこまっ!
『タルカジャ』!からのー!!
一気に蹴散らしちゃえ!!」
先制をとったものの、男性陣がボケ&ツッコミ合戦を始めちゃったので、パンサーに睡眠をかけてもらい、あたしはバフをかけて(後でパンサーにもかけたよ!)、その流れであたしとパンサーで銃でばばーって一気に蹴散らして…。
TECHNICAL!!
で…
「華麗にやっちゃう!」
ドカ!バキ!ドカ!バキ!
ーomg! We are SO awesomeー
「綺麗な薔薇には棘があんの!」
ピンクのリボンと薄ピンクのアメカジな背景を背に、パンサーがピースを決めて総攻撃を締めくくった。
ーーーーーーーーーーーー
「僕は一応女性だが、何故男性陣にカウントされた…?」
「あんた、ノリで女であること隠してずっと男やってきたんだから今更でしょ。
男共に混じっても違和感ないっての」
「ところでパンサー、さっきっ言ってたイシって何?」
戦闘終了後、パンサーの言う『イシ』のある場所に向かってたあたし達。
「それは…ここだ!」
モナの案内で、あたし達はとある扉へ辿り着く。
その扉はいくつもの紐でロックされた扉だった。
何だろう…なんか胸がざわざわするな…。
「もしかして、この先に『イシ』ってヤツがあるの?」
「そうだぜ。アミ、気になるなら開けてみるか?」
「かしこまっ!」
あたしはモナの勧めで、剣で紐を切り扉を開く。
意外と扉重!!
「ここが…『イシ』の部屋…」
扉を開くと、これまたこのパレスとは違った禍々しい空間が広がっていた。
斑目の怨念みたいな声が聞こえるけど…無視無視!!
部屋へ一歩入ると、なんだろう…。
懐かしい…いや、違う。
とても馴染みあって…あたしが『ここにいること』自体『違和感がない』?
「アミ?早く取らないと見つかるよー?」
「うん、わかってる…」
とにかく…あのガイコツっぽい石取らなきゃ…!
あれが…『イシ』だよね…!
「…これをとればいいんだよね?…!」
あたしがイシを取ると、妙な感覚に襲われた。
『…ゼッタイ…!ココヲ守ル…』
ノイズ気味だけど…あたしの声…?
でも記憶にない…!
だけど…『大切な…!!』
「アミ!!いつまでそこで暇を潰してるつもりなんだ!!」
「…!」
ジーニアスの声に引き戻されて、意識が現実に戻される。
あたしは思わずみんなの方を振り向く。
「…みんな、ごめん…!」
「いや、別にいいけどよ?アミ、さっきから様子おかしかったぜ?」
「全く…僕が声をかけなかったら、君は正気に戻ってなかったんだぞ。
…何があったんだ?」
「…実は…」
あたしはこの部屋に入った時、イシを触った時に感じたことを話し、イシはジョーカーに渡した。
「イシの部屋が懐かしく感じた?」
「…で、知らない自分の声が聞こえたと」
「うん、そんな感じ。
ジャンヌにこのこと話しても、ずっと黙ったままなんだ。
ジャンヌも知らないのかな…?」
「普通、ペルソナはそんなもんだよ。
ジャンヌがかなりお喋りなだけじゃない?」
「ワガハイでも聞いたことない事例だな…。
だが…これはワガハイの推測だが、アミがメメントスに迷い込んで…今ここに至るのは偶然じゃないかもしれない」
異世界に迷い込んだのが偶然じゃないってどういうこと?
「偶然じゃない?」
「さっきのイシに触った時の妙な反応といい、アミのペルソナのお喋り度の高さといい…俺も、アミは何か異世界と深い繋がりがあるんじゃないかって思うんだ。
今は手掛かりが少なすぎるけど…」
「成る程、アミを共犯者に引き込んだ僕の見立てはある意味正解だな。
アミ、君は自分自身の知らない自分のことに深く探りを入れる機会ができたということだ」
「あたしの…?」
あたしが異世界と深く繋がってる…?
神アイドルだからとか…そんなんじゃないよね?
ジャンヌ…聴いてる?
《…》
…話したくないのなら、いつか話してよ。
「取り敢えず、アミの謎についてはおいおい探っていくとして…。
取り敢えず、パレス探索に戻ろうぜ」
モナの一言で、あたし達はパレス探索に戻ることにした。
ーーーーーーーーーーー
暫く進んでセーフルームを押さえて、スカルが「キンキラの建物が気になる」って言ってたから、そこに向かってみたけど…。
「また赤外線!?
しかもこれ、下しか通れる場所ないよ!!」
大量の赤外線の向こうに、謎の襖の扉があったんだけど…。
これまでと違って、明確に通れる隙間が床下以外ほぼ皆無に等しかった。
「通るとしてもほふく前進だな…」
「僕らの怪盗服だと、いくら下を通ったとしても絶対に引っかかる赤外線の量だな…。
下を通るのにも相当エネルギー使うぞ…。
強いていうなら、通れるのはモナくらいか」
「流石にワガハイでも無理だわ!!」
「それにアミとジーニアスのレヴォルテコンビは絶対無理じゃね?
アミは認知世界に入ると服以外プリパラチェンジすっから、俺らより髪のボリュームえげつねーし、ジーニアスは帽子の装飾とかゼッテー引っかかるだろ」
「それを言うなら私達もでしょ。
怪盗服のどっかが引っかからない自信ない!!
…ん?なんか書いてない?」
パンサーが横の立札を見つけ、読んでみると…。
「『警備員各位。
展示期間中、宝物庫への扉は殿内の警備室のみで開閉が管理される。
外からの開錠は不可能となる為、各員とも注意されたし』だって」
つまり…
「えっと…その殿内の警備室ってとこにいかなきゃ、赤外線を解除できず通れないってことでいいの!?そこ探さなきゃいけないの!?」
「外からぜってー開かねーってことかよ!!
どーすんだよ!!」
立札の内容を理解すると、あたしとスカルが頭を抱えて絶叫する。
だけど、モナだけは既視感を覚えてるみたいで、一人じーっと襖を見つめていた。
「二人共待て。あの奥の扉の柄…どっかで見たような…」
モナはあの襖の柄を見たことあるみたいで、記憶を探ってる。
そして、「あ!」と全てを思い出したかのように喋り出した。
「…そうだ!あそこだ!あのフスマと同じだ!間違いない!」
「モナ、見たことあるのか?」
モナはあの柄に心当たりがあるらしく、ジーニアスがそれを尋ねる。
すると、スカルとジョーカーが補足で色々説明してくれた。
「実は俺ら、ここのパレスに入る前にあばら家に入ったことあるんだよ。
パンサーがモデル頼まれてな」
「その時、モナは散歩してからその時にあの柄と同じ扉を発見したんじゃないか?」
「ああ、そうだ。ワガハイの目に間違いはない!
現実にあったあの南京錠がかかった扉と同じ柄のやつだ!!」
「成る程。それはモナのお手柄だな。
この扉の件はモナにまかせる必要がありそうだ」
ジーニアスはモナの手柄を評価し、この開かずの襖の扉の件をモナに託すことにした。
「ワガハイに任せろ!現実のあの姿でも、ヘアピン一つで開けてやる!!」
「でも…あたし達知らないけど、あの扉って現実にもあるんだよね?怪しまれずにどうやって開けるの?」「それはパンサーに一肌脱いでもらう必要があるな。詳しいことはセーフルームで話す。
ここに長居しても何れ見つかるから、一旦彼処に戻ってゆっくり話そう」
ジョーカーがそう言ったので、セーフルームに戻って一旦作戦会議することになった。
ちなみに、さっきのジョーカーの話を聞いて、パンサーが苦い顔してたけど…どーゆうことだろう…?
ーーーーーーーーーーー
ーセーフルームー
「…へ?裸婦画?そもそも裸婦画って何?」
「所謂、君には早すぎるヌード…君達からすると『エッチな絵』のことだ。
喜多川祐介…天才なのは認めるが…初対面の人物に裸婦画のモデルを頼むのは余りにも失礼だろう!!
パンサーが嫌がるのも当たり前だ!」
「え!?ヌード!?パンサーが!?」
「ちょっ!?このこと、アミにだけは絶対に聞かれたくなかったんだけど!?」
セーフルームで、怪盗団側の祐介さんとのあれこれを聞かされたあたしは宇宙猫になったあと、頭を抱えていたジーニアスからの説明でようやく内容を理解し、思わず赤面する。
祐介さん…もしかして、思ったより突飛な人?下手したらあじみ先生超えじゃ…。
「ていうか、ジーニアスって一見近寄り難い王子様って思ったら、ちゃんと常識あるし、態度は高いけど信頼できるいい人って感じで、ここ数日で印象変わった。
ふわりちゃんやファルルちゃんが友達になるのも納得だよ」
「当たり前だ。僕を他の金持ちのバカ共と一緒にしないでほしい。
で…ジョーカー…まさか、パンサーに一肌脱がせるっていうのは…」
「ああ、パンサーに祐介の絵のモデルになってもらって時間を稼ぐんだ。
それで、モナがあの南京錠を開ける時間を稼げる」「ワガハイもそれしかないと思う。
要は現実の認知を変え、マダラメ本人の前で開けんのさ」
「男ってもんは、お色気に弱ぇもんなんだよ!!
つか、俺ら出禁食らってあそこ入れねぇし」
ジョーカーの発案したとんでもない作戦内容に男性陣がノリノリになる中、あたし、ジーニアス、パンサーは呆気に取られていた。
「「「………」」」
つまり…パンサーに文字通り身体を張れって言ってるようなもんで…。
「ちょっと待った!!
いくらそれでいいからって、パンサー嫌がってるならあたしは反対!!
流石にパンサーの意見聞こうよ!!」
「これに関してはアミの言うとおりだな…。
幾らなんでも、高校生でヌードは危なすぎる」
あたしはパンサーのこともあり、真っ先に反対を示した。
ジーニアスも続いてそれに賛同する。
「別に脱げとは言ってねーよ。
要は時間稼ぎすりゃ良いんだよ」
「それに、マダラメの家に入るにはそれが一番の口実だ。
パンサーに一芝居打ってもらうしかない。
大丈夫、ワガハイも同行する」
「それに、俺はこれが一番の最適解だと思う。俺と竜司は祐介に出禁喰らってるからな…。
アミとジーニアスは公園で会った時しか面識ないし、喜多川と違和感なく接することができるのはパンサーしかいないんだ…」
「「「…」」」
ジョーカー達の返しにあたし達3人は図星だった。確かに、この中だと祐介さんと話できるのはパンサーしかいないけど…。
「…あー!!もう!やるわよ!!正義の為だもん!!」
遂にパンサーは自棄になり、囮になることを承諾した。
「パンサー…無理しないでね…」
「それについてはかしこまっ!だね。
でも、アミがこんな感じだから、アミに心配かけさせないためにも方法は考えさせて!!」
「わかった。ワガハイ、パンサーの為なら爪が折れても引っ掻くのを辞めない!!」
「それ絶対手怪我するよ?
ていうか…習慣が猫のそれ…」
「頼むぜ、モナ!パンサー!
祐介に気づかれんなよ」
「…無理に脱がそうとしたら、あの家ぶっ壊す…!!」
「パンサー、それ絶対やっちゃダメ!
騒ぎ大きくなるよ!」
「パンサー、いざとなったらパレスへ逃げて僕らと合流するんだ。
モルガナは鍵を開けてから合流。いいな?」
「…わかった」
「ワガハイ後回しかよ!!」
「ある意味パンサーが一番危険な役回りなんだ。
パンサー優先に決まってるだろう」
「んじゃ、早速明日な」
「だから日付を勝手に決めるな!!
僕らも明日はパレス探索のつもりで予定を空けてるから別にいいが…」
こうして、明日パンサーが囮作戦を実行することになり、今日はパレスから引くことになった…。
ーーーーーーーーーーー
5/21日 土 晴れ 放課後
ー現実・あばら家前ー
「んじゃ、明日はよろしくな」
「もー!こうなったら、やるしかないか…」
現実では作戦にノリノリな男性陣と、いまいち気乗りしないパンサーで温度差がある中あたしは…。
「らぁら、スマホのパスワードはちゃんと変えてるか?」
「うん、勿論。
保護者機能あるけど、のんが先回りして通知と履歴消してくれたし。
のん曰く『私が先回りしたんだから、バレる心配はないと思う』って言ってたけど…なんか嫌な予感がするんだよね…。
予感で済めばいいんだけど…」
スマホのパスワードの話をしていた。
最近、怪盗活動のこともあるからひびきに言われてパスワード変えたんだけど、保護者機能のことを忘れてて、のんがママが通知や履歴を見ないうちに先回りしてくれて消してくれたんだ。
でも、嫌な予感が拭えない…。
「その予感はただの予感だ。
今はパレスのことが大事だ。忘れておくんだな」
「かしこま…そうしておくよ…」
でも、この嫌な予感…。
あたし達二人共忘れて後悔することになるのは、先の話…。
ーーーーーーーーーーー
ーその夜・真中家・らぁらの部屋ー
その夜、のんに今日のことを話したら…。
「は!?杏さんを囮にしたヌード作戦!?怪盗団の男子ってバカの集まりなの!?」
と返された。まぁ、当然の反応だよね…。
「あたしとひびきは止めたんだけどね…。
蓮達ノリノリで…」
あたしは遠い目で空を見上げる。
いやー…男子のノリってこういう感じなんだな…ってある意味度肝抜かれちゃったよ…あはは…。
「もー…お姉ちゃんまで呆れさせるレベルとか、怪盗団の男子の将来が心配になるよ…」
のんはため息をつきながらそう言った。
のんの言う事、蓮達に直接言ってやりたいレベルかも…。
「ちなみに実行は?」
「明日…竜司がノリと思いつきで決めた」
「生き当たりばったりすぎない!?
ホントに大丈夫なの!?」
「あたしだって大丈夫かどうか不安だよ…。
本当に上手くいくかな…」
ーーーーーーーーーーーーー
5/22日 日 晴れ 昼
ーアジト・特殊空間ー
「すげぇ!!お前こんなことできんのかよ!!」
「僕はこれでも、プリパラに度重なるシステム改変を施してきた実績があるからな。
これくらいは容易い」
「それ立派な前科でしょ。
今更だけど、あんたのセレパラ計画による度重なる改変のせいで、システムに莫大か負荷がかかって、
パラ宿のプリパラが大変なことになったの忘れたの?らぁら達が動かなきゃ、今頃あんたは大変なことになってたんだからね」
「今はそういうことはしていない。
僕もセレパラの件で色々身をもって学んだからな」
あたし達は、連絡通路から移動したあと今日はひびきがプリパラの技術を応用して作った、特殊空間で作戦会議を行っていた。
で…杏の格好がすごいことになってるけど…。
「杏…時間稼ぎの方法…凄いの考えたね…」
「まさか、僕もそう来るとは思わなかったぞ…。
いいのか?かなり勿体無いことしてるぞ…」
「まぁ…俺らは時間稼ぎできればなんでもいいけどよ…」
「元々処分予定の服もあったから、こうしたの。
んじゃ、あんたらはパレスの方よろしく」
「か…かしこま…」
「どのみち、制御装置も探さないといけないからな…。
杏、言った通り何かあったらすぐパレスへ退避するんだ」
杏の格好にドン引きしつつ、あたし、ひびき、蓮、竜司はパレスへ。
杏とモルガナはあばら家へ向かったのだった。
ーーーーーーーーー
ー数分後…
杏side
ーあばら家ー
みんなと別れて、私は喜多川くんと会ってたんだけど…。
「本当に来てくれるなんて…!連絡くれた時は、嘘だと思った…!」
「ごめんね、急で」
「とんでもない。
ただ昨日伝えた通り、今日は先生がもう2〜30分もすると戻られる。その…気を使わせてしまうかもしれないね」
だから今日来たんだっつーの。
とにかく、みんなの為に時間を稼がないと…!
最悪、限界突破は避けたい…!
「なにか?」
「ううん?なんでもー」
「ところで…
少し…太った?」
「そお〜?体重、変わってないんだけどぉ…。
むくんでんのかなぁ?いつも通りのかしこまっ!だよ!」
らぁら達には引かれたけど…。
時間稼ぎの為に服を10着以上着込んできたから!!
生地は伸びてるけど…処分予定の服をなるべく選んだから問題ナシ!!
らぁらのトンデモ戦法にも引けを取らないはず!!
「かしこま…あの神アイドルの面妖な言葉か…。
じゃあ、取り敢えずここで用意、いいか?」
「脱げば、いいのね?」
「た…頼む…」
「恥ずかしいから、あっち向いててー」
これで敢えて脱ぐの遅くして、時間稼ぎする作戦!!
変にお色気にならず、我ながら完璧な作戦!!
みれぃ風に言えば、計算通りぷり!!
ーーーーーーーーーーーーー
らぁらside
ーマダラメパレス・中央庭園ー
杏とモルガナが作戦実行中の間、あたし、ジーニアス、ジョーカー、スカルはパレスで待機していた。
「あいつら…マジで大丈夫か?
『演技で誘惑してみせる』とかハードル高けぇこと、言ってたけどよ…」
「提案した本人がそれ言うかな?
でも、まだ開かないね…」
「恐らく、現実ではもうすぐ斑目が帰ってくる。
僕の見立てではその時まで鍵を開けられるかが勝負だな」
「となると…チャンスって一瞬しかなくね?
ぶっちゃけ言ってこの作戦、うまくいったら奇跡じゃね?」
「スカル…さっきも言ったけど、提案した本人がそれ言ったら一番おしまいだよ…?
とにかく、あたし達もできることやろうよ」
「と言っても、今俺達にできることは待つしかないが…」
二人の心配をしつつ、周囲を警戒しながらダラダラ話してたら…。
バン!
「あ!赤外線消えた!!」
なんと、赤外線が消えて襖の扉が開いた。
「あいつら、マジでやりやがった!!」
「よし!突入だ!!」
ジーニアスの号令の下、扉が開いてすぐに中に突入した。中に突入し、警備室を探すけど…。
「チッ…邪魔な奴がいるな…」
警備員のシャドウがいるのを発見した。
「どうするよ?」
「決まってる。倒しに行く!」
「いい判断だ、ジョーカー。せっかくなら、ここは正面から堂々と倒しに行こう」
「かしこまっ!」
ということで…
《推奨BGM:『Keeper on Lust』》
「悪いな、そこ通して貰うぜ!」
『その格好…マダラメ様に仇なす賊か!!』
「その通りだよ。貴方はここで叩く!!」
『…通してなるものか!
ここはマダラメ様のお膝元である!』
「君がいくらそう言おうが、僕達はこの先に用がある。力づくで通させてもらおう!
ちっ…氷結耐性かつ、呪怨無効。弱点は火炎のみ…。僕はサポートに回ろう。弱点はジョーカーに任せる。 外すなよ、ジョーカー!」
「わかった!」
「かしこまっ!」
じゃあ、ジョーカーが弱点を突きやすいように…。
「『ジャンヌ』!『コウハ』!!」
あたしは仮面を燃やしてジャンヌを召喚し、祝福の光をシャドウの顔面に叩きつけた後、マック11を取り出して追撃する。
「よっと!」
すると、シャドウがこっがけて突撃してきたので上に飛躍し、銃で追撃して牽制し、バク転で後ろに退避する。
「今の回避は見事だ、アミ!
『ナポレオン』!!『ラクカジャ』!!」
ジーニアスはそれを見てナポレオンを召喚し、ジョーカーにかける。
ジョーカー倒れたらまずいもんね…!
「あたしもジョーカーに『タルカジャ』!
で…スカル、あたし達は囮になろうよ!」
「はい!?なんでだよ!?」
「え?スカルは作戦提案した本人だし、ジョーカーやサポートに回ってくれてるジーニアスに被弾させたら不味いし、だったらここはあたし達が敵のヘイト買ったほうがいいよね?
でもあたし、のんとの約束あるから勝手に死ねないし、勿論避けるし直接の被弾は避けるけど…。
スカルと一緒なら大丈夫かなって!
あたしも下手に被弾する気はないし、かしこまっとなんとかなるよ!」
「身内との約束を言い訳に、人を強制的に一緒に囮に引きずりこむんじゃねぇ!!
てかテメェ、ぜってー俺らがあの作戦提案したの根に持ってるだろ!!」
「え?何のこと?」
「すっとぼけんじゃねえよ!
そーいやお前、あのノンシュガーの腹黒センターの姉だったわ!!
姉妹で似るとこは似てんじゃねーか…!
わーったよ!やってやるよ!!
『キャプテン・キッド』!『ジオ』!」
スカルがあたしの提案に乗り、キッドを召喚してシャドウに一撃落とした後、敵の突撃を防ぐためにショットガンで一発叩き込む。
そこでシャドウの動きが鈍ったので、あたしが突進して後ろからシャドウの胴体を切りつけて、すぐ退避する。
「囮はありがたいが、くれぐれも無茶は避けてくれ…アミ…スカル…」
ジーニアスが呆れるのを横目に見つつ、あたしとスカルは攻撃してはヘイトを買いつつ、避けてを繰り返した。
(ちなみにスカルを半ば囮に同行させたのは、パンサーに嫌々作戦を承諾させた腹いせもあるんだよね…)
そして…
ブチッ!!
「奏でろ!『オルフェウス』!
『アギ』!!」
あたし達が囮になって、シャドウへのダメージを稼いでる間に、ジョーカーが竪琴を持った少年の人形のようなペルソナ『オルフェウス』を召喚し、竪琴から放たれし炎で敵を怯ませた。
WEAK!
「…!あのペルソナ…誰かに似てる?」
あたしはあのペルソナに既視感を覚えた。2年前に神アイドル巡業で巌戸台にいた時に写真で見た『彼』に似てるような…。気の所為?
それは置いといて…敵がダウンしたので…!
「やってやる!!」
ジョーカーの号令により、全員で一斉にシャドウに飛びかかる。
ドカ!バキ!ドカ!バキ!
ーTHE SHOW' S OVERー
「チェックメイト!これにて終演だ」
全面赤い景色と弾丸で撃ち抜かれた白とグレーの重なる星を背景に、ジョーカーは赤く目を輝かせて、かっこよく手袋を直しながらフィニッシュを決めたのだった。
ーーーーーーーーーーーー
「クソー!!囮はもうこりごりだぜ…」
「すっきりしたのかしこまっ♪」
「あんなに動き回ってたのにお前タフすぎね!?
ていうか、お前が小柄ですばしっこすぎて、こっちがついてくの大変だったわ!!
おまけにどっちも完全に避けきれなかったとはいえお前より、俺の方が避けきれなかった攻撃の被弾数多いし!!
少しは手加減しろよ!!」
「それは…ごめん…」
「まぁ、連携は悪くなかったが…動きのズレが課題だな。
今後怪盗団も加えて、連携を深める特訓も今後のメニューに組むとするか…。
君達、今のうちに制御室行くぞ」
警備員を倒した後、ジーニアスの呼びかけであたし達4人は、制御室へ行きセキュリティを解除し、襖の中から脱出した。
「よし、セキュリティは解除できたな」
「早くパンサー達と合流しようぜ!!」
脱出後、セキュリティが解除できたのを確認し、パンサー達と合流を目指そうとしたけど…。
「…?何だろ?」
あたしは突然上の空間が赤黒く歪んだのが気になり、それを凝視する。
すると…。
「ひゃあああああー!!!」
「えっ!?かしこまぁ!?」
上からパンサーの悲鳴が聞こえ、口を押さえて思わず叫んでしまった。
で…赤黒い歪みからパンサーと…
「え!?祐介さん!?」
「は!?祐介!?」
「なんで喜多川祐介が一緒にいるんだ!?」
「そもそもなんで上からおちてきてんだよ!?」
何故か祐介さんが落ちてきていた。
あたし達4人は目を白黒させる。
どういうこと!?
「ちょちょっ!?『ジャンヌ』!!」
状況が理解できないまま、あたしは慌ててジャンヌを召喚し二人を受け止めさせ、降ろさせてすぐ仮面に戻した。
《全く…人使い荒いわね…。慌てて召喚しないで頂戴》
ジャンヌから抗議の声が聞こえる…。
だって緊急事態だったからしょうがないじゃん!!
まさか上から落ちてくるとは思わなかったもん!!
内心でジャンヌに反論しつつ、あたしはパンサーの方へ慌てて向かう。
「いやぁー助かったぁ!ありがと!アミ!」
「助かったぁ!…じゃないって!!
パンサー!どういうこと!?」
「いやぁ、色々あって…」
あたしが慌てて問い詰めると、パンサーが目を逸らす。
で…一方の祐介さんは…。
「ここ…どこだ?
それにさっきの巨大な女性は一体…」
突然、見知らぬ場所いで一人混乱していた。
いや、混乱してるのこっちもなんだけど!!
そして…。
ドォォン!!
「いってぇー!!
おい!誰もワガハイをキャッチしないのかよ!!」
モナが遅れて落ちてきて、受け止める人がいなかったので地面のダイレクトアタックを受けてしまった。
何…このかしこまカオスな状況…。
パンサー…現実で何があったの…!?
ED『I Just Wanna Be With You 〜仮装(バーチャル)と真実(リアル)の狭間で〜』
次回予告
祐介「これが先生の心の世界…!?
ひびき「残念ながら、これが現実だ」
竜司「あいつは金と名誉のことしか頭にねーんだよ!!」
祐介「君達の言う通り…全部現実なんだな…。
あの少女の言う通り、大切な人だからこそ冷静に向き合わなければならない…。今がその時か…」
らぁら「そうです!ふわりも祐介さんのこと心配してました!!
あたしも…祐介さんが自分の気持ちに素直にならないと、この現状は絶対に変えられない!! そう思います!!」
蓮「アミの言う通りだ。本当にこれでいいのか?」
祐介「…事実は小説より奇なり…か」
らぁら「祐介さん…まさか!!」
祐介「次回 PERSONA5 THE ROYAL PARADISE
『決別の時 虚飾に栄えし悪の華!』
目指せ…!反逆の革命…!」
ーーーーーーーーーーーーー
というわけで、今回の次回予告は祐介に締めてもらいました。
次回はサブタイの通り…いよいよです…!
今回の話のあとがき(という名の語り。いつも通り長いです。時間あったらお付き合いください。)
今回はレヴォルテと怪盗団が同盟を結成して以降、初のマダラメパレス探索回!
冒頭からリムジンが目立ちすぎという理由で、電車移動することになったらぁらとひびき。
らぁらちゃん、リムジン移動に慣れてセレブ生活に少し毒されてました(笑)
怪盗団と組んでから電車移動に変更するのは元から予定してたので、セレブキャラあるあるの『庶民の生活に慣れない状態』をひびき様で書くことができたので、書いてて地味に楽しかった箇所ですw
安心してください、安藤さんもちゃんと見守っていましたよ。
あと、実はツッコミに回るらぁらちゃんを書くのも結構楽しかったりします。
今回の冒頭の地下鉄に慣れてないひびきに振り回されたり、ボケとツッコミが入れ替わりまくる竜司とのやりとりだったり…。
とにかくツッコミらぁらちゃんは需要ある。そう思います。
後個人的にらぁらと竜司のコンビ結構好きです。
兄妹感あっていい。
祐介が杏にヌードを頼まれたのをきっかけに、お色気作戦を蓮と共に提案したら、パレスでらぁらちゃんに友達の杏を囮にした腹いせに、自身も警備員とのバトルに半ば強制的に囮に連行されたりしてますが…竜司はらぁらちゃんの小遣いを心配して、電車賃を返そうって真っ先に提案したりとか、警備員シャドウとのバトルで囮に結局一緒に参加しちゃったりとか、なんだかんだいってここの竜司はらぁらちゃんに甘い。
竜司は今後、らぁらちゃんの兄貴分ポジとして書いていく予定です。
で、前書きも書いてたちょっと黒いらぁらちゃんですが…警備員シャドウとの戦闘で竜司に一緒に囮をやることを提案(半ば強制)するシーンです。
らぁらちゃん、のんちゃんの姉だし、似る所は似るだろうという独自の解釈で書かせていただきました。
一応、友達の杏に囮作戦を嫌々承知させた腹いせっていう理由がありますが…。
一方の杏サイドですが…原作の『少し太った?』ネタ、こっちでもしっかりやりました(笑)
まぁ、杏サイドの話は全部やると原作とほぼ同じなので、最初少しやって(パラネタ添えて)、後は全部カットって感じです。
そして、ラストのパレスへの避難シーン…。
ジャンヌに祐介と杏を受け止めさせてますが、モナは地面にダイレクトアタック…。
結構カオスな状況ですが…。続きは次回。
次回をお楽しみ。
感想お待ちしています。