PERSONA5 THE ROYAL PARADISE   作:ぎんすた

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お久しぶりです。

リアルが忙しく、相変わらずのゆっくりすぎるスローペース投稿です…。

ヘブバンでP5Rコラボ来ていますが、杏殿のコスに身を包んだつかささんという方、似合いすぎませんかね?
(作者はヘブバンやってません。)


今回は特訓回。
多分…前回より構成めちゃめちゃかなぁ…
紫京院家の技術力は独自設定です。

ひびきさんの私服は漫画『華麗なる』に出てきた私服と同じもの。
らぁらちゃんはカツパラのドリームハーモニーの服を少しアレンジしています。


#3 天才×努力 合体レッスン!

5/15日 日曜 雨 午前

 

らぁらside

 

ー渋谷駅ー

 

テストが明けた後の日曜日。

(テスト結果が明かされる前)

 

あたしはひびきさんからの呼び出しで、初めてメメントスに迷い込んだ時以来の渋谷に来ていた。

目の前には帽子を深く被って眼鏡をし、淡い緑のTシャツの上から黒の差し色が入った白いパーカーを着用し、白のスボンと茶色のシューズといったラフな格好をしたひびきさんがいる。

 

ちなみにあたしは白いタートルネックの上からピンクの上着、ブルージーンズのタイトミニ。白いルーズソックスに水色のスニーカーといった格好だよ。

 

テストが終わった後、本格的な指南をするって言ってたけど…まさかメメントスでいきなり実践…。

 

 

 

 

「まだ君が充分装備を揃えてないのにするわけないだろ。馬鹿か君は」

「確かに…。あたしの装備ってまだ剣一本…。

 

 

って、ひびきさん!前回はスルーしちゃってたんですけど、モノローグを勝手に読んでツッコミ入れないでください!

これ今一応あたし視点なので、モノローグにまでツッコまれたら、メタい上にひびきさんが異能者だって思われますよ!」

「君がその発言してる時点で充分メタに踏み込んでるだろ!

プリパラとペルソナにはそういうのはあまりないんだぞ!!

 

何故ノリが汚い&危ないネタを抜いてメタが残ったverの銀髪の侍が主人公の漫画みたいになっているんだ!?

文◯トわん!か!!」

「そもそもひびきさんがモノローグにツッコんだからですよ…」

 

というかあの漫画知ってたんですね…。

いい話が多いんだけと多分、ふわりとファルルには読ませてないだろうな…。

 

それは置いといて合流した後からこんな感じのやり取りが繰り広げられていた。

 

あたし達二人ともデカい声をあげてツッコミ合戦を繰り広げてるので、周りから見てかなり目立っているんだけど、やり取りに夢中なあたし達は気にしてないどころか、気づいてないけど…。

 

 

 

「ところで、今日はどういう要件で呼び出したんですか?

今日から本格的な指導を始めるんですか?」

「それの説明もあるが…先ずは君の装備を整えるのが先だ。

僕がよく利用する店がこの渋谷にある。

ついて来い」

「かしこまっ!」

 

あたしはひびきさんに言われて案内されるがまま、あるお店へと向かうことになった。

 

 

 

 

 

OP『けっかおーらい』

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

天才×努力 合体レッスン!

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ー推奨BGM『Layer Cake』ー

 

 

 

ーミリタリーショップ・アンタッチャブルー

 

 

 

 

「ここは…?」

アンタッチャブル

 

サバゲーやモデルガンの存在は聞いたことあるだろう、それを一通り扱うお店さ。

通称はミリタリーショップといったところかな」

「こんな店があったんですね…」

「ああ、ここは中でもマニア御用達のお店さ」

 

ひびきさんに案内された先は、裏通りにあってどこか怪しげな雰囲気が漂う、ミリタリーショップ『アンタッチャブル』と呼ばれるお店だった。

 

中に入ってみると、ミリタリーベストや沢山のモデルガン、中にはミリ飯なんて呼ばれる食べ物まであって…とにかく普段見かけないものばっかりだったから凄く新鮮に感じた。

 

 

 

 

けど…

 

 

 

「…」

店主の雰囲気が厳つくて、ちょっと怖い…!

こっちをじっと見つめてくるし、何より緊張感が凄い…!

 

「そんなに固くなるな。かえって怪しまれるぞ」

それに気づいたひびきさんがあたしの肩を叩いてそう論する。

おかげで少し緊張が取れた。

 

「ひびきさん…すみません」

「全く…君もこれからお世話になるんだから見た目や言動くらいでびびるな。

岩井さんは確かに言動は見た目通りなところがあるが、話してみると見た目ほどそういう人ではないからな」

岩井さん…?」

「店主の名前だ。

 

 

 

(ここからは岩井さん以外小声です)

僕はここで武器や防具を入手してるんだ。

メメントスをはじめとした認知世界では、模造刀や弾の出ないモデルガンは本物の武器になるからな」

「本物…!認知世界凄いです…!

しかも現実だと本物じゃないから、銃刀法ってやつに引っかかる心配もなしってことですね!」

「ただし殺傷能力が加わったり、堂々と持ち歩いたら勿論アウトだ。

 

様はここで君の銃を選ぼうと思ってる」

 

「あたしの銃を?」

そういえばメメントスで敵を囲ってた時、ひびきさんは銃を出していたな。

(あたしはそれらの類を持ち合わせてなかったから、剣先を突きだしたんだよね。)

 

それと関係が?

 

 

 

「…………あの二人…さっきから何やってんだ?」

 

 

 

「敵には近接等の物理が効かず、逆に属性攻撃や銃が効く敵もいる。

その時の攻撃手段として、君も一つ自分に合った銃を持っていれば戦略の幅は広げられる。

それに、この前みたいに敵の牽制や脅しにも使える有能なアイテムだ」

「銃って、敵を撃つだけじゃないんですね」

 

「君は銃をなんだと思ってるんだ…。

とにかく、岩井さんに挨拶して銃を選ぶぞ。

 

ちなみに岩井さんは僕らが怪盗であること、買った銃をメメントスで本物の武器として使っていることは知らない。

岩井さんにとって、僕はここの常連客だ。

それを念頭に置いておくように」

「かしこま」

 

 

(小声ここまで)

 

 

「…おい、そこの二人。

 

 

さっきから入口でずっと突っ立ってるが、買うか買わないかのどっちなんだ?

買わねぇんなら出てってもらうぞ」

 

 

「「………すみません、買います」」

小声で喋りすぎたのか、痺れを切らした岩井さんに流石にドスの効いた声で怒られたあたし達は、黙ってショーウインドを見て銃を選ぶことにした。

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

(BGMはLayer Cakeを引き続き脳内再生したままでお願いします)

 

「なんだ、お前か。

 

 

今日は見かけないやつも連れてるみたいだが、ここはビギナーには向かないのはわかってるだろ」

「今日は隣の彼女に銃をプレゼントしたいと思いまして。

ここは選りすぐりの品が揃った、信頼のおけるところですし」

「隣の彼女…ちんちくりんのツインテ、お前か」

 

ちんちくりんのツインテって…

その言葉に引っかかりを覚えつつ、あたしは自己紹介をする。

 

「かしこまっ!真中らぁらです!」

「真中か…

お前、見たところまだ中学生だろ。

 

ここで売ってるモデルガンやエアガンには、お前の年齢じゃまだ買っちゃいけねぇ物もある。

いつもうちを使ってくれてるそいつに免じて、お前の年齢でも買えるやつ見繕ってやる。

 

ちなみに銃はどこまで把握している?」

銃か…あたしの知ってる範囲だと…。

 

「えっと…まずマシンガンやピストル銃。

あとガトリングやアンチマテリアルライフル、近接用に銃と剣を組み合わせたやつしか見たことないです…」

「見たところビギナーだが、その割には少しかじってんじゃねぇか。

出処はゲーム辺りか?」

「…そんなとこです…」

「…まぁいい。今見繕ってくるから待ってろ。

わからないことがあったら、隣のそいつに聞け」

「かしこまっ!ありがとうございます!」

 

 

こうして、岩井さんがあたしでも持てるモデルガンを見繕ってくれて、その中から銃を選ぶことになった。

 

 

 

ただ、種類が多くて迷う…。

とにかく、気になった銃を手に取ってひびきさんに聞きながら選んでいった。

 

「片手用の小さな銃でもこんなに種類あるんだ…えっと…」

「それはリボルバーだな。

シリンダーと呼ばれてる丸いやつを回すことで、弾丸の再装填無しに連続発射できるものだ。

 

一発が重く威力が高い代わりに、装填できる弾の数が少なく、リロードに時間がかかってしまう。

 

じっくり狙い、威力が高いのを求める人向けの銃だ」

「うーん…あたしには向いてないかも…」

 

「だろうね。君の性格的に散弾銃やマシンガン、グレネードランチャーが向いてるだろう。

 

散弾銃は一発で複数の弾を同時に発射でき、マシンガンはライフル弾を使用し連射性能に優れ、グレネードランチャーは当たると広範囲に爆発が起きる。

簡単に言えばそんな銃だ」

 

「どれもすごそう…あ!」

ひびきさんの解説を聞きながら銃を選んでいると、ある銃に目が止まった。

 

 

 

「…!何これ!?拳銃と大きさ近いけどかわいい!」

拳銃と大きさが近く、銃口が細い銃。

持ってみたら意外と軽く持ちやすかった。

 

「お。お嬢ちゃん、それに目つけたか。

しかも銃をかわいいって褒めるとは、中々のセンスだな」

「いいチョイスだね。

それはマック11と呼ばれるサブマシンガンの一つ。

 

サブマシンガンはライフル弾の代わりに拳銃用の弾を用いる銃だ。

連射速度が高く、反動が少ないから君でも扱いやすいだろう。

動き回る君にはぴったりなんじゃないか?」

「…ほぉ…!」

 

 

へぇ…『マック11』…そんな名前なんだ!

 

「じゃあ、これにします!」

「おうよ」

「お代は僕が払います。

これは僕からのプレゼントのつもりなので」

「おう、好きにしろ。

真中、お前に一つ注意事項だ。

 

それを運搬する時は必ず鞄に入れろ。

間違っても公共の場で出すな。

最悪捕まる上に、他のマニアにも迷惑がかかる」

「か…かしこまっ…!」

こうしてあたしの銃が決まり、ひびきさんがお金を払った後アンタッチャブルを立ち去った。

 

あたし達が出た後、黒猫を鞄に入れた黒髪眼鏡天パの人とすれ違ったりして思わず二度見した。

この前見たような…気の所為?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

5/15日 日曜 雨 午後

 

ー紫京院邸・???ー

 

アンタッチャブルを後にし、近くの店(かなり高級なところ…)でお昼を食べたあと、安藤さんのリムジンに乗せられて訳1週間ぶりのひびきさん家に足を運んだ。

 

今はあたしはピンク色、ひびきさんは紫のトレーニングウェアに着替えて謎の真っ白い部屋にいる。

 

「さて、君の銃を購入する目的は達成したから、次のステップへ進むとしよう。

これを受け取りたまえ。

安藤!」

「らぁら様、こちらです」

ひびきさんは安藤さんを通じて、あるものを渡す。

それは2つのバッグだった。

って…。

 

 

「これって…あたしがいつも使ってるバッグだ!」

一つは普段学校へ通う時の革素材の指定鞄。もう一つはあたしがお出かけで使って、今日も使ってたバッグ…!

 

「でもどうして?」

「ただの鞄じゃないさ、中を見てみろ」

ひびきさんに促され、鞄を開いて中を見てみる。

 

よく見てみると、めっちゃよく見ないとわからないところに隠しポケットがついており、見た目に反してかなり容量がありそうだった。

 

「もしかして…!」

あたしは通学鞄に、今朝買ったマック11を入れて口を閉じる。

 

すると、見た目は普段通りの鞄で銃が入ってることがわからない感じになっていた。

 

「これってよくある隠し鞄ってやつですよね!?」

「そうだ。普段それを運搬する時に丁度いいし、持ち物検査も掻い潜れる筈だ。

 

違和感に気づかれなければな」

「凄い…!

これなら気軽に怪盗活動に必要なものとか運搬できるし、南委員長はわからないけど…先生たちや他の風紀委員に気づかれなさそう!!」

「だろう。

君のためのオーダーメイドの特注だ、今日からそれを使い給え」

「かしこまっ!ありがとうございます!」

 

 

GET!

新しい通学鞄×1

新しいお出かけバッグ×1

 

 

 

ひびきさんにお礼を言うと、あたしは2つの鞄を部屋の外にある更衣室に置いて、またこの部屋に戻ってきた。

 

「ところで…この部屋って、一体何ですか?」

戻ってきたところで話はこの部屋のことへと移り変わる。

真っ白いこと以外何も情報がないシンプルな空間。

何のための施設なんだろ?

 

「見ればわかる。

ホログラメーション、スイッチオン!

 

 

ひびきさんが指をパチンと鳴らすと、部屋が暗くなったと思いきや…

 

 

次の瞬間には赤外線センサーが張り巡らされた博物館へと変貌していた。

 

 

「凄い…!」

一瞬のうちに変貌した景色にあたしは思わずたじろぐ。

まさかプリパラみたいなことを現実でも見るとは思わなかったからだ。

 

「凄いだろう?

うちの技術班は、あの桐条とも張り合える自慢の精鋭がそろっているからな」

「とても凄いです…!これって立体映像ですよね!?」

「それだけじゃない。近くの柱に触ってみるんだ」

「柱?触る?」

「いいから、触れてみるんだ」

ひびきさんに言われるがまま、あたしは近くの柱に触れてみる。

 

「…!触れる…!映像なのに!?」

すると、映像であるはずの柱に実際に手で触れることができた。

立体映像で映し出されてるはずなのにちゃんと触れる…!

 

「脳に電気信号を送ることで脳を騙して、触覚を再現するという寸法さ。

精神や他の身体には特に影響ないから安心したまえ」

「…電気信号を脳にって…」

 

このくだり、どっかて…あ

 

「これ、もしかしなくてもイ◯◯ャラのブ◯ック◯ームですよね?」

「そうだが?うちの技術班が興味を示してパク…再現したものだ。

僕としては僕と声がそっくりなやつがいる方が興味深いが」

 

「その人、そっくり超えて貴方と同じ声の人!!

ひびきさんとはある意味運命共同体の人です!!

 

ていうか、堂々とパクったのを開き直らないでください!!

しかもさっきパク…っていいかけましたよね!?

つまり…パクったって認めてますよねこれ!?」

「フッ…怪盗は盗むのが仕事だ」

「カッコよく決めてますけど、結局技術とかを丸々パクったのを言い換えてるだけですよそれ!!」

 

「どんな形だって良いだろう。

 

この部屋はソリッドビジョンの如く、電気信号を用いることで質と重さを伴った映像を投影できる部屋だ。

 

これを使って、君が普段やってるであろう『努力』と天才の『努力』を掛け合わせたトレーニングを君にこなしてもらう」

「あたしの努力と天才の努力…?」

その言葉の意味にあたしは首を傾げる。

それをみたのかひびきさんは更に説明を重ねた。

 

「君にはこれまで通りやっていたであろう、血と涙の滲む努力も続けるほうが合っているだろう。

 

だが、それに僕が考えた天才流練習メニューをミックスするのさ。

 

君にはこれまでの『努力』に加えて僕が考えた練習メニューをこなして貰う。

セレパラ歌劇団もこなしたメニューをね」

「セレパラ歌劇団!?ってことはそふぃ達がこなしたメニューをあたしもやるってことですか!?」

「そういうことだ」

一度あたし達に勝ったセレパラ歌劇団の練習メニューか…。どんなものなんだろう。

 

「僕が彼女らに課したメニューはつまり、『芸術に触れてインスピレーションを高める』ことだ。

 

同じように実際と同じような状況や緊張感を再現することで、身体や精神を慣れさせてインスピレーションを高め、

またメメントスやパレスを訪れた時に余計に緊張せず、安定した実力を出せるようにするのが狙いだ」

そう言うとひびきさんはセンサーの張り巡らされた通路を指さす。

 

今から君には赤外線センサーに一切触れず、向こうの出口までゴールすることを目指してもらう。

クリアするまでは勿論終わらないが、チャレンジの度にランダムにパターンを変える」

「クリアしなくてもランダムなんですか!?」

「当たり前だ。侵入される側も当然対策はするし、定番の赤外線も同じパターンとは限らない。

いくら同じパターンを覚えていても、油断してかつパターンを変えられてそれにうっかり触れたら最悪だ」

「確かにそうですよね…」

「それに、この仕掛けは一旦観察してセンサーに触れない抜け道を素早く探すのが基本。

 

観察眼も怪盗にとって大切なスキルだ。

よく観察して抜け道を見つけ出せ」

「かしこまっ!」

あたしはかしこまると、赤外線センサーが張り巡らされた廊下へと身体を向ける。

 

「準備はいいかい?

よーい、スタート!」

「かしこまぁっ!」

ひびきさんの合図と共にあたしは走り出した。

 

「気合が十分なのはいいことだが、その大声は本番時には控えて貰いたいものだな…。君の長所だが。

そのせいでメメントスで散々痛い目にあった癖に、全く懲りない奴だ…」

 

ひびきさんの悪態をよそに、あたしは勘を頼りにセンサーをくぐり抜けていく。

一個抜けてはまた一個抜けていく。

それを繰り返していき、気づけばゴールは目の前に迫っていた。

 

あと少し…!

 

 

 

そう思った矢先…

 

 

 

ブー!!

 

 

 

「えっ!?クリア失敗!?」

身体のどこかがセンサーに触れたらしく、失敗を告げるサイレンがなってしまった。

 

「どうやら、髪の毛が少し触れてしまったようだな。

身体の隅々まで感覚を研ぎ澄ませてない証拠だ」

「うっ…」

一連の流れを見ていたひびきさんが、ストレートに改善点を指摘してくる。

髪の毛までは意識してなかった…!

 

「異世界での君は髪がやたらと長い上に、ボリュームもファルルといい勝負。

 

そのことを踏まえた上で、さっきよりも感覚を研ぎ澄ませることを意識しつつ、プリパラでの自分をイメージしてセンサーをくぐり抜けてみるんだ。

 

次もやるぞ」

「かしこまっ!」

ひびきさんのアドバイスも踏まえつつ、センサー潜りを再開する。

 

その後約2時間、ひたすら同じことをこなした結果…10回目辺りでようやくクリアでき、その後も数回クリアしてひびきさんからとりあえずの及第点を貰った。

 

 

「…10回でようやくクリアしている時点でまだまだだが、少しずつ改善が見られているから、とりあえずは良しとしよう。

 

完璧とは程遠いが」

「ありがとうございます…」

「お礼はまだいい、あくまで及第点だ。

下手に褒めて変に慢心されても困るからな」

「いや、慢心してないです…はぁ…はぁ…」

「…流石にぶっ通しでやったからか、息が上がっているな。

 

一旦、僕主演の映画でも見ながらティータイムとでもいこうか」

「ティータイム…!?やった…!!」

「はしゃぐのはいいが、休憩も兼ねた訓練の一環だからな」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ー紫京院邸・モニタールームー

 

場所は変わり、モニタールーム。

ここで優雅にお茶を飲んだり、スイーツを食べてティータイムを過ごしつつ、ひびきさん主演の色んな映画を見ていた。

 

「これ…訓練の一環って言ってましたけど、見るだけで練習になるんですか?」

「勿論だ。作品の内容だけじゃなく、演者の立ち回りや細かいところに注目して見ることで、観察眼も養われる。

 

近年、あな番やイイワルといった作中の色々なところを観察して、事実を考察する『考察系ミステリー』が増えているだろう。

君も同じようにそれらを見て考察した覚えはないかい?」

「あ!そういえば去年イイワル見て、のんと考察合戦したなぁ…。あたしはほぼほぼ外したけど」

「それと同じだ。とにかく集中して観察するんだ」

「かしこまっ…!」

 

と、ひびきさんに言われて色んなところに注目して映画を見てみた。

 

これをそふぃ達もやってたってこと…?

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

映画を見た後は鉄骨を避けたり、壁走りやワイヤーの使い方を練習したりした。

ワイヤーの使い方はさっきの映画と、ひびきさんがジーニアス時代にやっていたことを思い出して、それを真似しながらやってみたらすぐに慣れることができた。

 

「あ!できた!」

「いいものだろう?動かすだけじゃなく、見て養うというものも。

そのフォーム、映画や僕のこれまでの行動を真似したものだろ?

 

何事だって、最初は見てその真似から入る。

ただ真似するだけじゃなく、動きを観察してその通りに動いてみるのも立派な練習方法だ。

 

実際にさっき君も映画を見てそれを真似したことで、ワイヤーの扱いを不完全だがものにした。

 

その時点で、先程映画を見た成果が出ていると言っても良いだろう」

「そう言われると…」

「だが、ものにできているとはいえまだ動きが歪だな。

 

怪盗たるもの、動きも洗練させるべきだ。

僕から見て、華麗なワイヤー捌きになるまで続けるんだ」

「…うう…かしこま…」

 

こうして、今日のメニューは終了した。

帰ってきた後はもう、クタクタだった…。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

5/16日 月曜 晴れ 放課後

 

ー学園長室ー

 

翌日、あたしはひびきさんに頼まれた雑用をこなした後、今日も訓練をやるとうことで、ひびきさんに呼び出されていた。

 

「君のテスト結果を拝見させてもらったが、短期間で仕上げた割には悪くない出来だった」

「ホントですか!?」

「どれも平均を上回っていはいるが、数学だけギリギリだな。

基礎だけできても、応用をこなせなければ平均という壁を越えられないぞ」

「かしこまっ…!」

「逆に基礎さえ完璧に抑えれば、応用も問題なくこなせる。

 

 

 

ということで、今日は『潜入道具作成』の基礎を教えるぞ」

「潜入道具?」

「怪盗業に必要なものだ。

それを作ってパレスやメメントスに持ち込めば攻略の役に立つ。

その作り方を君に覚えてもらいたい。

作るのを重ねていくうちに、君の『器用さ』も上げられるかもね」

「器用さか…かしこまっ!

とにかくやってみます!」

 

ということで、今日は潜入道具作成をすることになった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「さて、潜入道具はキーピックや煙幕、カエレール等のダンジョン内で使う道具と、火炎ビンやメギドボムといったバトルに使う道具の2つに別れる。

今日はダンジョンで使う道具から『キーピック』を作ろう」

「キーピックって何ですか?」

「鍵を使わずに、宝箱や扉の鍵を開けることが出来る道具だ。

勿論、現実では余程のことがない限り使ってはいけない。

 

だが、ダンジョンではアイテムが入ってる宝箱を開ける為にキーピックが絶対に必要になってくる。

しかも使い捨てだから複数用意しないといけない」

「そんな道具があるんですか!?」

「そう言ってるだろう。

ほら、これがキーピックを作成する為の材料だ」

ひびきさんはそう言って、テーブルの前にキーピックの材料を用意してくれた。

 

 

 

GET!

生糸の束×5

ブリキの留め金×5

 

「これを各一つずつ使って作る。

今日は一つでも上手くできればクリアとしよう。

作り方はやりながら教えるから、早速やってみるんだ」

「かしこまっ!」

あたしはひびきさんに促され、作り方を教わりながらキーピック作りに挑んだ。

 

 

カチャカチャ…

 

 

 

 

ー数十分後ー

 

 

 

キーピックはとりあえずできたけど…

 

 

 

「…お手本よりガタガタ…」

初めて作ったキーピックの出来は、お世辞にも良いとは言えなかった…。

 

「素人の君が最初からできるとは思っていない。

もう一回作ってみるんだ」

「かしこまっ!」

 

 

 

それでも、ひびきさんに見守って貰いながらキーピック作りに励んだ。

 

 

 

ーさらに時間が経ち…ー

 

 

 

 

………できた!

更に何回かキーピック作りを重ねて、ようやく形が綺麗なキーピックができた。

これなら宝箱も上手く開けられそう!

 

「もっと時間かかるとは思っていたが、思ったより早い時間でクリアできたな。

慣れてきたのか形も最初より綺麗になっているし、上出来だよ」

「ありがとうございます!」

「キーピックの材料はいくつかあげるから、自宅でも暇を見つけて作っておくんだ。

 

但し、潜入道具作成に気を取られすぎて勉学が疎かになることはないように」

「かしこまっ…!」

 

キーピック作成を繰り返したおかげで器用さが磨かれた気がする…!

 

 

♪♪♪ POINT UP!

 

器用さ:1 ぎこちない

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「さて、明日は観察眼を磨く特訓のついでに個展を見に行くぞ」

「個展?誰のですか?」

「最近ニュースで見ただろう。君も知っている筈だ」

「あっ!もしかして…今渋谷で開催されてる『斑目さん』の個展ですか!?」

「ああ。その通りだ」

「でもどうして…」

「理由は一つ。

 

 

 

彼には『パレス』がある」

「…えっ!?」

 

『斑目さん』にパレスがあるってどういうこと…!?

 

 

ED『INFINITY』

 

 




次回予告
らぁら「まさか斑目さんにパレスがあるなんて…信じられない…!」
ひびき「その理由を確かめる為にも、彼の個展に出向くんだ。
彼には黒い噂もあるしね」
らぁら「黒い噂?」
ひびき「…才能ある弟子からの盗作だ…!」
らぁら「盗作!?なんで!?
次回 PERSONA5 THE ROYAL PARADISE

『屋敷に眠る黒い噂』

目指せ!反逆の革命!」

ーーーーーーーーーーーー

ということで、次回かららぁらとひびきの2人がP5R本編に絡んでいきます。
怪盗団に続き、らぁら達も斑目展へ。
何故、ひびきが斑目に目をつけたのか…

ヒントはひびきが天才に目がない&祐介は画才がある。
この2つです。

OPは今回からプリパラやペルソナとは関係ないヴィジランテのOPですが、「けっかおーらい」となりました。
(P5のOPも使います。)
理由は自分の好みとか色々です。


ここからは今回の話のあとがき。


意外にも、岩井さんがP5R側の最初に登場するコープキャラになりました。
理由としては、武器を買うシーンだから岩井さんの登場は必須だよね。という理由です。
あと、ひびきがアンタッチャブルの常連客であることも明らかになりました。

例のブラックルームネタは、この作品を書いてた当初からずっと入れたかったネタですw
だって超次元サッカーの方にひびきさんの声を持つ神のタクトがいますし、ブラックルームもひびきさんや桐条なら余裕で再現いけるのでは?と思って入れてみました。
(尚、紫京院家の技術力云々は独自設定です)

今回の話を書くに辺り、2ndシーズンのウィンターカップ回を見返しました。
こうして見ると、見て実際に体験して身体に慣れさせるのも立派な練習方法の一つだなって感じました。
元ネタ探すのに知らないことあったら検索かけたりしますし。
インスピレーションも高まりますしね。

キーピックを作って器用さが少し上がったところで、斑目の個展見学をきっかけに話は原作の斑目編へ突入。

斑目編からいよいよ怪盗団も本格登場して、2人と出会い絡んでいきます。

果たしてどうなる…?次回もお楽しみ。

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