PERSONA5 THE ROYAL PARADISE   作:ぎんすた

9 / 9
戦闘パートは結末以外プロットを決めてなかったが為に、思いつきで書いた結果こうなりました…。
どうしてこうなった。

ということで、今回はレヴォルテ(らぁら&ひびき)vs怪盗団の大喧嘩回。
喧嘩の前の日、蓮はひびきの言葉に思い悩んで…。

それでは、どうぞ。



#7 レヴォルテと怪盗団 わかり合うための大喧嘩!!

《推奨BGM:『全ての人の魂の詩』》

 

蓮side

 

5/18日 水 曇り 夜

 

ーベルベットルームー

 

 

屋根裏の部屋で寝た筈だが、目を覚ますと薄暗い青い牢獄の中にいて、俺の服は寝間着から囚人服へと変わっていた。

 

大方、あの看守長に呼び出されたのだろう。

 

俺は木でできたベッドから身を起こし、鉄格子へと近づく。

 

 

 

「来ましたね、囚人」

「主の御前だ、姿勢を正せ」

 

 

鉄格子に近づくと、格子越しに銀髪をそれぞれ三つ編みに纏めた『ジュスティーヌ』、シニヨンにした『カロリーヌ』の双子の看守が威圧しながら、俺に向こうの看守長…長鼻の老人『イゴール』の方を向くように促す。2人に言われた通り、俺はイゴールに向き直る。

 

 

「よく来たな、囚人。今回お前を呼び出したのは他でもない。今日お前がパレスで会った、あの2人組の事だ」

「らぁらちゃんと、ひびきさんのことか…!?」

 

「よくわかっているようだな。その2人について話をする為にお前を呼び出した」

イゴールは矢張り、らぁらちゃん達の事を把握していた。2人について何を知っていると言うのだろう。「紫京院ひびきは1年前から異世界を出入りしていたが…。真中らぁら、彼女が認知世界の扉を開き、紫京院ひびきと組むきっかけを作ったのはお前だそうだな」

「…!それは、俺達のうっかりミスで意図的にやった訳では…」

 

「口を慎め囚人!!」「…!」

イゴールにあの日のことを言われ、必死に説明しようとしたら、カロリーヌに警棒で格子を叩かれ阻止された。

これにより、これ以上弁明できず黙るしかなかった。

 

「確かに、お前が真中らぁらを認知世界へ引き入れるきっかけを作ったおかげで、彼女は命の危険に晒された。

だが、それと同時に彼女は反逆者へと覚醒し、今日に至ってはお前達と運命の悪戯なのか邂逅を果たした。

 

真中らぁら、及び紫京院ひびき…。

 

 

彼女達はお前にとって、新たな運命の扉を開く存在になるかもしれない」

 

「新たな運命の…扉?」

 

「王冠を冠した怪盗服に身を包む真中らぁらと、現実でも怪盗ジーニアスとして活動する紫京院ひびき。

あの2人の存在は我々からしても、イレギュラーのような存在。

囚人、貴方が本来歩む筈の運命が変わっていく予兆かもしれません」

「あの2人がお前の更生の力になるかどうかはお前次第だ。

私は紫京院とかの言うやつの高飛車な態度は正直気に入らないが」

双子はそれぞれ俺にそう言った。カロリーヌも、ひびきさんのこと気に入らないのか…。

 

 

ジリリリリリ

 

 

「刻限のようだな。話したかったことは以上だ。眠りに戻るがいい」

 

イゴールにそう促されると共に、俺はまた眠りに就くのだった。

 

 

眠りにつく前、イゴールが…

 

 

 

「それにしても真中らぁら…あの顔に、王冠があしらわれた怪盗服…何処かで…気の所為か」

 

 

 

と言ってたけど、気の所為だろうか…。

 

 

 

 

 

OP 『けっかおーらい』

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

レヴォルテと怪盗団

わかり合うための大喧嘩!!

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

蓮side

 

5/19日 木 雨 午前中

 

ー秀尽学園・2-D教室ー

 

あれからひびきさんの言葉が頭によぎって、怪盗とは何か考え続けていた。

 

『はっきり言って、怪盗として君達は未熟だ』

 

 

『連絡通路などという、誰かに何を聞かれてもおかしくないところをアジトにするし、機密事項を大声で喋ってる。

僕も君達が彼処に制服姿で集まってる所を見たことあるが、同じ制服の集団が連絡通路の同じ箇所に長時間居座るなんて、却って目立つ行為だ。

 

メメントスで戦うところは拝見して、連携もしっかりしているし、戦える実力があるのは認めるし、基礎を踏んでる奴がいるのも承知の上だが…。

 

 

肝心の怪盗の基本たる、危機管理がなっていない!!』

 

確かに俺達はモルガナから色々教わってはいるが…

 

ひびきさんからしてみれば、怪盗としての『当たり前』ができてないところがあるのは『事実』だし、俺達には多分ひびきさんみたいに誇り高い『美学という名のプライド』は持ち合わせない。

 

だって…あの時は鴨志田のことで必死だったから…!!

 

 

頭の中に転校してからのことが蘇る。

鴨志田のパレスに意図せず迷い込んでペルソナを覚醒させて、鴨志田という悪を知って退学の危機になって、竜司、杏、モルガナと一緒に奴を改心させた。

 

「…おい…雨宮!」

「蓮!先生呼んでる!!」

 

思えば、美学とかそんなの考える暇なんてなかった。

 

あの時は、鴨志田を改心させてこれ以上被害者を出させることのないようにすることしか考えてなかったんだから…

 

 

 

 

 

 

「おい!雨宮!!授業中に何をボーッと考えている!!

学校に何しに来てるんだ!!」

「…!!」

しまった!!今は公民の牛丸先生の授業だった…!!ということは…。

 

 

「ふんっ!!」

 

 

案の定チョークを投げてきた…!!

 

俺は避けようとするが…。

 

 

 

ガンッ!!

 

 

「…!!痛…!!」

避けきれず、額にクリーンヒットした。

あまりの激痛に思わず額を抑える。

 

「あれ…痛そ…」

「クリーンヒットとか、マジ受けるわ」

クラスメイトからも影でヒソヒソ言われてる…恥ずかしい…!!

 

「全く…授業中に先生の話を聞こうとしないからだ!最近の若いモンは…」

「…」

正直、パプリカ学園名物の違反チケットを切られた方がまだマシだ…。

今のは普通に違反チケットものだろうし…。

 

まぁ、あれはあれで嫌なんだが。

100枚ごとに罰則あるって噂だし。

 

パプリカ学園は規則が厳しく、その数1000個以上と異常に多いことで有名な私立学校で、正直俺はあまり入りたくはない。

 

言い間違いに関する細かい規則もあるらしく、それも原因で1000枚以上も違反チケットを貰ってる生徒がおり、噂によると教師の間で問題児扱いされてるらしい。

 

ていうか、なんで教師や風紀委員はあの膨大すぎる規則の数に疑問を抱かないんだ…。

 

こういうところは秀尽で良かったって思えてしまうな…。

ーーーーーーーーーー

 

5/19日 木 雨 放課後

 

ー渋谷駅前・連絡通路ー

 

放課後、俺達はいつも通りに連絡通路に集まっていた。話題は明日の喧嘩のことについてだが…。

 

 

「だから、別にあいつの言葉を真に受けすぎなくていいって!!

あいつらはあいつらで、俺らは俺ら!!俺らのやり方をぶつけりゃ良いんだよ!」

「…でも、俺は…!」

「つーかあいつ、怪盗のなんちゃら〜とか言ってたけど俺らと基準が違いすぎて参考になんねーんだよ!!」

「ちょっと竜司、声大きい!ひびきさんにも言われたじゃん。

怪盗なのに機密事項を大声で喋るなって!」

「ああん?誰があんな高飛車野郎の言葉なんか真に受けるもんか!!

な!モルガナ!」

「ワガハイの美学を馬鹿にしてきたんだ!あいつにこそ、ワガハイ達の怪盗の流儀を叩き込むべきだ!!」「もー、二人共。気持ちはわかるけど、ひびきさんの言ってることも間違ってないんだよ。

それにらぁらと組んでるんだから、ちゃんと誠意と実力を示せば絶対わかってくれるって!!」

「お前の判定はらぁら基準かよ!!」

 

ひびきさんへの愚痴大会にいつの間にかなってた…。杏が諫めてるが、愚痴は止まらない。

 

 

今の竜司達に相談しても…多分、見つからない…。

 

 

 

「…俺はこのままでいいのか、わからない。

 

俺達は鴨志田を改心させることに必死で、大した美学なんて持つ暇なかった。

 

今は斑目改心の為に動いてるけど…

 

 

ひびきさんの言葉を考える度に、俺にとって怪盗ってものが何なのか、わからなくなってきたんだ…」

 

 

「レン…」

 

 

俺は珍しく弱音をみんなの前で言ってしまった。

 

それを聞いたモルガナ達は心配そうな目をして、俺を見つめた。

 

 

「…暫く一人にさせてくれ。杏、モルガナを頼む」「あ、わかった。らぁら風に言うならかしこまっ!」「そこは真似しなくてよくね?」

 

それに耐えられなかった俺は、一人になって考えるべく雨の駅前広場へ飛び出した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ー渋谷駅前広場ー

 

 

〜♪『Mon chouchou』

 

 

傘を刺してベンチに座り、俺はひびきさん率いる『Tricolor』のライブ映像を見たり、怪盗ジーニアスネオ、ネクストのニュースを見たりしてたけど…

 

 

俺にとっての『怪盗とは何か』の答えを見出せなかった。

 

 

「怪盗とは何か…か。考えてみると、簡単にわからないものなんだな」

一人で考えたくて広場に出たのに結局、頭を余計に悩ませただけだ。

 

これで、明日の喧嘩に臨めるのか?

 

それに…夢で言っていたイゴールの言葉が気になるし…。

 

 

 

『彼女達はお前にとって、新たな運命の扉を開く存在になるかもしれない』

 

 

 

本当にそうなるのだろうか?

 

 

 

 

 

「…!くそっ!!益々わからなくなってきた…!!」

 

やがて、深く考えて余計に苛立ってしまい、思わず立ち上がってしまった。

 

考えれば考えるほど、答えが出せなくなっていく…!

 

どうすればいいんだよ…!!

 

 

 

 

 

 

「おーい、雨宮。こんなとこで何してんだ?」

「…!三島!?」

 

すると、たまたま通りがかってさっきの光景を見かけたであろう三島に声をかけられた。

 

《三島由輝》

俺のクラスメイトで、鴨志田事件の被害者の一人だったが、今は怪盗団の活動の要である『怪盗お願いチャンネル』の創始者で俺達の協力者。

 

今回のターゲットである、斑目への道を切り開くきっかけにもなったキーパーソンであるといっても過言ではない。

 

何故か俺達の正体を知ってるがそれは置いといて…。

 

 

俺はこんなとこで三島に会うことになるとは思わず、拍子抜けた声を出してしまった。

 

 

 

「いや雨宮が珍しく、苛立ってたから何かあったのかなーって」

「そういうわけじゃなくてな…

 

 

あのさ、お前にとって『怪盗』って何だと思う?」

俺はせっかくなので、三島に怪盗についてどう思ってるか聞いてみることにした。

 

こういう時って第三者に聞いたほうがいいし…。

 

 

「へ?なんでそんなこと聞くんだ?」

「ほら、怪盗団と怪盗ジーニアスネクストって根本的に違うだろ?

俺…怪盗について何かわかんなくなってさ、それで色々考えてたんだ」

「よくわかんないけど…うーん…」

俺からの質問に対して三島は困惑しつつ、うーんと考える。すると三島から意外な答えが返ってきた。

 

 

 

「俺、ジーニアスネクストは目的がよくわからない奴だって思うけど…

 

 

怪盗団は『弱いやつの味方』だって思うよ」

 

 

 

「…弱いやつの味方?」

 

 

俺は拍子抜けするも、それをよそに三島は続けた

 

 

「だってさ、お前らが鴨志田改心させなかったら、今俺はもっと危なかったし…被害者もまた沢山出てた。

 

それに怪チャンにも届いてんだよ。

 

『怪盗団ありがとう』っていう声が」

 

 

弱い奴の味方…そうだ…!俺達…!!

 

 

『身勝手で、人のこと見下してくるクソな大人…。…俺らなら、そんな奴らを改心さしちまえるじゃねーかと思ってよ』

 

『困ってる人を見過ごしたら、前の自分に戻っちゃう…!』

『俺らなら…助けてやれんじゃねーか?』

 

『…確かに、俺達ならあの力で人助けができる…!!』

 

そうだ…俺達が怪盗団を…怪盗を続けようと思った理由は…!!

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

『このガキ…訴えてやる…!!』

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

何かが見えたと同時に、俺の頭の中にあの日の記憶が蘇る。

 

 

 

…もう、俺のような奴を増やしてたまるか…!!

 

 

 

「…!」

 

 

見えた…!

俺達の…『心の怪盗団』の美学が…!!

 

 

 

 

 

 

「ありがとう、三島。俺…大事なことがわかった」「え!?俺何かした!?」

 

 

「特別何かしたって訳じゃないけど、お前の何気ない一言のおかげで色々飛んで、心がクリアになって色々わかったってだけだ。

 

俺、用事思い出した。じゃあな」

 

俺は曇天の雨の中、晴れになった気持ちで困惑しっぱなしの三島を置いて、竜司達の元へ戻った。

 

 

 

 

「って!!ちょっと雨宮!?

俺の出番これだけ!?」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ー連絡通路ー

 

 

「みんな!!」

 

 

 

「おう、お帰り…ってなんかさっきより吹っ切れてね?」

俺は走って連絡通路にいる竜司達と合流し、晴れやかな気持ちでこう告げる。

 

 

「ああ、とある声のおかげでな。で、みんな明日のことについて話と、俺達の美学のことで…わかったことがあるんだ」

 

俺はさっきたどり着いた答えを皆に話した。すると竜司達は…。

 

「いいじゃねーかそれ!!まさに俺らって感じだぜ!」

「いいじゃん!ひびきさん達とは違う私達の怪盗としての在り方、見せてやろ!」

「成る程…いい答えをだしたな!レン!」

 

バラバラになりかけた気持ちが一つになり、明日の喧嘩へ向けて舵を切ることができるようになった。

 

 

「そうだ…。

俺達の在り方…ひびきさんにぶつけるぞ…!

後、らぁらにも俺達のこともっと知ってもらう!」

 

 

 

俺達は明日の『喧嘩』に向けて動き始めたのだった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

ー翌日ー

 

らぁらside

 

5/20日 金 曇り 放課後

 

ー渋谷駅前広場ー

 

 

今日はいよいよ『喧嘩』の日。

 

あたし達はメメントスに行くために久々に渋谷駅前広場に来ていた。

 

 

「…メメントスに来るの久しぶりだな…。

前は迷い込んでここに来たけど、今日はあたし自身の意思でそこにいく。

 

前はこうなるとは思わなかったなぁ…」

あたしはスマホのイセカイナビのアイコンを見つめながらそう呟いた。

 

メメントスに来るのって9日以来だから…。

 

すると、隣にいたひびきさんに横目で短い疑問をかけられる。

 

「怖くはないのか?」

 

「…!」

確かに、前はシャドウが多い空間だとは思わなくて…小さい頃に家族が棺桶にされた夜がフラッシュバックするほどに怖かったけど…

 

 

今は…。

 

 

「怖いですよ…。

 

けど、今はジャンヌもいるし、ひびきさんもいるから一人じゃない、大丈夫だって思えるんです!」

「そうか、そう意思の強い瞳で言い切れるなら問題なさそうだな」

 

「かしこまっ!ありがとうございます!」

 

「怪盗団が待ってる筈だ。いくぞ!」

 

「かしこまっ!行きます。

 

 

 

『メメントス』」

 

 

『ナビゲーションを開始します』

 

あたしがイセカイナビを起動しそうつぶやくとナビが反応し空間が歪み、あたし達はメメントスへと導かれた。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ーメメントスー

 

メメントスに入った途端、あたし達の服は制服から怪盗服に変わる。

 

 

久しぶりだ。この禍々しい空間に来るのは…。

 

あの時は怖かったけど、今は違う。

 

一人じゃないって思えるし、戦う力もある。

 

 

それに今日は喧嘩しに来たんだ。

 

今はこの場所は誰にも邪魔されない、あたし達にとってはうってつけのステージ。

 

 

そして…

 

 

 

『自分だったらこの盤面でどう動くか、相手の立場になって考えてみる』

 

これを付け焼き刃かもだけど…上手く実践してみせる。

 

 

そう思って、あたしはジーニアスと一緒に怪盗団の待つ『思想奪われし路』最深部を目指し、動かないエスカレーターへ足を踏み入れた。

 

エスカレーターへ足を踏み入れる中、一瞬誰かの視線を感じ、振り返ると銀髪の三つ編みに帽子を被って、青と黒の服を身に纏った女の子がこちらじっと見ていたような…

 

そんな気がしたけど、怪盗団を持たせたくなかったからすぐ前へ向き直して、地下へと進んだのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの少女が真中らぁら…。道化師のアルカナを持ち、ペルソナ使いの中では怪盗服になると珍しく王冠が頭に乗る、何処か異質な少女…。

 

 

紫京院ひびきはともかく、真中らぁらが囚人の更生にどんな影響を与えるか注視せねば…」

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

ー思想奪われし路・最深部ー

 

 

「…!来たか…!」

 

「うん、来ましたよ。ジョーカー」

 

思想奪われし路の最深部べつくと、怪盗団のみんなが先に待っていた。

 

怪盗団のみんなは既に戦闘の準備をしてる。

 

 

「てか、遅かったなテメェら。どうやって来たんだ?」

 

「徒歩で来たに決まっているだろう。

このぐらいの移動で体力を無駄に消費する僕達じゃないさ」

 

「徒歩でここまで来て、余裕だと!?オマエらのスタミナはどうなってるんだ!?」

 

「これでも僕はアミと組むまで1年以上、一人でメメントスを生き来していた。舐めて貰っては困る!」

 

ジーニアスとスカル、モナは早速火花を散らしてる。

 

 

一方あたしは…。

 

「パンサー、今日は負けないから!」

 

「こうなっちゃったのは悲しいけど…

 

友達だからこそ、今日はプリパラのライブと同じで遠慮はナシ!全力でやろ!」

 

「かしこまっ!そうこなくっちゃ!」

 

パンサーとお互い正々堂々と戦うことを誓い合っていた。

 

そして…。

「ジーニアス」

「ジョーカー、今日はワイルドの才がある君の実力が見れるのを楽しみにしてるよ」

 

「はい、貴方の期待に全力で答えます。

 

そして…俺達が見つけた、俺達だけの美学…

 

ジーニアスにぶつけます!!」

 

ジョーカーは、ジーニアスに向かって強い意志の炎を瞳に宿しそう宣言した。

 

 

「フッ…いいだろう。ならば、見せてもらおうか。

君達の美学を!」

 

ジーニアスは不敵に笑ってそう返す。

ジョーカー達の美学、何だろう?

 

「言われなくても…そのつもりです!!」

 

ジョーカーはジーニアスにむかって宣戦布告と言わんばかりにナイフの切っ先を向けた。

 

 

あたしも…!

 

「あたしも、ひよっこだけど怪盗団のみんなに全力で食らいつきます!!」

あたしも剣を鞘から抜いて、構えてそう宣言した。

 

始まる…レヴォルテと怪盗団の大喧嘩が…!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

《推奨BGM:『Keeper of Lust』》

 

先に仕掛けたのは怪盗団だった。

 

「おらよっと!」

スカルがジーニアスに突撃し、形の歪んだ鉄パイプを振りかざす。

 

「ふっ!」

それをジーニアスは鞘から金色の刀身が輝く片手剣を抜き、スカルの攻撃を素早く受け止め金属同時がぶつかる音と火花が炸裂する。

 

「アミと似て単調だが、威力は悪くない。

 

だが…『ナポレオン』!!」

 

ジーニアスが仮面を燃やすと、背後に青い軍服に身を包んだ男装麗人が現れ、巨大な躰の足でスカルの身を剥がす。

 

「ぐっ…!」

「こっちも忘れんな!!」

スカルはよろけるが、ジーニアスがナポレオンを使って彼を引き剥がした隙を狙い、モナがパチンコを叩き込もうとする。

 

だが、それも読んでいたジーニアスは気配を感じですぐにモナに視線を移し、パチンコの弾の弾道を読んで剣の刃ではじき返した。

 

「なっ!?ワガハイの射撃が読まれただと!?」

 

はじき返された弾が跳ね返ってきて、モナは驚きながらも持ち前の俊敏さで素早く後退して避けた。

 

「仲間の隙をフォローする連携…結成して僅か1ヶ月にしては中々やるね。

 

だが、僕からしてみれば君達には、僕のような強敵と渡り合う為の経験と技量が圧倒的に足りない。

 

そんなんでは精々、マダラメパレスに出てくるシャドウ以上の敵とは渡れまい!!」

 

そう言って、今度はジーニアスはスカル達に迫る。

 

 

「危ない!!

 

 

踊れ!『カルメン』!

『マハラギ』!!」

 

 

そこに仲間の危機を察知したパンサーが赤い猫の仮面を燃やし、赤いドレスに身を包んだ踊り子のようなペルソナ『カルメン』を召喚し、スカルとモナの周りを小さな炎の輪で囲い、ジーニアスを牽制する。

 

ジーニアスも流石に近づけず、一歩後退する。

 

「…!全体スキルを仲間を守る為に使ったか。だが、余所見はよくないよ」

 

 

「…え?」

 

 

 

 

パンサー、あたしのこと忘れたわけじゃないよね?

 

 

 

 

「はぁっ!!」

 

 

 

 

 

ジーニアスに全体のヘイトが向いてる隙にあたしはパンサーの背後に周り、彼女の脇腹辺りを狙って蹴りを入れる。

 

「嘘!?うぐっ!」

 

流石のパンサーもこれには反応できず、まともに直撃を食らってしまった。

 

「あんた奇襲得意だったの!?」

「あじみ先生って言えば伝わるかな?」

「げっ!?とんでもない人からスキル伝授されてるじゃん!!

それにしてもやったね…アミ!!お返しだよ!!」

 

パンサーはさっきの奇襲の腹いせに鞭を取り出し、あたしに襲いかかる。

 

「ブヒィっと鳴きな!!」

「パンサー。この前から思ってたけど、その怪盗服を身に纏うとキャラ変わるよね!!」

「アミだって!奇襲してくるし、お互い様!!」

 

あたしはパンサーと軽口を言い合いつつ、パンサーの鞭を銃と剣でいなし続ける。

 

正直、鞭は軌道が読めない…!!

 

 

だったら!!

 

「それっ!」

「…!何!?」

 

あたしはパンサーの鞭の先に剣の先を引っ掛け、パスタの麺を巻き取る要領でパンサーの鞭を少し巻き取る。

 

 

「えいっ!」

 

 

そして、それを利用して鞭ごとパンサーを引っ張り空中へ放り投げた。

 

 

「うわぁ!?ちょっとそれアリ!?

 

『カルメン』!!」

 

まさかの空中ダイブをする羽目になったパンサーは急いでカルメンを再召喚し、カルメンにキャッチしてもらった。

 

 

「あー!今のはヤ〇チャする場面じゃん!!」

 

「同じ女子にそれ求めんな!!」

 

パンサーが地面に派手にヤ〇チャダイブする場面を期待してたあたしはそれがちょっと悔しかった。

 

パンサーはペルソナを仮面に戻し、再び鞭を構える。

 

 

 

「……アミ、本気の喧嘩だからって、今のはちょっと頭に来たし、ここからは派手にお返ししちゃうから!」

 

「…!望むところ!」

 

どうやらパンサーを少し怒らせたみたいで、パンサーの周りから出るオーラに圧倒されながらもあたしは怯むことなく、パンサーに対して剣を構え直した。

 

 

「『カルメン』!『アギ』!!」

 

「…うえぇ!!

 

『ジャンヌ』!『コウハ』!!」

すると、怒りのままにパンサーがカルメンをまた召喚し、小さな炎が踊り子の息から放たれる。

 

あたしは直撃は避けたいので、仮面を燃やしてジャンヌを呼び出し、眩い光でそれを相殺する。

 

呼び出されたジャンヌはこっちを向いて呆れた様子でため息をついた。

 

『全く…ちょっと調子に乗ってあんなこと言うからこうなるのよ』

 

「ごめんのかしこま…。だって、あの戦法思いついてパンサーがあのポーズで地面に着地するのを想像したら面白くてつい…」

 

『そりゃ戦闘中にあんな恥ずかしいポーズで地面にダイブさせられたら誰だって怒るわよ…。

あと、ほら女豹さんの怒りは収まってないみたいよ』

 

 

 

「え?」

 

 

「『マハラギ』!!」

 

 

ジャンヌに指をさされた方向をよく見ると、パンサーが相手があたし一人なのに全体攻撃のスキルを使ってきて、広範囲に情熱の炎が放たれる。

 

 

「…!うええええ!!!今の発言は許してー!!」

 

あたしはそれを必死に避けながら、避けきれないところはコウハや銃で相殺しながら、パンサーの怒りが収まるまで逃げ回るのだった。

 

 

一方のジーニアス側は…。

 

 

 

 

「『キャプテン・キッド』!『ジオ』!!」

 

「威を示せ!『ゾロ』!『ラッキーパンチ』!!」

 

スカルとモナを相手取るジーニアス。

 

スカルはドクロの仮面を燃やして、船に乗った海賊のペルソナ『キャプテン・キッド』を召喚し、キャプテン・キッドが大砲と化してる腕から雷を放ち、モナの周囲から現れた黒い筋骨隆々の紳士のペルソナ『ゾロ』 が、レイピアからびっくり箱で出てきそうなパンチを生成し、ジーニアスにそれぞれお見舞いしようとするけど…。

 

 

「甘い!!」

 

ジーニアスはその軌道を見切り、当たる直前にバックステップしつつ、バク転で華麗に避ける。

 

 

「怪盗として半熟な君達に、スキルの正しい使い方を教えてあげよう!

 

 

進め!『ナポレオン』!!『マハブフ』!!」

 

そして、スキル発動後の2人の僅かな硬直の隙を突いて、金色の仮面を燃やしナポレオンを召喚。

 

ナポレオンの剣から冷気が放たれ、スキル発動後の僅かな隙を晒したスカルとモナの足元が凍りつく。

 

「しまった!!ナポレオンは氷結持ちだから、当たったら凍結状態になるというのに…

やられた…!!」

「テメェ…やりやがったな!!」

モナとスカルは凍結状態となり動けなくなり、僅かな隙を突かれてやられたことに苦虫を噛む。

 

「敵を観察して隙を見つけ、そこに的確にスキルを叩き込む。戦闘における基本中の基本だ。

 

 

悔しければその身に刻むといい。

 

 

 

…おっと…」

 

そんな2人を見てジーニアスは煽りながら一蹴した。

 

 

だけど、ジーニアスはとある気配を感じ視線をそっちに見やると、ジョーカーがナイフを構えてこちらに接近してきていた。

 

 

「スカル!モナ!!ふっ!」

「ジョーカーか…君のお出ましを待っていたよ!!」望んでいた相手との対峙に歓喜の笑みを浮かべたジーニアスは、ジョーカーの振りかざしたナイフの刃を金色の刀身で受け止める。

 

そして、お互いに再び刃をぶつけた反動で後退り、ジョーカーはモナとスカルの方を向く。

 

「ジョーカー!!ワガハイ達は凍結を急いで治す!!それまで持ちこたえてくれ!!それと、ジーニアスは核熱が弱点だ!!」

 

「わかった!!」

ジョーカーはモナからの指示を頭に入れると、直ぐ様ジーニアスに向き直る。

 

「…!当たれ!!」

ジョーカーは左手に拳銃を持ち、ジーニアスに向かって何発か放つか、全て避けられてしまった。

 

「…!やはり、こうなるか…」

「構えはいいが、狙いがぶれて弾道が読める状態だよ、ジョーカー。

 

それに、そこの猫は解析スキル持ちだね。

僕の語尾以外の弱点を見抜くとは…

足止めして正解だったな」

 

ジーニアスはモナの解析スキルに関心を抱く、そんな中ジョーカーは強い闘志の炎をジーニアスに向かって燃やし、ジーニアスに対してあることを告げた。

 

 

 

「ジーニアス。俺、わかったんです。

貴方の言葉を受けて、色々悩んで考えて、たどり着いたんです。

 

 

俺達、心の怪盗団の『美学』に」

 

「ほう?それは興味深いな。聞かせてもらおうか」

 

ジーニアスは怪盗団がたどり着いた美学に興味を示し、話を聞くことにした。それを観たジョーカーは話を続ける。

 

「俺達は、ジーニアスのように今は誇り高いプライドを持ってるわけじゃないし、理不尽に悪い大人に色々奪われて…

 

怪盗団を結成した時も、これ以上被害者を増やさない為にも鴨志田を改心させることしか考えてなかった!!

 

でも、それが『声をあげられなかった人達』を助けて…

 

勇気づけていたことに繋がってたことを知ったんだ!!」

 

ジョーカーの叫びに呼応するように、白と黒のドミノマスクが少しずつ燃える。ジーニアスはそれをずっと注視していた。

 

「俺は、今はジーニアスのような目的も、誇りも、動きも全てが洗練された華麗な怪盗にはなれてません。

 

 

だけど、悪人を改心させることで理不尽で苦しんでる人を助けて、勇気づけることはできる!!

 

 

俺達にその力があるならそうしていきたい!!

 

 

『自分達のような被害者を増やさない為に、自分達の信念を貫く為に、悪を持って悪を制す』

 

それが俺達がたどり着いた…怪盗団の『美学』です!!」

 

 

ジョーカーの叫びに呼応するように、仮面が完全に燃え上がり、ペルソナの形を作っていく。

 

「…成る程…泥臭いがいい美学じゃないか!!

 

基礎はなってないが、独自の信念を築いたことは褒めてやろう!

 

褒美として君の一撃を受け止めてあげよう!!

 

 

来るがいい!!」

 

ジーニアスは、ジョーカーの迷いを捨てて自分達の美学にたどり着いた姿に歓喜し、ジョーカーの攻撃を受け止める態勢に入った。

 

 

ブチッ!!

 

 

「なら、言葉通り受け止めて貰います!!

俺の今の全てを!!

 

 

奪え!!『スザク』!!『フレイ』!!!」

 

蒼い炎が形を作って現れた赤い鳥のペルソナ『スザク』が、ジーニアスの弱点属性である核熱の青い光の熱をジーニアスに向かって放つ。

 

 

WEAK!

 

 

「ぐっ!!中々効くな…。

成る程、これが今の君の信念ということか、ジョーカー…。

 

身をもって受けたかいがあった」

 

ジーニアスは防御も取らずに、弱点属性の攻撃であるフレイをまともに受け膝をつくも、持ち前の精神力で持ち堪える。その間に、スカルとモナが凍結を解除して合流した。

 

 

「ジーニアス…ジョーカーのことをまずは認めたってことで間違いなさそうだな…」

「ジョーカー!凄かったぜ、今の!」

「ありがとう。モナ、スカル。

 

 

 

あ、そういえばアミとパンサーは?」

 

スカルとモナが労う中、女子同士でタイマンやってたあたしとパンサーを気にする素振りをジョーカーは見せた。

 

「それなら、彼処から来ているけどね」

 

「え…

 

 

は!?」

 

ジーニアスは弱点を受けたダメージを持ち堪えつつ、あたし達の方向を指差した。

それを見たジョーカーは、思わず面食らった状態になる。

 

 

 

だって…。

 

 

 

 

「待ちなさい!!アミ!!」

 

「だからごめんって言ってるでしょ!パンサー!!ちょっと調子に乗ったあたしが悪かったし、全体スキル連発とか勘弁して!!」

 

未だにパンサーの怒りが収まらず、スキルを伴った追いかけっこが続いてたからなんだよね…。

 

 

「パンサーを怒らせるレベルで何やったんだ?あいつ」

「ワガハイも知らん…」

スカルもモナもこの状況がわからず?マークを浮かべている。

 

だって…。

 

「横で聞いていたが、アミがパンサーを空中に放り投げた際『ヤ〇チャダイブしてるところが見たかった』と言ったらしい…。

全く…自業自得だし、後で説教したいところだがジャンヌが恐らく説教して、あの様子だとアミも反省してるだろうし、ああなってるからこれ以上は何も言うまい」

 

「何やってんだあの2人…」

「いや、レディ同士なのにレディに向かってなんてこと言ってんだアミ…」

「いや、ありゃ誰だって怒るだろ」

 

ジーニアスは完全に傍観を決め込み、ジョーカーとスカルとモナは呆れながらツッコミを入れる。

 

ちょっと…あたしの自業自得なのはわかってるんですけど…。

 

ジーニアス、チームメイトのピンチに何してるんですか!?

 

 

とにかく、これなんとかしなきゃ…!

「なぁ、ジョーカー?これアミからもダウン取れれば、実質俺らの勝ちじゃね?

 

つか、止めなきゃ不味いだろ」

「まぁ、ジョーカーしかアミの弱点を突ける奴いないからな…」

 

「わかった。後が怖いけど…。やってやる」

「ちょっと待て、止めることには賛成だが、勝敗ルールを勝手に決めるな!!

 

ていうか、スカルとモナは僕に一度もダメージ与えてないだろ!!」

 

「じゃあ、温情とはいえジーニアスから唯一ダウンを取れた俺が行かせてもらう」

「ジョーカー、君も勝手な屁理屈を通すタイプなんだな…」

なんかジョーカーが、男子+ジーニアスチームの輪からこっちに走ってきてる…!!

 

会話の内容的にまさか…!!

 

 

 

いや…。『自分だったらこの盤面でどう動くか、相手の立場になって考えてみる』

 

 

これを生かすチャンスでは?

 

多分、ジョーカーがあたしの弱点を突けるとしたらあのペルソナしかない!!

 

 

「奪え!『アルセーヌ』!!」

 

ジョーカーは予想通り、仮面を燃やし赤い紳士服に身を包み巨大な黒翼を広げた、あたしの苦手な呪怨を扱うペルソナ『アルセーヌ』を召喚した。来た!!

 

 

なら…!!

 

 

ブチッ!!

 

 

 

「本当にごめんってパンサー!!

 

あと、ジョーカー、その瞬間待ってたよ!!

 

 

御旗を掲げて!『ジャンヌ』!『マハコウハ』!!」

 

「『エイハ』!!」

 

 

あたしは仮面を燃やし、ドリームパレードプリンセスコーデに似たドレスの上から薄紫の鎧を身に纏い、槍旗と盾を装備し、あたしが大人になったイメージの白い肌の女性のペルソナ『ジャンヌ』を再び呼び出して、アルセーヌが放つ赤黒い炎に御旗から放たれる白い光をぶつける。

 

ついでに落ち着いてもらうためにパンサーも狙って。その結果…。

 

 

WEAK!

 

「あ…ぐはっ!」

 

エイハを相殺したけど、放ったスキルは全体攻撃だったので、その残り弾がジョーカーに着弾し、ジョーカーはよろけてダウン。

 

「うぎゃっ!」

 

そして、パンサーもそれに巻き込まれる形で眩い光に当たり、転倒する。

 

 

あ、狙い通りではあるけどもジョーカーからダウン取っちゃった…。

 

 

…………………………。

 

 

「うちのリーダーダウンしたし、そっちのリーダーもダウンしてるし…。これ…引き分けでよくね?流れ雑だけど」

 

「…かしこま……」

 

と、スカルの一言で喧嘩は引き分けに終わったのだった。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ーその後ー

 

ー渋谷駅前広場ー

 

喧嘩は引き分けに終わり、現実へ戻ってきたあたし達はこれからどうするか話していた。

 

ちなみに、あたし達現実ではこれが初対面だ。

 

「改めてさっきは本当にごめん…杏…」

「もー!今度またヤ〇チャやったらまたガチで燃やすから!!まぁ、ちゃんと謝ってくれたし今回はいいよ。初めてらぁらとガチでぶつかりあえたし!」

 

「ありがとうのかしこまっ!杏!」

 

「全く…高巻杏がこうである以上、ヤ〇チャダイブの件はこれ以上追求しないが、これで調子に乗ったらどうなるかわかっただろう。

身に刻んでおくんだな、らぁら」

 

「うう…すみませんのかしこま…」

 

ヤ〇チャダイブの件は杏から許してもらったのと、ひびきさんからの軽い説教で取り敢えず終了した。

 

「あと、現実のらぁら超かわいいじゃん!!中学生になったらぁらもなんか幼さ残ってていい!

 

ていうか、らぁらとひびきさんってパプリカだったんだ!!渋谷から電車乗れば一発じゃん!!」

 

「つーからぁら、俺らがメメントスに事故で巻き込まなきゃ、マジでうちに乗り込もうとしてたのかよ!?」

 

「えへへ…」

 

「鴨志田の事件から怪盗団のメンバーが秀尽生であることは、らぁらでも容易に突き止められる。

親友と高巻杏、君の話を聞いて突撃しようとしたらしい」

「え!?私の話で!?」

「流石神アイドルってやつか…行動力が凄まじいな…ラァラ」

 

で…秀尽に突撃しようとした話をみんなにしたら、蓮さん達にドン引きされた。

 

 

ん?蓮さんの鞄にいる猫…

 

「もしかして、モルガナ?

 

なんかマスコットからリアルな猫になってる!!」「成る程、君は現実だとそういう姿か」

「いや、猫でもマスコットでもねーよ!!ワガハイは人間!!

 

ていうか、ワガハイが現実で喋れても驚かないんだな。

ワガハイが喋れると認知した人間以外、ワガハイの声が聞こえん筈だが…」

「うーん…既に仮想空間から現実に出ちゃってる赤ちゃん知ってるからね…」

「それに認知空間なら、何が起きてもおかしくないだろう」

 

「あ、ジュルルでしょ!女神が赤ちゃん化したっていう!

あの時の神アイドルグランプリは色んな意味で歴史に残る大会だったよねー」

 

「ワガハイからしたら、赤ちゃん化する女神の方が衝撃だわ!

 

 

 

さてヒビキ、ラァラ、改めてだが…ワガハイ達と組むか?」

 

「俺からもお願いします!!俺もひびきさんから色々学びたいんです!!」

 

 

そして、話題は元々の喧嘩の発端でもあるあたし達レヴォルテと怪盗団が組むかの話題に移った。

 

モナはどうするか尋ね、蓮さんは必死に頭を下げて懇願した。

 

「ひびきさん、今度はどうしますか?」

あたしはひびきさんを上目使いで覗き込み、そう尋ねた。

 

するとひびきさんは腕を組み考えた後、暫くして…。

 

「いいだろう。君達と組もう。

 

基礎はなってないし、実力はまだまだだが、君達の信念ははっきり見させてもらった。

 

『自分達のような被害者を増やさない為に、自分達の信念を貫く為に、悪を持って悪を制す』

 

 

その信念は素晴らしいから、そこだけは合格としよう。

 

但し、改善してもらうところは改善してもらうからな。

ついで君達を最高の怪盗団にしてやろう」

 

要約すると…つまり『一緒に組んでもいい』ってことですよね…!

 

「…ひびきさん…!」

 

「…!ひびきさん!ありがとうございます!!みんなも、今日からひびきさんとらぁらちゃんと俺達で組む。

 

それでいいか?」

 

蓮さんは感嘆の声を上げると、竜司さん達に問いかける。

 

「勿論!私は最初からそのつもりだし!らぁらと組めるなら全然OK!」

「まぁ、喧嘩は引き分けたし、高飛車な態度は気に入らねーままだけど、お前がそこまで言うならいいわ」

 

 

「かしこまっ!じゃあ、レヴォルテと心の怪盗団の同盟、結成ですね!」

 

無事に2人の承諾を得て、ここにレヴォルテと怪盗団の同盟が結成された。

 

 

と、ここで竜司さんからある提案を持ちかけられる。

 

 

「あのさ、思ったけどよ。

 

らぁらさ、杏とモルガナにタメ口なら、俺らにタメ口でもよくね?今日から仲間なんだから、学年は気にしないで行こうぜ!」

 

竜司さんから、まさかの学年を無視したタメ口の提案。

あたしは学年が上の先輩に対して、それはいいのか?と思い呆気に取られた。

 

「え!?いいんですか!?」

 

「俺も竜司の案に賛成だ。ついでに俺と竜司のことも呼び捨てで構わない」

「蓮さんも!?」

 

蓮さんも賛成を表明し、あたしは考え込む。

そして…。

 

「じゃあ…蓮、竜司、杏、モルガナ!よろしくのかしこまっ!」

 

「よろしく」

あたしは敬語を剥がし、蓮達のことをタメ口で呼ぶことにした。

 

なんか…距離が一気に縮まった気がする。

 

そこに…。

 

 

「なら、僕もそのルールを受け入れよう。みんな、僕のことはタメ口で構わない。

 

勿論らぁらもだ」

 

「ひびきさん!?いいんですか!?」

なんと、一連の流れを見ていたひびきさんがそれに乗っかってきた。本当にいいんですか!?

 

「僕達は対等な立場の共犯者だろう。それに郷に入っては郷に従えって言うだろう。

 

勿論、学校や南くん達がいる前はこれまで通りだが、

怪盗団、ふわりとファルル、そして僕のみと一緒にいる時はタメ口を許そう」

 

成る程…そういう道理なんだ…じゃあ…

 

「…じゃあ、ひびき。よろしくのかしこまっ」

 

「それでいい、みんなも僕のことは学年の壁を取っ払って対等に接してくれ」

 

「わかった。なら、改めてよろしくひびき」

「よろしく、蓮」

 

こうしてあたし達全員、学年タメ口で話すことになったのだった。

 

 

 

「よし、明日から合同で斑目のパレスの探索を行う。みんな、心機一転のつもりで改めて行こう!」

 

 

 

「かしこまっ!」

「「「「了解!」」」」

こうして、レヴォルテと怪盗団の同盟が結成された。

 

 

ようし!またマダラメパレスの攻略、頑張るぞ!!

 

 

 

ED 『INFINITY』




次回予告

らぁら「結局…あたし達組むことになったけど…。喧嘩できてお互いに色々わかってよかった!」

ひびき「フン。怪盗団、君達の度胸は認めてやろう。僕にも足りないものがあると痛感した。
だが、組んだ以上改善してもらう点はどんどん言うつもりだかな」
竜司「相変わらず上から目線だな!!

てかお前らも車移動っつー目立つ行為してて人のこと言えんじゃねーか!!」
モナ「そーだそーだ!ヒビキ、お前がそういった以上、ワガハイ達の意見もちゃんと聞き入れろ!!
オマエラは今日から車移動やめて電車移動だ!!」
ひびき「何だと!?」
らぁら「そういえば…あの襖どうするの?」
蓮「それなら…杏に一肌脱いでもらうしかない」
杏「なんで!?」

らぁら「次回 PERSONA5 THE ROYAL PARADISE


『結託!レヴォルテと怪盗団!
開かずの襖を突破せよ!!』



目指せ!反逆の革命!」

ーーーーーーーーーーー

という訳で、今回は前半は蓮視点、後半の喧嘩パートはいつも通りらぁら視点でお送りしました。

今回、5話終盤まで怪盗団を出してなかった分、せっかくなので怪盗団サイド…主に蓮サイドの話をがっつり書きたいなと思い、蓮の視点を思いっきり書かせて頂きました。
蓮…ジョーカーはゲームだと、プレイヤーの操作キャラっていう立ち位置ですが、ここではアニメみたいに彼も一人のキャラとして扱っています。
なので前回、ひびきの言葉を最も重く受け止めてた蓮が、自らの美学に辿り着くまでの姿を尺を割いて書きました。

悩んでた蓮にとって、突破口となったのが三島の言葉。
彼も怪盗団に救われた一人かつ、ペルソナ5ではお願いチャンネルを作ったりとかなり重要な存在ですからね…。
三島の何気ない言葉が、蓮が原点へ立ち返る道標となったということです。

そして、もう一つ蓮視点て書きたかったのは『他校生から見たパプリカ学園の印象』。
パプリカ学園のあの大量の校則は、最早お約束ギャグの一つとしてお馴染みですが…まぁ、ここはプリパラとP5Rが同一世界線の設定のクロスオーバーでもあるし、ペルソナらしい割とリアルな視点…しかも他校生から見たらどうなんだろうな?と思ったので、今回蓮のモノローグという形で書かせて頂きました。

ちなみに噂の違反チケット1000枚以上の問題児は、これまでの話を呼んでる方なら察しがつくと思いますが…らぁらちゃんです。
ここがアドパラから2年経過した時間軸を加味した捏造設定です…。

他校生の間でも、悪い意味で噂になってるここのらぁらちゃん…。
本人の耳に入らないことを願うばかりです。

あと、ベルベットルームの人物達も今回が初登場です。
彼等の発言は何気にここの物語に重要なものが隠れていたりするので、記憶に留めておくのをお勧めします。

そして、後半の喧嘩パート。
実は結果以外、過程のプロットは特に決めてなかったので思いつきで書きまくった結果、割とカオスになり、ラストが竜司の言う通り雑な結果で収束しました…。

男子とジーニアスがシリアスなバトルを繰り広げる一方、女子組はプリパラ寄りのカオスなバトルに…。

俺自身もどうしてこうなった!!って思いました。 (書いた本人がそれ言うな)

まぁ…意識したことは『ジーニアスが怪盗団より前から、ペルソナ使いであり1年以上メメントス通いしていること』、『ジーニアスの格を落とさず、でもジーニアスが強すぎるから、ジョーカーにどうダウンを取らせるか』『アミがジョーカーからあの状況でどうやってダウンを取るか』ですね…。

あと、怪盗団は連携の強さと手数の多さ。ジーニアスは手数の少なさをカバーする圧倒的な技量と経験。
アミはまだ日は浅いけど、持ち前のポテンシャルでなんとかする。
各自の戦闘スタイルも意識して書いたりしてます。

次回はマダラメパレス潜入再開かつ、ひびき電車デビューの巻&アン殿のあのイベントの裏での怪盗団&レヴォルテの活躍も書こうかな…と考えてるところです。


次回もお楽しみに
感想もお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。