魔法少女ナンバーワンにあこがれて   作:黒影時空

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今回の本編の話によるとマジレンジャーの正式(公式の)な指輪の能力が灰化(アッシュ)らしいですが、一旦この作品では発火(ファイア)という名称を今後も使用していきますご了承ください。


その名は、カイザー・イミタシオ

 

 イミタシオと名乗る魔法少女は笑っているがなんとも不気味なオーラを発している、まるであの片目に付けられた物のように笑顔という形の仮面を被っているかのようだ、ゆっくりと近付いて戦闘に入ろうとするマジアベーゼだが、キラメイレッド越しのタカミが狼狽えているのは分かる。

 ということはつまりメタ知識になるがマンガにも出てくるくらい重要な存在、クオンAIコンツェルンの複製魔法少女ではない、なら何者か? 百花の姿はいつの間にか消えていたのもありマジアベーゼはすぐに推理した。

 

「なるほど……貴方、この方にとっての主役さんのお仲間でしたか」

 

「見方によってはそう、そして貴方はこの世界に対する不穏因子♡この世の全ての悪を粉微塵にすり潰すのがわたし達魔法少女の役目、まあ要するに汚い言い方をするとお前ら全員わたしがブッ殺すってことだよ」

 

 これが女児の迫力か? 笑っているのに冗談に聞こえない、彼女は本気で自分達を殺そうとしている。

 あの剣の錆に変えるとかそんなつもりじゃない、明らかに殺意が込められている。

 当然その煽りにレオパルトが銃を構えるがベーゼがそれを制止する。

 

「一つ約束できますか、私と貴方の正義と悪の戦いに無関係な人物を巻き込まないことを」

 

「なんで悪者の言うことに従わないといけないの?」

 

「それが魔法少女の矜持だからです、如何なる時も正義のヒロイン人々の象徴のシンボル、貴方もそう」

 

「ん〜どうするか……まあいいか、わたしは好きにやらせてもらうだけだから、まずは大切な仲間への愛という一方的なエゴを植え付ける現実の見えないバカ魔進、お前だな」

 

 イミタシオの標的はタカミへ、自分の命が狙われていることを知った彼女は焦るがまだ終わったわけではない。

 

「ま……待ってイミタシオ!! 私はパンタノペスカ様を心から尊敬しているの! あの人が表舞台に立たずマジアベーゼなんて序盤のやられ役が我が物顔で好き放題しているなんて許せなくて! 貴方だってパンタノペスカ様の味方じゃない! だったら見てこのマンガ!! 貴方達がここでこんなに活躍しているの!!」

 

 タカミが取り出したのはテガソードの里でベーゼも見た『ゴジュウジャー版まほあこ』、かなりボロボロになって読み込んだ痕跡がある。

 そこに映されているのは紛れもなく、パンタノペスカと……自身の活躍の記録だった。

 手にとってイミタシオはマンガをパラ読みした後にさっきまでの笑顔から一転してマンガを投げ捨ててとてつもない真顔でタカミを見る、まるでお前の理想など興味ないと吐き捨てるかのように。

 

「う……まさか本当に……殺す気? 魔法少女が?」

 

「なんで疑問点浮かべてるのかな♡そっちのマンガの私だって邪魔者は殺していただろ、それにお前みたいなのが我が物顔でパンタノペスカに関わると支障が出る」

 

「で、でも! 私の創造は役に立つよ!? このマンガの通りに偽者を大量に増やして攪乱作戦! 第二章では警察の情報撹乱も……」

 

 食い下がるタカミを前にしてもう話すことはないとばかりに蹴飛ばして剣を構える、タカミが何と言おうがどんなに関係者として尊敬していようが、イミタシオにとってはどうでもいい赤の他人だ。

 しかし剣を構えたところで銃弾に弾かれて落としてしまう、弾道の先にいたのはゴジュウレオン……百夜陸王だった。

 

「ポチという人物に言われてね、駆けつけてみればこの通りか……イミタシオ!」

 

「な……なんでゴジュウジャーがイミタシオ知っているわけ!?」

 

「女の子を相手するんだ、プロフィールはとことん調べておかないと……君の持っているような本が山程あったりとかね、そしたら絶対にイミタシオという魔法少女が後から現れるのでもしやと思えばこれさ!」

 

「そうそう、各地にわたし達が活躍しているマンガって沢山あるんだっけ? そして青色の戦隊さんに忠告……わたし達も全く同じ事を想定してないと思った?」

 

 イミタシオが上着の中から大量に取り出したのは、大量のビデオテープにDVD、分厚い単行本。

 そこにあったラベルは『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』と書いてあった。

 

「私たちの世界にもビデオ作品があったの!?」

 

「……正確には、僕らの世界を元にしたフィクション作品といったところだ、ここまで見てくれるというのはちょっと光栄だけどね」

 

「だから指輪の戦士がどんなお話でどうなるのか色々見てきたけど……随分身勝手な理屈を並べてとても世界のためにならないから、正義の使者として止める使命がある♡」

 

「なるほど、君の理屈は分かったよ……でも僕もたとえ相手が魔法少女だろうと引き下がるわけにはいかない、自分の願いを叶えるためにも!」

 

「……あ、あー、最近色々ありすぎて忘れてましたが、そういえば我々も指輪狙ってたの忘れてました」

 

「あっそうか、アタシらもこいつしばく理由あったわ」

 

「はあ!? なんでそんなこと……ヴェナリータにあげたのだって偽物っ……あっ」

 

 ゴジュウジャーがすぐそばにいるのに創造の事までバラしてしまった、その上でイミタシオは味方してくれない、ゴジュウジャーは指輪争奪戦の対戦相手、エノルミータも指輪を狙い、パンタノペスカも頼れない。

 今の自分は四面楚歌、味方なんて存在していない。

 

「まあ気にしないでください、狙いは今のところ貴方だけ……1つでも指輪を我々が奪ってしまえば貴方達の願いは絶対に叶わなくなります」

 

「あっなるほど悪者にしては名案♡でもその程度じゃダメなの、争いの根源たる指輪はあるべき存在が管理してこそなの♡」

 

「なるほど、君の答えは分かった……ならもうやるしかない」

 

「そうなの♡お前らが散々やってたナンバーワンだよ、ナンバーワン! 邪魔者全員ぶっ殺せば、私だけがナンバーワンなの」

 

「イミタシオ、貴方の振る舞いは少々気になる所がありますが……そういうことなので覚悟してくださいねぇ!!」

 

 もう誰にも止められない。

 魔法少女、悪の組織、ゴジュウジャー、そして指輪の戦士の会戦。

 イミタシオ以外からすれば指輪さえ奪えればそれでいい、しかしパンタノペスカが主役の理想の世界を作ること以外全て放棄して人生を費やしてきたタカミにとってそれは死刑宣告に等しい。

 マンガ内の認識では序盤ですぐ死ぬキャラのはずなのに妙に戦闘力が上がっていくマジアベーゼ、まだ実力は未知数だが指輪の量が多いゴジュウレオン、完全に交渉不可のイミタシオ……。

 タカミも勝ち上がって最後の生き残りになるルール上、指輪の戦士との戦術も想定していないこともないが……敵が多すぎる。

 だが彼女はキラメイジャーのユニバース戦士、頼れるのは空想のお友達だ。

 しかし紙を取り出す前にレオパルトが銃を構えてデッサン用紙に風穴を開けられてしまう。

 

「能力が割れてるのに大人しく待つ奴がいるかよバーカ」

 

「うっぐうう……っ!! 前もって描いていた絵くらいある!! 私を守ってパンタノペスカ様!! そ、それと念の為に描き直しておいて良かった!! お前も行け!!」

 

 創造でポケットに入れていた紙を広げて具現化すると、魔法少女パンタノペスカ(ゴジュウ世界版)とマジレッドがイミタシオとベーゼの攻撃を同時に受け止めた。

 

「印魔真銀!? まだそんな隠し玉を……」

 

「レオちゃんはあの青いライオンをお願い! サメレオン2匹も援護して!」

 

「ベーゼちゃんは大丈夫なのか!?」 

 

「問題ありません!! 私の魔法なら……これでも星壁獣を作り出せる!!」

 

「あっそれは!!」

 

 マジアベーゼの支配の鞭は以前から物を依り代に魔物を作り出せる、その対象は生き物ではコントロールが難しいが物体なら問題ない。

 向こうがマンガを現実にするなら、実際にお試しで体験させてみればいい、鞭を振るったのは……さっきイミタシオが道端に捨てたタカミの単行本! みるみる形が変わったかと思えば白黒で無機質な女の子に変化した。

 

【星壁獣マンガノぺスタ】

 元にしたもの:『魔法少女にあこがれて』第3巻

 値段:買取不可。

 能力:漫画の展開を再現する。

 

「ぱ……パンタノぺスカ様!?」

 

「ええそうですよ、貴方の望みの主人公とどっちが強いか競わせてみましょうか」

 

 二つの模造された主人公がぶつかりあい手薄になった所にベーゼの必殺の斬撃『メナスヴァルナ―』が飛んでタカミは跳ね飛ばされる、同じ頃に透明になった2人がかりさのサメレオンの動きに翻弄されながらも持っていた青い銃で確実に狙い撃ちする。

 

「なんで透明なっても当たるんだよ! あのオオカミ野郎といいどんな身体してやがる!!」

 

「悪いけど見えなくても足音さえすれば後は標準を合わせれば……一発!」

 

「クソがよぉ!! 鼻の次は耳が利くときた!! ヒーローのくせに地味な能力しやがって!!」

 

 サメレオンを後ろに待機させ、組体操の要領で踏み台にして空からハンドガンを二丁拳銃で作成して頭部を攻めるが、相手の銃も片手ながら連射が効くので互いにダメージを負うがすかさず閃光手榴弾を投げて撹乱し、見えないところから駆け出してエルボードロップ、元々過激な戦闘を得意とする彼女は戦隊相手なら時にカワイくない肉弾戦も想定していた、どうせ魔法少女相手じゃないなら見向きもしないのだから……。

 

「なるほど、自在に武器を作れる魔法ときたらまずいね……あまりこういう手は使いたくなかったが仕方ない、エンゲージ!」

 

 ゴジュウレオンは別の指輪を掲げると鎧はそのままに姿が大きく代わり、『爆上戦隊ブンブンジャー』のレッドに変化する。

 現状ゴジュウジャーでのみ確認されている事例だが、ゴジュウジャーは争奪戦で勝利したユニバース戦士の指輪を使用することで姿を模倣する。

 それだけではなく。

 

旋回(ターン)!」

 

 指輪の固有能力さえも自在に操ることが出来る、ブンブンジャーの指輪の力は真っ直ぐ飛んでくる物体の動きをまるでハンドルを切るように曲げること。

 レオパルトがミサイルを撃っても跳ね返されて後ろに居たサメレオンを撃墜させた。

 

「……あ?」

 

「僕と竜儀は吠くんより前にこの戦いに参加した、竜儀はテガソードに詳しかったから指輪争奪戦の事も色々と聞けて参考になることもあった、僕達は倒して指輪を手に入れたらその能力を得られる、それを知って争奪戦で最初に僕が考えたのは」

 

 2番目の指輪は今後、第2の武器として扱えるくらい使い勝手のいいものを選ぶ。

 銃撃戦を得意とするゴジュウレオンにとって弾丸の軌道を自由に曲げられるブンブンジャーの指輪の力はまさにうってつけの能力であった、自身は変則的な攻撃をしながら相手の遠距離攻撃は寄せ付けない、レオパルトの技を尽くいなしていった。

 

「もちろんこの指輪の本来の持ち主を倒すのには途方もない苦労をしたし、この人物の夢を奪うことにもなった……重いよ、この力は」

 

「……はっ、ははは! ムカつく、タマ全部グニャグニャに出来れば勝機はあると思ってるのか? だったら!! 曲げられねえくらいタマ全部ぶちこんでやる!!」

 

「なっ……そんなものまで作れるのか!?」

 

「レオちゃんダメです!! そんな物作れば魔力が一気に枯渇します!!」

 

「その前に仕留めきる!!」

 

 レオパルトは旋回への対抗として巨大なガトリング砲を作成して風穴開けるが如く全弾発射、数百を超える弾丸が一気にゴジュウレオンの視界へと飛び出していく、まさかこれだけの数を旋回させられるはずが……ない! ガトリング砲の射線をくぐり抜けて回るように回避するが……忘れてはいけない。

 

「レオちゃん待って!! 敵はあのライオンだけじゃありません! 後ろからイミタシオが!!」

 

「もう遅いの♡」

 

 現在乱戦中、両手でガトリング砲を背負って隙の多いレオパルトの背後を切り捨ててイミタシオが剣を突き刺す。

 挿した後の剣を捨てて次の狙いはゴジュウレオンへ。

 

「待ってくれないか、君と僕が戦う理由なんてどこにもないだろう」

 

「うーん……百夜陸王の場合はそうもいかないの、確かに死なせる理由はないけど倒さない理由もない、具島玲の為にも」

 

「なっ……何故君がその名前を知って……ああそういえば見ているんだったね、だが玲さんに何かするつもりなら僕は……」

 

「今のところ直接何かする気はないけど……どうしようかな♡だって今のわたしは……スーパー戦隊や魔法少女よりも強いナンバーワンだ」

 

 イミタシオは遂に右手に光らせていたセンタイリングを構え、腕で円型を描き構えを取る……その構えには覚えがある、ゴジュウジャーや指輪の戦士が変身する時に行う決めポーズ。

 

「ま……まさか貴方、変身(トランスマジア)の上から更に変身(エンゲージ)を!?」

 

「わたしはちょっと時空の技術で改造して2つを両立した次世代の魔法少女! そしてこれが……再変身(トランス・ゲージ)!」

 

「ババン! ババン! ババン! ババババ──ン!!! ゼンカイザー!!」

 

 センタイリングをイミタシオのトランスアイテムに近づけることで特殊な反応が起こり、まるで追加装甲のように心持たない下半身に白い装甲が追加されたり、額にゴーグルが備わったり赤いマントを羽織ったり……姿が軽く変化する。

 そして両腕にはさっきレオパルトが持っていたようなガトリングガン、仮面には『機界戦隊ゼンカイジャー』のシンボルマークが描かれて再変身完了。

 

「この指輪はちょっと特別で……〇〇レッドだとか〇〇マンとかそういう物じゃなくて、『ゼンカイザー』というヒーローらしいなの、だからこの姿は2つ合わせて……カイザー・イミタシオ!!」

 

「か……カイザーイミタシオだって!?」

 

「魔法少女と指輪の戦士を……両立!?」

 

 融合世界の産物であり、2つの素質を併せ持つもの『ゼンカイザー』と『イミタシオ』が合わさったカイザー・イミタシオ。

 自分たちのどちらとも違う不気味なヒーローを前にゴジュウレオンもタカミも驚きを隠せない。

 当然マジアベーゼとレオパルトも……。

 

「ベーゼちゃんあいつ……」

 

「ええ……」

 

「今アイツ変身音自分の言葉で表現したよな」

 

「うんさすがにあれはちょっと私でもどうなんだろうって思った」

 

 戦隊と魔法少女の中途半端な存在であったカイザーイミタシオは少々マジアベーゼのストライクゾーンから絶妙〜に遠ざかったので少し細かい所にツッコミを入れてしまう。

 まあ実際、変身がなければセルフ変身ボイスは中々キツいので仕方ないがそれが余計にイミタシオを苛立たせる。

 

「やっぱりお前らは癪に触るエノルミータ……カイザーイミタシオが普通のイミタシオとはずっと違うところを……見ろ!! 模倣(コピー)!!」

 

 ゼンカイジャーの指輪の力『模倣』、それはルーレットのようにトリガーをぐるぐる回すことでランダムにその他指輪の戦士の固有能力を使うことが出来ちゃうなのbyイミタシオ

 

「とうとう聞いてもいないのに特殊能力の説明し始めたぞ」

 

「というかこれ、誰に向けて説明しているんですか……」

 

「ごちゃごちゃ言うななの、選ばれたのは〜〜40番!!」

 

 ルーレットが『動物戦隊ジュウオウジャー』に止まると右腕にホエールチェンジガンを装着、更にイミタシオは魔法で薬物と注射器を作り出して肘に刺すと右腕部分だけみるみる肥大化していく。

 ついこの間ムキムキサルファを観たばかりのベーゼはトラウマで動けなくなる。

 

「ゼンカイザーの戦隊模倣能力にイミタシオちゃんの1〜50種類の薬物を併せ持つ究極の調合技、その名も合体(クロスオーバー)! これでジ・エンドなの」

 

「うわああああキモっ!!」

 

「こ、これはまずい!!」

 

「もう遅いの♡イミタシオ流合体技ナンバー40、『獣躙無砲』発射」

 

 ジュウオウゴリラの2倍は太ましい右腕から尋常じゃない太さのレーザービームを発射、このまま飛んでいけばイミタシオの視界にあるもの全てが消し炭になる……いやそれどころか余波で自分の後ろにある街一帯が木っ端微塵になってしまうのでは? 

 こういう時何をするべきか何が出来るか、最後まて諦めないのがヒーローたる所以。

 これが別世界で映るテレビだったら子供はどう感じるか、小さな画面のゲーム画面はプレイヤーはどうするか? 

 ファンを愛するアイドルだった百夜陸王は最後まで選択肢を模索して……思い出した。

 第二の武器として扱えるくらい使い勝手のいいものを選ぶ……飛んでくるものが真っすぐなら可能性はある!! 

 

旋回(タァァン)!!」

 

 無我夢中でブンブンジャーの指輪を掲げ叫んだ、少しでも効いてくれと神頼みでもするかのように能力を使った。

 最後まで希望を捨てなかった思いに応えたのか、目の前で巨大なレーザービームは綺麗に曲がり真上へと飛んでいったが……それでも余波は並外れた出力であり全員が吹き飛ばされ……ビームが切れた頃には悲惨なものだった。

 

「土壇場でビームを曲げるとは……ゴジュウジャーか、中々油断ならんが、まあ充分か」

 

 ビームの余波に巻き込まれて模造パンタノペスカ、マンガノペスカは共に焼き尽くされて媒体のマンガも焼失、印魔真銀に至っては灰と化している。

 陸王はすぐ目の前だったので傷だらけになり変身解除、離れていたベーゼもイミタシオとレオンの戦いで傷ついていたレオパルトを庇い負傷。

 ほぼ無事だったのは1番離れていたタカミだったが、イミタシオは見逃すはずがない。

 

「さて、まだ倒したいやつが残ってしまったなの」

 

「ま……待ちなさい!! 私には分かるのよ! 貴方の持ってるゼンカイジャーリングは私が創造で模造した偽物でしょ!! 私の指輪がなくなればせっかくのカイザーイミタシオも使えなくなるわよ!? それに私と協力者を共……」

 

「おっと、君は展開的にまだまだ使えそうだからこの辺で……えーと君もここは助けるべきか?」

 

 しかし話している途中で神の唐突な介入、黒影がタカミを背負って回収してマジアベーゼとレオパルトの髪を掴んで大車輪のようにぐるぐるぶん回して空の彼方へ投げ飛ばし飛行。

 残されたイミタシオはその目でじっくりとその様子を眺めていた。

 

「アレか……間違いない、あの気迫、あの魔力!! 元凶は奴なの、マジアベーゼ、指輪の悪……その次に殺すべきなのは、奴だ!!」

 

 

「うんうん、カイザーイミタシオか……ゴッドイベントは中々面白い結果になった、後は戦隊側だとクオンがどうなるか……まぁそれはこれから試していけばいいか、俺達の『結末のない物語』はこれからだ!」

 

 融合によって生まれた副産物カイザーイミタシオは、まだまだ黒影が楽しむイベント作りのほんの一欠片に過ぎない。

 それに……試練はまだこれからだ。

 同時刻、複数の魔法少女戦闘不能。

 トレスマジア、クオンAIコンツェルン社長室に到達。

 

「社長さん邪魔するで」

 

「なっ……トレスマジアか、こんなにも早く来るとは」

 

「やめろ設名、お前が出る幕はない」

 

「それにしても世間は狭いなぁ、ちょっと会社を調べるつもりやったけど正体に驚いたわ、クオンAIコンツェルン社長クオンの本名が……遠野久光やいうもんやから」

 

「……あまりその名前で呼ばないで欲しいなマジアサルファ、お前のことをこの場で本名を開示してもいいんだぞ?」

 

 社長室で相見えるクオンとトレスマジア。

 一瞬即発の雰囲気をマゼンタが静止してクオンに近づく。

 

「あ……あのっ、あたし達は別に喧嘩をしにきたわけではありません、ただ知りたいんです本当のこと、貴方の会社で魔法少女のトランスアイテムを複製しているというのは事実ですか!?」

 

「ああ、僕はAI技術でトレスマジアのトランスアイテムを模造した……そしてそこのマジアサルファの推測通り、ゴジュウウルフを名乗りお前達とつるんでいる遠野吠は僕の弟だ」

 

 イミタシオが戦隊の力を一方的に使いカイザーイミタシオに覚醒したのと同じ頃、クオンが魔法少女の力を本格的に利用すべく魔の手を伸ばす……。

 




『カイザー・イミタシオ』
イミタシオがゼンカイジャーセンタイリングを使い更に変身した姿、ゼンカイジャーの固有能力は全ての指輪の戦士の力をランダムに1つだけ使うことが出来る模倣(コピー)、そこにイミタシオの薬を作成する魔法を組み合わせることが出来る。

分類上は魔法少女であり、指輪の戦士でもある。
彼女の敵はエノルミータ、指輪の戦士、クオン、ブライダン、そしてシャドー・メイドウィン・黒影。
自分の世界を歪める可能性があるもの全て。
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