恋する歌姫と恋した俺   作:ゼレス

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 野宿回避できた奏太は蘭のおうちデートをしてみたいというお願いを聞くが…


幸せがあるのだから、不幸だってある

 チュン…チュン…

 

 ん?朝か…ここどこだっけ…めっちゃいい匂いがする。女子特有のふんわりした香り。いつまでも嗅いでられる。いい匂いだ。

 

 ガバッ!

 

「ここスターライトだ!しかも蘭の部屋だし!」

 

 隣を見ると可愛い寝顔をした蘭がいる。まだスヤスヤ寝ているな。今のうちにシャワーをお借りしよう。

 

「ふぁ~…シャワー!シャワー!」

 

 この寮の風呂のサイズが丁度良いし、居心地が良い。なのでゆったりできてしまう。脱衣所で服を脱ぐと、またかごの中の紫のブラとパンツが気になってしまう。ちょっとだけなら…いいかな…

 

 横目でチラチラと、ブラとパンツを見る。蘭って結構エッロい下着着けてんだな。このパンツなんてほとんど尻が出てそうだぞ?いわゆるTバックってやつか!?気になってつい手にとってしまった。

 

「おぉ…エロいな…蘭…」

 

 あ、つい手にとってしまった。元に戻そう。ささっとシャワー浴びて朝ごはんに行こう。

 

 

 

「んっ…もう…朝か…」

 

 昨日は確か、奏太が部屋に泊まっていった気がするがどこにも姿が無い。え、奏太どこだ?と周りを見渡すと風呂場から音が聞こえる。

 

 ガチャ…

 

「蘭!おはよ!」

 

「お、おはよ…奏太…」

 

「なにそんな悲しい顔してるの?」

 

「だって…起きたら…いないんだ…」

 

「あぁ、ごめんよ…シャワー借りちゃった」

 

 蘭が両手を広げてハグしろと言っている。

 

「はいはい!ハグぐらいすぐにしますよ!」

 

「はぁ~落ち着く…」

 

「蘭、支度して朝ごはんに行こうか」

 

「うん!支度して来る」

 

 蘭が支度している間に天井眺めて考え事をしていた。

蘭と今日はなにしようかな…映画でも見ようか…

 

「お待たせ」

 

 

「朝ごはんに行こ」

 

 

▲ ▽ ▲

 

「今日もいい天気だな~」

 

「だな!奏太は朝ごはんなに食べるんだ?」

 

「サンドイッチとサラダとコーヒーとかでいいかな?」

 

「アタシも同じのにしようかな」

 

 モーニングメニューをみて奏太と話していると眠そう目をしたいちご達がやってきた。

 

「蘭!杉崎くん!おはよ!」

 

「ら~ん、すぎさきくん、おはよ…」

 

「いちごとあおい!おはよ!」

 

「いちごちゃん起きてる?」

 

「おきてるよ…」

 

「お二人のモーニングは邪魔できないから先にいくね!ほら!いちごいくよ!」

 

「あおいまってぇ~」

 

「いちごらしいな」

 

「我々もいきますか」

 

「うん!」

 

 やはりモーニングは混むな…みんな活動開始時間が同じだから仕方ないか。

 

「なぁ?今日はなにする?」

 

「おうちデートなら映画とかどうだ?」

 

「うん!いいぞ!」

 

「紫吹先輩と杉崎さんおはようございます」

 

「あかりちゃんおはよう」

 

「大空昨日は、寝れたか?」

 

「なんとか寝れましたが、お二人のことが気になってしまって…」

 

「君が昨日のMVPだよ…」

 

「だろうな…」

 

 下ネタのオンパレードを繰り広げた大空あかり。流石いちごちゃんが選んだアイドルだよ。

 

 

「先輩方も寝れましたか?もしかして…漫画みたいな事…しました…?///」

 

「だから!そういうことはまだ早いの!!」

 

「そ、そうだぞ!大空!」

 

「そうですよね///」

 

 朝から元気だな…あかりちゃん…

 

 

「私、ひなきちゃん達待ってるんでいきますね!」

 

「おう!いってらっしゃい!」

 

「蘭、あかりちゃんってあんな感じの子なのか?」

 

「いや、元気いっぱいって感じだけどな…」

 

「そういうお年頃ってことか…」

 

 あかりちゃんと別れて、朝ごはんを食べるため席を探す。蘭と探していると、窓際で外の景色がキレイな席に座ることができた。

 

「ここの席、いいな~」

 

「外が見えるからな」

 

 蘭と初めて迎えた朝。とても気持ちが良い。朝のニュースを見たり、今日のしたいことをいいあったり、冗談を言って笑わせたりしていた。

 

 

 見て…!紫吹先輩達夫婦みたいだね…!

 

 あんな関係憧れるよね…!

 

 私もあんな彼氏ほしいな~

 

「なんかみんなコソコソ話してるな」

 

「そろそろ部屋に戻るか?」

 

「そうだね。今日は学校も無いし、バイトも無いし」

 

「私も仕事無くて、1日OFFだからゆっくりしような」

 

 食器を返却し、部屋に戻る。てか女子高生の朝ってみんなゆっくりしてるんだな。俺の知ってる女子高生ってみんな朝からバカ騒ぎしてるぞ。なのにスターライトはみんなゆったりしている。うちの女子達はすぐにバカ騒ぎするからな~。知能の高さを感じる。

 

「なぁ…あれって…」

 

「ん?どうしたの?」

 

 蘭が指差した方向を向くと、織姫学園長が仁王立ちしている。

 

 え?なんで?今日学校休みでしょ?何故いるのです?

 

「紫吹、杉崎君。あなた達こっちに来なさい」

 

「「はい…」」

 

 

 織姫学園長に呼ばれて蘭の部屋に入る。

 

「杉崎君、昨夜はなぜスターライトの寮に泊まったのかしら?」

 

「実は昨日、帰りが遅くなってしまい、閉門時間が来て帰れなくなりました」

 

「今回は大事にするつもりは、無いですが、女子校に男性が泊まるのは違反だわ。紫吹も付き合っているからといって泊めるのはダメよ」

 

「はい…」

 

「好きな人とずっと居たいって気持ちは良く分かるわ。けど帰れなくなった時は私に連絡してちょうだい」

 

「「すみませんでした」」

 

「今回は厳重注意とします。次からはこんなことが無いように心掛けなさい。もし同じような事があったら、杉崎君との契約解除もあり得るわ」

 

 それは困る。バイクの維持がキツくなる。しかも蘭とも会えなくなる。

 

「以後気を付けます」

 

「でもね。あなた達には幸せになってほしいの。私の友人で似たような事があってその友人と私は別れてしまったから…」

 

 学園長が悲しそうな顔をしている。それほど辛いことがあったのだろう。

 

「恋をすると女の子は更に輝くものよ。だけど同時に破滅にいくこともあるのよ。どうしたいのかは紫吹次第よ」

 

「はい!」

 

「いい返事だわ。あなたは私の友人みたいにならないと信じているわ」

 

「今日は特別に校内に居ることを許可します。ですが、間違っても一線は越えてはならないわ。わかったかしら?」

 

「学園長ありがとうございます」

 

「乙女の青春、大いに楽しみなさい。紫吹こっちにきて」

 

「はい?」

 

「何かあった時の為にお守りを渡しておくわ」

 

 蘭の手になにか渡された。ここからじゃ見えないけど何だろ?

 

「こ、これって…///」

 

「持っておくだけ持っておきなさい。相手は年頃の男の子よ。そういうことに興味があると思うわ。一番良いのは使わないで学園を卒業することね。もし使う時が来たら今後の事を良く考えなさい」

 

「はい…///」

 

「今日は学食でスペシャルスイーツが出る日だから食べてらっしゃい。私は仕事に戻らせてもらうわ」

 

「「すみませんでした」」

 

「学園長にバレちゃったな…蘭ごめんな…こんなことになっちゃって…」

 

「ううん。アタシの方こそ、すまん…」

 

「でも、許可もらったし今日は一緒に楽しもうな!ところで学園長からなにもらったんだ?」

 

「そ、それは…///これだ…///」

 

 蘭の手が開かれた。

 

「あ~…ゴムですか…///」

 

 お守りってそういうことか…あの人なんて物を渡してるんだ。あんなに一線越えるな!って言ってたのに。

 

「俺達、そういうことをする時は卒業してからにしような。蘭だって仕事とかあるし、もし世間にバレたら大変なことになっちまうからな」

 

「あぁ。そうしよう」

 

「これは机の中にしまっておこう。さて!今日は何すっかね?まだ朝の10時だぜ?」

 

「見たい映画があるんだが…一緒に見ないか?」

 

「うん!いいよ!」

 

 そこからは蘭が見たいと言ってた感動系の映画を見て、二人して感動して泣いた。

 

 

 

「なんで…こんなに涙が…出てくるんだ…」

 

「アタシも…涙が…溢れてくる…」

 

 二人してボロボロに泣いている。犬がメインの映画ってなぜこんなに感動するのだろう。思い出すだけで涙が出てくる。

 

「蘭…気分転換に散歩に出よう…」

 

「あぁ…そ"う"た"な"…」

 

 涙を拭き、外に出る。外は暑くて普段なら何もやる気が起きないが、今は外で何かしないと涙が出てきてしまう。

 

「暑いから熱中症に気を付けような」

 

「そうだな…」

 

 まだ泣いてた。鼻水を啜りながら泣いている。手を引っ張り、散歩に出掛ける。

 

「みろ!蘭。俺達が再会した場所だ。覚えてるか?いちごちゃんに俺が話しかけられたんだったよな」

 

「そうだな。あの時、名前を聞いて顔を見たら奏太本人で驚いたぞ」

 

「蘭!いいところにいたわ!」

 

 ユリカが後ろから声をかけてくれた。

 

「ユリカどうかしたか?」

 

「今日学園のプールが使える日よ!よかったらユリカ様と一緒に泳がないかしら?」

 

「いいが…奏太がいるし…」

 

「俺男子だから女子校のプール入れないからさ。蘭行ってきなよ!冷たくて気持ちいいぞ!」

 

「あら?聞いてないの?杉崎、あなたも使っていいのよ」

 

 はい?何がどうなったら使えるんだ?

 

「学園長からのメッセージよ。ほら!見なさい」

 

 蘭と二人でユリカのアイカツフォンを見せてもらう。

 

 

 

 プール使用許可についてですが本日であれば許可を出します。ただし、学園長である、私が監督としてプールにいます。それと同時に質問いただいた男子の使用についてですが、同じプールを使うことは許可できませんが、第一プールと第二プールで男子と女子を分けるのであれば構いません。その場合、男子側の監督をジョニー先生とします。

 

「え?この学園の使用許可の判定緩くね?」

 

「まぁ、男子側と女子側で分かれるなら問題ないだろ。てかユリカが男子の使用を聞いてくれたのか?」

 

「あたりまえじゃない!一人だけ入れないのは可哀想と思っただけよ!」

 

「ユリカありがとな!」

 

「ふ、ふん!///」

 

 ユリカ様照れてる。けど蘭の水着見たかったな~。でも俺、水着無いぞ。足だけでも、水に浸かれば涼しいか。

 

「蘭プールにいくか!」

 

「あぁ!行こうか!」

 

「先にいってるわ」

 

 ユリカは一足先にプールに向かう。

 

「蘭の水着見たかったな…」

 

「後で見せてやるから我慢しろ…///」

 

 え?なんだって!?

 

「え、ほんと?」

 

「プールから帰ってきたらな…///」

 

 よし!やったぜ!そうと決まれば部屋に戻って準備しよう。

 

「準備しに戻ろうか」

 

「だな!」

 

 

 部屋に帰ってきて蘭はバッグに水着と着替えを入れて奏太とプールに向かう。

 

 

「プール大きくね?」

 

「スターライトだからな。水泳は運動に適してるしな」

 

「流石スターライト学園」

 

 プール場に入るとセクシーな水着を着た学園長がいた。なんて美しさだ…見惚れてしまう…

 

「あなた達も来たのね。さっき注意されたことを忘れずに楽しみなさい!」

 

 学園長って普段スーツ着てるけど脱ぐとスゴいんですね

 

「おい…なに見惚れているんだ…」

 

「断じて違う。真面目に学園長の話を聞いただけだ」

 

「じゃあ…その鼻血はなんだ…」

 

「熱中症だ!」

 

「杉崎君とりあえず鼻血を拭きなさい」

 

「学園長!断じて違います。信じてください。僕は紫吹蘭の彼氏ですよ!欲情するなら紫吹蘭しかいないに決まってるじゃないですか!」

 

「そういことを大きな声で言うのやめなさい…」

 

 あ、失敬!失敬!

 

「そういうことを言うんじゃない!///恥ずかしいだろ///」

 

「だって、俺達しか今いないだろ?」

 

「そういう問題じゃないわ…」

 

「すんません…」

 

「はぁ…なんでこんなのを好きになったんだろ…?」

 

「紫吹、あなた苦労しそうね…」

 

 やらかした。学園長の水着を見て鼻血を出すとは思わなかった。

 

「とりあえず着替えにいくぞ」

 

「てか俺の水着なくね?」

 

「男子のはジョニー先生が持ってるわ」

 

「ありがとうございます!更衣室どこっすか?」

 

「この右奥の部屋よ」

 

「じゃあ後でな!」

 

「奏太も楽しんでこいよ」

 

 男子更衣室の前にジョニー先生がいた。

 

「Hey!!!杉崎ボーイ!来るとおもったぞ!水着の準備はできてるから好きなのを選ぶといい!」

 

「あざっす!」

 

「だが。ハニー達のプールには入れないから注意してくれ!」

 

「おっけーす!」

 

「では!Let's Select!」

 

 更衣室に入ると何着か用意されていた。どれにしようか見ていくと白と青のカラーがある。NSRと同じだからこれにしよう。

 

「よし!着替えて泳ぐぞ!」

 

 

 ウキウキ気分で着替えて更衣室を出ると目の前にデカイプールが…と思ったが第二プールそこまで大きくなかった。

 

「まぁ男子一人だし、この大きさだよな。とりあえず泳ぐか」

 

 一人でバシャバシャ遊んだ。寂しい。と思っていると、ジョニー先生が現れた。

 

「杉崎ボーイ!勝負だ!Let's Battle!」

 

「いいっすよ!やりましょ!」

 

 気軽に勝負を挑んだがジョニー先生の体、めっちゃムキムキなんですけど、勝てるかな?

 

「このプールをどっちが先に行って帰ってこれるか競うぞ!」

 

「オッケーです!」

 

「では!いくぞー!Start!!!」

 

 

 

 普通に負けた。なんだあの怪物。強すぎやろ。意味わからんスピードで泳いでたぞ。

 

「疲れた…」

 

「まだまだだな!杉崎ボーイ!トレーニングが足らないぞ!」

 

「クソー!リベンジマッチいつかしますからね!」

 

「ハハハハ!いつでもWelcome!」

 

 ジョニー先生と勝負し終えてプールサイドでゆっくりしてると隣のプールから女の子の声が聞こえる。

 

 

 蘭の体キレイだよね

 

 そういういちごだってキレイだぞ

 

 引き締まってるよね!蘭の体って

 

 こら!あおい!変なところ触るな!

 

 ユリカちゃんって泳ぐの上手だね

 

 ユリカ様をなんだと思ってるのかしら?

 

 等々、聞こえてくる。

 

「俺もあっちにいきてぇな…」

 

 その後は、一人でプカプカ浮いたりしてゆっくりした。着替えて更衣室を出るとちょうど蘭達も出てきた。

 

「そっちは一人で寂しくなかったか?」

 

「ジョニー先生と勝負してたけど負けた」

 

「あの先生は強そうだろうな」

 

「部屋に帰って少し休んだら今日は帰ろうかな」

 

「それまでゆっくりしような」

 

 みんなで寮に帰る。

 

「ふぇ~…疲れた…」

 

 蘭の遊んでるところ見たかったな…

 

「奏太待たせたな」

 

「ん?何が…」

 

 何とそこには水着姿の蘭が立っていた。紫のビキニタイプの水着でとても似合っている。

 

「めっちゃキレイ…」

 

「似合っているか…?///」

 

「とても似合ってる…」

 

 水着似合いすぎるだろ。めっちゃ可愛い。

 

「蘭、めっちゃ可愛いぞ」

 

 

「そ、そうか?エヘヘ…///」

 

 なんだその笑い方。可愛すぎるだろ。

 

「なぁ、抱き締めてもいいか?」

 

「うん…いいぞ」

 

 いつもは服の上から抱き締めているが素肌の面積が多い水着だと感触が全然違う。とても柔らかい。いつもと違う感触のせいで込み上げてくるものがある。

 

「蘭…こっちむいて…」

 

「なんだ?」

 

 蘭の唇と自分の唇を重ねてキスをする。

 

「今日はそっちからしてくれるんだな///」

 

「したくなったんだよ///」

 

「もう1回だ///」

 

 また重ねる。段々と歯止めが効かなくなる。何回も何回も重ねる。このままいくと昨日みたいに暴走しそうになる為、やめなくてわ。

 

「蘭このままだとまた昨日みたいになるから今日はここまでな…」

 

「うん…わかった///」

 

 朝、学園長から注意されたのを覚えているため一線を越えないようにする。

 

「俺、もう帰らないと。明日は学校だしな」

 

「アタシもだ」

 

 帰る準備をして、外に出る。

 

「蘭この休日とても楽しかったな!また一緒に過ごせたらいいな!」

 

「楽しみに待ってる」

 

「あ!杉崎くん帰っちゃうの?」

 

 ちょうど玄関近くにいたいちごが駆け寄ってくる。

 

「いちごちゃんもまた今度ね!じゃあ、蘭またな!」

 

「あぁ」

 

 バイクに乗り家を目指す。

 

 

「蘭、杉崎くん帰っちゃったね。この休日とても楽しかったね」

 

「楽しかったな…」

 

「寂しそうな顔しないで!私がいるよ!」

 

 いちごが抱き締めてくる。

 

「いちご達がいるもんな!みんなで晩御飯を食べに行こうか」

 

「うん!あおい達も誘って学食いこー!」

 

 

 蘭達は御飯を食べるため、学食に向かった。

 

 

 

▲▽▲

 

 

 その頃、帰宅途中の奏太は信号待ちで止まっていた。

 

「この休みとても楽しかったな~また蘭とお泊まりして色んなことしたいよな~」

 

 信号が青に変わる。直進しようと走り出すと右から赤信号無視の車が突っ込んでくる。

 

「え…

 

 

 気づいた時には奏太とNSRは空中を舞い、数メートル先まで吹き飛ばされる。奏太は吹き飛ばされ、転がっていた。力を振り絞り、立とうとするが右腕が動かない。右腕が変な方向に曲がっている。ヘルメットをしていたお陰で頭は大丈夫だが地面を身体が擦っている為、服が破け、血がたくさん道路に飛び散っている。

 

 これ…やばいやつかも…段々…意識が…

 

 

 そのまま奏太は起き上がること無く、意識が遠くなっていく。近くの通行人達が救助にくるが、何言ってるかわからない…

 

  

 大丈夫ですか!?…意識あります?…

 

 早く救急車を呼んでください!

 

 血がたくさん出てる!

 

 

 なに…いってんだ…ぜんぜん…わから…な…い…

 

 

 完全に意識がなくなった。

 

 

 

▲▽▲

 

 

 学食でみんなと御飯を食べていると学食のTVから緊急ニュース速報が聞こえてきた。

 

『只今、スターライト学園近くで、バイクと車の衝突事故がありました。現場はバイクや車の部品が飛び散り、悲惨な状況となっております。道路には、血がたくさん飛び散り、事故の重大さを物語っています』

 

「ねぇ…これって…杉崎くんとか言わないよね?」

 

 あおいが静かに呟く。

 

「ま、まさかそんな訳ないだろ…だってさっきまで一緒に居たんだぞ…奏太に限ってそんな…

 

 蘭の言葉を遮るようにニュースから衝撃の名前が出る。

 

 

『今情報が入ってきました!事故に遭われたのは地元の高校に通う男子生徒 杉崎奏太さん17歳で、血を大量に出血している為現在意識不明、右腕を複雑に骨折しているそうです。先程、現場に到着した救急車により、病院に搬送されたそうです。』

 

  カシャーン

 

 蘭の持っていたコップが手から落ち、割れる。

 

「蘭?」

 

「嘘だ!!そんな訳無い!!さっきまで隣で喋ってた!」

 

 蘭はドンッ!と机を叩き立ち上がる。錯乱している。

 

「蘭!一旦落ち着こう?ね?」

 

 いちごがそっと肩に手を置く。

 

「そんな…嘘だと言ってくれ…」

 

 蘭は泣き出してしまった。

 

 学食にいたみんなもそんな訳無いと思っている。

 

「紫吹!いる?」

 

 学園長もTVを見たのだろう。走って学食に来た。

 

「紫吹。落ち着きなさい」

 

 蘭の耳には入っていないだろう。ずっと泣いている。

 

「星宮!霧矢!それとみんな!紫吹に寄り添ってあげてちょうだい。私は情報を確認してくるわ」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

 この日、俺は大切なものを失うことになる




少し物語を暗くさせました。幸せがあるなら不幸もあります。人生なにごともうまくいきません。ですが不幸を乗り越えるといいことあります。主人公には乗り越えて貰いましょう。
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