恋する歌姫と恋した俺   作:ゼレス

15 / 50
奏太くん復活回にしようと思います。




人間ってすごいよね

 事故に遭って、結構な時間と日数が過ぎ去った。右腕は完全には治らなかったが、私生活には問題無い程度には回復した。でも、バイクには乗れない。右腕の手首を捻る動きがやりにくい為、バイクのアクセルを開ける事ができない。と思っていたのだが、リハビリをちゃんと受けていたら捻る動きが出きるようになった。

 

「人間って不思議だな…」

 

「正直、医者である私も驚いてるよ…回復力が普通の人より強いのかもね…」

 

「先生これなら、バイク乗れます?」

 

「レースのような荒々しい運転はキツイかもしれないが、普通に乗る分には問題ないね」

 

「やったー!!」

 

「でも!調子のってスポーツ走行はしないでね!」

 

「もちろん!」

 

「退院も近くなってきたね」

 

 そろそろ退院なのだ。2ヶ月近く入院していた。だが、リハビリがあるのでまだ通院は必要である。それでも学校に行けるし、蘭にも会える。

 

 

  

△▼△

 

 

 やっと、この時が来た。退院だ。先生達にお礼をして、母親の運転する車に乗る。

 

「かーちゃん、迷惑かけてごめん…」

 

「いいんだよ。また元気な姿が見れて嬉しいよ。それと蘭ちゃんにお礼をしておきなさいよ。たくさんお見舞いきてくれたんだし」

 

「するよ」

 

「あんたも隅に置けないわね」

 

「なにがよ」

 

「昔住んでた家の近くの女の子と再会するなんて漫画みたいね」

 

「確かに」

 

「しかもあんなに美人でアイドルなんて、あんたには勿体ないわ」

 

「そういえば!かーちゃんアイドルだったの!?」

 

「え?そうよ?」

 

 返事軽くね?もっと何かあるじゃろ

 

「織姫学園長と知り合いなんて驚いたよ」

 

「ヒメちゃんとは昔のアイドル仲間よ。ヒメちゃんはマスカレードっていう伝説的なユニットを相方のミヤちゃんと組んでたのよ」

 

「あの人すごいもんね。喋ってると良く分かるよ」

 

 もしかしてうちのかーちゃんってすごかったりする?

そんな訳ないか。怒ると怖いし、暴力的だし。

 

 

「あんたね…失礼なこと考えてるでしょ」

 

 あんたは超能力者か。人の脳内を読むんじゃない。

 

「んなわけないでしょ。かーちゃんはすごいアイドルだったの?」

 

「ヒメちゃん達に比べたら全然すごくないわよ」

 

「そのミヤって誰なの?」

 

「秘密」

 

 なんやねんそれ。気になるやん。

 

「ミヤちゃんはもうアイドルやめちゃったから...」

 

「引退してるんだ…」 

 

 どんな人なんだろ?気になる。

 

 

 かーちゃんと喋りながら車に乗っているとスターライト学園に着いた。

 

「ん?なんでスターライト?退院早々バイトなの?」

 

「ヒメちゃんに呼ばれてるのよ。あんたと来てって」

 

「ほぇ~」

 

 通行許可書を警備員に見せ、敷地内に入る。久々に帰ってきたぞ!スターライト学園!!

 

 母親が駐車場に車を停める。

 

「学園長室にいくわよ」

 

「はいよ」

 

 

 母親とスターライト学園を歩く。すごく不思議な気分。

 

 

 コン!コン!コン!

 

「杉崎奏太です!」

 

「待っていたわ。入ってちょうだい」

 

「失礼します」

 

「舞、待っていたわ」

 

「ヒメちゃん、奏太がお世話になってます」

 

「いいのよ。こちらこそいつも助かってるわ。それと退院おめでとうございます」

 

 なんかこの二人が喋ってるの新鮮だな。

 

「今日、舞を呼んだのはこれを渡したかったのよ」

 

 織姫学園長が出してきたのは可愛らしい青のリボンだった。

 

「よくこんなの取っておいたね」

 

「あなたから貰った大切なリボンだからよ」

 

「かーちゃんと学園長、大切な話するみたいだから俺、蘭のところ行ってくるよ。終わったら連絡して」

 

「杉崎くん、気を遣わせちゃって悪いわね」

 

「いえいえ、いいんすよ。大事な話みたいだし」

 

 大人の世界はよくわからんから、ガキは出てきますよ。蘭はどこにいるのかな?探してみるか。

 

 

「あれ?杉崎?杉崎じゃない!」

 

「ん?あ!ユリカ様だ!元気してた?」

 

「それはこっちのセリフよ!身体は問題ないのかしら?」

 

「右腕はあまり調子良くないかな?」

 

「そう…とりあえず無事で良かったわ…蘭が毎日心配そうにあなたとの写真見てたから...」

 

「ユリカ様も迷惑かけてごめんね」

 

「べ、別に謝らないでよ!」

 

 ユリカ様はツンデレだから、感謝されると毎回照れている気がする。

 

「でも、本当に無事で良かったです…///」

 

 素のユリカ様だ。レアな姿だ。

 

「レアなユリカ様見れた」

 

「う、うるさいわよ!血を吸うわよ!」

 

「ところで、蘭はどこにいるの?」

 

「蘭なら教室にいたわよ。案内するわ」

 

「ありがとう」

 

 ユリカ様に蘭の教室まで案内してもらう。久々だな~いつもその辺とか、この辺を清掃してたよな。

 

 

「ほら、いたわよ」

 

 少しだけ顔を出してみるといちごと、あおいと他のクラスメイトとお喋りしている。

 

「へぇ~蘭って学校だとこんな感じなのか…いつもスターライトに来る時にはもう学校終わってるから新鮮だ」

 

「私、用事あるからいくわよ」

 

「ユリカ様ありがとね」

 

「別にいいわよ」

 

 ユリカはどこかに消えていってしまった。流石吸血鬼の末裔。姿を消すのは、お手の物ってことね。

 

 

 蘭には連絡いれないでスターライトに来ちゃったな…サプライズ登場も良いよね!

 

「みんな!なに喋っているの?」

 

「「「「「「え?」」」」」」

 

「え!?」

 

「奏太…なのか…?」

 

「そうだよ!退院しました!」

 

「な…なんで!連絡いれないんだ!」

 

「サプライズ!」

 

「本当に奏太なんだな?腕が見せてみろ…」

 

「ほい」

 

 奏太の右腕には手術の跡や傷跡が生々しく残っている。

 

「無事に帰ってきてくれて…アタシは…嬉しいぞ…」

 

 あ、泣き出しちゃった…

 

「杉崎くん、退院おめでと!」

 

「病院に居たから、ここにいるの懐かしく感じるね」

 

 いちごちゃんと、あおいちゃんには本当に感謝です。いつもお見舞いでお菓子や果物くれたし。

 

「蘭、ただいま」

 

「お帰り…奏太」

 

「蘭、このあと予定無いなら学食に行かないか?」

 

「蘭行っておいでよ!」

 

「そうだよ!」

 

「行ってくる」

 

 蘭と二人で学食に向かう。久々に蘭と手を繋いだ。

 

「また奏太と手を繋げて、嬉しいよ…ちゃんと帰ってきたんだな…」

 

「そうだよ…右腕は少し傷跡だらけでカッコ悪くなっちったけどな」

 

「そんなことないぞ」

 

 やっぱり蘭の隣は落ち着くし、生きて帰ってこれた実感が沸く。

 

「少しアタシの部屋に来ないか?」

 

「いいのかい?だったらお邪魔させて貰おうかな」

 

 学食に行く前に蘭の部屋に行くことにした。

 

△▼△

 

 

「この部屋に来るのも久々だな」

 

「そうだろ?」

 

「蘭…」

 

「奏太…」

 

 自然と顔が近づき、キスを交わす。

 

「ずっとキスしたかった…」

 

「俺もだよ…」

 

 また顔が近づき、キスをする。お互いできなかったからか、ブレーキが緩んでいる。

 

「んっ…奏太…好きだぞ…もうどこにもいくなよ…」

 

「ずっと、蘭の隣に居るよ…」

 

「こっちに来て…抱き締めてくれ…」

 

 蘭はベットに倒れ込み、奏太を誘う。奏太はなにも言わずに横になっている蘭を抱き締める。

 

「落ち着くよ…ずっとこうしたかった…」

 

「アタシもだ…」

 

 奏太が蘭の制服のジャケットのボタンを外し始める。そのまま、ワイシャツのボタンも外していく。外し終わり、白のキャミソールが出てきた。

 

「蘭…嫌だったら言ってくれ…」

 

「このまま続けてくれ…///」

 

 言われた通り、続けていく。キャミソールをまくりあげる。出てきたのは、黒のブラジャーだった。

 

「黒も似合うね」

 

「お前のために用意したんだ。いつでもこういう雰囲気になってもいいようにな」

 

「ブラ外してもいいか?」

 

 蘭に聞くと恥ずかしそうに顔を横に向け、小さく頷く。ブラのホックに手を掛けて外した。緩くなったブラを外して蘭の胸が露になった。

 

「すごく綺麗だ…」

 

 奏太は蘭の胸を揉む。すごくフニフニしていて柔らかい。指が胸に吸い込まれていく様に感じる。

 

「んっ…///」

 

「このまま下も…

 

 ジリリリリ!ジリリリリ!

 

 二人してドキッと身体が跳ねた。

 

「な、なんだ!?」

 

「ア、アタシのアイカツフォンだ!」

 

 画面を見るといちごの名前が表示されている。ていうかなぜ、アイカツフォンの着信音が黒電話の音なんだ?もっと他に可愛い音とかあっただろうに。

 

『もしもし、アタシだ』

 

『あ、蘭?いちごだよ!学食のどこにいるの?』

 

『今、奏太とアタシの部屋にいるところだ』

 

『え!?ほんと!?もしかして私、変なタイミングで電話しちゃった?』

 

『ま、まぁそんなところではあるな…』

 

 確かにいちごは変なタイミングで掛けてきた。ちょうど気分もムードも高まってきてこれからって時だったのに…

 

『え~!ごめんよ…蘭…』

 

『気にするな。今からそっちにいくよ』

 

『まってるね』

 

 

 蘭の電話が終わり、服の乱れを直す。

 

「いちごちゃんどうしたって?」

 

「学食にいるけど、どこにいるのかって電話だ」

 

「待ってるなら、行こうか」

 

「奏太、今日の続きはまた後でだ///」

 

「そ、そうだね…///」

 

 蘭も乱れた服を直している。ブラを着けるのがどうしても気になってしまい、凝視してしまう。

 

「そ、そんなに見ないでくれ…///」

 

「ご、ごめん…///」

 

「よし!直したから行こうか」

 

「はいよ」

 

 二人で部屋を出て、学食に向かう。

 

△▼△

 

 

 学食につくと、いちごちゃんとあおいちゃんが待っていた。

 

「お~い蘭!こっちこっち!」

 

「悪い、待たせたな」

 

「蘭さっきは変なタイミングで電話してごめんね…」

 

「そんなに落ち込むこと無いぞ」

 

「そうだよ!気にしないで!」

 

 それでもいちごちゃんは、気にしているようだ。

 

「だって…杉崎くんが、退院したから蘭は一緒に居たいと思うから…」

 

「いちご、気にしすぎだぞ」

 

「蘭、ありがとう…」

 

「お腹空いたからみんなで飯たべよ!」

 

 

 いちご達と合流した俺達は、落ち込んでるいちごを励ましながらご飯を食べた。

 

「久々のスターライトの飯でした…病院食とは違うね」

 

「足りないって言ってたもんな」

 

「少し痩せたんじゃない?」

 

「確かに痩せたね!」

 

 痩せたらしい。そうかな?気にしたこと無いぞ。てかそろそろかーちゃん終わったかな?スマホを確認する。

 

『お母さん終わったから帰ります。歩いて帰ってきて』

 

 マジか。病み上がりだぞ。

 

「どうしたんだ?」

 

「実は母親にここまで、乗せてきてもらったんだが歩いて帰ってこいって連絡来てた」

 

「歩くのはキツイか?」

 

「大丈夫。問題ないよ」

 

 そろそろ帰えろうかなって思っているとコツコツと、ヒールの音がこっちに向かってきた。

 

「杉崎くん。退院おめでとう」

 

「学園長!ありがとうございます」

 

「舞との話は終わったわ。昔話をしてたら、つい盛り上がってしまったわ」

 

「二人とも真剣な顔してたから、真面目な話してるのかと思ったっすよ」

 

「真剣な話もしたわよ。それと、ここに来たのは伝えたいことがあるの」

 

「はい?なんです?」

 

 学園長が俺に伝えたいこと?クビ宣告とか?

 

 

「今日はスターライト学園に泊まっていいわよ」

 

「え!?」

 

「いいんですか!?」

 

 隣にいた蘭も驚いて反応してしまう。また泊まれるのか!?

 

「今回は特別よ!退院祝いね!でも節度は守ってちょうだい」

 

「「はい!」」

 

 

「じゃあ!今日も蘭達とパジャマパーティーしよ!」

 

「それは穏やかじゃない企画ね!」

 

「もしかして…あの…地獄のような…」

 

「奏太…そんな気がするぞ…」

 

「星宮先輩!私も!また参加したいです!」

 

「あ!あかりちゃんもおいで~」

 

「あおい!またユリカちゃん達も誘わないと!」

 

「うん!私、みんなに声かけておくよ」

 

 あれよあれよと話が進んでいく。もうこれは諦めて二人で参加するしかない。

 

「蘭。今回も頑張ろ…」

 

「そうだな…」

 

 

 

 スターライトの夜はこれからです

 




主人公復活回

次回はまたみんなと騒いでもらいます
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。