恋する歌姫と恋した俺   作:ゼレス

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蘭の実家に一緒に帰ります。

それとそろそろ奏太にバイク乗せてあげてもいいかな?って思います。少しは乗れるようにしてあげましょう。
それと新しいバイクに乗せてあげます。


俺の知ってる彼女の実家って「お前に娘はやらん!」ってやつ

 奏太の右腕の調子は少しずつだが、回復してきている。

現在もまだ、通院している。今日もリハビリの為、病院に来ていた。

 

「杉崎くん!右腕治ってきたね!これならバイクに乗っても大丈夫だよ」

 

「本当ですか!?」

 

「うん!でも、毎回言ってるけど長時間の運転とスポーツ走行はできないから、気をつけてね」

 

「はい!」

 

 リハビリが終わり、そのまま自転車でスターライトに向かう。事故に遭ってからは、学園長と相談して出勤を決めるようにしている。今日はバイトの日だ。

 

「お疲れさまです!ジョニー先生!」

 

「Hey!杉崎!怪我の具合は大丈夫かい?」

 

「問題ないっす!」

 

 あれ?ボーイって言われなくなった。少しは大人になれたかな?

 

「今日もよろしく頼むぜ!Let's Cleaning!!」

 

 今日も元気だな~。寒くなってきて、外の作業がキツくなってきた。だが、バイトだから文句は言えませんよ。

 

 今日は雑草抜きをやっていく。ここ最近は補習なり、怪我の通院でバイトが出来てない為、頑張ろうと思う。

 

 

△▼△

 

 

 ちまちま雑草抜きをしていると、空が真っ暗になっていた。時計を見るとそろそろ終わりの時間が近づいてきた。集めた雑草をゴミ捨て場に持っていく。

 

「これを捨てればおしまい!」

 

 そういえば、今日は仲の良いメンツが誰もいない気がする。蘭はTVの収録と聞いているが、他の子も仕事かな?こうやって一人でいるとバイトを始めた頃を思い出す。みんなが冷たい目で見ていた頃が懐かしい。みんな、ずっと暴走族って言ってたな…着替えて帰ろ…

 

△▼△

 

「今日も頑張ったな~」

 

 荷物を持って帰ろうとしていると、見かけない子が目の前にいる。誰だろ?こっちに来る。

 

「アナタが、杉崎奏太?」

 

「え、そうだけど…君は?」

 

「私は三ノ輪ヒカリ。あんたが蘭の彼氏ね...」

 

 スッゴいジロジロ見てくる。こんな子いたっけ?見かけたこと無いけど、蘭の事、知ってるんだな。

 

 

「蘭も変わったのね」

 

「あんまり、ジロジロ見られるの恥ずかしいんだけど...」

 

「悪かったわね。蘭の彼氏が気になったもんだから」

 

 蘭の友達か?でもこんな子普段見たこと無いぞ。

 

「ヒカリ!奏太も!」

 

 蘭がちょうど前からこっちに向かってくる。

 

「蘭!ヒカリちゃんは友達か?」

 

「アタシの友達でもあり、ライバルだ」

 

 蘭にもライバルがいたのか!アイドル同士も競うものなのか。アイカツは奥が深いな…

 

「ヒカリが地上に出てくるなんて珍しいな」

 

「あなたの彼氏を見に来たのよ。お幸せにね」

 

 そういってどこかに消えていってしまった。

 

「あの子は何者なんだ?」

 

「三ノ輪ヒカリ。地下の太陽と呼ばれていて、普段は地下に籠ってアイカツをしている。アタシとはずっと競っているんだ」

 

「ほ~」

 

「奏太、お腹空いてるだろ?ご飯どうだ?」

 

「お腹空いてるよ。食べに行こっか」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

△▼△

 

 

 

「お腹苦しい…」

 

「結構食べたな…」

 

「腹減ってたからな!」

 

「流石男の子だな。そういえば、実家に帰ることなんだが…」

 

 その件ですか…と思ってしまう奏太。蘭の家に行くことに緊張している。

 

「来週からの冬休みに帰ろうと思う」

 

「こっちも予定は明けてあるぞ」

 

「両親にも連絡いれておく」

 

 更に緊張してきた。気持ちを作って行こう。とりあえず今日は帰ろう。

 

「今日は帰るよ。来週の準備をしておくよ」

 

「アタシもしておく。気を付けてな」

 

 蘭と別れて歩いて帰る。

 

「バイクに乗れないのは辛いな…ただでさえ寒いのに…」

 

 冬のバイクも中々辛いが、歩いて帰るのも辛い。NSRは粉々になっちったし、レースも出れないし、たまったもんじゃない。だが、みんなには秘密にしていたが家に帰ると嬉しい事がある。

 

「ただいま~」

 

「おう!お帰り!奏太、バイク交換するぞ」

 

「待ってました~!」

 

 実は、奏太の父は元々RZ350を乗っていたが、それと同時にもう一台所有していた。RZは奏太が譲り受けたがレースに出るので、NSRに乗り換えた時にRZを父親に返したのだ。でもNSRは廃車になってしまって、乗れるバイクが無くなってしまった。奏太は腕の回復スピードがとても早く、今の状態ならバイクにも乗れる。その為、所有してるもう一台を貰った。

 

「ほれ、バブだ」

 

「本物だー!」

 

 バブと呼ばれるバイクだが、正式名称はCB250T HAWK

ホンダのバイクである。しかもこのバイクは、旧車と呼ばれる古いバイクで、暴走族の人達に人気がある。いわゆる族車である。暴走族じゃなくても、バイク好きには絶対的な人気がある。排気音がバブー!!って音に聞こえるため、バブと呼ばれている。

 

 それを今度は奏太が乗る。見た目はほぼ、族車みたいな仕様になっているが、実は奏太はそういうバイクが大好きである。でも、暴走族って言われるのは嫌みたいだ。

 

「明日から乗っていける…やっとバイク通学だ!」

 

「今度こそ事故るなよ」

 

「肝に銘じます」

 

 憧れのバイクに乗れるのだ。とても嬉しい。この日は早く寝ることにした。蘭の親のところに行くのに気持ちを作るためだ。来週行くのになぜ今から作るのか意味不明である。

 

 

 

△▼△

 

 

 

「この時が来てしまった」

 

 蘭の家に行く日だ。蘭は先に実家に帰っているらしいので、バイクで向かう。俺の家からだと、一時間くらいで着く。昔住んでた場所なので懐かしくなってくるが、小さい頃の記憶の為、そんなに覚えていない。

 

 

△▼△

 

 

 

 バイクを走らせていると、目の前にコンビニがあるので、少し休憩する。約束の時間よりもかなり早く着きそうだ。コンビニで、サンドウィッチと飲み物を購入した。ふと周りを見渡すと、段々、見慣れた景色になってきた気がする。コンビニの駐車場で、サンドウィッチを食べて水分を補給する。

 

「ここから引っ越して何年も経ってるから街も変わってしまったのかな?見たことあるような、無いような不思議な感覚だな」

 

 休憩も終わったし、蘭の家に向かう。バブのエンジンをかけ、走り出す。バーーー!っとデカイ音を響かせていく。

 

 

 

 

△▼△

 

 

 

 確かこの辺のはずなのだが、昔の記憶過ぎて、思い出せない。スマホのナビを何回も確認するが見つからない。蘭に電話しよう。

 

『アタシだ。奏太ついたか?』

 

『多分、家の近くについたと思うけど迷子になっちゃった』

 

『今、家の外に立っているから姿が見えれば…』

 

 

 バーーー!ブゥーーー!

 

『この音そうか?』

 

『あ!いたー!』

 

 

 奏太がバイクに乗ってきた。しかも暴走族みたいなバイクで。

 

「奏太!腕は大丈夫か!?一時間も運転してきたんだろ?」

 

「休憩しながら来たから問題ないよ」

 

「なら良かったが…なんだ…そのバイク…」

 

「これ?これはバブっていうバイクだよ。本当はCB250T HAWKってバイク。これも父親のお下がりだけどね」

 

「本当に暴走族だな」

 

「それを言うなー!俺は族じゃないぞー!」

 

「わかったから、ほら!バイクここに停めていいぞ」

 

 蘭の家の敷地に停めさせてもらう。蘭に案内され家の中に入る。

 

「父さん!母さん!奏太が来たよ!」

 

「お邪魔します。蘭さんとお付き合いさせていただいてる、杉崎奏太です。よろしくお願いします」

 

「初めまして蘭の父です!」

 

「蘭の母です。久々ですね」

 

 蘭の母とは一回だけ小学生の時に会っている。

 

「お久しぶりです。小学生以来です!」

 

「さぁ、中に入ってくれ」

 

「失礼します!」

 

 蘭に案内されお邪魔させてもらう。そのまま蘭の部屋に案内された。

 

「スターライトの部屋しか知らないから新鮮だ」

 

「そうか?あまり変わらない気がするが」

 

「あ!えびぽんがいない!」

 

「いるぞ?ほら」

 

 あ、えびぽん出てきた。持ってきていたのか。

 

「えぴぽんを持ってきたんだ。寝るときにいないと落ち着かなくてな///」

 

「今日かは2日間お世話になります!」

 

「2日間一緒にいられるな」

 

「退院したからお出掛けも出来るし、思い出作ろうな」

 

「だな!その…キ…キス…してほしいんだが…///」

 

「いいよ、おいで」

 

 二人の唇が近づき、触れそうになった時、部屋の扉があいた。

 

「蘭~!奏太くん晩御飯は何食べたいか聞いて…あらあら…お邪魔でしたかね…オホホホホ!ごゆっくり!」

 

 蘭の母親に見られてしまった…お恥ずかしい…

 

「母さん!ノックしてよ!///」

 

「あはは…見られちゃったな///」

 

「もぉ~!」

 

 キスできなくて、頬を膨らませて怒っている。可愛い。

 

「奏太は晩御飯なに食べたいか?」

 

「唐揚げかな」

 

「わかった、母さんに伝えてくる」

 

 蘭は部屋から出ていく。蘭がいないので、部屋を少しだけ見てみる。部屋にほとんど物が無い。多分、スターライトに全て移したのだろう。机には小さい蘭の写真が飾ってある。小さくて可愛い。

 

「奏太!恥ずかしいから写真見ないでくれ///」

 

「ひゃっ!ビックリした~…ごめんよ蘭」

 

 変な声出ちゃったよ。そこからは蘭と部屋でお喋りしたり、散歩に出たりして過ごした。

 

 

△▼△

 

 散歩から帰ってくると、蘭の母親が晩御飯の準備をしていた。泊まらせてもらうからお手伝いぐらいしないとな。

 

「なにかやることありますか?お手伝いさせてください」

 

 

「大丈夫よ!ゆっくりして待っててね」

 

「泊まらせてもらうので、なにかやらせてください」

 

「奏太、母さんはアタシが手伝うからTVでも見て待っててくれ」

 

 なにもしないでいるのは落ち着かない。断られてしまったのでTVを見る。

 

「奏太くんちょっといいかな?」

 

「はい!なんでしょう?」

 

「蘭は学園で友達とうまくやれてるかい?」

 

「仲の良い友達がたくさんいます。安心してください」

 

「そうか~!なら良かったよ」

 

 蘭のお父さん、イケメンだな…お母さんも可愛いし、蘭が美人なのも頷ける。

 

「それと、蘭から聞いたんだけど事故の怪我は大丈夫かな?」

 

「怪我はほとんど治っているんですが、重傷だった右腕は今もリハビリで通院しています。でも、ほとんど治ってますし問題無く動きます!」

 

「ニュースでも見たけど、かなり大きい事故だったよね...」

 

「赤信号無視の車が結構なスピードで突っ込んできたので、生きてるのが正直不思議です」

 

「本当に無事で良かったよ」

 

 蘭のお父さんと会話をしてコミュニケーションをする。すごくいい人だ。てっきり、うちの可愛い蘭をどこの馬の骨か、わからんやつには渡さん!みたいなのが来るかと思っていた。

 

「二人ともご飯できたぞ!」

 

 ご飯ができたことを蘭が知らせてくれた。

 

「奏太くん、ご飯一緒に食べようか」

 

「ごちそうになります!」

 

 蘭と蘭の両親と四人で学園の事や、俺の学校の事などを話ながらご飯を食べた。挨拶することに正直、緊張していたが、気付いたら緊張など忘れていた。

 

「ごちそうさまでした!とても美味しかったです!」

 

「実は唐揚げ作ったの蘭なのよ」

 

「え!?そうなの!?すっごく美味しかった!また作ってほしいな!」

 

「そ、それなら良かった///」

 

「お父さん、これはプロポーズかしらね」

 

「奏太くんなら蘭の事、任せられるよ」

 

「父さんも母さんも、気が早いよ///」

 

 蘭は顔を真っ赤にして照れている。そういう俺も顔が赤くなってしまった。

 

 

△▼△

 

 

 

 ご飯が終わり、お風呂の準備を蘭の母親がしてくれてるので準備が終わるまで蘭の部屋でゆっくりする。

 

「蘭のご両親、とてもいい親じゃないか」

 

「あぁ、小さい時からアタシのアイカツを支えてくれて、すごく感謝してる」

 

 部屋でくつろぐのに私服だと流石に辛いので、部屋着に着替えたい。

 

「なぁ蘭、部屋着に着替えてもいいか?」

 

「いいぞ」

 

「悪いね」

 

 そういってシャツを脱ぐと、上半身が露出する。蘭は最初、恥ずかしそうにしていたが、身体にある傷跡を見て、悲しそうな目をする。

 

「奏太…本当に無事で良かった...」

 

 蘭は奏太の事を後ろから抱き締める。傷跡をこんなに近くでみるのは初めてだった。

 

「今はなんともないよ」

 

「あの時は...本当に死んだかと思ったんだぞ…」

 

 声が震えている。事故の事を思い出して、泣いているんだろう。

 

「蘭、ちゃんと生きてるだろ?」

 

 身体の向きを変え、蘭を抱き締め返す。

 

「うん…」

 

 蘭は奏太の身体の傷跡をなぞる。

こんなにでかく残ってしまっている。

 

「蘭…」

 

「奏太…」

 

 口づけを交わす。昼間の時は蘭の母親に見られてしまったから出来なかった。

 

 蘭の実家にお泊まりしている奏太だが、このあともずっと蘭といられると思うと嬉しい。

 

 次回に続く




とりあえず帰ってきたところまで書きました。
次回は蘭の実家編 2話目をお送りします。

蘭ちゃんのアクスタを買いました。
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