恋する歌姫と恋した俺   作:ゼレス

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年末に蘭が奏太の家に来る話です

最近、寒いですね

風邪を引きました。鼻水が止まりません


真実と跡継ぎ

 クリスマスパーティーが終わった次の日、バイトでスターライト学園に来ていると女の子達がお正月のバーゲンセールの話をしていた。時期的にもう年末か…今年は色々あったな~蘭と再会して付き合ったり、事故で死にかけたり、と色々あった。一番嬉しかったのは蘭と再会出来たことだ。蘭の事を考えながら掃除をしている。

 

「そろそろ、バイトも正月休みになるのかね」

 

 スターライト学園自体は冬休みだが、バイトの敷地内清掃はやらなくては、ならない。校内は生徒のみんながやってくれたし、楽なのだが外は大変である。

 

「お疲れ様、奏太」

 

「蘭!なにしてんだ?」

 

「今、買い物に行ってきたんだ」

 

「その袋に入っているのは、ネギか?」

 

「今夜、寮のみんなで鍋でも作ろうかと思ってな!」

 

 寒い時期の鍋っていいですな~。しかも、蘭が作ってくれるなんて羨ましい。俺も食べたい。

 

「いいな~蘭の手料理。俺も食べたいな~」

 

「いつでも作ってやるからな!」

 

  今日は俺も用事があり、遅くまで残れない。こればっかりは、我慢するしかない。

 

「今度作ってね…」

 

「なんか、元気無くないか?」

 

「うん…蘭の手料理が食べられないから…」

 

「じゃあ、今日はこれで我慢しろ…///」

 

 そう言って、蘭は奏太の口にキスをした。

 

「どうだ?我慢できるか?」

 

「は、はい…///」

 

 こんな積極的な蘭は久々で、ドキドキしちゃったな…

 

「アタシは寮に戻るな。あとで写真送ってやるからな」

 

「待ってるよ!」

 

 とほほ…

 

 

△▼△

 

 

 バイトが終わり、家に帰ってバイクをイジっていると蘭からメッセージが届いた。

 

『皆で鍋をたべてるぞ!』

 

 メッセージと凄く楽しそうな写真が送られてきた。

楽しそうでなによりだ。俺も混ざりたかった。何故なら俺は今、自分の家のガレージで春斗と健司が来ているからだ。こんな夜に。二人してなにか変な画像を見て爆笑しているが、早くバイクを整備してくれ。二人にガレージを貸してくれって言われたから呼んだのにギャハハハと騒いでいる。こんな何気ない日常が楽しかったり、思い出だったりする。

 

『こっちはこんな感じだよ』

 

 バイクの写真と俺達の写真を送って、蘭に返信する。

 

 

「うぉ!あおいちゃんからメッセージきた!」

 

「なに!?なんだって!?」

 

「鍋を皆で食べてるみたいだぞ…すっげー!ユリカ様いるよ!」

 

「いちごちゃんもいるのか!?」

 

「ほれ!見ろ!いるぞ!」

 

「すっげーメンツだ…」

 

 良かったな健司。あおいちゃんからメッセージが来て。同じ様な内容のメッセージが来たんだな。

 

「蘭ちゃんもいるぞー、奏太」

 

「知ってるぞ。蘭からメッセージが来たからな」

 

「クソー…こんな可愛い彼女がいるなんて…」

 

 勝ち組ですわ。てか、早くやろうよ整備…

 

△▼△

 

 

三人で整備していると蘭から電話がかかってきた。

 

『もしもし?奏太か?』

 

『そうでございますわよ』

 

『なんだ?その喋り方…』

 

 あまり蘭にはウケなかったか…

 

『あははは…ところでどうしたんだ?』

 

『実はな…明日からアタシ仕事がお休みでな…その…奏太がよかったらなんだが…奏太の家に行ってみたいなんて…///』

 

『ん?来ていいぞ』

 

『本当か!?』

 

『なんなら、泊まっていくか?』

 

『泊まる!今すぐ、外泊届け出してくる!』

 

『りょーかい!待ってるよ』

 

『また後で連絡するな!』

 

『おっけー』

 

 蘭との電話が終わる。明日から家に蘭が来る。やったぜ!しかも、お泊まり!楽しみだ!

 

「幸せそうでなによりですよ…」

 

 ギクッ!コイツら居たの忘れてた…

 

「なぁ…そのお泊まり俺もいいかな…?」

 

 怖い笑顔をした、健司が目の前に立っている。

そんな恐ろしい笑顔で話しかけるな。

 

「こらこら、健司!部外者は大人しく俺と年越すぞ」

 

「俺だって!可愛いアイドルと年越したい!」

 

 おもちゃが欲しい子供じゃないんだから地団駄を踏むな。

 

「お前だってあおいちゃんと連絡とりあってるんだからいいだろ?俺なんて誰もいないんだから贅沢だぞ」

 

 それを言われると困る…みたいな顔をしている健司。

 

「俺だって贅沢したいー!」

 

「すまんな、健司」

 

 △▼△

 

 

 次の日の昼過ぎ。家のチャイムが鳴った。

 

 ピンポーン

 

「はーい!杉崎です~」

 

「お世話になっております。奏太くんとお付き合いさせて頂いてる、紫吹です」

 

「蘭ちゃん!良く来たね~!奏太はお使い行ってるから中に入って!」

 

「舞さん、お邪魔します」

 

 

 家の中に案内された。奏太は夕食のお使いに行ってしまった。なので、必然的に舞と蘭の二人っきりである。

 

「奏太が帰ってくるまでお茶でもして待ってようか。今、準備するから待っててね」

 

「すみません。ありがとうございます」

 

 奏太の家のリビングを見渡してみると、写真だったり、なにかのトロフィーなどたくさん飾ってある。全て奏太の父親の名前が刻まれている。その中にアイドルの写真が紛れている。舞さんは元々アイドルだった。マスカレードと一緒に撮ったであろう写真がある。学園長であるヒメ、いちごの母親でもあるミヤ。その二人と肩を並べているのが舞さん。

 

「蘭ちゃんもアイドルだから、その写真気になる?」

 

「そうですね、マスカレードが写ってますし、それに舞さんも写ってますから」

 

「その写真ね、私の引退の時のなの…」

 

「マスカレードがゲストだったんですか!?」

 

「私そこまで、有名なアイドルじゃなかったんだけどね!ヒメちゃんとミヤちゃんと私の三人は、とても仲良しでプライベートでは、遊びに行ったりしたし、アイカツではお互いに切磋琢磨してたのよ~だから、引退のライブでサプライズゲストで来てくれたの!」

 

「でも、舞さんの写真みてると結構色んな所でライブしてたりしてますし…」

 

「いろんな所でライブもしたり、TVにもたくさん出た。それでも、マスカレードの二人に持っていかれちゃってね…そのときに旦那と仕事で出会ったの」

 

「そうだったんですね…」

 

「でも、私は悔いなく全力でアイカツに向き合ったつもりよ。それで、引退して結婚したの。デビューした時期がちょうどマスカレードと同じだったのよ~」

 

 

 舞さんはアハハハハと笑っているが、どこか寂しそうな目をしている。やっぱりもっとアイカツしたかったのかも…

 

「これでも、そこそこファンもたくさんいたし、ランキングも高かったのよ!」

 

「資料室のデータを見ました!今のアタシたちよりずっと凄かったです」

 

「あら、蘭ちゃんにそう言ってもらえて嬉しいわ!」

 

「本当の事ですから」

 

「でも、蘭ちゃんに気をつけて欲しいことがあるの」

 

「なんでしょうか」

 

 舞さんの目が一気に真剣な目に切り替わる。本当に大切なことなんだと感じた。

 

「奏太と付き合ってることをファンにバレてはダメよ。私はバレちゃったから、ファンの人たちは離れていってしまったのよ…でも、今のアイドルファンを見ていると交際を応援してくれる人がいたり、やはり裏切りと思ってしまう人も居るわ」

 

 本当にその通りである。

 

「でも、アイドルだって女の子だもん!好きな人ぐらいできちゃうよね~!奏太の事、よろしくお願いね」

 

「肝に銘じます。奏太の事はお任せください!」

 

「これで、うちに可愛いお嫁さんが来るわ!蘭ちゃん!あなたは、もううちの子なんだからたくさん遊びに来てね!」

 

「は、はい…」

 

 さっきまでの真剣な眼差しはどこに行ってしまったのか…舞さんを見て思うが本当に可愛いし、若い。年上なのか疑ってしまう。それに胸がデカイ…自分のと見比べると…少々自分のが残念って感じがする。

 

「蘭ちゃん、胸のサイズで女の価値は決まらないわ!」

 

 見てたの、バレてしまった…

 

「す、すみません…見てしまいました…」

 

「こんだけ、デカイと見ちゃうよね。どう?触ってみる?」

 

「え!?そ、そんな!?」

 

「ほら!少し触っておきな!」

 

 蘭の手を掴み、デカイ胸に押し付けられる。

 

「な!?や、柔らかい…」

 

 なんだ!?このデカイの!?掌から溢れてる。手が沈みこんでいく。

 

「凄いでしょ?じゃあ、蘭ちゃんのも失礼しちゃおうかな…」

 

「へ?」

 

 いつの間にか、前に居た舞が蘭の後ろに回り込んでいる。そして、両手で蘭の胸を鷲掴んだ。

 

「ほほ~ん!良いものをお持ちですな~」

 

 なんだか、あおいみたいなオヤジキャラが入っている。触り方もなんだか、おかしい。エロイ手付きだ。

 

「おい!その辺でやめろ」

 

「いた~い!母親の頭を叩くな~!」

 

「人の彼女にセクハラすんな!」

 

「奏太!おかえり///」」

 

「ただいま…」

 

「あら、あんたなんで顔赤いのよ」

 

「蘭がなんか、ハァハァしてるし、服が乱れてるから...」

 

「お母さんがやりました!」

 

「知っとるわ!」

 

 うちと違う雰囲気で、新鮮味がある。うちの両親はどちらかと言うと静かで真面目な親である。奏太の母親はおもしろいし、いっぱい話してくれる。たまにセクハラされちゃうけど…

 

「ったく~、蘭も嫌がっていいからな!」

 

「アタシも舞さんの胸触ったから...///」

 

「え~!?あの蘭がそんなことを…」

 

「あ!お母さんが触らせました~!」

 

「またか!蘭にセクハラするな!ほれ!お使い行ってきたから!これ!」

 

「奏太~助かったわ!ママがチューしてあげる!あ!蘭ちゃんからのがいいかにゃ~?」

 

 いい加減にしてくれ…うちの母親である、杉崎 舞は結構ハッチャけてる母親だ。しかも、若い。それに胸がデカイ。

 

「はいはい…そりゃそうですよ!蘭、俺の部屋に行こう」

 

「あ、あぁ…舞さんお茶ありがとうございました!」

 

「そこに置いといていいよ~!蘭ちゃん最後にいいかしら?」

 

「はい?なんでしょう?」

 

「奏太とエッチした?」

 

「ひぇ!?あ、そ、それは、あの…」

 

「反応見ればわかるわ。若いっていいわね!楽しみなさい若人よ!」

 

 高笑いしながら、キッチンに向かっていった。

 

「また変なこと吹き込まれなかった?」

 

「う、うん」

 

「なんて?」

 

「エッチしたかって…」

 

「あのやろ~…」

 

「は、早く部屋に行こうか、案内してくれ」

 

 奏太の背中を押して階段を登る。

 

「ここだよ」

 

「お邪魔しま~す」

 

 扉を開けると車やバイクのフィギュアがたくさん飾ってあるし、なにかの部品がそこら辺に転がっている。

 

「部品片付けるからまっててな!」

 

「手伝うぞ?」

 

「危ないから大丈夫よ」

 

 

 部屋の隅っこに部品を追いやる。男の子の部屋って初めて入った。部屋中、奏太の匂いがする。

 

「僕の部屋どうです?」

 

「男の子の部屋って初めて入ったから…新鮮…」

 

「初めてを奪った感じですね!部屋としょ…

 

 ゴンッ!

 

「やめろ///」

 

 母親と同じことをしてしまったと思った奏太。

 

「蘭さん、最近力強くないですか?」

 

「鍛えてるからな!」

 

 もう少し優しくてもいいじゃん!

 

「いてて…」

 

「初めては好きな人にしかあげないぞ…///」

 

「ふぇ…///」

 

「あらま…///」

 

「ん!?この声…」

 

 ドアの方に顔を向けると、ニヤニヤした母上がいた。

 

「今日の晩ご飯は赤飯かにゃ~」

 

「おい!部屋を覗くな!!」

 

「前もって晩ご飯準備してたので夜ご飯はお赤飯ですわよ!」

 

「そりゃ、どうも」

 

 オホホホホと笑いながら消えていった。うちの母親は、化け物か何かなのだろうか。あれで、元アイドルだもんな…

 

「蘭、下に降りて晩飯の手伝いしよっか」

 

「そうだな…///」」

 

△▼△

 

「お腹苦しい…」

 

 本当に赤飯出てきた…蘭ちゃんにはアイドルメニューとか言って、何から何まで考えられた蘭専用メニューだった。

 

「凄く美味しかったです!」

 

「でしょ~!栄養たっぷりだし、カロリーも抑えてあるからアイドルには持ってこいのご飯にしました!」

 

 流石、元アイドル。その辺には抜かり無い。だから、野菜とか買ってこいってお使い頼まれたのか…

 

「そういえば、お父様って今日はいないんですか?」

 

「パパならレースで、海外行ってるからいないのよ~」

 

「そうだったんですね。挨拶したかったので、お聞きしました」

 

「なんて出来る子なの!蘭ちゃん大好きよ~!ママがギューしてあげる!」

 

 母親は蘭をギュッと抱き締めている。

 

「フガッ!フゴッ!」

 

 そんな巨乳で抱き締めたら蘭が窒息しちゃうよ。

 

「あ、ごめんなさい!蘭ちゃん、大丈夫?」

 

「はぁ…はぁ…生きてます…」

 

「無事なら良かったよ~ママのおっぱいどう?飲んでみる?」

 

「はい、その辺にしてください」

 

「ちぇっ、奏太のケチ!蘭ちゃんは、共同財産なのよ!」

 

 おい!それ誰が決めたんだ。知らんぞ、そんな話。

 

「蘭、先にお風呂入っていいよ」

 

「奏太こそ先に入っていいぞ」

 

「じゃあ!三人で!」

 

「それは無し」

 

 ブーって口を膨らませていじけてる母親がおるぞ。

毎回思うけどなんでこの人、こんなに若いの!?

 

「じゃ、じゃあ先にお風呂いただきます」

 

「どうぞ~ごゆっくり~!何かわからない事あったら、ママのこと呼んでね!」

 

「わかりました」

 

 蘭は部屋に着替えを取りに行き、風呂に向かった。

 

「奏太~本当に良い子捕まえたね」

 

 いきなり真面目な顔になるじゃん。この人の切り替えたまに怖いんだよね。

 

「蘭には感謝してるよ。事故の時とか支えてくれたし」

 

「ママもそう思うよ、蘭ちゃんと絶対に結婚して子供作りなさい」

 

「は、はぁ!?」

 

 なんて事言うんだ、うちの母親わ!結婚はわかるが子作り!?まだ早いよ。こっちは、高校生だぞ。

 

「早く孫見してよ」

 

「まだ早い」

 

「孫を連れて、ヒメちゃんとミヤちゃんに見せにいくのよ!」

 

「だから、ミヤちゃんって誰なのよ」

 

「秘密」

 

 本当に誰なのか気になる。前に蘭にも聞いたが同じようなこと言われたもんな。

 

「あ!明日、三人で買い物行くよ!年末セールでお買い物~!」

 

「へーい」

 

△▼△

 

 

「お風呂いただきました」

 

「え~!蘭ちゃんのパジャマ可愛い~!お人形さんみたい!」

 

「そ、そうですかね///」

 

 そういう舞さんだって、可愛らしい部屋着を着ている。本当に親世代なのかってぐらい若々しいし、可愛い服装をしている。

 

「奏太にも言ったんだけど、明日買い物に行こうと思うんだけど、どう?」

 

「行きたいです!」

 

「そう言うと思ったよ!じゃあ、三人で行こっか!」

 

「はい!」

 

 奏太が風呂から出るまで、ガールズトークで盛り上がっていた。現役時代のお化粧だったり、どんな仕事をしていたか、蘭はこんな時でも、アイドルの勉強をしていた。

 

「そういえば蘭ちゃん、これあげるね」

 

「なんです?」

 

 渡されたのはアイカツカードだった。

 

「これ、アタシが現役時代に使ってたアクセサリーなの!蘭ちゃんに似合うと思うんだけどいる?」

 

 渡されたカードは、見たこと無いブランドのカードだ。蘭の好きな蝶をイメージした髪飾りであった。

 

「これブランドどこですか?」

 

「そのブランド、今は無いの。私が初めて身につけたブランドの髪飾り、蘭ちゃんにあげるね」

 

「そんな思い出のカードだったなんて…」

 

「もう蘭ちゃんに全部あげる~!」

 

 蘭に追加で渡されたのは見たことないブランドのプレミアムレアドレス。ヒラヒラと羽ばたき輝く蝶をイメージした紫のドレス。昔のドレスとは思えないほど、美しく可憐である。

 

ブランドの名は、Beautiful Butterflyと書かれてる。

 

「知らないブランドだ...」

 

「そこのトップデザイナーさんは、亡くなってしまって跡継ぎがいなかったから、ブランドは解体されてしまったの」

 

「じゃあ、このドレスって…」

 

「そのブランドの最後のプレミアムレアドレスよ」

 

「本当にいいんですか…?」

 

「えぇ…あなたに持っていて欲しいの」

 

「そこのトップデザイナーさんに言われたの。『このドレスを脱ぐ時、次の子に後を継いで欲しい。うちのブランドは無くなってしまうから。うちのブランドが存在した証明になる』って」

 

「わかりました。アタシが継ぎます」

 

 蘭はこのドレスを受け取って舞の分までアイカツをすることを誓う。

 

「でも、蘭ちゃんスパイシーアゲハのミューズだから違うブランドの服はあまり着れないかな?」

 

「学園内などのプライベートライブとかで着ようと思います。大きな舞台では、ミューズとしてスパイシーアゲハを背負ってますから」

 

「よろしくね」

 

「ふぃ~出たよ~」

 

 おじさんみたいな、セリフで出てきたて奏太。

 

「おかえり、奏太」

 

「可愛いドレスのカードだね。蘭に似合うと思う」

 

「奏太もそう思うでしょ!」

 

 二人にそう言われるとなんだか照れる。このブランドを最後まで着て、跡継ぎを見極めた舞さんに渡されたから、気が引き締まる。

 

「そのカード、ヒメちゃんに見せてごらん。もしかしたらたくさん昔話を聞かせてくれるかも」

 

「わかりました」

 

「さぁ!私もお風呂に入ってゆっくりするぞ~。あ!お二人は熱い濃厚な夜をお過ごしくださいな」

 

 ばいばい~っていって風呂場に消えていった。

 

「なんだあの人…」

 

 カチャ…と扉が少しだけ開いた。

 

「二人とも避妊はしなさいよ…」

 

 ドンッ!

 

 なぜ勢い良く扉を閉めた?

 

 

「そのぐらいわかってるわ!」

 

「部屋に戻るか…」

 

「俺の部屋に行こう…」

 

△▼△

 

「ごめん…蘭…」

 

「気にするな…///」

 

 ベッドに二人分の枕が置かれている。布団は敷かれてない。あの母親やりやがったな…

 

「とりあえず、寝よっか///」

 

「だな…///」

 

 奏太のベッドはデカイので二人ぐらいなら余裕で寝れる。ベッドに入り、部屋の電気を消す。

 

「蘭、母親になにかされてないか?嫌な思いもしてないか?」

 

「そんなことされてないから安心しろ。寧ろ気にかけてくれてありがたい」

 

「なら良かったよ。あの人、最近アイドル見ると昔の話を良く聞かせてくれるんだけど、どこか寂しそうな目をするんだ」

 

「さっきもそうだった…」

 

「仕方ないよな、現役途中に俺が腹の中に出来ちまったから...」

 

「え、それって…」

 

 蘭は飛び起きる。本人からも聞いてない事実が奏太の口から話される。

 

「そうだよ、デキ婚ってやつだよ。俺もこの前知った」

 

「そうだったのか…」

 

「二人とも今もラブラブだし、デキ婚に関しては後悔は無いんじゃないかな。母親は、アイカツに悔いは無いってずっと言ってるけど、なにかまだやり残した事はあると思う」

 

「奏太…」

 

「どうしたの?」

 

 蘭がギュッて抱き締めてきた。

 

「アタシが舞さんの分までアイカツする…」

 

「え!?蘭さん泣いてます!?どうしたの!?俺何かしちゃった!?」

 

「わかんないけど…涙が止まらなくて…うぅ…」

 

「誰かの為に泣けるのは素晴らしいと思うよ」

 

「アタシ頑張るから...もっと頑張るから...」

 

「蘭はずっと頑張ってるよ...俺がそばで見ているからよく知ってるよ…」

 

 この日は蘭が寝るまで奏太は見守った。

 

「俺も色々と頑張るよ…蘭…明日は買い物を楽しもうな…」




皆様、風邪予防はしっかりしましょう。

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