バイクはホンダとヤマハが好きです!ちなみに族車が好きです!
季節は秋に変わり、肌寒くなってきた。スターライト学園では体育祭の準備が始まっていた。奏太にもイベントが控えていて準備をしていた。
「ん~難しいかな…」
「杉崎くんどうしたの?悩んでるみたいだけど…」
「あぁ!俺レース出るんだけど使う車両をどうしようか考えていたんだ」
「レース出るの!?穏やかじゃない!!」
あおいは奏太のレースに興味津々だ。
「出るよ!俺がドライバーなんだけど使う車の候補が送られてきていてどれにしようか悩んでるんだ!」
「どんな車があるの?」
「これだよ」
奏太はスマホをあおいに見せる。そこには2台車の写真が移されていた。
「この黒い車は?」
「これは日産スカイラインGT-R32だよ」
「もう1台の青いのは?」
「こっちはMAZDA RX-7 FD3Sって車だよ!」
「どっちも早そう!杉崎くんはどっちがいいの?」
「どっちも同じくらい好きだから迷ってるんだ」
2台とも日本を代表する名車。どちらも早くて馬力のある車だ。車好きなら憧れる車に乗れるとなると誰でも迷ってしまう。
「私この青い車がいいな!」
「じゃあFDにしよう!」
「そんな簡単に決めちゃっていいの?」
「あおいちゃんにカッコいいところ見せたいからあおいちゃんの選んだ車で出場する」
「そっか...///」
なんだか恥ずかしい事を言った気がする。段々恥ずかしくなってきた。
「なんか恥ずかしくなってきちゃった…///」
「顔赤い杉崎くん可愛い!」
「あおいちゃんだって顔赤いもん!」
2人して真っ赤だ。
「そう言えば学食人少なくない?」
「体育祭の準備があるからね!」
「そんな時期か~」
俺達も体育祭あるからそっちの準備もしないとだし、レースの準備もあるから今年は大変だ。
「あおい!杉崎くん!」
「「え…」」
名前を呼ばれたので顔をあげると、そこには長ランを羽織り額にハチマキを巻いた、いちごがいた。
「応援団の星宮いちごッス!どう?似合う?」
「いちごちゃん!似合うよ!」
「応援団の格好したいちご…穏やかじゃない!」
あおいは、すぐにカメラを構えて撮影を始める。
「いちご!まだ試着の途中だろ!」
蘭がプンスカ怒りながら走ってきた。
「だって…あおいと杉崎くんに見せたかったんだもん…」
口を尖らせて拗ねるいちごちゃん。可愛い…///
「気持ちも分かるが他にも試着待ちの子がいるから帰るぞ」
ワーキャーしながら蘭に連れ戻されていくいちご。
「お、穏やかじゃないな…」
「それ私のセリフ!取らないでよ!」
△▼△
俺達もレースの準備を始める。まずレースに出るため、車をレース仕様に改造していく。奏太はドライバーなので学校にあるシュミレーターでイメージを掴む。
「こんな感じの走りができればいいな」
「お前うまいな…」
春斗と健司が感心している。
「よし!イメージそんな感じな!セッティングは実際に走らないと出せないから、その時にやればいいっしょ」
「だな!俺達工場戻るから練習しとけよ」
「オッス!」
2人とも車関係になると凄く頼りになる。普段はボケ~ってしてるけど。
何回か親父に連れていってもらったサーキットで車を運転してる為、慣れてはいる。だがレースはしたこと無い。不安だが、あおいちゃんに良い所を見せたいのでいつも以上にやる気を見せる。
△▼△
やっと完成したFD。サーキットに持っていって走らせることになった。試験運転と同時に車両のセッティングを確認するためだ。
初めてFDを運転する。クラッチをゆっくりと繋げて走らせる。ピットからコースに出て、アクセルを全開に踏むと身体が椅子に押し付けられる。
な、なんだ!?めっちゃパワー出てるぞ!?
コースを何周かして、セッティングを合わせる。少しアクセル踏むのが怖い。
「今日はこんなところかな…」
「後は本番まで待つか」
俺達は最終確認が終わったため、撤収する。
家に着いた奏太は今日の事をあおいに電話する。
『あおいちゃん!車完成したよ!写真送るね!』
『私の選んだ車だ!杉崎くんファイト!』
あおいと電話でやり取りをしていると嬉しくてニヤけてしまう。
『レアな写真送るね!』
ん?なんだろ?
送られてきた写真は、あおいが体操服を着ている写真だった。
『レアすぎる!穏やかじゃない!』
『だから!それ私のセリフ!』
『あおいちゃん!体育祭ガンバレ!』
『うん!』
明日はスターライトの体育祭。そして俺はレースだ。
△▼△
レース場
「やっと本番か~」
「緊張してっか?」
「その逆よ」
「お前らしいな」
春斗が声をかけてくれる。
「俺も混ぜろよ」
健司はいつも通りって感じだけど、本番が始まるとガラリと人が変わる。
「車両もバッチリ、ドライバーもバッチリって事は優勝するってことだよな?」
春斗に肩を叩かれる。
「任せとけ」
「頼むぜ、奏太」
「俺達の車壊すなよ」
「壊さね~よ」
スターライトの体育祭はどうだろ?
その頃学園では、デッドヒートが繰り広げられていた。
「あおいー!ファイトー!」
「抜かされるな~!!」
あおいは、クラス対抗リレーに出ていた。あおいの後ろを走っているのは、かえで。やはり運動神経がずば抜けて凄い。追い付かれてしまう。プレッシャーがかかる。
かえでちゃん、やっぱり速いよ!抜かれちゃう…
心の中でかえでに抜かれることを察してしまう。ここで奏太の事を思い出した。
あおいちゃん!体育祭ガンバレ!
負けたくない…!杉崎くんだってレース頑張っているんだ!抜かせない!
あおいがスピードを上げてかえでを引き離す。だが横に並んでくる。
絶対に1番になるんだぁぁぁ!!
先にゴールに着いたのはあおいだ。すぐ真横にかえでがいるが、あおいより少し後ろだった。
「はぁ…はぁ…やった…!1番だ…!」
ゴールして地面に倒れるあおい。
「あおい、負けたよ…!」
「かえでちゃん…速くて…抜かされるかと思った…」
「表彰式行こ!」
かえでに手を貸してもらい立ち上がる。
杉崎くん…私、やったよ!
△▼△
非常にマズい。目の前が塞がれて前に出れない。このままだと5位でレースが終わってしまう。あおいちゃんにカッコいいところを見せられない。
『奏太!落ち着け!チャンスは来るから!』
春斗から通信が入る。チャンスが来るったって…もうそろそろゴールだぞ?
5位と4位が競り合っている…俺の事を警戒してないっぽいな…今がチャンスと見た!
奏太の車は競り合って空いた隙間に車を入れて抜きにかかる。
やった!抜いた!
その瞬間、5位と4位が接触事故を起こす。
ヤバッ!巻き込まれる…!
奏太はギリギリブレーキを踏んで巻き込まれるのを防いだが、目の前で車が事故って部品がこっちに飛んでくる。その時、目の前から何か部品がフロントガラスに飛んでくる。
これは…死ぬって…!
ガシャンッ!と凄い音を立てて、事故した車のマフラーがフロントガラスを突き破って刺さった。
『奏太!無事か!?』
『なんとか…でも左目が真っ赤で何も見えない…』
レースの為ヘルメットしていたが、マフラーと共に他の部品が車内に入ってきたときにヘルメットのガードが割れたのだ。
『目、切ったか!?』
『痛い…多分切れてる…』
『ピットに帰ってこい!』
『いや…このまま行くね…!』
絶対に1位になるんだ…!
『バカ!やめろ!』
目の前で3台が競っている。このまま隙を見て抜く。左目が痛いが、気合いで乗りきるしかない。
「ここだぁぁ!」
一瞬の出来事だった。奏太は3台を抜き、アクセルを踏む。ターボがかかり、身体がグッと押し付けられる。
このままゴールに向かうだけ…!あとは真っ直ぐ走るだけ…!
奏太はそのまま走り抜き、1位となった。でも目が限界を迎える。
早く…ピットに…
なんとかピットに帰ってきたが、ツナギとヘルメットの中は血まみれだった。
「おい!早く医者だ!」
春斗が大声で叫ぶ。
「このバカたれ!何で帰ってこないんだよ!」
健司に怒られながら車内から引きずり出される。
「1位になるって約束したから…」
疲れと出血で意識が…朦朧としてきた…
奏太はそのまま意識を失う。
△▼△
スターライト学園では、体育祭が終わり皆でレースの生配信を見ていた。レースを見ている皆が息を飲んだ。
「あれって…杉崎の車だよな…」
杉崎の車に鉄パイプが突き刺さっている…怪我なんてしてないよな…
「青い車…FD…杉崎くん!!」
あおいが珍しく声を荒げた。蘭は声を荒げたあおいを見て驚いている。
あおいがこんなに焦ってるの初めて見たぞ…
「霧矢先輩落ち着いて!杉崎さんまだ走ってますし、無事ですよ!」
あかりが、あおいを落ち着かせる。
「そうですよ!見てください!今1位になりました!」
まどかが、指を指して奏太の車が走っている事を教えている。
「杉崎くん…!お願いだから無事でいて…!」
あおいは、両手を握りしめて祈る。
お願い…神様…
「杉崎くん!1位でゴールしたよ!」
いちごが喜んで跳び跳ねている。
「杉崎くん…!」
FDがゴールした瞬間を見た。ピットに帰ってくる所まで配信されていたが衝撃を受けるのはここからだった。
「杉崎くんの車止まったから降りてくるんじゃない?」
「無事だといいな…」
蘭達は、静かに見守る。
「え…嘘…」
「キャー!」
生配信で映し出されたのは、血まみれで引きずり出された奏太の姿だった。みんな衝撃を受けて、なにも言えずにいる。いちごの悲鳴だけが響いた。
△▼△
ここは…病院か?左目が見えないぞ…そりゃそうか…何かが刺さったもんな…失明したか?
「目ぇ覚めたか…」
「ん…春斗か…悪かった…」
「ホントだよ…」
珍しく怒ってんな…帰ってこいって言われて指示を無視したもんな…
「お前ってヤツは…」
健司も怒ってる。車から出された時も怒ってたもんな…
「健司も迷惑かけたよ…」
包帯巻かれてて前が見辛い…健司達はどっちにいるんだ?
「先生から起きたら包帯取っていいって言われてるから取るぞ…」
春斗が包帯を取ってくれる。室内の光が一気に入って来たため、眩しくて目が開けられない。
「まぶし…」
ゆっくりと目を開けるが…左目はガーゼで押さえられているのか、開かない。右目を開ける。
「なんであおいちゃん?」
泣いているあおいがいる。あおいの後ろに蘭やいちご、あかり、スミレ、ひなき、珠璃、まどか、凛、のの、りさ、他にもスターライトの子達が来ていた。
「無事でよかった…ホントに心配したんだよ…!」
「え!?ちょ!なんでスターライトの皆がいるの!?」
「心配で皆で駆け付けちゃいました」
ニコッと笑うまどか。
「まどかちゃん…駆け付けたって言っても来すぎなのでは?」
「それほど皆心配なんですよ!」
「杉崎くん!」
あおいが奏太に抱きつく。
「イテテ!心配かけてごめんよ…」
「バカ!杉崎くんのバカ!アンポンタン!」
「無事でよかったですな~」
「ホント無事で良かった…」
ひなきとスミレも声をかけてくれる。
「あはは…申し訳ない」
いきなり両肩を叩かれる。
「ホント…申し訳ないないよな?奏太くん?」
「俺達に嘘ついてたんだってな?」
え?
「てめぇ!何がスーパーの清掃員だぁ!」
「スターライトでバイトしてんじゃねぇか!」
ヤバい奴らにバレた。胸ぐらを掴むな。目が痛い。
「黙ってたのは謝るって…」
「許さんぞ?」
「極刑に処す」
俺死ぬな…
「俺だって…スターライトの女の子達と喋ったりしてバイトしてぇよ!」
健司…情けないからそんなこと言うな…
「あ、あの…そろそろ放してあげて?」
あおいが健司にお願いする。
「あおいちゃんが言うなら…」
「ったく…この子達に感謝しろよ!あおいちゃんすっ飛んできたんだぞ」
春斗が真面目な話してて驚いた。
「そりゃもちろんよ」
「ところで奏太。お前の目に刺さってたのはこれだ」
春斗が何かを出してきた。
「これ…マフラーの破片か?」
「あぁ…お前運が良かったな。あと少しズレてたら心臓にこの破片刺さってたらしいぞ」
「マジか…」
生きてて良かった…
「それと目は失明してないから安心しろ。だが瞼がパックリ切れてる」
「結構グロかったぜ。写真あるぞ」
健司、写真撮ってたのか…
「後でスマホに送っといて」
「杉崎くん、これ…」
あおいが、ヘルメットを見してくれた。
「うわぁ…」
左目の所だけ損傷が酷い。良く生きてたもんだ。
「あおいちゃん、心配かけたね…」
「罰としてパフェ奢って…」
これは奢るしかないですな…
「奢ります…」
「さぁ!そろそろ俺達も引き上げるぞ!」
「スターライトの皆さん!このバカの為にありがとうございます」
ぞろぞろと皆出ていった。この部屋に何人いたんだ?
「杉崎さん!スターライトで待ってますね!」
「まどかちゃんもありがとね」
「霧矢先輩の事、頼みましたよ」
「?」
なぜか耳打ちされた。
「私も学園に戻るね!また連絡するよ」
「うん!わかった」
病室は誰もいなくなった。さっきまで色んな人がいたのが不思議なくらい静かだ。
「てか、俺は今日病院から帰れるの!?」
ナースコール呼ぼ。
△▼△
「今でも瞼に傷跡あるね…」
あおいが瞼をなぞる。悲しい目をして。
「生きてるから問題無いぞ」
「生きてる証拠は?」
「これでどう?」
あおいの唇に自分の唇を重ねてキスをする。
「足りない…」
もう1回キスをする。
「奏太…」
「思い出話すんだろ?明るい話しようぜ」
「うん!」
毎回奏太くん、事故られてて可哀想ですね
次のルートからは事故らないようにします