恋する歌姫と恋した俺   作:ゼレス

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奏太がレースに出ます

主人公に頑張ってもらいましょう


初レース駆け抜けます!

 もうそろそろレースの日が近づいてきた。奏太のクラスメイト達もレースとなると皆、目付きが変わる。いつもならふざけあったり、自動車関係の話で楽しそうにしているが、今回は大事な仲間が出場するのでクラス中が盛り上りを見せている。

 

「奏太NSRの調子はどーよ?慣れたか?」

 

「結構いい感じよ!練習でもミスなく操縦できてるけど、初のレースだから流石に緊張するよ~」

 

「流石の奏太様でも緊張しますか~俺達整備科全員応援してるからな!」

 

「ありがとな!」

 

 仲の良い春斗が応援してくれる。なんだかんだいい奴なんだよな。皆の期待に応えられるよう頑張ります!

 

「俺バイトあるから先に帰るよ~」

 

 レースが近づいていてもバイトがあるのでいかなくてはならない。NSRを飛ばし、スターライトに向かうが正門前でピンク髪の少女に出会う。

 

「なぁ!そこの君!スターライトの関係者か?」

 

「俺?一応そうだけど…」

 

「男なのにか?まぁいいか。いちごって今日はいるのか?」

 

「そこまではわからないけど、約束とかしてるの?」

 

「したんだがいなくてな…」

 

 いちごちゃんどこにいったんだ?約束とか破る子じゃないと思うんだけど…

 

って、まて!まて!まて!良く見たらこの子、音城セイラじゃん!

 

「間違ってたら申し訳ないんだけど…音城セイラちゃん?」

 

「え?そうだが?」

 

 うわー!本物だー!すっげー可愛い...

 

「自己紹介が遅れてごめんね。俺スターライトで清掃員のバイトしてる杉崎奏太!音城さんとは同学年だから高2だ」

 

「あー!ティアラ学園長が言ってたスターライトのイケメンだ!」

 

 あの人なんてこと言ってんだ?ドリアカで変な噂を流すんじゃない。

 

「君がそうなのか!ラララ~って感じがしていいな!バイクもカッコいいし!」

 

「嬉しいなそう言ってもらえて!いちごちゃん多分まだ校内にいると思うよ。今日は打ち合わせかなにか?」

 

「スターライトで打ち合わせの約束なんだが門に迎えにいくって言われて待ってるんだ」

 

 なるほど。もしかしたら授業長引いてる?

 

「先に学食で待ってたらどう?」

 

「そうさせてもらうよ」

 

「案内するよ」

 

 バイクを駐輪場に停め、セイラを連れて学食に連れていく。

 

 学食に向かうとセイラがきたことでみんなテンションが上がっている。セイラと言えばいちごと組んだ2wingsが有名である。下級生達は生で見るセイラに押し掛ける。

2人で押し寄せる下級生たちをなだめているといちごがきた。

 

「セイラちゃ~ん!こっちこっち!」

 

「いちごー!助けてくれー!」

 

 2人ともいちごに助けられ無事に学食を脱出した。

 

「いちごちゃん…助かったよ…俺、バイトだから…行くね…」

 

 もうすでに疲れた…だがバイトなので控え室に向かう。

 

「杉崎くん!がんばってね!」

 

「杉崎、助かったよ!ありがとな!」

 

 セイラといちごに別れを告げ、控え室にたどり着く。

ツナギに着替え、バイトに励む。落ち葉掃き、ゴミ捨て、草抜き、窓拭きなど一つ一つこなしていく。

 

「マジで疲れた…早く帰ろう…」

 

 そう呟き、駐車場に向かうとバイクの隣に誰かいる。身構えて近づくと、蘭だった。

 

「あれ?蘭か?こんなところでなにしてんだ?」

 

「杉崎待ってたぞ、これを渡したかったんだ」

 

 蘭に渡されたのは、お守りであった。

 

「レース出るから怪我無く帰ってきてほしい...///」

 

「ありがとな!絶対怪我無く一位を取って帰ってくるから」

 

「絶対だぞ!約束だぞ!」

 

「もちろん!すぐに連絡するからね」

 

 蘭に渡されたお守りをポケットにしまい、帰ることにする。

 

「蘭じゃーな!またね!」

 

「あぁ!またな」

 

 奏太が出ていくまで見送る蘭。

 

「絶対に無事に帰ってこいよ…」

 

 蘭は奏太に祈りを捧げる。

 

 

 レース当日

 

 奏太は朝から忙しなく準備をする。工具にバイクにレース用のヘルメットにツナギ、手袋とピットに準備をする。

今回は初心者しか参加できないレースのため、出場選手達はみんな緊張している。奏太もその一人だ。そろそろレース開始の為、ツナギを着て装備を整える。

 

「奏太いいか?レースに出る人達全員初心者だ。お前なら楽勝に勝てるが気を抜くな!いいな?」

 

 奏太は首を縦に振る。

 

「ほらスタートだ!いってこい!」

 

 チームの皆がピットから見送ってくれる。スタートラインに向かう。

 

 

 その頃、スターライト学園の学食では、蘭達と先生達がレースの生中継を見ていた。

 

「杉崎…大丈夫か…」

 

「あ!杉崎くんのバイクだ!」

 

 奏太のバイクは青と白のカラーリングでツナギが黒、それに実況者が選手紹介で奏太の名前を読み上げている。

 

 

「蘭見て!カッコいいね!」

 

「あぁ…///」

 

 

 

 バイクに乗る奏太はドキドキしていた。

 

 落ち着け…練習でやったことをやりきるんだ…今できることを全力でやるぞ…!

 

 

 シグナルが赤から青に変わった。一斉にバイク達が飛び出していく。

 

 いくぞ!がんばってくれよ!NSR!

 

 奏太はトップを目指して、駆け抜ける。周りの選手達は初心者ってこともあって、サーキットに慣れていない。どんな事故が起こるかわからないため、流れに身を任せる。

 

 

 

「こちらピット!奏太きこえるか?ヘルメットの無線から指示や状況を伝える。最初は周りを見つつ、トップを目指せ!オーバー!」

 

 聞きなれた親父の声だ。作戦通り様子見からの全開区間でトップを目指す。第一コーナーでバイクを倒し、曲がっていく。やはり初心者。コーナリングスピードが遅い。

 

 

 こんなスピードじゃ、曲がれないよ!周りには悪いが抜かせてもらうよ!

 

 

 奏太はいきなりスピードを上げていく。目の前の選手を抜き、順位を上げる。

 

 

 

 「バイクってあんなに倒して曲がるんだね…杉崎くんすごい…」

 

「怖くないのかしら?」

 

 いちご達は奏太を心配しているが、それでも初めて見るレースを真剣に観戦する。

 

 

 

 

 「こちらピット!無事に第一コーナーは立ち上がったな!様子を見る作戦だが、ここは大胆にオーバーテイクしていこう!お前の力を見せてやれ!オーバー!」

 

 

 ピットから指示がきた。全開で行けってことか?ならやりたいようにやらせてもらおう。

 

 

  NSRお前の全開を見せてやろうぜ!

 

 奏太は次のコーナーで他の選手達を抜いていく。その後の全開区間で一気にスピードを出し、後ろと差を広げていく。

 

 

 杉崎選手が一位に躍り出た!そこから後続との距離を広げていく!

 

 

 奏太は一位になった。実況も熱が上がっていく。あとは無事に走りきるだけだ。

 

 

 よし!一位になったぞ!あとは順位を維持してレースを無事に終える!蘭に一位になったって言うんだ!

 

 

そこからは奏太の圧倒的な実力を見せるレースとなった。

 

 杉崎選手が最終コーナーを立ち上がり、メインストレートを全速で駆け抜けていく!そして今ゴールイン!初レースで見事一位を飾ったのは杉崎選手ー!!

 

 奏太はガッツポーズをして、観客にアピールする。

もちろんその姿は生中継されている。

 

「杉崎本当に一位だな!無事に終わって良かったぞ…」

 

 

「杉崎くん!すごいなのですぅ!」

 

「杉崎くんすごい!あおい見た?バイクが横に倒れて曲がってたね!」

 

「すごかったね!これは帰ってきたらお祝いしなきゃだね!」

 

 

 

 その後の表彰式ではトロフィー受け取り、本当に自分が一位であることに実感が沸いた。早く蘭に連絡したい!俺が一位だって言いたい。

 

 表彰式が終わり、撤退作業をしている時に蘭に電話した。

 

 「蘭、電話に出るかな?」

 

 

 

 「もしもし、アタシだ」

 

 

 「蘭か?俺!やったよ!一位だよ!」

 

 「あぁ!見てたぞ生中継!杉崎の走ってる姿とてもカッコよかったぞ スターライト学園のみんなも見てたから大盛り上りだ!いちご達なんて跳び跳ねて喜んでるぞ」

 

 

 「めっちゃ想像つくね!早く蘭に会いたいよ」

 

 「え!?ア、アタシも杉崎に会いたい…///」

 

 「待っててな!すぐ帰るからさ」

 

 「うん///待ってるぞ///」

 

 奏太との通話が終わった。彼の声が無事に聞けたし、会いたいと言われて蘭は喜んだ。だが通話内容がいちごたちに筒抜けである。

 

 「蘭さん?穏やかじゃない会話をしておりませんでしたかね?」

 

 

 あおいは聞き逃さなかった。いちご達も。

 

 

 「蘭顔真っ赤だよ~」

 

 「らんたんは、杉崎くんにらぶゆ~なのですぅ!」

 

 「これが恋なのですね!愛なのですね!」

 

 「愛ってすばらしいな!」

 

 「蘭、やったじゃない!良かったわね」

 

 蘭は顔が真っ赤になっていて、ふるふる震えている。

 

「う、うるさーい!恥ずかしいからやめろー!///」

 

 

 みんな蘭を見てニヤニヤしている。

 

 でも、本当に良かった。無事に帰ってきてくれて。

 

 

 

 レースから数日経過して、奏太がバイトにやってきた。

 

 

「杉崎くん!おめでとー!」

 

 

「いちごちゃん!ありがとー!」

 

 

「杉崎くん!一位すごいね!」

 

 いちごとあおいが祝ってくれた。本当にありがたい。

そういえば蘭はどこだ?

 

「いちごちゃん!あおいちゃん!蘭はどこかな?」

 

「蘭なら待ってるよ!案内するね」

 

 いちご達に連れられて学食にきた。

 

「さぁ!入って!」

 

 なんだろ?入ってみますかね

扉を開けて学食に入るとパンッ!という音が奏太に向けられる。

 

「うぉ!なにごと!?」

 

「「「「「「杉崎くん!一位おめでとー!」」」」」」

 

 

 スターライト学園のみんながお祝いしてくれた。学食のおばちゃん達も一緒に。

 

「みんなー!ありがとー!」

 

「杉崎…一位おめでとうな!」

 

「蘭!俺一位になったぞ!」

 

 思わず手を握ってしまった。蘭は握られた手を見て顔がだんだん赤くなる。

 

「あらあら…これは穏やかじゃないですな~」

 

「杉崎…///お、落ち着け!」

 

「あ!ごめん!つい握っちゃった」

 

 杉崎が手を握ってくれた///嬉しいな…///

 

そこからはスターライトのみんなとお祝いパーティーをして夜を迎えた。その日はお祝いパーティーのため、バイトも無しと織姫から伝えられたのでパーティーを楽しんだ。

時間も遅くなり、パーティーが終わった。奏太も制服に着替えて、帰ろうとしていた。

 

「杉崎!ちょっといいか?」

 

「蘭どうした?」

 

「あのさ…お出掛けの事なんだけど来週ならいけそうだぞ…スケジュールの確認が中々取れなくて遅くなった。ごめんな…」

 

「いいって!きにしないで!じゃあ来週行こう!どこいく?」

 

「アタシ買いたい物があるからショッピングに行きたいな…///」

 

「じゃあショッピング行こうね!今日はありがとな!」

 

「杉崎とのデート楽しみにしてるからな///」

 

「今なんていった!?デ、デ、デ、デートって言った?///」

 

「言ったぞ///だって2人きりで行くんだからデートだろ!///」

 

「それも…そっか...///」

 

「エスコートよろしくな!」

 

「まかせてよ!」

 

「アタシは部屋に戻るからな 気をつけて帰るんだぞ!」

 

「うん!またね!」

 

 

 蘭に別れて家に帰る。部屋に戻る蘭はニコニコ笑っていた。

 

 少しは杉崎にアプローチできたかな///アタシにしては結構頑張ったな///

 

 こんなやり取りがあったことをいちご達は知らない。

 

 奏太もニコニコしながら帰路に着いた。

 

2人のデートはどうなることやら楽しみである。

 

 

 

 




レースを頑張っていただきました。文字数的に多くなってしまったので次回デートに行ってもらいます。
少しだけセイラちゃんが出てきましたね。

蘭ちゃんとデートにいけるなんて羨ましい限りです。
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