トリニティとの戦闘の後、アリーナでトリニティと対峙した全員が精密検査を受けることとなった
さらにグラハムとセシリアは教員の指示を仰がず戦闘を行った事に対しての説教を、ソニアはグラハムの静止を無視し追撃しようとした事で説教を貰った
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IS学園 寮
説教も終わり部屋に帰ってきたグラハムとソニア
グラハムは自身のベッドに座り何かを考えているのだろうか、目を瞑っている
「あ、あの!」
意を決して声をかけるソニア
「その、今日は忠告を無視しちゃってごめんなさい!」
そう、謝りたかったのだ
己達の身を案じて忠告してくれたのにそれを無視した己の愚かさ
一歩間違えれば自分があの閃光に焼かれていたであろう事が解らないほどソニアも間抜けではない
それがわかり謝ろうと思っていた
激しく叱責されるのだろうか。はたまた冷たい態度を取られるのだろうか。
どんな態度を取られても仕方ないという覚悟も出来ていた
だが
「何、次から気を付ければいいだけの事だ。判断を誤らないように。いいな?」
とグラハムは叱りも、冷たい態度も取らずにそう言ってのけたのだ
「そ、それだけ...?」
「ああ、次から気を付ければ良いだけの話だ。無論、今日の行動は褒められたものでは無いがな」
「あ、うん...次からは気を付けます...」
「まあ、次からが無ければそれに越したことは無いのだがな」
などと言ってゆっくりと横になるグラハム
「流石に今日は私も疲れた、一足先に横にならせてもらおう」
「うん、おやすみ、グラハム」
そしてグラハムの一日が終わった
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何事も無く過ぎた数週間後 IS学園 1-1教室
「今日は皆さんにお知らせがあります!」
真耶の発言でクラスがざわめく
「今日はなんと転入生が来ています!しかも3人も!!」
「「「ええ!?」」」
ざわめきが驚愕に変わる
無理もないだろう、たった1日でしかも同じクラスに3人も転入生が来るのだから
「それでは、入ってきてください」
「失礼します」
「...」
一人は銀色の髪を腰あたりまで伸ばし、左目に眼帯をした少女
身長は低く華奢という言葉が似合う
(む...?)
だがグラハムは軍の関係者であることを一目で見抜く
(動きに無駄がない...なかなかのやり手と見た...!)
好敵手の予感に一人心を踊らせるグラハム
そしてもうひとりは
「初めまして、シャルル・デュノアです。よろしくお願いします」
髪は金髪で一言で表すなら王子や貴公子と言った言葉が良く似合う
男性だった
「お…男…?」
「はい、騒ぎになるからとフランス政府に保護されていたんですが」
だがシャルルの言葉は最後まで発せられなかった
「あーっ!!シャルル!?」
突如叫んだのはソニアだった
「えっ...ソ、ソニア!?」
どうやら2人は顔見知りらしい
二人は近付き抱擁を交わす
「久しぶりだね!元気してた?」
「ソニアこそ!何か問題起こしたりしてない?」
などと話す2人
「え、えっと、二人とも?ラウラちゃんの紹介もあるしまずはそのへんで...」
「あ、はい...あとでねソニア!」
真耶の一言で元の位置に戻るシャルル
終始無言を貫く少女
「…挨拶をしろ、ラウラ」
「はい、教官」
「ここではそう呼ぶな、私はもう教官ではないしここではお前もただの生徒だ。私のことは織斑先生と呼べ」
「了解しました」
こちらに向き直る少女
「ラウラ・ボーデヴィッヒ」
「...」
「...」
「「「...」」」
「え、えっと、以上かな?」
見かねた真耶が声をかける
「以上だ」
「あ、はい…」
真耶が若干涙目だったのは言うまでもない
ラウラが教室を見渡し突如動きが止まる
「貴様が...」
肩を震わせ、顔を怒りに染めながら前進していくラウラ
彼女の視線の先には一夏がいた
ラウラは一夏の前で立ち止まると同時に、右手を振り上げそのまま振り下ろ
「ッ!?」
せなかった
「いきなり平手とは、とんだ御挨拶だな?」
グラハムがラウラの振り上げた手を止めていた
「貴様...」
明確な敵意を見せながらグラハムを睨むラウラ
「そこまでだ、転入早々問題を起こしてくれるな」
流石にこのままではまずいと判断したのだろう。千冬が割って入る
「…申し訳ありません、教官」
「織斑先生だ」
空気が和やかなものへと戻っていく
「せんせー、転入生は3人いるんじゃ無かったんですか?」
誰かが言う
「その事についてだがヤツは遅れてくるらしい。なに、午後には来るだろうから午前は授業に集中する事、いいな?ではHRはこれで終わりだ、一時間目は二組と合同でISの模擬戦闘訓練を行う。着替えて第二グラウンドに集合しろ。遅れるなよ」
必要な事を伝え教室を出ていく千冬
一夏は何が起こったのか今一把握できていない
だがこの後どのような行動を取ればいいかだけははっきりとわかっていた
ここはIS学園、男子生徒の一夏やグラハムが着替えられる場所など数える程しかない
「一夏、急ぐぞ!」
グラハムの声を聞くやいなや急いで立ち上がる一夏
「ほら、デュノアも行くぞ!急げ!」
すぐ近くにいたシャルルにも声をかけ腕をつかむ
そしてそのまま教室を出ようとするグラハム
「早く更衣室に行かないとこれはまずいんじゃないか?」
「行きたいのはやまやまなのだがな...敵は多いぞ」
「えっ?ちょっと二人とも何言ってるの?」
「何って着替えのために更衣室へと向かうんだよ」
「何もこんなに急がなくても...」
困惑した様子のシャルル
「数の少ない珍しい男子、それが一人増えたとなるとどうなると思うのだ?」
グラハムが訊く
「あっ...」
ようやくシャルルも理解したのだろう
「さて、フルスロットルで行くぞ!」
グラハムがそう言った途端
「いた!転入生発見!!」
「グラハム君と一夏君もいる!!」
正面に他クラスの女子達が大量に出現する
「クッ!かくなる上は...!」
グラハムが観念したように窓へと近づく
「おい...まさかグラハム...」
その意図を理解したのだろう、一夏は若干青ざめている
「そのまさかだ!行くぞ!一夏!デュノア!」
そう言うと開けた窓から飛び降りるグラハム
「仕方ない!行くぞデュノア!えぇい!南無三!!」
シャルルの手を引き窓から飛び降りる一夏とシャルル
「待って!これまず」
シャルルの悲鳴は最後まで発される事は無かった
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第二アリーナ
「では本日より実戦訓練を開始する。そろそろお前達も実技を身に付けねばならん。座学も重要だが、これも劣らず重要だ。しっかり学ぶように」
「「「はい!!」」」
天気は晴天、実習にはもってこいの天候だ
「ではまずは手本を見せてもらおうか。そうだな...凰とオルコット、それから織斑、戦闘準備をしろ」
「「はい!」」
「えっ! 俺!?」
予期せぬ指名に驚く一夏
「何を驚いている、お前も専用機持ちだろう」
返す言葉もない一夏
「3人のバトルロイヤルかしら?やってやるわよ!」
「流石に今回は負ける訳には行きませんわ...!」
「...はぁ、もうこうなりゃなるようになれだ!」
「待て、誰が貴様らでやれと言った?」
3人が気合い(?)を入れたところで千冬が静止をかける
「「「はい?」」」
「貴様らの相手はグラハムに務めてもらう。なに、先日の事件で実力はわかっているはずだ」
「成程、面白い...」
一人ほくそ笑むグラハム
結局3対1の戦闘が始まる事になった
アリーナ内には万一の事態に備え打鉄を展開した真耶も控えている
「準備はいいな?それでは...始め!」
千冬の号令で四人が同時に動く
グラハムとセシリアは同時に後退、一夏と鈴がに距離を詰めるように動く
「一夏!打ち合わせ通りに!」
「わかってる!」
「行きますわ!」
セシリア、鈴、一夏の3人は事前に練っておいた作戦の通りに動く
鈴と一夏の近距離攻撃で隙を引き出し、セシリアの狙撃、鈴の衝撃砲でよろけさせた所を一夏の零落白夜で仕留めるといった形のものだ
先ずは鈴、双天牙月で斬り掛かるがグラハムはそれを体捌きだけで躱し、鈴を蹴り間合いを取る。その際に鈴の後ろから迫る一夏へ向けてリニアライフルを放つ。
一夏もしっかりとそれに反応し弾丸を避け、斬り掛かる。だが弾丸を避けるというワンアクションでもグラハムにとっては大きな余裕となる。
ソニックブレイドと雪片弐型がぶつかり合い火花が散る
「やっぱり凄いな!グラハムは!」
「お褒めに預かり光栄だ!そういう一夏もだいぶ腕を上げたんじゃないのか?」
「そりゃあのままじゃダメなのはわかってるから...な!」
一夏が放課後暇があればISの訓練もとい特訓をしているのをグラハムは知っていた
そして今の一夏の動きはその特訓の賜物である事もうかがい知れる
「だが...甘いな!」
ソニックブレイドに込める力を抜き一夏が体勢を崩した所に蹴りを入れる
「ぐっ...!?」
蹴り飛ばされた一夏、だがそれと同時に青色の閃光が迫る
「なかなか...やるな!」
グラハムはそれを紙一重で回避する
どうやら腕を上げたのは一夏だけでは無いようだ
「こんのぉぉ!!」
再度鈴が双天牙月で斬りかかる
それをソニックブレイドで受け止め
「貰ったわよ!」
鍔迫り合いの姿勢のまま鈴が衝撃砲を放つ
だがそれを
「甘い!!」
まるでそこまで読んでいたかのようにソニックブレイドを地面に刺し上空へと回避する
セシリアもそれを逃さんとばかりに狙撃する
それすらも読んでいるのか変形し回避する
そこに鈴が
「今度こそ!!」
連結させた双天牙月を投擲する
「やったか!?」
一夏もその攻撃を見て叫ぶ
が、その攻撃すら
ガッギィィン!
という甲高い音を響かせるだけに終わった
グラハムは双天牙月が当たる直前に変形を解除、そのまま飛んできた双天牙月の連結部を的確にを蹴り飛ばしたのだ
「んな!?」
流石の鈴もその行動に驚いていた
だが
「しまった!」
グラハムはただ蹴り飛ばしただけ
それ故に飛んでいった方向は
「えっ!?」
真耶の方向だった
突然飛んできた双天牙月、誰もが直撃すると思った瞬間
銃声が【2つ】鳴り響き、双天牙月は真耶の横を通り過ぎた
一つは真耶が展開したアサルトライフルのもの
もう一つは
「危機一髪って奴かな?」
声と同時にピットから出てきた深緑色のISを装備した謎の人物が構えているスナイパーライフルから放たれたものだった
シャルルとソニアの関係は後程
仕事が増える、そう言ったでしょう?