NIGHTMARE MONSTERS -種を超えた絆- 作:NIGHTMARE⭐︎
モンスターを中に入れると、閉じ込めることが可能な手のひらサイズのカプセル。内側は不思議なことにどんな大きさのモンスターでも入る。外についているダイヤルを使うと、中の気候を自由に変えることができる。また、大きなライトがついており、このライトは中に閉じ込めたモンスターの感情を表す。
1 モンスター好きの少女
平原と砂漠の境目に作られた街のホットンシティ。比較的小型の街ではあるが、街の中央には川が流れ、南側には緑が芽吹く平原、北側には広大な砂漠が広がっている。
これはこの街に限ったことではないが、モンスターを飼っている人間の割合が極めて多い。街を少し歩けば、誰かの仲間のモンスターを見かけることができる。
この街に1人の少女が住んでいた。名はないとめあ。彼女は自分のモンスターを捕まえて、オーナーとなることに憧れを抱いていた。オーナーとは、モンスターを飼っている飼い主のようなもので、モンスターを絆を築いたり共生したりしている。ないとめあはモンスターが大好きだった。
今日はないとめあの誕生日。プレゼントはもちろん…モンスターを捕まえることができるカプセル型の道具、ホーム。ないとめあは朝から期待に胸を膨らませて、モンスターの捕獲マニュアルを開く。
モンスター捕獲の手順
⒈モンスターについて知る
⒉ホームを開く
⒊ホームを投げてモンスターを捕獲する
⒋外側のライトが緑色になるまで待つ
⒌警戒を解く
(ふむむ…)
ないとめあはじっと五つの手順を見つめる。端的に書かれすぎていてよくわからない。モンスター図鑑の方が参考になるかな?
ないとめあは重く分厚いマニュアルを閉じると、自身のクローゼットを漁る。ホームを手に入れたら、すぐにでもモンスターを捕まえに行くつもりだ。そうしたらこの家を出て、世界中のモンスターを捕まえたいと思っている。
(楽しみすぎて気が動転しちゃいそう!)
ないとめあはニコニコしながら旅に着ていく服を選ぶ。
(これ、かな?)
彼女が手に取ったのは、黒く薄いワンピース。着心地は柔らかく、爽やかで涼しい。これに決めた!
ないとめあはそれを纏って部屋を出た。リビングの扉へ近づくたびに、一歩踏み出すたびに、期待が高まっていく。彼女の手が扉のドアノブへ触れた。
リビングは静かだった。両親はまだ寝ているらしい。ないとめあは部屋をぐるりと見渡した。その時、テーブルの上に「それ」が乗っているのを見つけた。
「わぁ…」
思わず声を漏らすないとめあ。よくモンスターショップのショーウィンドウで見ていた機械が置いてあった。
カプセル型の本体の側面には、いくつかのダイヤルが付いていた。これで中の気候を調整できるらしい。そして本体の真ん中には、今は点灯していないが大きなライトが付いている。中にとらえたモンスターの感情を感じ取って、さまざまな色に点灯するらしい。
ないとめあは取り憑かれたようにそれを見つめ、それを手に取って開けてみた。野球ボールくらいのサイズと重さがある。カプセルがパカっと開き、内側の小さく細かい部屋のような部分をじっと見てみる。
見れば見るほど期待を高めていく…!
ないとめあは両親と話すことすら忘れて、ホームを持って玄関へ走った。素早く靴を履いて、腰につけたポーチにホームを滑り込ませ、颯爽と家を駆け出た。
朝の空気が肌に染みる。涼しい風が全身を撫でる。ないとめあはニヤッと笑って、見慣れた街の風景を見渡した。
ホームに入れることができるモンスターは一匹だけ。一度入れたモンスターはホームの内部データに登録されるため、他のモンスターを入れることは不可能になる。そして、モンスターを好きな時に好きなだけ出し入れできる。
「さあて…!何を捕まえようかな!」
ないとめあちゃんはワクワクしながら街の外、自然の世界へ向かって駆け出した。