NIGHTMARE MONSTERS -種を超えた絆- 作:NIGHTMARE⭐︎
砂漠を抜けた3人の目に飛び込んできたのは、青く涼しげな海だった。
「おお〜!」
クラフがリュックからホームを取り出してニリーノを出した。ニリーノは涼しい風を浴びていきいきと飛び回っている。ガンドルも同様にイクチオを出して、辺りを見渡した。
「ここに強い奴がいるのか…!」
ないとめあは自分たちを運んでくれた3匹のドカドクラッテナにご褒美の枯れ木をあげていた。ドカドクラッテナたちは砂漠の元来た道へ戻っていった。
「さて!モンスターを探そっか!」
ないとめあが切り出すと、ガンドルが待ってましたと言わんばかりにニヤッと笑った。ルカノンは海に向かって浮遊し、たくさんの涼しい風を取り込んでいる。
「そういえばこっちの方に小さい港町があるらしいよ」
クラフが言った。ないとめあが振り返った。
「ホント!?じゃあそこもあとで行ってみよ!」
「水中戦闘訓練じゃああ!」
ガンドルとイクチオがすでに海に向かって駆け出していた。ないとめあはルカノンに手招きして自分の元に来させた。
「じゃあ俺は…先に街の方に行ってみようかな…」
クラフが少し気まずそうに口を開いた。2人があまりにも海の方に夢中だから言いにくかったのだろう。
「おっけ!私たちもあとで行くから待っててね!」
ないとめあは快く受け入れて、ガンドルの後を追って海へ走りだした。
「わあ冷たい!」
ないとめあが砂浜の次から次へと押し寄せる波に足を踏み込んで思わず口を開いた。ルカノンは相変わらず良質な風を取り入れている。ガンドルとイクチオはさらに奥の深い場所で、海中のモンスターを探しているらしい。
「お!なんかいるぞぉ!」
ガンドルの声が響いた。
「え!ほんと!?」
ないとめあがすぐに駆け寄った。水が深くなると、ガンドルほどの身長も力も持っていないないとめあは、波に耐えるのがなかなか辛かった。
「深っ…」
「あそこになんかいるよな!?」
ガンドルが流されそうなないとめあを片手で支えながら少し先の海中を指差した。ないとめあは目を凝らす。確かに青い何かが動いている。
「フニャケだね!」
「強いのか!?」
「究極に弱い!」
「じゃあ見逃してやる!」
ガンドルはイクチオと共に他の場所へ走っていった。
ないとめあは波に流されそうになりながらフニャケを観察した。名前の通りフニャフニャした液体状のモンスターだ。
「かわいっ…」
ないとめあは浅瀬で風を取り込んでいるルカノンの元に駆け寄った。
「うがあああああ!」
瞬間、ガンドルの叫び声が聞こえた。
「!?」
ないとめあが驚いている間に、ルカノンが冷静にそっちへ向かって飛んでいく。ないとめあも慌てて後を追って駆け出した。
少し奥の方にいたガンドルは、大慌ての様子で海から上がってきたところだった。
「どしたの!」
「でっっっかくて青いモンスターが…襲ってきて…」
ガンドルは海の深い部分を指差した。波でよく見えないが、巨大な影と黄色く光る目が見える。ないとめあは顔色を変えた。
「あー…!多分ウミトだね…!海中の覇者。」
「強いやつ探してはいたけど…!限度が…!」
ガンドルが胸を抑えながらウミトの影を見つめた。イクチオが彼を落ち着かせようと擦り寄っている。
ウミトはその巨体に似合わないようなスムーズな動きで海の奥へ潜伏していった。ないとめあはその姿をじっと見届ける。やがてウミトは波の一つも立てずに静かに消えていった。
「ふう…海はもうこりごりだ…街の方に行ってみねえか?」
「お!いいね!」
2人はクラフが待つ街の方へと向かって砂浜を歩いていった。
モンスター解説
【フニャケ】
体長0.3m
体重4kg
好物:細かく切った魚肉
捕獲難度:C
砂浜に住むスライム状のモンスター。ペゴタンの進化体にも関わらず、水分が増したことで知能が下がった。海に溶け込むので見つけることはかなり難しい。