NIGHTMARE MONSTERS -種を超えた絆-   作:NIGHTMARE⭐︎

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2 砂漠

ないとめあちゃんは、誕生日プレゼントとしてもらったモンスター捕獲装置、ホームを持って自然の世界に足を踏み出した。

街の外へ来るのは久しぶりだった。一度両親が野生のイセストを捕まえに行くのについて行ったっきりかな…。イセストは小型のドラゴン型モンスターで、砂漠に群れで住んでいた。砂漠にはああいうモンスターがいっぱいいるのかな?

ないとめあは街の北側の広大な砂漠へ向かって走って行った。

「わああああ!」

砂漠は地図で見るよりも広く、壮大だった。どこまでも続いていきそうなほど、果てが見えない。まだ日が登昇りきっていないため薄暗く、強い風がないとめあの薄青の長髪をなびかせた。

そしてその砂漠のところどころに、モンスターの姿があった。三日月に4本足が生えたようなモンスターや、岩のような無機質なモンスターも巡回している。

「わああ!あれがドカドキーで、あっちがギガルかぁ〜!」

ないとめあは図鑑でしか見たことのないモンスターたちを目の前にして興奮を隠しきれない。思わずその場でぴょんぴょん飛び跳ねる。

 

その瞬間、10mほど先を滑るように走り回っていたギガルの黄色い光がこちらを向いた。長方形の体から横に飛び出した黄色い目が光を放っているらしい。それは間違いなくこちらに向かってきている…

「うわぁ!」

ギガルが全身でないとめあに強烈な体当たりを喰らわせた。ないとめあは軽く吹っ飛ばされ、砂漠の砂に叩きつけられた。さっき着たばかりの服が砂にまみれ、色白な両足が投げ出された。

「ちょ、ちょっとぉ!」

ギガルはないとめあを見下ろしながら近づいてくる。足も腕も全く動かさずに、表情ひとつ変えずに滑るようにすーっと近づいてくる。ないとめあは涙目で後ずさる。

(そういえばこいつ警戒心めっちゃ強いんだった…!)

ないとめあは興奮と期待で、大自然の危険性をすっかり忘れていた。

ギガルが少し後ろへ退がる。

(来る…!)

次の瞬間にはギガルがないとめあに向けて殺意の高い体当たりを繰り出そうと高速で突撃したが、ないとめあは右に素早く動いてそれを避けた。ギガルはそのまま直進していき、砂漠の砂埃に消えて行った。

ないとめあはぺたんと膝をついた。

「びびったぁぁあああ…!」

ないとめあちゃんの目はすでに涙で濡れていた。だがその表情は笑顔だった。

(怖かったけど…習性をよく知れた…!楽しい!)

ないとめあはぴょんっと立ち上がると、他のモンスターを探すため辺りを見渡す。先ほどまでより少し日が昇ったらしく、少し明るくなっていた。日中に活動するモンスターたちが次々に現れ始めている。

ないとめあはモンスターから少し距離を取って砂漠を歩き回ってみることにした。砂漠には本当に多種多様なモンスターが生息しているらしく、形状もさまざまだ。

地面から顔を出す小型モンスターのイセスト、ドカドキーの進化体のドカドクラッテナ、そして奥に見えるのは…。

 

「ルカノンじゃん…」

ルカノン、砂漠のレアモンスター。オレンジ色の左右非対称な体、手も足もないが風に靡く4本の触手、ドーナツ状の向こう側に突き抜けた口のある頭部。風を主食とし、戦闘時も口の裏側から取り込んだ風を放って戦う。

そんな説明文が頭に浮かんだないとめあ。ルカノンはその説明の通り、風の吹いてくる方向に向かって浮いていた。

「かぁっこよ〜…!」

ないとめあはたった今ギガルに襲われたことすら忘れてルカノンへ近づいてみることにした。




モンスター解説
【ギガル】
体長1.8m
体重75kg
好物:水分の多いもの
捕獲難度:A+
砂漠を巡回するモンスター。全身が直方体や四角形で構成されている。目の上部にあるアンテナのような器官で、生き物が動く際に出る微弱な静電気を感じ取るという説がある。夜に活動し、自身の縄張りに侵入した生物を見境なく襲撃する。攻撃方法は主にその硬い体を生かしたもの。仲間にすれば、圧倒的な守護者となるかもしれない。
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