NIGHTMARE MONSTERS -種を超えた絆- 作:NIGHTMARE⭐︎
ないとめあ、クラフ、ガンドルは木々の間を全力疾走していた。それは危険モンスター、ジュモングスの咆哮が聞こえたからだ。
ないとめあはしばらく走った場所で立ち止まり、2人の方を見た。
「もう大丈夫…かな?」
月明かりが木々に遮られ、地面にまばらな光を散らしている。
「ビビったぁ…」
クラフが気の抜けた声でホームを撫で付けながら言った。ガンドルは無言で息を切らしている。
「あ…方向わかんなくなった…」
ないとめあがルカノンの動きを目で追いながら呟いた。森を抜けて近くの街へ向かうつもりが、完全に迷ってしまった。クラフは頭を抱えて気にもたれかかった。
「…どーしよ」
クラフの呟きが静かな夜の森に反響した。それ以外の音はほとんどない…かに思われた。
「…なんか話し声がしないか…?」
ガンドルが小声で2人に言った。ないとめあは首を傾げて周囲に注意を払う。
「…を捕まえれば我らは強力なオーナーとなれる…」
「ラジィさんさっすがぁ〜」
夜の緊張感のある空気と不釣り合いなテンションの男女の会話が風に乗って聞こえてきた。
「私たち以外にもオーナーがいるんだね!助けてもらえるんじゃない?」
ないとめあが少し微笑んで言った。ガンドルは希望を抱いた感じの表情で頷いたが、クラフはまだ少し警戒しているらしい。
「…こんな真夜中に森で何やってるんだろ」
「夜行性のモンスター捕まえにきただけでしょ!」
不安げなクラフにないとめあが声をかける。ないとめあが視線を送ると、ルカノンが待ってましたとばかりに息を吐いて浮き上がった。
「ルカノンちょっとの間だけ上空飛行できるから!オーナーを探してもらお!」
「…じゃあそれで街の方向確認すればいいんじゃ」
「あ」
その瞬間、空に緑色の閃光が走った。
「!?」
閃光はルカノンを掠めて飛んでいき、たちまち空の彼方へと飛んでいった。それは紛れもなくモンスターが放ったもの。
「ルカノン!大丈夫!?」
ふわりと降りてくるルカノンにないとめあが声をかける。ガンドルとクラフは、森の奥から聞こえる足音を警戒していた。
「あれぇ〜?野生じゃないじゃん〜」
「ルカノンは砂漠のモンスター…こんな場所にいるはずない」
木々の奥から現れたのは、高めなテンションの女性と落ち着いた男性だった。女性の方はいかにもあざといハートのメイクと、小悪魔風の黒い服を纏っていた。一方男性の方は黒いスーツに身を包み、サラリーマンのような鞄と革靴を着用している。明らかにこの森には不釣り合いすぎる。
「ちょっと!あんたらがうちの子を狙撃したの!?」
ないとめあがルカノンを庇うように立ちながら2人の前に立った。謎の男女はないとめあよりも身長が高く、見下ろすようにしている。
「まぁそういう感じぃ〜。グレンナちゃんのネジックスが我慢できなかったっぽくて♡」
ないとめあはその時初めて気づいた。グレンナと名乗る女性の背後には、両腕が砲台のように変形したモンスターの姿があった。巧妙に木々に溶け込んでいる。
「…仲良くする気はないんだな!上等だぜ!」
ガンドルがグレンナに近づいていく。その瞬間、スーツの男が口を開いた。
「寄るんじゃねえよ」
空気が凍りつくような威圧感が走った。グレンナを除く誰も身動きを取れない。
「もぉ〜ラジィさんったら怖い〜♡」
小悪魔グレンナがスーツの男にツンツンと接触している。
ラジィと呼ばれたスーツの男は、威圧感のある低音で言った。
「我らの目的は全てのモンスターを管理下に置くことだ」