NIGHTMARE MONSTERS -種を超えた絆- 作:NIGHTMARE⭐︎
「管理下…?」
ないとめあがラジィの言葉を繰り返す。グレンナがぴょこぴょこと頷いている。
「どういう意味…」
「2回も言わせんな。我らの組織で全てのモンスターを管理すると言ってる」
ラジィが鋭い目つきでないとめあに詰め寄った。あ、やばい。本能が危険信号を発している。動けない。
「そんなこと認めるかってんだよ!」
ガンドルがないとめあのすぐ後ろに歩いてきた。ホームから飛び出したイクチオが唸り声を上げた。
「あ、見たことないやつぅ〜。ちょーだい♡」
グレンナがいつのまに移動したのやらガンドルの真横から話しかけた。その手には怪しげな黒いホームのような物が握られている。
「イクチオ!ぶっ飛ばせ!」
ガンドルが大きく指示した。その瞬間イクチオがグレンナに向かって突進する。
「うわぉ!」
グレンナはギリギリで回避したが、イクチオはそのままの勢いで背後の木へ大きく衝突した。バァン!と大きな音が響く。
「ちっ…」
ラジィが舌打ちする。森の奥の方から、大きな足音が近づいてくる。
「ジュモングスちゃん気づいちゃったっぽいねぇ…」
グレンナがあたりをキョロキョロと大袈裟に見回しながら呟いた。ないとめあは2人の不審者の様子を伺って、ガンドルとクラフに声をかけた。
「逃げるよ!」
その瞬間3人はジュモングスの足音がする反対方向へ一目散に走り出した。
「あらら〜。私らも撤退する?」
「…仕方ないな。引くぞ」
2人は森の奥へ姿を消した。
「あっぶなかったぁ…」
森の木々をすり抜けるように走りながらないとめあが思わず呟く。ガンドルとクラフも頷いた。ジュモングスが追ってくるような気配も、不審者二人組の気配もすでにない。3人はそれを確認し、足を止めた。
「なんだったんだろ、あの2人…全てのモンスターを管理下に置く、って…」
「それにガンドルのイクチオのことも容赦なく奪いにきたよね…?全て、ってもしかしてほんとに全てなのかな…?」
クラフが眉をひそめて囁くように言う。
「…この世のモンスター全部、ってことか」
ガンドルは珍しく冷静だ。ないとめあは息切れしながら思考を巡らせる。
「…少なくとも私たちには分かり合えそうもないね…」
思わず身震いするないとめあ。先ほどのラジィの威圧感が抜けていない。
「あ…?」
クラフが不意に口を開いた。ないとめあは彼につられて視線を上げた。
「あ…!」
3人はすでに森を抜けて、街の入り口に立っていたのだ。大きな木製のアーチには、「ようこそプラゴスタウンへ」と書いている。
「わぁ…!必死すぎて全然周り見えてなかった…!」
ないとめあが興奮して飛び跳ねた。一方クラフは安堵感からかフニャリと崩れ落ちた。すでに太陽がわずかに顔を出し、空は紫色に染まっている。
「プラゴスタウン、到着!」
ないとめあが誰に対してでもなく高らかに宣言した。