NIGHTMARE MONSTERS -種を超えた絆-   作:NIGHTMARE⭐︎

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5 特別

ないとめあは、ふれあい室へ入室した。扉が二重になっているのは、おそらくモンスターの逃走を防ぐためだろう。

二つ目の扉を開いて中を見ると、思わず興奮してしまいそうな光景だった。部屋はかなり広く、10mほどのモンスターでも問題なく入りそうだ。部屋というよりも体育館に近く、天井がとても高い。25mはあるだろう。白いコンクリートでできた壁はかなり滑らかだ。

そして、やはりそこにはすでに何人ものオーナーがモンスターと触れ合っていた。

トカゲのようなモンスターと触れ合う者、羽虫のようなモンスターを指先にとまらせる者、見たこともないようなモンスターと触れ合っている者もいる。

「すっごぉお!」

ないとめあは感激して思わず声を漏らした。自分がずっと暮らしてきた街にこんなすごい部屋があるなんて!

ないとめあはポーチを開けて、ホームを取り出した。相変わらずライトは黄色く光っている。

(まだ解けないか〜…というか本当は緑になるまで出したらいけないんだよね…)

ないとめあはホームをじっと見つめる。まあいいや。

ないとめあがホームをカチリと開くと、中からオレンジ色の左右非対称な姿がシュンッと現れた。ルカノンはここがどこなのか全くわかっていないらしく、キョロキョロとあたりを見ている。

「ここはコンタクトセンターのふれあい室って部屋だよ!ルカノンともっと仲良くなりたかったから来たんだ〜」

ないとめあがルカノンに説明した。ルカノンは相変わらずの鋭い目つきでないとめあの話を静かに聞いている。

「ってことで…なんかしたいことある?」

ないとめあがルカノンと絶妙な距離感で話しかけた。ルカノンはフォオオオオと息を吐くと、エアコンをじっと見つめ始めた。

「…風食べる?」

ルカノンが正解!とでも言うように短く息を吐いた。ないとめあはその時初めて周囲のオーナーが自分とルカノンを見つめていることに気がついた。

 

「え?どうかしました…?」

ないとめあが社交的に1番近くにいた少年に話しかける。少年は少しテンパった様子で自分のモンスターのニリーノをポケットにぶち込んだ。

「あれルカノンでしょ…?」

「そうだけど…?」

「ど、どうやってそんな危険なの捕まえたんだ!?」

少年が驚く。ないとめあは少し受け答えに困った。普通に接したつもりなんだから。

「普通に…」

ないとめあがエアコンの風を吸いっているルカノンに手招きして呼び寄せながら言う。ルカノンがすぐにヒュルリと飛んできた。少年は度肝を抜かれたかのような表情で、ポケットをさすっている。

「ニリーノ食べちゃダメだよ?」

ないとめあがルカノンに一応忠告するが、ルカノンは「そんなもの食べない」とでも言うように首を振った。

少年はやっとホッとしたらしく、ポケットからニリーノを引っ張り出した。ニリーノがテープカッターのような頭をブンブン振って少年に怒っている。

 

「全くわかんないよ…ルカノンを従えてるなんて…」

「従えてはないかな…友達っぽい感じ」

ないとめあが言うと、少年が不思議そうな表情をする。

「私ないとめあ!君は?」

ないとめあがあからさまに話題を逸らした。少年はキレるニリーノから身を守りながらそれに応えた。

「クラフ…ニリーノ大好き」

「ニリーノ可愛いもんね〜」

ないとめあが荒れ狂っているニリーノの頭を撫でる。ニリーノは満足げな表情に変わった。

クラフはニリーノ並みに目を丸くして驚いた。

彼の目に映るルカノンを撫でる少女は、最強オーナーと言われても違和感がないくらいに特別だった。




モンスター解説
【ニリーノ】
体長0.2m
体重2kg
好物:果実
捕獲難度:C
セロハンテープのカッターのような形状の頭を持つ小型モンスター。警戒心は強く、突き出した歯を使って身を守る。進化後のテパルグは、サバンナの捕食者として有名。
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