ガルマ(転生者)、二番煎じの演説をしたつもりが名演説をしてしまう
そして、それが後々原作改変のきっかけとなる模様
なお、あの演説が原因でガルマ(転生者)の人気はより一層高まったとか
あのガルマ・ザビとしての演説を、ザビ家としてのプロパガンダとも言える行為を終えて一息ついた後、俺は地球方面軍司令官として任命された。
と言っても、形だけの役職だけどな。
ただ、いくら名目上の司令官とはいえ.....やることはトコトンやらないと軍人になった意味が無いからな。
そんな俺の姿勢が部下達にも伝わったようで、ガルマ様のためならば!!と奮起していた。
やっぱ、ガルマは人気者なんだなぁ。
そう思いながら、司令官としての仕事を進めていた時....俺の耳にとある情報が入ってきた。
「何?ブリティッシュ作戦に従事した軍人の一人が自殺未遂?」
その情報とは、一年戦争の幕が上がるきっかけとなった出来事.....コロニー潰しことブリティッシュ作戦に従軍していた女性軍人が精神を病み、自殺未遂を起こした末に処罰房へと入れられたという言う事実で、それを知ったこれは思わずこう思った。
いやその軍人って間違いなくシーマ様だよな?確実にシーマ様だよな?と....
シーマ様ことシーマ・ガラハウは機動戦士ガンダム0083に登場するキャラクターで、元々はジオン軍に所属したのだが.....ブリティッシュ作戦の際に毒ガスをコロニーに投与するという作戦を知らずに行なった結果、それが後々彼女自身のトラウマになってしまったという過去を持っているのだ。
しかも、上官からその罪をなすりつけられるなどの散々な目に遭っており、ガンダム0083においてはジオン絶許になると言うオマケ付き。
うん、まぁ、そりゃ絶許になるわな。
「ガルマ様、如何いたしましょう?」
「.....ブリティッシュ作戦はギレン兄さんやドズル兄さんが関わっていたとは言え、その作戦がもたらした弊害は我がジオン軍にまで達している。私の力がどこまで使えるかは分からないが、とりあえず彼女を処罰房から出すようにするつもりだ」
俺がそう言うと、部下の一人はペコリと頭を下げるとそのままその場を後にした。
ブリティッシュ作戦.....か。
あの出来事はギレンが立案したものの、ブリティッシュ作戦を指揮していたドズルはコロニー潰しのことをとても後悔していた。
ギレン自身は大義名分のためには仕方ないと思っているが、そもそもこの出来事が原因でスペースノイド達からの支持を失っているからなぁ。
そんな中でも人気が高いガルマの凄さよ....
腕組みをしながらそう考えていた時、執務室の中にシャアが入って来た。
「演説が終わった後は書類仕事とは....司令官殿は中々忙しそうなようだな」
「冗談はよしてくれ、僕は僕として出来ることを探しているだけだよ」
シャアの言葉に対し、そう言いながら書類仕事を進める俺。
そんな俺を見たシャアはほぅ?と興味ありげな様子で呟いた後、執務室にあるソファに座った。
そして、シャアは俺と部下との会話を聞いていたようで.....俺の方を向きながらこう言った。
「それで?彼女をどうするつもりなのだ?」
「....何の話だい?」
「何の話も何も、コロニー潰しを行なった軍人の話だが?」
そう言った後、我が物顔でソファでくつろぎながらそう言うシャア。
....何でだろう、赤い彗星がソファに座っただけでも物凄く良い絵面になっているのは気のせいなのか?
イケメンパワーってスゲェなオイ。
「....彼女は自らが参加した作戦がコロニー潰しであることを知らなかった。そしてブリティッシュ作戦はギレン兄さんが立案し、ドズル兄さんが指揮を取った」
「.......」
「これは、僕達ザビ家が引き起こした悲劇だ。僕はその悲劇を巻き起こした血筋を引く者として、その悲劇を止めなければならないんだ」
俺はシャアに向けて椅子に腰掛けながらそう言った後、再び書類仕事を進めていた。
そんな俺に対し、シャアは何かを感じ取ったのか.....部下の一人から差し出された紅茶を飲みながら、俺の話を聞いていた。
....シーマはジオンとザビ家に翻弄された人物の一人だ。
俺は、その悲劇をテレビ越しに観てきた。
今の俺に出来ることは、ザビ家の人間として彼女の運命を変えること。
例え、それがエゴだとしても.....
「....戦争と心の傷は付き物だろう?何故そこまでこだわる」
綺麗事を言う俺に対し、シャアは何故そんなことを?言わんばかりにそう言った。
その言葉を聞いた俺はピクッと反応した後、ペンを動かす手を止めると....彼の方をジッと見つめるとこう言った。
「心の傷は時として人を傷つける凶器となる.....そのことは君がよく知っているんじゃないか?」
「..............」
俺がそんなことを言った瞬間、シャアは仮面の下で何かを思ったようで
「.......そうか」
俺とは別の方向を向きながらそう呟いていた。
きっと、彼自身も母を失った一人の男として.....キャスバル・レム・ダイクンとして思うところがあったのかもしれない。
俺的にはシャアと敵対せずに行きたいところだが、それが上手くいくかどうかも分からないし....う〜む、まだまだ悩みの種は尽きなさそうだな。
なんてことを心の中でボヤいた後、部下から差し出された紅茶を飲む俺。
あ〜、紅茶が美味いなぁ。
「ところで....例の女軍人はキシリア様の配下ではないのか?」
「そこはキシリア姉さんと話し合うつもりだけど.....なるべく姉さんが納得する形に持っていこうと思っているよ」
劇中でのキシリアは結構な野心家で、どんな人材だろうがニュータイプだろうが使えるモノは使える主義だ。
本人的には自分が自由に動かす駒として認識しているだろうけど、それが結果的にマ・クベみたいな輩が動き回れる環境を作っているのが、キシリアの厄介なところなんだよなぁ。
まぁ、どこまでガルマ・ザビの力が通用するのかは分からないけど....ともかく、未来のための布石は打っておいて損はないからな。
「....キシリア様がそう簡単に話を聞くと思えないがな」
「そこは僕も覚悟しているつもりさ」
サイン済みの書類を部下に手渡した後、シャアに向けてそう言う俺。
....あの演説の後、姉であるキシリアは俺に対してよくやった的なことを言っていたが、それが本心からの言葉なのかは分からなかった。
ただ、その言葉を本物のガルマが聞いたら喜んでいただろうなという考えがどうしても脳裏をよぎってしまう。
......あぁ、やっぱり俺は甘ちゃんだな。
「今の僕のことを君はエゴイストや偽善者だと思うかもしれないが.....俺はジオンの人間として出来る限りのことをしたいんだ。それが人の上に立つ者の責務だと僕は思ってる」
俺がそう言った瞬間、その言葉を聞いたシャアはまるで自分を落ち着かせるように紅茶をもう一口飲んだ後、ソファに深く座りながらこう呟いた。
「.....お前も変わったのだな」
「僕だって爆破テロの一つや二つに巻き込まれたら人生観も変わるものさ」
シャアに向けてそう言った後、黙々と仕事を進める俺。
その姿を見たシャアはいつの間にか部屋を後にしていたのだが、ほんの少しだけシャアとの関係性に変化の兆しが見え始めたのは俺の気のせいなのだろうか?
ガルマ(転生者)、シーマ様を救うために動き始めるの巻。
ガルマの中の人はガノタである祖父の家でガンダムシリーズを観ていたため、ガンダムのOVAアニメの知識もそれなりに持っているのだ!!
それに、ガルマ(転生者)は復帰後の演説をしてから覚悟がガンギマリ状態となっているので、考えの違いによる実の兄弟との武力衝突はやむを得ないと考えているとか