ガルマ(転生者)、ザビ家の人間としてシーマを救うことを決める
ついでにシャアとの関係性にも変化が現れ始めている模様
今回はシーマ様救済回!!
ガンダムって宇宙世紀やアナザー問わずに過去が悲惨すぎるキャラが多すぎるぅ!!
コツコツコツ
そんな足音を響かせながら、処罰房のエリアを歩く俺。
その俺の後ろから慌てた様子でついて来るのは、シーマ・ガラハウの上官であり彼女が闇堕ちするキッカケを作った人物.....もとい、アサクラ大佐だった。
看守の案内によってシーマが投獄されている処罰房に向かう俺に対し、媚を売って何とか彼女と接触するのを止めようとしていた。
....この男がシーマが海賊として暴れ回る一番の原因、つまりは元凶か。
前世の頃にシーマの過去を知った時の俺は、爺ちゃん共々アサクラに対して殺意の波動に目覚め掛けていたが....生で見たら小心者でいかにも保身に走りそうな感じがひしひしとするから、また殺意の波動に目覚めそうな気がする。
そう考えながら、シーマのいる処罰房の前へと移動した俺は看守にその扉を開けさせた後、処罰房の中へと入っていった。
「誰....だ?」
「私はガルマ・ザビ。地球方面軍司令官を務めている」
「!?」
私がそう言った瞬間、目を見開くシーマ。
その表情には俺に対する恐怖で染まっており、彼女はジリジリと壁の方へと後退していた。
恐らく、彼女自身は俺がコロニー潰しのような残虐行為に関する命令を出すのだろうと思っている様子で、トラウマを刺激されたのか徐々に呼吸が荒くなるような声が聞こえ始めたため、俺は彼女の肩に優しく手を触れた。
その瞬間、彼女は俺からの攻撃から身を守ろうと咄嗟に防御の姿勢を取るが....そんな彼女を見た俺は彼女の顔から視線を逸らすことなく、こう言った。
「シーマ・ガラハウ。君は上官であるアサクラ大佐の命令によってブリティッシュ作戦を決行した。違うかい?」
「あ、あぁ.......」
俺の問いに対し、荒くなる呼吸と共にガクガクと震えながらそう答えるシーマ。
その言葉を聞いた俺は、アサクラ大佐のいる後ろを方角を振り向くと....当の彼は今にも言い訳を言いたげな顔だったので、アサクラ大佐に向けて威嚇する猫のようにキッと睨みつけた。
そんな俺を見たアサクラ大佐はヒッ!?と声をあげていて、情けない表情となったアサクラ大佐のその様子を見た俺は、やれやれという顔で再びシーマの方を向くとこう言った。
「そうか....では、そのブリティッシュ作戦に従事した軍人の中には君のような状態となっている者も多いのかい?」
「.......」
「大丈夫だ、私はアサクラ大佐のような責めはしない。それに、話をするのが難しいのであれば....無理に話さなくても良い」
俺がそう言うと、シーマの中で何か思うところがあったのか......俯いていた顔を恐る恐る上げた後、震える片手をギュッと握りながらも俺に対して話そうと思ったのか、その質問に答えるかのようにポツリポツリと言葉を発した。
「.....ガルマ様の言う通り、私の他にもブリティッシュ作戦が原因で病んだ奴はたくさんいます。でも、そいつらの大半はそのことを理解されぬまま軍を退役するか、あるいは」
「自ら命を絶つようになった....か」
....やはり、ブリティッシュ作戦に従事した軍人の中にはシーマのようにトラウマを負った者も少なくはなかった。
現に、キリシアとの話し合いの前に彼らのことを部下に軽く調べさせてみたところ、そういった事案が出るわ出るわのオンパレードだったもんだから、中身が一般オタクである俺は当たり前だが絶句していた。
そして、そのことを誰にも理解されることも共感されることもなかった彼らは、より一層罪の意識に苛まれた末に自らの手で命を絶つことになった。
こういったことは前世の世界でもあったが、この手の傷を負った人々はサポートや治療等が後回しになるケースが多い。
シーマのこの様子から察するに、どうやらその最悪なケースに至っているようだった。
「....アサクラ大佐、これは一体どういうことだ?」
「ご、誤解です!!私はただ」
「上に立つ者ならば、部下の精神面を考慮せずして何が上官か!!貴様が彼女のように心の傷を負った人々を放置した結果、こうしている間にも我が軍の貴重な人材の命が今にも消えかけているのだということを理解しろ!!」
俺が激昂するかのようにそう叫ぶと、アサクラ大佐はその迫力と怒り度合いにビビってしまっただけではなく、これはガチでヤバいと察したようで....再び恐怖の声を漏らしていた。
そんなアサクラ大佐に対し、俺は一歩ずつ彼の方に近づくと....ポカーンとしているシーマを尻目に、アサクラ大佐の胸ぐらを掴んだ俺はこう言った。
「それに、貴様の部下達のことなら既にキシリア閣下との話を付けている。つまり、お前の保身のために罪を被る人間はもう居ないということだ」
そう言う俺の顔を見たアサクラ大佐は、ビビりまくった末に今にも漏らしそうな顔になっていたため、多分今の俺の顔はとてつもない顔になっているのかもしれない。
まぁ、それはそれ、これはこれ.....だからな。
ただ、これでシーマのように心に傷を負った者達が癒やされるのなら....俺は喜んで悪役を演じてやる。
そう思いながら、俺はシーマの方を向くと
「シーマ・ガラハウ中佐、君にこんな話をするのはアレなのだが.......明日付けでとある任務を行ってもらう」
「任務....?」
「あぁ、私は君をゼナ・ザビとミネバ・ザビの護衛として推薦した。この言葉の意味は分かるね?」
彼女に向けてそう言ったところ、シーマはその言葉が信じられないという様子で目を見開いていた。
うん、まぁ、そりゃいきなりやって来た男にそんなことを言われたのならそうなるわな。
「わ、私は.....私の手は血塗られているのですよ!?なのに、何故.......」
シーマは何故自分が....?と言う様子だったのだが、俺はそんな彼女の様子を気にすることなくこう告げた。
「それを言うならば、我々ザビ家の手も血塗られている。大切なのは犯してしまった罪を悔やむのではない。その罪を胸にどう生きるかだ」
「.....!!」
俺がそう言ったところ、シーマの目にはうっすらと涙が浮かんでいて....まるでその言葉が聞きたかったかのような様子になった後、その涙を手で拭うとこう呟いた。
「ガルマ様、私は.....生きても良いのですか?」
「もちろんだ。それが人間として生を受けた特権なのだからな」
シーマとそう言葉を交わした後、俺は再び険しい形でアサクラ大佐の方を向くと彼に向けてこう吐き捨てた。
「アサクラ大佐、君には失望したよ」
そう言った後、私はシーマに手を差し伸べた。
当のシーマはその差し出された手を取ると、そのまま俺と共に処罰房を後にした。
その後、シーマを含めた精神的に傷を負った軍人達に治療を行いつつ、人事異動という名のほぼほぼ戦場とは無縁の職場への配置するということを繰り返した俺だったのだが....その結果、何故かその軍人達からの支持が集まったのはここだけの話だ。
ガルマ(転生者)、原作改変という形でシーマの運命を変えるの巻。
ただし、その影響で軍人達からの支持はますます高まったとか。
本作のガルマは、目的のためならば誰かの悪人となってでも正義を遂行する!!的な感じなので、ある意味エミヤと似て非なる存在になってます。
なお、機動戦士ガンダムを観たガノタ達からはガルマ(転生者)はヤン・ウェイリー並みに厄介でガンギマってる存在として扱われてる模様。