ガルマ転生   作:サクラモッチー

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【前回のあらすじ】
ガルマ(転生者)、キリシアを説得する
キシリア、ガルマの成長を認める

今回から少しずつ戦闘描写を入れるかもです


第六話

キシリアからの許可を貰い、ブリティッシュ作戦に参加した軍人達の人事異動をおこなってから数週間が経った。

 

部下からの報告によれば....シーマ・ガラハウの精神面は徐々に回復しつつあるようで、上司であるドズルやゼナさんはもちろんのこと、ミネバとの関係性も良好らしい。

何だったら、ドズルやゼナさん並みにシーマに懐いているとか。

うんうん、人間関係は大事だからな。

 

んで、それはブリティッシュ作戦に参加した他の軍人達も同じだったようで、少しずつ調子を取り戻しつつあるのだとか。

......これで少しはシーマ達の無念が晴らせればいいんだがな。

 

そんなことを色々と思いながら、司令室にて準備をする俺。

何の準備かって?

....アメリカのとある基地の攻略に対する準備に決まってるだろ!!

まぁ、俺の役職が地球方面軍司令だから仕方のないことだけどな。

何でも、その基地は連邦軍の重要な基地....という場所ではないものの、地球で活動するための拠点の一つとして確保するため、今回の作戦に至ったのだとか。

 

ちなみに、シャアは今回の作戦には参加しないらしい。

とりあえず、いつ殺されるか分からずに警戒し続けるよりかはマシだけど....戦力的な面で考えたら心許ないんだよなぁ。

だって、仮に俺を殺すとしても異名持ちで後々ラスボスになる奴だぞ?戦力的に考えて強いのは当たり前なんだろうけど....この世界のパワーインフレはどうなってんだよ。

 

「司令、こちらがスプリングフィールド基地周辺の地理に関する資料になります」

「あぁ、ありがとう」

 

基地に関する資料を持ってきた部下に対し、そう言った後にそれを受け取る俺。

数日後に基地への攻撃を控えているんだ、資料を読んで少しばかり攻略の鍵を手に入れたいところだが.....はてさて、上手くいくのかどうかだな。

 

攻撃目標である基地の攻略するには、それに関係する情報を調べるのが一番なのかもしれないが、いざやってみると骨が折れるもんだな。

ただまぁ、これも基地攻略のためには必要なことだし....仕方がないか。

 

「ふむ....スプリングフィールド基地は山に囲まれた場所なのか」

「はい。主に新兵の訓練等で使用されている基地のようですが....元々、この場所は林業で栄えていたようです」

「林業.......」

 

なるほど、どうせ基地を隠すならば自然を利用すれば良いということか。

連邦軍の奴らも上手く考えるもんだな。

確かに、この環境なら新兵の訓練にはうってつけだが......その反面、自然という名の壁に囲まれているからこそ、何かが起こりやすいとも言える。

要は良い意味でも悪い意味でも自然を利用した基地、と言うわけだな。

というか....それだったら基地と言うよりかは野外活動用の施設じゃね?

 

それに、この環境だったら下手にモビルスーツを動かしたらバレるし....そういった面でも厄介なところだな。

う〜む、そこら辺も考えるとどう攻略すれば良いのやら。

 

「街から離れている分、何かが起これば気づきにくい確率は高い....か」

 

戦略のことで頭がいっぱいになりつつ、資料と睨めっこしながらそうボヤく俺。

地形面から言えば、間違いないスプリングフィールド基地に勝機があることには違いない。

ただ、それを上回る何かの要素があれば.....圧倒的な何かが起これば、間違いなくこっちが勝てるんだけどなぁ。

例えば、自然災害とか。

 

でも、流石に自然災害が都合よく起きるわけ....あっ。

 

「....そうか、その手があったのか」

 

そう呟いた後、テーブルに置かれている資料の山をかき分けてとある資料を見つけると、思わず唇の口角を上げる俺。

そうだ、そうだよな....都合の良い展開を望むのなら、作れば良いんだよな。

だって、今の俺だもんな。

それに....この世界で綺麗事が通用しないのなら、俺はその綺麗事を実行するために喜んで自分から汚れてやるよ。

 

そう覚悟を決めつつ、作戦を頭の中で練る俺。

もし、俺が今思いついた作戦を実際に実行できる兵器があるのなら....この作戦は間違いなくスプリングフィールド基地攻略の鍵となるだろう。

ただ、敵からは人でなしと言われる可能性は高いがな。

 

「.....僕も随分とこの世界に染まってきたみたいだな」

 

俺は自分を自虐するようにそう呟いた後、部下に頼んで今回の作戦に使えそうな兵器についての資料を取り寄せると、その資料をある程度目を通した後、部下に向けてこう言った。

 

「とりあえずこの兵器をキシリア姉さんに頼んで取り寄せる。君にはこの兵器に関する関係者を呼んで欲しいんだが....頼めるか?」

「ハッ!!」

 

俺の言葉に対して部下の軍人はそう答えた後、その手筈を行うために足早に部屋から立ち去って行った。

果たして、この作戦が吉と出るか凶と出るかは分からないが.......ともかく、やってみるしかないな。

それがこの俺、ガルマ・ザビに出来ることだからな。

そう思いながら再び椅子に深くもたれかかると、瞼を閉じる俺。

 

スプリングフィールド基地の周辺には人が住む街は無い。

だからと言って、人的被害が出ないわけではないが.....それは致し方ないことだと割り切るしかない。

....転生先がこんな残酷な世界なら、俺も残酷なやり方で生き延びないとな。

俺はそんなことを心の中で呟いた後、ティーカップに注がれた紅茶を一口飲む俺。

 

「....スプリングフィールド基地に所属している軍人達には悪いが、恨むのなら人ではなくこの時代を、戦乱の時代を恨んでくれ」

 

この作戦によって命を落とすであろう人々に対し、俺は懺悔を行うかのようにそう呟いた。

これから先、始まるのはテレビ越しではない本物の戦争。

なら、それ相応の行動と結果で示さない限り.....この世界で生き延びる術はない。

それに、転生者だからと言って綺麗に生きれるというわけでもないしな。

 

さぁて、これから忙しくなるから司令官としてビシッとしないとな。

そんなことを考えながら、デスクワークを行う俺なのだった。




ガルマ、とある基地攻略のために作戦を思いつくの巻。

ガルマ(転生者)は綺麗事を実行するためには自ら汚れに行くタイプの転生者なので、綺麗事が大好きな転生者からしてみれば『何だこいつ!?』みたいな感じで悪役寄りな感じで扱われるかもだけど、本人はそれを覚悟の上でガンギマッてます。
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