スーパーロボット活劇、超世王セイバージャッジメント   作:dwwyakata@2024

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エピローグ、旅立ち

ずっと昔。

 

超世王セイバージャッジメントに乗って戦ったあたい飛騨咲楽は、120歳になっていた。

 

徹底した健康管理で、今は平均寿命が140にまで延びている。

 

世界人口は7000万で安定。

 

各地で完全に神戸式の催眠教育システムが導入した結果、犯罪はほぼ過去の産物となり。誰もがフルスペックを発揮できるようになった。

 

30過ぎてから養子をとったが。

 

その子も成人した今は、時々講演会に呼ばれて、それでネメシスとの戦いについて話すくらいである。

 

それでもいろいろと仕事は続けている。

 

軍籍としては准将として退職したが。

 

退職した頃には、お世話になった人たちは皆いなくなっていて。

 

それでも、皆満足して天寿を全うしたのだから、悲しくはなかった。

 

GDFは世界政府に名前を変え。

 

今ではとうとう実現したシャドウも攻撃しない汚染をまき散らさない飛行システムが復活。

 

大型ホバーとともに、世界を静かに回っている。

 

そろそろだろうか。

 

車椅子で、夜空を見ていたあたいに。

 

側のロボットが声をかけてくる。

 

ノワールだった。

 

多分100年ぶりくらいだった。

 

「そろそろ君の寿命は尽きる。 なんならアンチエイジングも簡単にできるが、いいのだね」

 

「かまわない。 あたいは満足する人生を送った」

 

「そうか。 畑中姉妹も、三池三月も、麟も、ナジャルータも、そういって死を受け入れていた。 私たちはそもそもとして死が本来は存在しない存在だ。 だからそれはよくわからなかった。 だが、君たちのその意思は、エゴではなく尊重すべきものだ。 君たちが人間性を言い訳にして、世界にしてきた暴力とは違う。 だから、私たちはそれを見守ろうと思う」

 

「ありがとう」

 

もう終わりか。

 

長い人生だった。

 

養子も皆独立した。

 

誰も結婚しなくなった今の時代なのに、養子の一人は普通に結婚して自然分娩で子供を作ったっけ。

 

今の時代ではとても珍しいと話題になった。

 

あたいのクローンや、人工子宮から生まれた遺伝子的な子供もそれなりの数がいるらしい。

 

ただし、誰一人として。

 

超世王セイバージャッジメントを操れなかった。

 

今では超世王セイバージャッジメントは、京都基地で黙々とアップデートを続けられているが。

 

それも対シャドウ戦ようのものではない。

 

ちなみに、人型の格好いいロボットも出来たのだが。

 

残念ながらまだ実戦に投入できるような代物ではない。

 

現段階ではパレード用だ。

 

そして催眠教育でしっかり人間がフルスペックを発揮できるようになった今。

 

活動家やら汚職官吏やらはいなくなり。

 

人間は数こそ最盛期の100分の一になったが。

 

それでも、本当の意味での全盛期を迎えているといえた。

 

「実は私たちも、そろそろこの世界を去るつもりだ。 とはいっても、あと二百年ほどはこの世界にいるつもりだが」

 

「また別の平行世界で人間を躾けるのかい」

 

「そうなるね。 億単位の平行世界を見て回ったが、うまくいったのはここが初めてだ。 既に先遣隊を回してあるが、まだまだ多数の世界で人間が好き勝手に振る舞っている。 地球の環境をもっとも大規模に改革したのはラン藻だが、最も悪辣に改悪するのは人間だ。 どの平行世界でもそれは変わっていない。 だから、躾ける誰かが必要になってくるのさ」

 

「そうかい」

 

それについては、もう是非をどうこういうつもりはない。

 

確かに色々見てきた。

 

暗殺未遂も実は何度かあったのだ。

 

勿論全て未然に防がれたが。

 

それでも、こういうことをする奴はいるんだなと、何度も思い知らされた。

 

催眠教育システムでの教育をかいくぐって悪さをする奴も希にいた。

 

だが、シャドウが作り上げたAIの監視システムまでは掻い潜れなかった。

 

それでいいのだろう。

 

人間は悪だとまではあたいはいわない。

 

だけれども。

 

悪としかいえない人間は多いし。

 

それが好き勝手していたから、シャドウが来たのだ。

 

それは甘んじて受け入れなければならないだろう。

 

「君たちに最後に一つ私たちがプレゼントをしていくつもりだ」

 

「またろくでもないものじゃないだろうね」

 

「軌道エレベーターだよ」

 

「!」

 

完全に宇宙開発が止まった今。

 

シャドウがいなくなったら、また無作為に人類がロケットを打ち上げて。それで衛星軌道上がデブリだらけになる事態は覚悟しなければならなかった。

 

まさか軌道エレベーター。

 

確かに、それは大きい。

 

元々宇宙開発の技術についても、止まっていただけで、全て失われた訳でもない。

 

軌道エレベーターがあれば、それは大きな進歩になるだろう。

 

畑中中将が道を作ってくれた。

 

それでシャドウは対話に応じてくれた。

 

あたいはネメシスエンドを斃した。

 

それでシャドウは認めてくれた。

 

やっと、これで長い長いシャドウとの戦いが終わる。

 

それで、気が緩むのを感じていた。

 

「君は先に行くようだね、飛騨咲楽」

 

「……」

 

「お休み。 後は任せたまえ」

 

ノワールが黙った。

 

これも奴なりの配慮なのだろう。

 

あたいの意識は消える。

 

だが、天寿だ。

 

満足できる人生だった。

 

これでいい。

 

あの世で、呉美准将や、三池さんは待っていてくれるかな。

 

それだけを思った。

 

そして、あたいの命は終わった。

 

だけれども、悔いはない。

 

あたいはやり遂げたし。

 

これから人類には明確に希望ある未来が開かれているのだから。

 

 

 

     (超世王セイバージャッジメント、完)







いかがだったでしょうか。

皆大往生を遂げた先。

まだ少し時間はかかりますが、人間はましになって真の自立をつかもうとしています。

シャドウは嘘をつきません。二百年ほどしたら、別の平行世界に出向くでしょう。

今回の成功例を持って、もう少しうまくやれるかもしれませんね。

いずれにしても超世王セイバージャッジメントの戦いは無駄ではありませんでした。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

最後にもう一回。

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