スーパーロボット活劇、超世王セイバージャッジメント   作:dwwyakata@2024

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新種の中型といっても、今回のは無から湧いたわけではありません。

今まで人類がシャドウに駆逐されていく中、あまり前線に出てこなかったために認識されなかっただけの個体です。

まあそういう意味では、あまり人間の目に触れず発見されなかった(ある意味とても傲慢な言葉ではありますが……)生物界の新種と似たようなものですね。







1、新種出現

データに無い新種の中型シャドウ出現。それは各国を衝撃に陥れたが。会議で、ナジャルータ博士が、今まで発見されていなかったと言うよりも、ただ認知されていなかっただけだと説明。

 

シャドウとの苛烈な戦いの中で、人間はずっと負け戦を続け、都市レベルのジェノサイドを受け続けた。

 

混乱は多く、存在されているとされていたシャドウが存在しなかったり。

 

逆に後から存在が確認されたシャドウも多い。

 

それもあって、シャドウとの戦闘がまた始まった今のタイミングで、「新種が発見」されるのは不思議では無い。

 

そう、ナジャルータ博士が説明し。

 

それで各国の代表も黙り込むのだった。

 

それはそれとして。

 

まずは問題を片付けなければならない。

 

最初にやらなければならないのは、現実問題として、この凶悪な相手をどう対処するか、である。

 

何しろ手の内が分からないのだから。

 

「ストライプタイガーは対応が出来るのだったな」

 

「いえ、前回はどうにか勝てただけです。 次にも尽力はしますが、新種がどう行動するか分からない以上、勝てると言い切ることは出来ません」

 

北米代表に、菜々美はそう答える。

 

菜々美としても、勝てるなんていうつもりはない。

 

昔の企業には、必ず勝つという気迫を持てとかほざく精神論者がいたそうだが。

 

そんなものは害悪でしかない。

 

精神論で勝てるくらいだったら、誰も苦労なんぞしないのである。

 

広瀬大将が、まず今後の行動について説明する。

 

「今回発見されたシャドウは、環境への適応などで出現した新種である可能性はあまり高くは無く、ただ今まで認知されていなかっただけの存在かと思います。 ナジャルータ博士が分析を進めてくれていますが、まずはどういう戦闘スタイルを持っているのか分析するところからです。 此方でも、相手に仕掛けて行動を確認します」

 

「しかし、どうやって」

 

「無人の戦闘車両を用います。 デコイとして超世王セイバージャッジメントと外見を似せます」

 

それで乗って来てくれれば話は楽なのだが。

 

勿論、二段三段と策は練ってあると広瀬大将は言う。

 

それでも、不満そうな各国代表。

 

「そのロボットでさっさと片付けてしまえないのかね」

 

「不可能です。 そもそもとして今までも中型相手には、数ヶ月単位で準備をして戦って来たことを忘れましたか。 それだけ準備をしても、なおもまだまだ苦労が絶えなかったのですが」

 

「それはパイロットが無能だからではないのかね!」

 

「では代わりを寄越してください。 畑中大佐以上のパイロットなんて私が知る限り存在しませんが」

 

広瀬大将が、暴言を吐いた中米の国家首相に言う。

 

菜々美としては、庇ってくれて助かるが。

 

ただこう庇ってくれるのは、成果を上げているからだと言う事も理解している。特権を持っているつもりはない。

 

「ともかく、新種なのか認知されていなかっただけなのか分からないにしても、中型シャドウに既存の兵器は通用しない。 これは今までの数多の戦訓が物語っている。 だから、まずは情報を集めて、それからだ。 それにはどうか理解を持って欲しい」

 

天津原が頭を下げて。

 

それで会議は終わった。

 

胃が痛そうな顔をして、天津原が真っ先に会議室を出て行く。

 

ちなみに菜々美はテレビ会議での参加だ。アホらしいので、宿舎を出てまであんな茶番に参加したくない。

 

良くしたもので、広瀬大将も多忙を理由に、自身のオフィスから参加しているようである。

 

あんな脳タリンの中に混じるのは嫌なのだろう。

 

シャドウに人類が蹂躙される前、王族や貴族や金持ちは優秀だの、能力も優れてるだの。そういう寝言がまかりとおった時期があったらしいが。

 

ああやってシャドウに全滅寸前まで追い込まれてなお内輪もめしている連中の醜態を見ると。

 

そういった寝言が如何にただの寝言に過ぎなかったのか、よく分かるというものだ。

 

とりあえずアイスを頬張って、ストレスを飛ばす。

 

現時点では出来る事が訓練しかない。それも超世王を操作する訓練ではなく、兵士としての基礎能力を保つための訓練だ。

 

仕事が特務大佐とかいうよく分からないものであるので、殆ど書類とかの決裁は求められない。

 

たまに給料の契約とかの書類は書くことがあるが、それくらいだ。

 

階級としては大佐待遇というだけで、実際には連隊長などを務めるような大佐とは違って、仕事量はそこまで多く無いのである。

 

まあ、そのおかげで、ある程度の休憩は担保できているのだが。

 

とりあえず一眠りして、翌日からは訓練に精を出す。

 

早速広瀬大将が、ダミーを用いての相手の能力調査に出たようだ。ダミーの自動戦闘車を用いて、相手の攻撃を誘う。

 

イヤホンをつけて、ランニングマシンで走りながら、状況を聞く。

 

問題はストライプタイガーと新種が同時にいる事だが。

 

此処で、敢えて前回ストライプタイガーを倒した超世王に似せたデコイを使う。

 

前線に単騎突出させたそのデコイは。

 

ある地点を突破した瞬間。

 

いきなり蒸発していた。

 

クレーターが作られ、それが煮立っている。スカウトが展開していたが、息を呑む声まで聞こえた。

 

「で、デコイ消失!」

 

「画像を回収して即座に撤退してください。 ストライプタイガーは」

 

「動き無し! 新種が、直立するように体を空に伸ばしていましたが、また蜷局を巻いています!」

 

「了解。 攻撃を分析します」

 

これはまずいな。遠距離攻撃型か。

 

シャドウの共通性質として、長時間高熱を当てないとダメージを与えられないという特性がある。

 

一方こっちにはそんな都合がいい防御手段はない。

 

だとすると、どうにか超長距離攻撃をかいくぐらないといけないわけだ。

 

しばし時間をおいて、デコイ二つ目が出る。

 

それはしばらく放置されていたが。

 

やがて、いきなり爆破消滅したようだった。

 

「デコイ消失!」

 

「即時後退してください。 ……ナジャルータ博士、どうですか。 もう少し分析が必要でしょうか」

 

「新種の行動を見る限り、これで分析は出来るかと思います。 ただもう一撃、相手に手の内を晒させてください」

 

「了解しました」

 

広瀬大将と、ナジャルータ博士がやりとりをしているのが聞こえる。

 

姉は兵器開発の専門であって、シャドウの専門分析はナジャルータ博士の独壇場である。嘴を挟む余裕などはないし、そういう事を姉はしない。姉はあれで自己顕示欲はほぼ皆無なのである。

 

黙々とランニングしながら、やりとりだけを聞く。

 

兵士達は動揺していて、相手の能力について驚愕しているようだ。

 

「攻撃の性質がまるでわからんらしい。 極超音速ミサイルでさえ、飛んでくる様子は見えるのに……!」

 

「しかも十㎞以上も離れているデコイにノータイムで命中させているらしいぞ。 そんなもん、どうすればいいんだ!」

 

「四国にはまだ孤立集落があるが、ひょっとしたらただ人間を誘き寄せる餌としてイカされているだけじゃないのか」

 

「可能性はあるが、だからといって見捨てる訳にもいかないだろ……」

 

菜々美は黙々とトレーニングをする。

 

狙撃に移ってからは、流石にイヤホンは外した。

 

螺旋穿孔砲を完全に使いこなせているというつもりはないが、まあ命中はさせられる。湖底の的だけではなく、シルバースネークやブルーカイマンを意識した、動くものや、当てにくい的も用意される。

 

それでいいと思う。

 

黙々と射撃をして、それで夕刻まで腕の錆をとる。

 

しばらくして、射撃を終えたので。

 

背伸びしてから、宿舎に戻った。宿舎について、冷蔵庫を漁っていると、メールが来ていた。

 

広瀬大将からだった。

 

「畑中大佐。 幾つか分かった事があります」

 

「お聞かせください」

 

「はい。 新種のシャドウ……スプリングアナコンダと呼称する事が決まりましたが。 これは全身が一種の粒子加速器となっています。 問題は、奴がどうやって長距離攻撃をしているかが分からない事です」

 

「よく分からないけれど、超長距離からの攻撃を百発百中させていると」

 

そうなると、広瀬大将は言う。

 

それは厄介だ。

 

そもそも接近できないとどうしようもない。

 

ジャスティスビームは改良を進めているようだが、あれはそもそもどれだけ改良しても有線だ。

 

流石に10㎞以上先にいる相手を撃ち抜く事は出来ないし。

 

そもそも撃ち抜くものでもない。

 

狙撃なんてものは、小型種はともかく、中型以上のシャドウにはまったく通じない戦術なのだ。

 

ミサイルが無用の長物になったのも同じ理由からである。

 

質量兵器が通じない。

 

長距離、高熱を保ったまま飛ばす事ができるものもない。更には、相手に着弾してから相手を焼き切るまで熱量をコントロール出来る兵器も存在しない。

 

対人用の兵器としてはテルミット弾というものが存在している。

 

これはかなりの長時間燃焼するが、温度的には精々二千から三千℃程度であり、中型シャドウに対しては、表面を焦がすことさえできない。

 

もっと高熱が出るレーザーでも通じないのだ。

 

詰まる処、接近してプラズマを用いた何かしらの兵器で相手を直に叩くしかないのである。

 

「今ナジャルータ博士が攻撃の性質を分析してくれていますが、もう一つ懸念が上がって来ています」

 

「懸念とは」

 

「九州にいるブライトイーグルが動き出しました。 今の時点では阿蘇山周囲を旋回しているだけですが、下手をすると三種混合の戦闘になるかも知れません」

 

それはまた、面倒極まりない。

 

だが、それでもどうにかするしかないのだ。

 

幾つか打ち合わせをしておく。

 

次はストライプタイガーを。可能な限り短時間で倒さないといけなくなるだろう。それだけじゃない。

 

相手の性質にもよるが、超長距離からの確殺攻撃をどう防ぐか、という課題がある。果たして対応策はあるのか。

 

いずれにしても、今菜々美に出来る事はない。

 

それだけは、情けないが事実だった。

 

 

 

数日訓練を続ける。

 

その間にも第二師団はデコイを用いて、相手のデータを取っているようだ。

 

少なくともスプリングアナコンダは、距離12㎞のラインを超えると攻撃してくる。厄介な事に熱源を有していないデコイや、通常の40式には見向きもしないそうだ。

 

40式に偽装して接近する手もあるが。

 

ただ相手が、遠距離攻撃しか出来ない相手なのかどうかと言う疑問が残っている。今は分析をしてもらうしかない。

 

姉は姉で、また変な兵器を組んでいるようだが。

 

こっちはもっと何もできることがない。

 

いずれにしても、今は訓練をして、体が鈍らないようにしておくしかない。ただでさえ大きな戦闘の後は、怪我がたえないのだ。そして怪我をするとどうしても、体にダメージが残る。

 

それらはこうして、訓練で解消するしかない。

 

自分はあと何年、こういう戦いが出来るんだろうか。それは訓練をしながら何度も思う。

 

人間は衰える。

 

男性に比べて女性は衰えが早い。

 

三十代後半でもう子供だって産めなくなる場合も多い。

 

それを考えると、どうしても焦りはある。

 

生涯現役で戦士をやれる人間だっているだろうが、自分はそうなのだろうかと、菜々美は思うのだ。

 

風呂に入ると、一生ものの傷がたくさん残っているのが分かる。

 

それらは消える事もないだろうことも。

 

中型を倒す先駆けとなり。

 

それで出来た傷だ。

 

名誉の傷ではあるのだろうけれど。

 

それが自分自身の体を痛めつけているのも、また分かるのが時々しんどくなる。

 

何か意味があるものを残せるのだろうか。

 

シャドウを無軌道に憎めるような人間は幸せだろう。あれは菜々美には。生物ではないことが分かっているし。

 

何よりもあれらはそもそもとして、現象でしかないのかとも感じる。

 

現象なんて憎みようがない。

 

だから、怒りが浮かぶとしても。

 

その行き先を何処に向けて良いのかさえ、分からないのだった。

 

淡々と連日訓練をする。

 

程なくして、姉から呼ばれた。

 

どうやら、今回も作戦が決まったようだ。工場に無言で出向く。シミュレーションマシンは既に組み上がっていたが。

 

これは、なんだ。

 

ギミックを切り替えるべく。色々と工夫が為されているようである。いずれにしても、説明がいるだろう。

 

「姉貴、なんだこれ」

 

「菜々美ちゃん、これはねえ……」

 

嬉しそうに説明をしてくれる姉。三池が遠い目をしていて。菜々美も思わず絶句してしまった。

 

とても正気とは思えないが。

 

これを用いて次は戦うのか。

 

「このアブソリュートグレートシールドは、防ぎようがない長距離攻撃を防ぎきる切り札となるの」

 

「いや待った。 待って。 これはシールドというより……」

 

「そして、恐らくストライプタイガーは、今回スプリングアナコンダと連携して動いているとみていい。 下手をするとブライトイーグルも出てくるでしょうね。 これらとの連携を想定して、動かないといけないのよ」

 

「……」

 

絶句するが。

 

姉の作る兵器は、確かにシャドウを倒して来たのだ。

 

これは今まで見た中でももっとも頭がおかしい代物だが、それでもどうにかこれを使うしか無いのか。

 

工場にナジャルータ博士が来る。

 

相変わらずお人形さんみたいな造形である。

 

軽く話を姉としているが。どうもスプリングアナコンダは、どうやってかは分からないが、それなりの量の反物質を攻撃地点に転送しているらしいのである。そんなもの、防げる訳がない。

 

反物質というものは。反陽子や陽電子などが顕著だが。大気中にぶっ放すと、その場で即座に反応して大爆発を引き起こすという特性がある。これが反水素とかでも同じで、大気中にぶっ放せば、余程自然にない分子でもない限り即座に大爆発だ。

 

それを考えると、どうやってスプリングアナコンダが遠距離攻撃をしているか分からないのだ。

 

「しかも映像で確認しましたが、スプリングアナコンダは双頭です」

 

「あら。 頭が二つ、前後についているのね」

 

「はい。 首を刎ねたところで、もう片方を使って狙撃を続行してくるでしょう。 今までの会戦の記録を洗いましたが、幾つかの会戦で、戦闘中に不可解な爆発で制圧された部隊が確認されています。 これらは、恐らく後方からスプリングアナコンダが精密射撃をしてきていたのだと思われます」

 

「厄介ねー」

 

この二人、仲良しだな。

 

いずれにしても、今度はまたおっそろしく微妙ななんとかシールドを用いて狙撃をやり過ごす必要があるし。

 

奴の狙撃範囲に入らないと動かないだろうストライプタイガーを以前より更に高速で仕留めなければならない。

 

幸いにも、小型の誘引については第二師団が対応してくれる。

 

今回は小型を誘引しながら、出番を待つ形になるだろう。ストライプタイガーとの戦闘は、奴の射程範囲内ギリギリで。

 

奴との戦いまでに。なんとかシールドを持たせなければならないという事になる。

 

厄介極まりないが。

 

それでもどうにかしなければならない。非常に手強い相手だ。ましてやブライトイーグルまで来られたら、打つ手がなくなる。

 

ナジャルータ博士が、なんとかシールドについてアドバイスをしている。

 

スプライトタイガーとの戦闘の前に、まず数回はスプリングアナコンダの攻撃を凌がないとまずい。

 

それを考慮すると、色々と厳しい戦いになる。そもそもとして、このシールドは反物質を転送してくる攻撃に対し、確かに効果はあるだろう。

 

送られてくる量は、顕微鏡でも見えない程度のものであるだろうし。

 

同じ反陽子を用いた兵器であるなんとかビームが、空の絶対王者であったあのブライトイーグルを倒しているのである。

 

姉の作る兵器は確かにシャドウに効果がある。

 

しかし防御兵器は本当に大丈夫なのか、不安もある。それにこのシールドを積む以上、また超世王が重くなる。

 

前の戦いでは、本当にスプライトタイガーとの戦いでは紙一重の勝利だったし、次は勝てるのか極めて疑問だ。

 

それを考えると。

 

しばらく無言になる。

 

シミュレーションマシンで状況を見るにしても、やれるかどうか。

 

三池さんが声を掛けて来た。

 

「あの様子だと、まだ大規模な改修が入ると思います。 一度菜々美大佐は戻ってください。 目処がついたらまた連絡しますので」

 

「分かりました。 色々済みません」

 

「此方も。 今回は今までにない戦いをしなければならないので、苦労が絶えないと思いますし」

 

それにだ。

 

そろそろ九州への打通を成功させろと上が矢の催促をし始めてきている。これ以上はしびれを切らすだろう。

 

シャドウへの対策を、神戸以外の各地でも始めているらしいが。

 

螺旋穿孔砲の配備だけでも手一杯で、それもGDFの主戦力が神戸に集中している今ほどの効率でシャドウを倒す事は出来ないはずだ。螺旋穿孔砲1丁では、シャドウを一体倒せるかすら怪しいのだ。

 

再装填の時間が長すぎるし、孤立しているシャドウが一体だけという状態はあまりない。特に小型は一度戦闘になると、相当数が一斉に来る事が多く、狙撃大隊などが連携して射撃しないと接近され。

 

後は地獄絵図だ。

 

一度宿舎に戻る。

 

どうやら上はまだ相当に揉めているようだ。

 

メールが幾つか来ていた。

 

いずれ菜々美もこの上に混じらなければならないかと思うとうんざりする。今は特務がついているから会議に参加するだけでいいのだろうが。

 

そのうち更にシャドウを倒して行けば将軍閣下にされるだろうし。

 

その場合は、ああいうバカみたいな会議で積極的に発言をしていかなければならないのだろう。

 

広瀬大将がいつも色々言いたそうな顔で発言しているのを見ているから、菜々美としてもげんなりしてしまう。

 

あれが他人事ではなくなるのだ。

 

バカを相手にしているのがよく分かるし。

 

広瀬大将は元々内臓にいわゆる新生病での爆弾を抱えているから、体だってあまり強くはないはず。

 

精神的な負担は、決して小さくはないだろう。

 

菜々美は幸い頑丈だが。

 

それもこう毎回負傷していれば、いずれはそうも言っていられなくなってくる。三十に手が届いた頃にはどうなることやら。

 

無言で手を見る。

 

細かい傷が幾らでもある。

 

ため息をつくと、冷蔵庫に入っているプリンでも食べて、気分を変えて。それでさっさと寝る事にした。

 

姉のことだから、二~三日の間には更に設計をブラッシュアップして、なんとかシールドを更に奇怪な代物へと変えていくだろう。

 

それは効果はあるだろうが。

 

それはそれとして、使っていて色々と言いたくなるような代物であるのは、いうまでもなく分かっている事だ。

 

もう何もかも忘れて寝る事にする。

 

どうせ今回も。

 

シミュレーションマシンを使って戦闘をするとき。

 

かなりの無茶を達成しなければならないし。

 

達成したところで、死ぬ思いをするのは目に見えているのだから。







とにかくまるでデータがない新種ですが、それでも戦闘をして勝たなければなりません。

データがある相手であっても苦労は絶えないのに……

今回も苦戦は確定しています。










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