スーパーロボット活劇、超世王セイバージャッジメント   作:dwwyakata@2024

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4、課題と希望

結局ネメシス種に対する誘導兵器は実戦投入が間に合わなかった。ただしこれについては、迅速な撃破と。盾役をした飛騨少尉が、勇敢かつ的確な誘引作戦をしたのも大きかった。

 

これについては、広瀬大将の方から会議で説明する。

 

とにかくネメシス種による被害が増える一方だ。

 

どうにか斃す方法はないのかと、各国の代表が言っているが。戦闘能力はともかくとして、そもそも中型種を迅速に仕留める方法なんて存在しない。

 

それについては、今までの戦闘データを見せるしかないし。

 

ネメシス種は下手をすると中型種以上のタフネスを有している。

 

なおさら、迅速な撃破は不可能だ。

 

咳払いしたのは、畑中博士。

 

畑中中将が一時帰宅して、それで機嫌がぐっと良くなったらしい。まあ、機嫌に関係無く仕事をしてくれる人ではあったが。

 

それはそれとして、精彩を欠いていたのも事実。

 

活動的になってくれたのは良いことだ。

 

「今回は使用する事が出来ませんでしたが、誘引弾は恐らく有効でしょう。 理由としては……」

 

恐怖のプレゼンが始まる。

 

全く理解不可能な絵。

 

それとは裏腹の理論的な説明。

 

いつもの畑中博士のプレゼンだ。

 

初めてそれを見る代表者は、文字通り泡を食っているようだった。

 

「というわけで、迫撃砲車両については、このようにして問題を解決できるかと思います」

 

「それをもっと速く考えつかなかったのかね」

 

「同時並行で、ネメシス種の熱攻撃を緩和する方法を考えていましたので。 流石に私もマルチタスクだと仕事の速度が落ちるのです。 ただ、優秀な助手が頑張ってくれましたから」

 

亜純麟博士のことだな。

 

既に十全に活躍しているようでなによりだ。

 

そう広瀬大将は思った。

 

いずれにしても、現実的な提案をしてくれたので助かる。それに、問題である、誘導弾は常時保管が出来るものではないという事についても、ある程度は解決できると思う。

 

早速専門の部隊を編成するか。

 

咳払いすると、広瀬大将からも提案する。

 

「航空機を飛ばすことに関してはまだまだ非常に厳しい状態が続きますが、低武装の軽量ドローンであれば、話は変わってくるかと思います」

 

「しかしそんなものがシャドウ相手に役に立つのかね」

 

「シャドウを攻撃するという観点では何の役にも立たないでしょう。 ただし……シャドウを誘引したり、味方を支援するという観点では話が別です。 支援用のドローンについては、特に有効かと思われます」

 

ブライトイーグルを怒らせないようにしないとまずいが。

 

それでも今までのような、無用の長物では無い筈だ。

 

今、丁度この理屈に沿って、支援用ドローンを生産し始めている。あまりまだ役には立たないだろうが。

 

それでも、今回の誘引ドクトリンの制定と噛み合うはずだ。

 

シャドウ戦役前に起きていた戦いではドローンが活躍していたが。搭載できる重量にはかなり限界があったと聞く。

 

今後はその問題を解決できるだろう。

 

攻撃に使わなければいいのだ。要するに。

 

話がまとまった所で、市川代表が締めた。

 

「それでは内政を進めるのと同時に、ホバーの配備と改良を進めてください。 ラムセスの被害は残念でしたが、ホバーが非常に有用で、今までと違って確実に物資や人員を送り込めることが分かりました。 イエローサーペントが徘徊していない地域であれば、恐らくは孤島などの探索についても利用できるかと思います。 生き残りの人員がいるならば、救援が出来るかもしれません。 各国は、それぞれ情報を横展開して、連携を進めていきましょう」

 

一見すると良心的な発言だが。

 

市川の場合は、それで自分の地位を盤石にするのが目的だ。

 

ただ、話そのものは理にかなっている。

 

それで皆納得して、会議は終わった。

 

さて、ここからだ。

 

連隊長達を呼んで、すぐに誘導弾についての新しいドクトリンの制定と、訓練についての話をする。

 

既に要点はまとめてあったので、軽く書類を見せるだけでいい。

 

それで終わり。

 

昔みたいに無駄な時間で会議を回し、軍幹部が疲弊しきるような愚行は避けるべきであるからだ。

 

訓練が明日からで大丈夫。

 

広瀬大将もちょっと限界が近いので休む。

 

疲れが溜まっていたのもあるだろう。

 

その日は、ぐっすり眠る事が出来た。

 

朝目覚めると、即座に仕事だ。

 

義手の調整を家事用ロボットに任せて。それが終わり次第、オフィスに出る。

 

新しいドクトリンと、迫撃砲車両についての改善について、もう案が来ていた。徹夜と言う訳でもなんでもなく。

 

畑中博士は既に完成させていたらしく。

 

それを送ってくれていたようだ。

 

目を通してから、即座に採用する。

 

そして、訓練の場に出る。

 

問題は物資の高速輸送、高速運用だが。

 

昔のようにヘリや輸送機は使えない。

 

大気汚染を引き起こさない小型ドローン……それも昔で言うラジコンのようなものを積極的に使って行く。

 

それでかまわないのだ。

 

ドローンが空を覆った時代が、人間の時代の終わりだった。

 

それを別に繰り返す事も無いだろう。

 

とにかく、現実的にネメシス種を抑え込む策を準備していく。燃料だけはあるのだから。

 

弾薬についても、そろそろ第二師団は戦える。第一、第三師団にも、少しずつ行き渡り始めている。

 

第四師団で訓練用に弾薬を使えるようになるのはまだ先だが。

 

それでも、そろそろ今までとは違うアクションを起こせるようになる筈だった。

 

 

 

(続)








ネメシス種の猛威に、どうにか立ち向かっていくGDF。

特効薬となる兵器はまだ未完成で、それが故に被害は拡大する一方です。

それでも勝負を捨てないものがいます。

希望はだから消えていないのです。







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