スーパーロボット活劇、超世王セイバージャッジメント 作:dwwyakata@2024
シャドウ側からの譲歩。それも決定的なのが来ました。
本来だったら人間側もそれに沿って動くべきなのでしょうが、残念ながらそんな事ができる人間はそうそういないのです。
万物の霊長なんて自称しているような生物が、大した存在であるわけもないのです。残念ながら。
なんとなく分かっていたから、かもしれない。
あたいはナジャルータ博士に呼び出され。
大まかなシャドウの正体を聞かされても、それほどショックは受けなかった。
ネメシス種の断末魔が、クズ共のわめき声に似ているという時点で、嫌な予感はしていたのだ。
それを思うと、その正体が人間に近くても不思議ではないし。
人間へのカウンター存在だったとした場合。
環境を此処まで丁寧に修復している存在が、他の星から来たエイリアンだとかとも思えないのだ。
そういう存在だったら、ボランティアか何かでやっているのだろうが。
それにしてはやりかたがあまりにもスマートではなさすぎる。
もっと超科学かなにかで、アホ丸出しの人類をまとめて啓蒙でも洗脳でもすればいいだろう。
光の速さでも、隣の星系まで数年は掛かると聞いている。
仮に相手が宇宙人だったら、その程度のテクノロジーはある筈だし。
武力なんぞによる侵略よりも、よっぽどその方が効率的なはずだ。
それが出来なかった時点で、シャドウは地球産の何か。
それは分かってはいたから、驚きは無かった。
いずれにしても、あたいは分かったし。
それで不快感を覚える事もなかった。
多分だけれども。
あたいの血縁上の親がろくでもないカスだったのがほぼ確定しているから。そういうのに対しては。
あたいもある程度あきらめがついているから。
それが理由として大きいのかも知れなかった。
ともかく淡々と今日も訓練をする。
幾つか、話していい内容については聞いたが。それら以外は当然他言無用である。こう言うとき、親友と呼べる相手がいないのはとても有り難い。
人間関係が希薄な時代だからこそ、面倒ごともあまりない。
そういう側面もあるのかも知れない。
それに、一つだけ良いこともあった。
ネメシスはいずれ品切れする。
それがいつの事になるかは分からない。
だが、ネメシスとの戦闘が一段落したら。シャドウに対して創意工夫で対抗できる人間は。
シャドウに管理されるだけではなくなる。
これはとても大きい事だと、あたいでも分かる。
そもそもとして、シャドウに対して一方的にやられるだけではなくなったのが、相手にそれだけ譲歩を引き出させた。
もしも超世王セイバージャッジメントがいなかったら。
ネメシス種が出る事もなかったかも知れないが。
シャドウは此方をそもそも交渉相手として考えすらしなかっただろう。
それはれっきとした現実だ。
奮戦してくれた畑中中将の行為は無駄ではなかったし。
その後を引き継いだあたいだって無駄をやっているわけではない。
それだけで、どれだけ誇り高いだろう。
訓練を淡々とする。
北条という人と、一緒に受け身について徹底的に練習。
とにかくそれで、少しずつ技量を上げる。
今後ネメシスの攻撃が更に苛烈になることを想定して、受け身の技量はどれだけあっても足りないくらいだ。
コックピット内がショックアブソーバーでガチガチに守られていても。
動きを鈍らせる訳にはいかない以上。
耐熱服は着られない。
耐G服もしかり。
それだけ超世王セイバージャッジメントの操縦は難しいのだ。
だから、あたいが鍛えて、可能な限り対応するしかない。原始的だが、その原始的な技と。
何より創意工夫が、並み居る中型種を打ち破ってきたのである。
やる意味はある。
岸和田さんに落とされて受け身を取るのは、だいぶ上手になってきた。
そろそろ良いかなといって、北条という人が来る。
なんか嫌な予感がするが。
少しでも技量を上げるためだ。
それで、いきなり天地がひっくり返った。
「!?」
「少し速度を上げました。 これで受け身を取れるように練習しましょう」
「……はい」
本当に岸和田さんより強いのだなと分かる。
岸和田さんは二mを遙か超える大巨人だが、それでも見ていて勝てないと理解出来るのだろう。
青ざめて北条という人を見ていた。
それから、単純動作から始めるが、速いなんてもんじゃない。
この人、過去にあったオリンピックとかいうのに出ていたら、出る競技全てでトップを取れるのではないか。
反応速度から何からして違い過ぎる。
それに投げられたときに触ってみて分かったのだが。筋肉の密度とか出来とかもまるで人間とは別物だ。
確か筋肉というのは長さでは無くて断面積で力が変わると言う話だが。
それもあくまで一般論。
この人には、そんな一般論すら通じないとみていい。
それに、多分力のかけ方とかも違うのだろう。
あたいと体格だってそれほど変わらないのに、本当に触った瞬間に投げられている。
この人が超世王セイバージャッジメントに乗った方が良くないか。
そう思ったが。
また先読みしたように言われる。
「超世王セイバージャッジメントの搭乗訓練は受けたことがありますが、適性がないと言われています」
「あ、はい」
「こればかりは相性のようですから仕方が無いですね。 螺旋穿孔砲も、他の銃器ほど上手に使えません。 体術だったら虎くらい相手までならどうにでもなるんですが、シャドウは小型種でもそれでも次元が違いすぎるんです」
「そうなんですね……」
こんな化け物みたいな強さの人がそう言い切る程か。
昔のアクションムービーの主人公でも此処までの強さの人はそうそういないと思うのだけれども。
それでも勝てないと言い切る。
シャドウがどれだけ無茶な存在なのかよく分かる。
あたいが大事にされるわけだ。
だが、それで調子に乗ってはいけない。
とにかく今は。勝つためにどれだけの努力だってしていかなければならないだろう。それが分かっているから、あたいも訓練を続ける。
休憩と、不意に言われる。
投げるのもだいぶ加減してくれていたのはあたいにも分かる。
それでも全身が悲鳴を上げている程だ。
とにかく休憩を入れる。
岸和田さんは、他の訓練があるらしいので、もう工場にいなかった。まあ、あの人も兵士としては相当にできる筈。
今は別の部隊の方で仕事があるだろう。
今、第一軍団は、臼砲の他にも、誘導弾の機動運用について様々な訓練をしているらしい。
ネメシス種が全て倒れて、完全制御出来る範囲になったら。恐らくシャドウは仕掛けない限りは何もしてこない。
人間は今後、高層、地下、それぞれに都市を伸ばして、生活圏を上下に拡げていく事になる。
それはこの間、休憩中に三池さんに聞いた。
それでシャドウとやっていけるのなら万々歳だろう。
あたいにはどうこういうつもりはない。
「現時点で、ネメシス種は更に進歩してくる可能性が高いと判断して良さそうですか?
私北条めは、そういう事は知らされていません」
「ええと、恐らくはまだまだ凶悪化すると思います」
「それでは訓練はまだグレードを上げなければなりませんね。 速度は上がったとしても、基礎的な事は同じです。 基礎的な受け身の、速度を上げるように調整していきましょう」
「はい」
まあ、訓練の時に見せる動きは人外じみているが。
それでもこの人はあまり酷い事はしないはずだ。
勿論あたいを敵認定した場合、気付く暇すらなく殺されるだろうけれど。幸い、この人と戦う理由もなにもない。
休憩を終えてから、シミュレーションマシンに入る。
凄まじい暑さだが、それでも少しずつ慣れてきている。
動きを阻害しない程度に、汗が目に入るのを防ぐための工夫を幾つかする。これはこの間の戦闘で、目に汗が入って難儀した事の反省からだ。
ヘッドバンドなどをつけて見るが、それだとあまり効果はない。
ヘルメットなどにも耐熱機能と冷却機能をつけられるにはつけられるのだが。
そういうのをすると、強度が落ちるので本末転倒だ。
シートが外れて、頭から落ちるような状況が来た場合。ヘルメットがないと即死の可能性すらある。
あたいも受け身をとりながら、落ちる高さ次第で簡単に首が折れる事は学んだのだから。
出来る範囲で色々工夫をしていくが、体が重くなるとそれだけシミュレーションマシンの操作が精度が落ちる。
そしてこのシミュレーションマシンは、あの畑中博士が作っている。
つまり本物と遜色ない操作ができる訳で。
その段階で動きづらくなっていると言う事は、本物。超世王セイバージャッジメントだって、へそを曲げる可能性が高そうだった。
訓練を続けて、汗をたんまり掻いて。
それでシミュレーションマシンを出る。
給水。トイレに出向く。
今まで交戦したネメシスと何度でもやりあって、やり口を体に叩き込んでおく。
同じ手は通じなくなる。それは分かっているが。だからこそ、色々な戦術を試す。
中型種以上にデータが少ないネメシス種だが。それはシャドウ戦役の時に、軍が蹂躙されなかったから。
同じ事が起きないように戦う。
それがあたいがいる意味で、やるべきこと。
休憩を入れてから、そのまままたシミュレーションマシンに入る。ネメシスはやはり強い。
斃した相手でも、油断すると即座に撃破判定を貰う。
訓練を続けて、限界だと思った頃に、休憩の指示が入る。
だいたいは勝てるが、油断するとダメだ。
それが分かっていても、どうしても油断が出る事がある。
度し難いな我ながら。
あたいはそんなことをちょっと思った。あまり年齢相応ではないかも知れないけれど。催眠学習で色々学ぶから、昔の子供が知らないような言葉を、色々と知ってしまうのである。
休憩を入れていると、三池さんがお菓子を出してくれる。
お菓子ばっかり食べていても。
その分のカロリーは全部消費しているので、特に問題は無い。
とりあえず、今日分の耐熱戦闘訓練は終わり。
後は受け身だ。
明日は筋トレが中心になるだろう。
それもそれで厳しいが。それでも、ネメシスと実戦をするよりマシだった。
翌日は、筋肉量を増やす。
これはこれで厳しいが、それでも無理がないようにできるプログラムが組まれている。ボディビルダーになるわけではないのだ。
必要な筋肉を鍛えて、それで必要なだけ動ければそれでいい。
それだけの話である。
黙々と、北条という人と一緒に訓練をする。
北条さんと呼ばないのは、何となく恐れ多いからだ。
一緒に訓練をしながら、体の動かし方についてのコツを色々習う。
この人は、人体構造を知り尽くしているんだな。
そう思って感心したが。
だが考えて見れば、それは全て人体を破壊するために必要だからの知識だと気付いて、ぞっとする。
相手を見て、最初にどうやって破壊するかを考えている人だ。
だから北条さんとは恐れ多くて呼べないのである。
「そうやって腕を伸ばすことで、この部分の筋肉をつけることが出来ます。 現在の疲弊からして、後二十六回やってください」
「はい」
「良い感じで筋力がついてきていますね。 食事についてはロボットが調整して出します。 蛋白質を取るだけではなく、栄養を満遍なく取ることで、筋力を適切に伸ばしてください」
「はい」
はいとしかこたえられない。
それくらいトレーニングがしんどいからだ。
それでも体を壊さない範囲でしっかり見極めた上でやってくれている。ただ、流石に厳しくなってきていた。
まだあたいは兵士としてはポンも良い所だ。
実際、昔の狙撃銃とか使って見たけれど、全然的に当てられない。
螺旋穿孔砲だとシミュレーションとは言えジグザグに時速百数十㎞で迫る小型種を一発で撃ち抜けるのに。
不可解な話である。
「はいそこまで。 休憩を入れた後、足の方に行きましょう」
「分かりました」
「此方を飲んでください」
北条という人も、時々栄養ドリンクを作って来るが、これがとにかく恐ろしくまずい。ただ、三池さんが苦笑いしていると言う事は、多分毒では無く、まっとうな栄養なのだと思う。
黙々とそれを飲む。
貼り付いたような北条という人の笑顔が怖いので、まずいなんて口が裂けても言う事は出来ない。
恐らくだけれども、この人。
相手に恐怖を植え付ける事で、訓練を効率化しているのではあるまいか。
ありそうだ。
ありそうだから、余計に怖いのだが。
ただ、休憩時は特に圧を掛けてくるようなこともない。黙々と休むのを許してくれる。たまに、なんだかよく分からない話をしてくれる。
サバイバル時に食べられる動植物なんかの話であるのだけれども。
ちょっとあたいには真似できそうにない。
ただ、シャドウ戦役で逃げ惑っていた頃の人々は似たようなことをやっていただろうし。それに適応出来なかった人はばたばた倒れていった。
それも容易に想像できるから、どうこうはいえなかった。
「休めましたか?」
「ええと」
「ちょっとまだ疲れが残っていますね。 三分休憩を延長します」
「分かりました」
まあ、こういう所は助かる。
昔だったら有無を言わず訓練続行だっただろうし。
北条という人は、それにしても体を見るだけで疲れの回復とかもわかるのだろうか。色々人外じみているな。
岸和田さんが怖れるのもまあ無理は無い。
それは良く理解出来た。
宿舎に戻る。
夕方だから、昔の自衛隊という組織よりずっと楽だ。それについては資料を見て知っている。
本当に過酷な訓練をしていたらしいから。
兵力が限られ、予算も潤沢とはいえなかったらしいし、それも仕方が無かったのだろう。
自衛隊が結局侵略してくる国の人間と戦争することはなかった。
だが、シャドウ戦役では時間稼ぎと避難誘導で必死の活動を見せ、その練度の高さから多くの民間人を救った。
それらの子孫が神戸にいる。
その代わりとして、殆どの自衛隊員が命を落とした。ただ、軍としての戦死率は、どこの国でも悲惨だった。特段自衛隊が多かったわけではない。
いずれにしても、自衛隊に救われた人はたくさんいたのだ。
だから大変だったんだろうなと思うのと同時に。
感謝しなければならないのだろう。
横になってニュースを見ていると、中央アジアでネメシスが出たらしいというのがあった。
観測の範囲ギリギリで、光が連続で点るのが確認されたようである。
更に大型の地震も起きたようだが。
中央アジアはシャドウによって人間があらかた駆逐され、巨大な無人地帯になっている。
大地震が起きても、そういう事で被害は皆無だ。
有り難い事なのかそうではないのかは、議論が分かれるだろうが。いずれにしても、ネメシスをシャドウの側で片付けてくれたのは有り難い。
おかしな話かも知れないが。
それがあたいの本音だ。
そもそもあれと戦って、自分でどうにかするべきだというのは精神論の一種だ。前回の戦闘でも、かなり危ない状態で、多くの人の命が晒された。
あたいは精神論を多数の人の命と天秤に乗せるつもりはない。
戦闘時には感情が昂ぶったりするが、それはそれ。
精神論で人の命を危険にさらすような輩は、死ねば良い。
また、他にもニュースがある。
アトミックピルバグが、日本に上陸。
ユーラシアから十数体が到来したそうである。
これも後にこれらと戦う可能性があることを思うとあまり感心は出来ないのかも知れないが。
今の時点で、ネメシスとやりあう事を考えると朗報になる筈だ。
シャドウとしても、ネメシス対策に本腰を入れてきた訳で。
逆に言うと。
更に今まで以上の頻度速度で、ネメシスが出現する事になると見て良いだろう。
それについては、ぞっとしなかった。
寝る事にするが。
寝付きは余り良くない。
昂奮してでの話ではない。
あたいだって死ぬのは怖い。
戦闘時はアドレナリンがドバドバ出ているから、そういうのはあまり気にしていない。痛みだって我慢できるレベルだ。
それでも、至近をネメシスの攻撃が掠めたり、攻撃の余波で超世王セイバージャッジメントが激しく揺らされれば肝だって冷える。
誰だったか。
昔の名将が、どうやったら貴方のように戦えるのか。戦闘が始まったら頭が真っ白になってしまって、何も分からなくなるといった武人に対し。貴方は正直者だ。私も同じだった。数度戦闘に出て、やっと周囲が見えるようになったとこたえたという話があるらしい。
あたいもそれと同じだろう。
そういう点では、畑中中将がどれだけ凄かったのかと言う事である。
ストレスをなんとかしながら無理に眠る。
ロボットが安眠用の音楽を流してくれて、それで随分助かった。それでも寝付きは良くなかったが。
おきだしてから、顔を洗う。
二回、溜息が出た。
手を洗っているうちに、朝食が出来たとロボットが告げてくる。円筒形の家事用ロボットだが、女子力皆無のあたいには、こいつが生命線だ。
黙々と料理を食べながら、重要なニュースを流す。
なる程ねと呟いた。
スコットランドでは、再建中の軍が警官隊と一緒に暴徒の鎮圧に出ているようである。
至近距離でネメシスが暴れているのに、臼砲を放り出せと言っているような阿呆ドモだ。実際には理屈なんてどうでもよくて、ただ暴れる事で鬱憤を晴らしたいだけなのだと見て良いだろう。
英国ではシャドウ戦役前、パーティー荒らしなんていうろくでもない集団が、人の家に押しかけて大暴れする事が社会問題になっていたらしいが。
そういう風に、理屈をつけて暴れるカスはたくさんいる。
それが今でもいる。
それだけの話だ。
催眠学習のシステムは、少しずつ導入が進んでいる。
だが、やはりこれに抵抗する国も多いようだ。
市川代表が催眠学習を用いれば、人間のスペックをフルに引き出せるという説明をしているが。
それが故にダメなのだろう。
あたいも聞いているが。
悪い連中にとっては、人間がバカのままである事が一番都合が良いのだとか。
一神教なんかはその見本で。
全肯定と全否定という、思考停止の見本みたいな理屈を掲げたことで、大量のバカを一部の極悪人が支配する構図を作りあげた。
だから、その手の輩には、人が知恵を付けるのは好ましくない。
知恵のない人なんて。
あらゆる動物にも劣る存在なのに。
うんざりして、ニュースを見るのを止める。
少なくともあたいは、そんな極悪人どものために戦っているんじゃない。
あたいは四半世紀前に生まれていたら、ほぼ間違いなくろくでもない人生を送って、悪い大人に骨までしゃぶりつくされるか。暴力の中で荒み切って、カスみたいな人生を送っただろう。
今の時代ではそうではない。
自分の意思で戦う事だって。
抗う事だってしている。
この年でそれが出来るのは、現在の催眠学習の普及と、ずっと進歩したAIもあるが。それを普及させた、四半世紀の間の血のにじむ苦労の果てだ。
あたいはその苦労を尊いと思うし。
それで出来た神戸を守りたいと思う。
スコットランドとか、他の場所でも暴れているような脳タリンを守るためではない。
守る価値があるものを守るために戦うんだ。
そう、自分に言い聞かせる。
どこかで分かっている。
神戸にだって、まだ活動家なんて連中の生き残りがいて、前のクーデター騒ぎでは暴れたようだし。
あたいのことを悪く言っている連中だって、兵士の中にすらいる。
それでも、守る価値があると、あたいは信じる。
それだけだ。
工場に出て、まずは体をほぐすところから開始する。
畑中博士が、また新しい兵器を作っているようだ。
液体窒素による誘導弾は、本当に有効だ。これは分かっているが、それにしてもネメシスが死ぬまでに現状では被害が大きすぎる。
ネメシスは防御よりの戦闘スタイルを基本的に取るのだが。
むしろそのせいで、斃すまでの被害が拡大している。
如何に迅速にネメシスを斃すかが問題だ。
そのための兵器を、実に嬉しそうに作っている。
まずは、受け身の練習を今日もやらなくては。
あたいは淡々と、体をほぐして、訓練の準備を進めるのだった。
こんな状況でも投げずにしっかり戦う覚悟を決めている飛騨咲楽さん。
立派ですね。
周りがどれだけカスでも、しっかり自分を保って、それで信念を持てる。
現実では馬鹿にされるかも知れませんが。
自分はこう言う人間が少しでもいればいいなあと思いますね。
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